
表面上は常に冷静でいるように見えて、その実、心の中では常に炎が渦巻いている。このやちむん市を訪れた者みなそうだろう。
工房コキュ
王道のTHE沖縄なやちむんと比較すると、沖縄っぽくはないが可愛い。とにかく可愛い。
第一優先にしていた店で、既にかなりの行列になっていた。並ぶと「最後尾」のカードを渡され、25番手ってところのポジションだっただろうか。
「アレ可愛い!買いたい!」と見える範囲で目星をつけ見守る中、先発隊がどんどん手にしていき、持っていかれちゃう…
何?この地獄…
全ての指にマグカップを引っ掛けて買っていく兵もいた。購入個数の制限はないみたい。
ようやく我らがブースに入れることになったのだが、見える範囲で目星をつけたものがことごとく消えていった今、ちょっとばかり戦意喪失していたのが敗因だったのかもしれない。
我ら… 食の好みも器の好みも似ている。
奪い合って殴り合うのではないだろうか…
急なバイオレンス発言。
いつの間にそれを… という物を持っていたあの子。ちょっと殴りたくなったお(笑)
欲しいものを挙げると、
・そばマカイ(6寸丼)
・ポット or 急須
・長角皿
・オーバル皿
←絶対に後悔してるんだろ?なぁ、そうなんだろ?(笑)
・線彫りの何か
・魚紋の何か
・シーサー ←持って帰りにくいだろ(笑)
そう決めていたので、一番にそばマカイを手にし確保してみたものの本当に欲しいタイプのマカイじゃない。可愛いんだけど可愛いんだけどコレジャナイ。
手に取り悩んでいるところに「一旦確保してレジに並んでる間に『やっぱり…』と思ったら手放せばいい」とあの子が後押ししてくれた。
あっという間に手放したんですけどね(爆)
さて、正解発表のような散財発表をしましょうか。
ワタクシの戦利品はこちらです。
ごっつい?ごっつええ感じですやろ?(笑)
誰もコメントしてくれないかもしれないとヒヤヒヤしておりましたが、コメントしてくださって、まんまと引っかかってくださって、
アッハンウッフン嬉しいです。
前々から「マグカップは買わないぞ」とあの子に宣言していたんだ。それがなぜ… だって可愛かったんだもの。しょうがないじゃないか。
左右で側面に施されている技法が違いますが、右側は伝統柄の点打ちと飛び鉋がハッキリと見えます。
蓋ものの… 中鉢かな?
やちむんの伝統技法の象嵌(ぞうかん)による葉紋の文様が入ってます。
葉紋柄の象嵌は、土を削り、凹んだ部分に違う色の土を埋め込んで作るという、手間のかかる工程を経て生まれているそうです。
土そのものの温かさとノスタルジックな文様はどこかオリエンタルな雰囲気。
包んでくださった工房スタッフから「この蓋もの、とっても好きなんですよ。選んでいただけて嬉しいです。ありがとうございます」と。忙しいの中でも、客一人一人に作品の想いを伝える姿勢に感動した。
仲間陶房
正統派の中にちょっと遊び心があって可愛い。そして、シュッと潔い筆使いの力強さがいい。
第二優先にしていた店です。
これを見つけた瞬間、何の迷いも躊躇もなく、すぐさまレジに持っていきました。
後にあの子からこんな賛辞をいただいたお。
「あっ!あのスープカップ素敵!でもさっきコキュでスープに使えそうなマグを買ったからなー」と思考したコンマ5秒の間に_nina_さんが2つとも抱えてたからビビった。スタンド使いか?!
