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私がかつて大好きだった歴史小説家に大阪出身の司馬遼太郎という作家がいた。
NHKの大河ドラマで最も多く取り上げられた作家で、いくつかの代表作をあげると「国盗り物語」「竜馬がゆく」「花神」「最後の将軍」などだ。
彼の時代ものは戦国時代と幕末を題材としたものが多く、その間の江戸時代を題材とした作品はほとんどない。

そもそも東京、いや江戸の始まりは今から400年以上前の天正年間、秀吉が当時関東一円を支配していた小田原の北条氏を大坂から大軍をもって滅ぼし、天下を取ったことにさかのぼる。
秀吉は早速、家臣徳川家康を駿府（静岡市）から江戸へ領地変えを命じた。
当時の江戸とは湿地帯でひともほとんど住んでいない未開拓の過疎地だった。
その後家康が天下を治め、家康の死後も家臣団が港を埋め立て町に商工業を発達させ、また米や物資を江戸に運び入れるため利根川の流れを変え、何十年もかけて100万都市江戸を造っていったときく。

歴史に「if・・・」はないが、もし豊臣秀吉にもっと早く跡継ぎがいたなら、大坂夏の陣よりも前に徳川家康が亡くなっていたなら、今でも日本の首都は大阪であったかもしれない。