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2012年02月18日 イイね!

鎌倉紀行 <東慶寺、建長寺、鶴岡八幡宮、稲村ヶ崎 >

鎌倉紀行 <東慶寺、建長寺、鶴岡八幡宮、稲村ヶ崎 >昨日は小雪が舞う寒い一日で、一夜明けると未明に積もった雪が多少残っていましたが、幸い今日はよく晴れた快晴のお天気になりました。 鎌倉は関東地方でも比較的温暖な気候で、神社やお寺が数多くある有数の観光地です。 今回は大坂夏の陣で滅びた豊臣秀頼の息女が尼層を務めた「東慶寺」、江戸幕府二代将軍徳川秀忠正室・お江の方の芝・増上寺廟門が移築・現存している「建長寺」、一昨年樹齢千年の大銀杏が倒れた「鶴岡八幡宮」、そして富士山が眺められる名所「稲村ヶ崎」を見てきました。

東慶寺
東慶寺は正式な名称を「松岡山 東慶総持禅寺」といいます。鎌倉幕府9代執権北条時貞が父・時宗死去の翌弘安8年(1285)に創建し、初代住職は時宗の夫人・覚山尼でした。
東慶寺は現在は男僧の寺ですが、明治38年(1905)までは代々尼寺でした。後醍醐天皇の皇女用堂尼が5世住持として入寺してから当寺は地名をとって「松ヶ岡御所」と称せられ、格式の高さを誇りました。
江戸時代には、豊臣秀頼の娘で、徳川秀忠の養外孫にあたる天秀尼が20世住持として入寺した歴史的にも由緒のある寺です。 また、「縁切り寺」、「駆け込み寺」として、天秀尼が女性からの離縁を幕府公認として認めさせた革新的な寺でもありました。

拝観料は一律100円です。


本堂
東慶寺境内を歩いて感じたことは、お寺というより、「庵」とか「庭園」といった印象をもちました。
大きなお堂が一軒も建てられていない、こじんまりとした寺院です。


大坂夏の陣
慶長20年(1615)5月、戦国最後の合戦、大坂夏の陣で豊臣秀頼と淀殿ら豊臣家の一族は燃え盛る大坂城とともに自刃しました。秀頼は正室で徳川秀忠の長女・千姫を娶っていましたが、千姫との間に子はなく、別々の側室との間に2人の男女をもうけていました。
8歳の男の子を「国松」といい、ひとつ違い7歳の女の子を「奈阿姫」といいました。
国松は大坂城から脱出しましたが、やがて徳川方に捕らえられ、京都の六条河原で斬首されました。
一方、妹の奈阿姫は千姫の助命嘆願が実り、一命を救われましたが、徳川家康の命でここ鎌倉の東慶寺に僧籍として入れられてしまったのです。

天秀尼(1609-1645)
奈阿姫は出家後、名を「天秀尼(てんしゅうに)」と改めました。東慶寺は格式の高い尼寺で、代々毛並みのよい女性たちが住職を務めた習わしがあったので、孤児となった天秀尼には極めて相応しい住み家だったようです。
後に師のあとを継ぎ、東慶寺20世住職となりました。

境内のいちばん奥に東慶寺歴代の尼層の墓苑があるので行ってみることにしました。


歴代住職の墓苑です。初代尼層の覚山尼をはじめ、5世後醍醐天皇皇女・用堂尼、20世天秀尼の他、明治時代の男僧・釈宗演の墓がここに集められています。
 

天秀尼の墓
天秀尼30歳前後のとき、後世に残る事件が起きました。
会津若松40余万石城主・加藤明成の家老・堀主水の妻子が東慶寺に救いを求めてころがりこんできました。夫の主水が明成と意見が合わず出奔し、高野山へ逃れましたが、妻は女人禁制で入山ができず、明成が追ってくるので助けてほしいという訴えでした。
天秀尼は、昔からここに逃げ込んだものは、決して引き渡さないという掟があるため、堀主水の妻子を匿う道を選びました。そして、明成の非を義母の千姫を通じて三代将軍家光に訴えたところ、捨て身の彼女の訴えに、幕府は彼女の言い分を聞き入れ、明成の40余万石は没収されました。
千姫という後ろ楯があったにせよ、天秀尼は見事にこの賭けに勝ったのでした。こうして同寺は「縁切り寺」「駆け込み寺」として広く認知され、やがて幕府公認となったのでした。
正保2年(1645)、天秀尼死去。豊臣秀吉の直系はここに断絶しました。


東慶寺は封建時代、女性の側から離縁できなかった時代に、女人救済の「駆け込み寺」として引き継がれましたが、明治4年(1871)には縁切り寺法は廃止となり、東慶寺は明治38年(1905)に男僧が入寺し禅寺と変わりました。また、墓苑には代々の住職の他、小林秀雄や西田幾多郎など多数の著名人の墓もあります。


建長寺
建長寺は建長5年(1253)に鎌倉幕府5代執権北条時頼によって創建されました。
「巨福山(こふくさん)建長寺」は禅宗の寺院で、境内は「建長寺境内」として国の史跡に指定されるなど歴史的・文化的価値の高い伽藍が多く見られます。
先に訪問した「東慶寺」から徒歩で10分くらいの場所に立地しています。

三門


境内


唐門
重要文化財で方丈入口の門になっています。芝・増上寺の徳川秀忠正室・お江の方(崇源院)の霊屋から正保4年(1647)に移築されました。昨年5月に修理が終わり、落慶法要が営まれました。


建長寺には、「唐門」と同じく増上寺から移築された「仏殿」をはじめ、「国宝梵鐘」、「総門」、「法堂」、「方丈(龍王殿)」など、他にも多数の重要文化財を見ることができます。


鶴岡八幡宮
5年ぶりの鶴岡八幡宮です。相変わらずの人気スポットで、今日もかなりの数の観光客で溢れかえっています。
鶴岡八幡宮は11世紀に源頼義によって創建され、治承4年(1180)に源頼朝が現在地に遷しました。


大銀杏
平成22年3月10日、樹齢千年といわれた大銀杏は強風のため折れてしまいました。 倒れた大銀杏は分断され、根元から高さ4mまでが隣に移植されました。


稲村ヶ崎
鎌倉に前回行ったときは、鎌倉大仏高徳院を見にいきましたが、今回は寄らず、海辺を走ってみることにしました。
由比ヶ浜を過ぎると、前方に江ノ島と富士山が見える景勝地がありました。稲村ヶ崎といい、富士山を撮ろう(見よう)というひとたちが大勢集まっていました。 ここで休憩をとることにしました。


5年前に鎌倉へ行ったときは、ちょうどGWの最中でした。渋滞でクルマが進まず大変な思いをした記憶があります。相変わらずの人気で、予想した以上に観光客は多かったという印象です。
初めて訪れた「東慶寺」と「建長寺」は京都の寺院と比べても、歴史的にも文化的にも遜色ない古寺でした。
お天気にも恵まれ、最後に休憩した「稲村ヶ崎」の景観も素晴らしいものでした。
Posted at 2012/02/18 23:00:03 | コメント(2) | トラックバック(0) | 史跡 | 日記

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