
宿泊する5日前に宿から電話が掛かってきた。
予約確認の電話かな?と思いますよね?
「翌日か、一週間かズラしてもらえると助かる」という、日程変更の打診の電話でした(汗)
どういうことよ?
訊けば、ワタクシが予約した後に入った予約で、食事処スペースの余裕がなくなってしまったのだそう。
チョ、待テヨ。
なんで先に予約したワタクシをどうにかしようとするんだ?(ここは怒ってもいいところだと思う)
順を追って言えば、泊まりたい日におひとり様部屋が埋まっていて予約不可だったんだけど、その前日なら空きがあると言われ、「じゃあ、そこに予約を取った」んです。
特に問題ないですよね?
すぐさま折り返しの電話が来て、食事処スペースで他の客が5人組でワイノワイノしそうだからおひとり様がかわいそうなことになるって言うの。
最初に泊まりたいって言っていたほうの日においで。おひとり様部屋は埋まってるから広い部屋になるけど、泊まりたいって言っていたほうの日においでって言うの。「じゃあ、そこに予約を取った」んです。
うふふ。グレードアップやん(嬉)
ここも特に問題ないですよね?
5日前の電話までは。
喜ばせておいて、そりゃあないぜセニョリータです。
・宿泊の日程変更だと、5日前ということもあり前後の宿泊先も含め予定が狂う
・大急ぎで予定を立て直せたとしても、前後の宿泊先はキャンセル料が発生してしまう
・ここをキャンセルして、別の宿泊先を予約したほうが手っ取り早くリスクが少ない
こうなる罠… と考え込んでいるワタクシに女将が言う。
「電話での感じが良かったから… 訊いてみたの…」
そんな魔法の言葉みたいなことを唱えだしたら、もう怒れない。ズルくない?ねぇ、ズルくない?怒れないじゃん。 ※元々怒っていない
宿泊する部屋が用意できないわけじゃなく、食事処スペースの問題。未だソーシャルディスタンス推奨されてるんですって。
食事を個室でしていただくのは可能だけど、ワタクシが利き酒プランにしているので(ネタバレ)、酒の説明とかの関係で個室にするのは不都合があるらしい。
んんー… この宿って毎回、食事処スペース問題で自転車操業的なことしてんのかな?
女将さんが何かしら考えてみるってことで決着がついた=予定通りの予約のままとなりました。
さてさてどうなることやら。
\投宿/
チェックインは14時から。15分ほどフライングしてしまったので、先に宿帳を書いてベンチに座って待っててねってことになりました。周辺を撮影していたら、いい頃合いになりそう。
まだ時間あるしってことで外に飛び出してみた。
外でハァハァ♥撮っていたら、女将さんに見られていた(恥)
荷物を置き去りにしていきなり消えた上に、外でハァハァ♥してるもんだから驚く罠(笑)
これから続々と来られて慌ただしくなるらしく、5分少々早いけどチェックイン可能となりました。
部屋は2階。
カンナ…
中森明菜さんを思い出します。
あ、ホントだ。広い。お布団は既に敷いてあるスタイルで、このお布団がふっかふかで寝心地よかったです。
眺望もすこぶる佳き。めちゃくちゃツバメが飛んでました。
彼岸に来て彼岸に帰るツバメと同じように、夏だけ湯小屋を建てて営業したところから、燕温泉の名がついたという。先々代が仕事で樺太に行っていた当時の記憶を忘れないようにと「樺太館」の名をつけ、以来三代にわたってこの土地で温泉宿を営んでいるそう。
なお、この日は霞んで肉眼では薄っすらとしか見えなかったけど、フジロック・フェスティバル開催地の苗場スキー場の山が見えるという。ホウ
田中さんが見える♥佳き。
「お着き菓子」は… ん?初めて見るタイプです。
旅に出掛けると体が疲れ、お腹もすいて血糖値が下がった状態でチェックインという感じが多いと思います。その状態のまま入浴すると、めまいや貧血が起きて具合が悪くなってしまう人が多いのだそう。
お着き菓子には、糖分を補給して入浴時のトラブルを避けるという目的もあり、一緒にお茶を飲んでおけば、お茶に含まれるビタミンCが湯あたりを防いでくれるんです。
部屋にはお茶セットや電気ポットがあるので、一息つきましょう。
美しい!お上品!美味しい!お上品!