両側に取っ手のついたスープカップって使いやすそう。スープだけではもったいないので、デザートを盛ったり、サラダを盛ったりしてもいいかも。
イッチンという技法で、柔らかに唐草模様が描かれています。まるで西洋のレースのように華やかで、それでいてしっかりと沖縄の息遣いを感じられて素敵☆
取っ手の付け根の部分には補強のためなのか、ポイントとしてなのか、グリーンの釉薬が掛けられています。
ワン、ツーの工房を押さえられたので大満足です。でも、我らの欲望はまだまだ止まらない。
陶器工房 虫の音
可愛らしさや遊び心が感じられる一方、唐草などの絵付けを見ると生き生きとした力強さも感じられる作品が多いです。
何なん?この行列は?って驚いたのがここ。長蛇のレジ待ちが発生していました。ちなみに、ワン、ツーと並ぶくらいここにも来たかったの。
この状況なので商品はスカスカ気味という、時すでにお寿司遅し状態。でもね、そんなスカスカの中で見つけてしまいましたよよよよよ。
フチがポイント。こういうフチのやつ好きなの。
ちょっとした汁気のあるものもイケそうな深さ。
すぐさま手に取りレジ待ち行列に並んだところ、どこかのジッサマが「ちょっと見せて」とワタクシの手から皿を取り上げ、問うてくるのです。
「この器で何を盛るつもりなの?」と。
一瞬、この工房の作家さんなのか?と考えた。
え?でも、たしか… 事前に調べてみた感じだと…
どう見てもジッサマじゃねぇよな。
怖ッ
返答を間違えたら叩き割られてしまうやつなのか?バイオレンスなのか?(震え)
/
最初はチャンプルーを盛りたいです…
\
そしてまた問うてくるのです。
「何チャンプルー?」と。
怖ッ
返答を間違えたら叩き割られてしまうやつなのか?バイオレンスなのか?②(震え)
/
昨夜、初めて豆腐チャンプルーを食べたので、豆腐チャンプルーもいいかも…
白い皿に白いものじゃちょっとアレですかね… あははははは…
\
この返答に何て言われたか覚えてないが、否定的なフレーズは言われてはないし、叩き割られることもなく返してもらえた…
あのジッサマ何者よ?(震え)
読谷壺屋焼 陶芸 城
やっとお目当ての線彫りとか魚紋の窯元に出会えました。この時点でもう買うのはやめておこうかなって言う自制心は生まれてきておりました。が、買いました。
伝統的な赤絵のぐい吞み(ほぼ猪口)です。
これ以上、ぐい吞みや猪口を増やしてもいいのだろうか。飲むのはワタクシだけなんだが(苦笑)
ちょこっとお惣菜とか黒豆とかを盛ったりしてもいいかも。うん、いいかも。
魚紋がたくさんあったけど、その中から海老と蟹を見つけました。一足先におられた客から「魚はよくある絵だけど、海老は珍しいのよ!滅多にないんだから!」と教えてくださり、まんまと購入。
チョロい。
茂生窯
あの子がよそでレジ待ちをしている間の時間潰しで、たまたま入ってみた工房。実はワタクシの中では見たい工房だったのでラッキーでした。
なるべくたくさんの方に行き渡るようにしたいので、という工房からのお願いで「植木鉢は一人一点まで」と購入の個数制限が設けられていました。
こりゃ可愛い!
やちむんに限ったことではありませんが、出逢いは一期一会。ビビっとくるご縁で迎えいれたいですね。
もう器を買うのはストップしておこうかなーーー… おや?カトラリーレストっぽいものがあるぞ!と見ていたら… 気付けば残っていたやつを全部買っていた。
バカなの?(震え)
正確には花ブロック風箸置きなんだそうだ。ペーパーウエイトにもなりそう。
こちらは焼く前の状態。
枚数が多くて目止めに2日間かかりました。使うのが楽しみ。
うつわをより長く綺麗にお使いいただくために【目止め】という作業をおすすめしております。絶対にやらなければならない作業ではありませんが、ご参考になれば幸いです。
■目止めのやり方■
①お鍋に米のとぎ汁または小麦粉を溶いた水を入れ、可能であればふきんを敷いてうつわを入れます。
②弱火で15分〜20分ほど煮沸します。
③火を止めてそのまま常温でゆっくり冷まし、うつわを洗って自然乾燥させます。
この3つの流れのみです。
※うつわは急激な温度変化が苦手です。必ず水からゆっくり煮始めて、ゆっくり冷ましてください。熱いお湯の中に冷えたうつわを入れたり、煮終えて熱くなったうつわを冷たい水の中に入れると割れてしまうことがございます。ご注意ください。
粗めの土の表面にお米や小麦粉のでんぷん質をかぶせることで汚れをしみにくくさせる効果があります。
ふきん等を敷くのはとぎ汁で煮るときに硬い鍋底にうつわが当たって欠けたり割れてしまうのを防ぐためです。
やちむん市をあとにした我ら、折角なのでここからほど近いやちむんの里へイってみたものの、購買意欲が満たされまくって買うまでには至らなかった。
ヌコ可愛い。ヌコ可愛い。沖縄のヌコはとっても人懐っこい。
そういえば、ガラスもんを見てないなってことで車を走らせることにした。
源河源吉 琉球ガラス工房
商品が所狭しと置いてあり、形違いとか色違い、アウトレット品までも豊富なラインナップ。
店側からのお願いです。転売目的でのお買い上げはダメ。ゼッタイ。
色々見ているうちに「嗚呼… 何か買わないと!」と焦って買ってしまったの。
持ちやすさ握りやすさを重視して、あえてガッタガタな形のものにした。←言い方よ…(苦笑)
琉球ガラス工房 雫
淡いキュートな色合いから、シックな色合いまで。「あ、ここ好きー」でした。↑で購入してしまったことを軽く、ううん、凄く後悔。ああああああ… 再訪時の楽しみにすることにしよう(涙)
ヌコ可愛い。ヌコ可愛い。沖縄のヌコはとっても大らか。