昔、ある人からアンダーステアについての質問と対処方法を教えてと言われ、答えたお話をします
まず初めに「アンダーステア」とは何か
アンダーステアとは簡単に言うとクルマを曲がらせようとステアリング(ハンドル)を切っても曲がらない現象を言います。
ではなぜハンドルを切って曲がらないのか
その原因は4つにあります。
1、オーバースピードでのコーナー侵入した場合。
2、路面状況の変化。(濡れていたり、凍結していたり等)
3、ハードブレーキングでのコーナー侵入した場合。
4、コーナー立ち上がりからのアクセルオンでのアンダーステア。(私はこれをプッシングアンダーステアと呼んでいます。)
現象体験その1
[凍結路面でのコーナー侵入]
私がハイエース(ABS無し車)でスキーに行く途中の出来事
夜中だったので、左コーナーの先でハザードを点灯しているクルマがいることを確認
同時にコーナーでステアを切ると手応えが無い
慌てて、ステアを切りながらブレーキングで侵入速度を落とす動作をすると、センターラインを越える頃には15㎞くらい減速したので、ここからブレーキングを離す
すると、タイヤが操舵方向に回り始め、クルマが曲がりはじめた
数メートル先は崖
命びろいをしました
実験体験その2
[アンダーステアのレクチャー実験]
子供にアンダーステアの怖さと対処方法についてレクチャーをするために通行止めの筑波山で実験を見せました
実験車両:NA型ロードスター(FR車ABS無し)
実験場所:通称どんぶりの朝日~子授けに向かい、長い登りからの左コーナー
(私はこのコーナーをガンダムコーナーと呼んでいます
)
このコーナーの限界侵入速度は約110㎞(安全マージン速度は75㎞)
ここを120㎞で侵入
普段よりブレーキングポイントを遅らせる
そしてコーナー手前でステアを切るのと同時にハードブレーキング
クルマはすぐにアンダーステア状態とけたたましいスキール音
白煙をはきながら、減速をする
コースは当時、通行止めなので対向車が無い状態
センターラインを割って対向車線にてコーナー限界侵入速度の100㎞より5㎞低い95㎞に達したので、すかさずブレーキングをリリース(放し)
するとクルマはステアリングを曲げた方向に曲がり始めた
こんどは、クルマがリア荷重になるため、オーバーステアとの格闘
クルマの行きたい方向を見定めてステアリングとアクセル(時にはブレーキングでクルマの向きを補正する)で補舵して、何もなかったかの如く、かわして行く
子供から拍手をもらいながらのテストデモランでした
私がアンダーステアを対処する方法はまず、アンダーステアにならない安全速度でコーナーに侵入することが大前提です
そしてもしアンダーステアになったら減速行動をしてから、ブレーキングリリースして、ロックしたタイヤを解放すると、タイヤは回り始め、曲がりたい方向に曲がり出すのです
余談話
筑波山(表筑波スカイラインの中盤)はコーナーのタイトなブラインドコーナーです
そこで走っていた時の事
私の進行方向のコーナー先でスピンをしてガードレールにぶつけで大破した180SXが走行ラインを横になってふさいた状態を知らずにコーナー侵入
左コーナーでは私のクルマはコース右側に寄せ、コーナー侵入します
するとクルマが私の進行コース半分をふさいでいる
慌ててクラッチを踏みサイドを小さく引き(チョビ引き)、クルマをコーナーインに向かせてアクセルを調整しながらオーバーステアにならないように、クルマ1台分の隙間をすり抜ける
大破したクルマと数センチ
また反対側のU字構までも数センチ
すり抜けるた時、ニュートラルステアに保ち後、直ぐに逆感性によるオーバーステアステアをかわして減速停止
私はハザードを点灯して安全確認をし、車外に出て事故をしたドライバーさんの元に…
ドライバーは無傷のようで、そのドライバ-さんから「コースをふさいですみません
しかしあざやかでした
」と言われ、私もホッとした事を覚えています
その後は、車両撤去までコースの交通誘導をして、その日は終わりました
筑波山も最近ではバトルモードになるやからが増え、事故の件数も増加しています
峠では己の限界以上の走りをしないてセンターライン内で安全に走行しましょうねぇ~
Posted at 2014/11/24 20:49:06 | |
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