こちらの宿、建物の古さはありますが、めっちゃくちゃセンスいいと思います。
さて、温泉に行きませう。
途中に休憩室あり。
ここからも田中さんが見えるんだ♥
時代背景がごちゃついて混乱しそうになりますが、何だかこの宿… 居心地良い気がする。
説明を受けると実際はこの表記とちょっと違う(要するに、朝食後~チェックアウトの部分が無効となっている)のですが、
女性はチェックインから夕食前までしか入れない仕様の内湯だけの浴室となります。逆を言えば、男湯は夕食後から朝食までずっとこの浴室となります。
そう。こちらの宿は温泉に関して女性優位という珍しい宿。「女性ばっかりズルい」という殿方もいれば、「家事に育児に、しかも働きにも出てる女性だっているから、この宿でゆったり寛いでほしい」という殿方の意見もあるそうです。
この表記に混乱した場合は、「女湯」「男湯」の木の看板を付けてありますので、それを見て入れば大丈夫☆
ガラ…(戸を開く音)
独泉☆
小ぢんまりサイズの浴槽。
湯量豊富。湯の花豊富。軽い硫黄臭のする湯は、なかなかのアチチ湯で44℃近いくらいでしょうか。熱さのため最初はキリッとした感じが強いのですが、湯上がりはサッパリして気持ちいい。
さて、お待ちかねの夕食です。1階のフロント近くにある食事処にて18時半に一斉スタートです。
あそこの席かな?と思って撮影したのですが、違いました(苦笑)
ワタクシの席は思いっきり見切れており、画像の右奥です。普段は何かしら物を置いている席で、物を動かして食事ができる席にされたそうです。なので席の上に照明がありません(苦笑)
\いきなりドドーーーン!/
今宵の利き酒セットです。最初に、若旦那さんの
内記さんから一本一本説明があります。
ひしひしと伝わる郷土愛、地酒愛。
内記さんは唎酒師呼称認定資格と焼酎アドバイザー呼称資格をお持ちで、熟知した上で提供できる人は本当に尊い。
5本に対して… お猪口6個。おかしいと思いますよね?
5個分を飲み干したのちに、このラインナップから選べるんです。お猪口6個分で一合。そして飲んだ6種類からお好みだった日本酒を1種類選び一合飲めるんです。
利き酒プランにすると二合はマストです。
これが+1,500円で楽しめちゃうんです。
余談ですが、電話予約した際に+500円と勘違いしたアホゥです(小声)
妙高山中の鄙びた温泉宿はまさかの日本酒オーベルジュ。
あーーー、もうこれであの人もあの人もあの人も訪れちゃうんだろうなー。ワタクシも絶対にリピートしますけど。ニヤニヤ
今回の旅で唯一お品書きあり。
山の宿なのにこの豪華さ!たまらん!(嬉)
前菜:季節の盛り合わせ
生やまうど・うるいのマヨネーズ味噌
葉わさびの醤油漬け・季節のお浸し
小松菜とうな・新じゃが・出汁ジュレ・かんずり酒盗・レタス・ねまがり竹・大根の実
お猪口の蒸発が早い早い。
なお、生やまうどは穂先までは食べなくていいそうで、鍋に入れるといいとのこと。
酢の物:もずく木野子、やまうど生酢、紅白生酢
和え物:平茸と蕨の胡麻和え
焼き物:鮎の塩焼き、からし茄子
蒸し物:山菜茶碗蒸し、山椒
煮物:海老と帆立若草真丈、南瓜餡かけ、蕗の薹煮、こごみ
揚げ物:季節の天ぷら盛り合わせ
やまうど・海老・根まがり竹
こごみ・山葡萄新葉・うどな・蕗の薹
お品書き通りに書いてますが、実際は揚げ立てなので最初にいただきました。揚げ方が上手。美味しい!
6個目の猪口はこちらをいただきました。
さあ、この中から一合飲むとしたら何を選ぶ?(何か多くない?笑)
ワタクシは
真にしました。
地酒、特に日本酒はどこで飲んでも美味しいけど、温泉宿にて郷土料理や旬菜と合わせていただく日本酒の味は格別。最&高!
陶板:鴨肉と木野子の卵とじ
ここで前菜の生やまうどの穂先を鍋に入れます。
ほとんどの人が映えを意識するあまり、こう乗せちゃうのですが、これでは火が通らないとのことでNGくらいます(笑)
正解の乗せ方はこうです↓
程よく煮えたら、溶き卵をまわし入れて完成☆
御飯:白御飯、ならたけの味噌汁、香の物
またもや白米が食べ切れなかったので、サランラップをいただきました。おにぎり2つ作って夜食にしました。
サービスでいただきました。鼻にぬける香りがすんごい。
お菓子:本日のデザート
プリンでした。古酒みりんを煮詰めたソースとのこと。
絶対に絶対にリピートする。常宿にする!
夕食後はちゃんと入れ替わってました。女湯は夕食後から朝食まで露天風呂のある浴室となります。
ガラ…(戸を開く音)
独泉☆
ドバドバアチチ湯。
露天風呂にも行ってみませう。
内湯からすぐ浴槽になるので驚きました(笑)
露天風呂は寝湯スタイルとなっていました。この枕木が丁度いい高さ。ぬる湯でいつまでも入っていたくなります。実際、夜も星を眺めながら楽しみました。
温泉を堪能しまくるうちに「あれ?朝食って何時からだったかな?」と焦りますが、
そんな人のために、ちゃーーーんと表示してくださってます。ご安心あれ☆
朝食も1階のフロント近くにある食事処にて、同じ席で8時に一斉スタートです。
海苔入れにも宿名。
謎アイテムに困惑。コレ… 何?
湯豆腐で使うアイテムでした。コレめちゃくちゃ取りやすい!
食後のコーヒーあり。朝食も美味しかった。えがったー。
いい湯いい食いい人の宿でした。田中さんが見えなくなるまでお見送りしていただき恐縮です。
素晴らしい湯をありがとうございました!また絶対に帰ってきます!