クルマが大地と接する部分「タイヤ」
特に走りの良し悪しを左右する重要なアイテムでもあります
数年前になりますが、トヨタ86の開発者多田氏によるとクルマ開発は昨今、走りの良し悪しがタイヤチョイスで決まる
トヨタ86はあえて新車装着タイヤをプリウス(コンフォートタイヤ)に付けているタイヤをチョイスしたそうです
すると限界領域で、そのクルマの素性が出るので、あえてトヨタ86の素性の良さを知ってもらいたいと言う想いがあると話してくれましたねぇ~
ここからが本題
タイヤ選びを語る上で必要な要素を5つの要素でお話しましょう
1、タイヤの素材のゴムの質を見極める
タイヤのゴムは練りの回数とコンパウンドやカーボン、空気(細かい泡)の配合比率で決まります
またタイヤのグリップは路面の石の突起をタイヤのゴムが包み込んでグリップしています
磨耗するとその包み込む面積が小さくなるためにグリップ力を失う結果となるのです
タイヤのはじめの良し悪しは新品タイヤであること、経過年数でゴムが劣化する事、すり減ったタイヤはグリップ力を失うと言う三点に特に注意する必要がありますねぇ~
2、耐排水性の良し悪し
タイヤには回転方向のあるものがあります
スポーツタイヤなら雨乗りも考えるなら方向性のあるタイヤをおすすめします
特に高速道路での雨でハイドロプレーニング現象(タイヤの回転&排水性の悪さと路面に付いた雨水が、車体を浮き上がらせる現象)を引き起こし兼ねません
この場合、そのクルマのアライメントバランスがちぐはぐになっていると、曲がらない、止まらないに加えて、車体に異常な回転モーメントがかかりスピンする恐れもあるやっかいなものです
ちなみにブリジストンのRE11の方向性が無かった理由は、工場の火災により生産が間に合わなかったのが最大の理由
最近ではまた71シリーズで方向性を付けているのは、生産体制が戻って来た証でもありますねぇ~
(内緒の話)
3、トレッドパーターン(ブロックパーターン)の大きさが非均一であることを見極める
タイヤのトレッドブロックパーターンが非均一な理由は、ハーシュネス(路面とタイヤとの摩擦音)音対策です
このブロックの大きさを変えることで、摩擦発生音の周波数を多数出して打ち消しているから静粛性を確保する技なのですねぇ~
4、真円や回転重量バランスの良さ
真円や回転重量バランスは高速走行で上下動のバイブレーションを発生させるやっかいなもの
これが悪いと、このタイヤのバイブレーションがストラット部をかえして、バネを再振動させ、車体に伝える
これを解決するためには、余計なバランサーウエイトをアルミホイールに装着しなければなりません
ちなみにブリジストンは真円に取り組み成功したタイヤメーカー
ドーナツ技術がタイヤの精度を一段上の領域に押し上げたのだと思います
5、コストパフォーマンスの良さ
私はこれが一番大事なのかなぁ~と思います
我が家では8台のロードスターを飼育していますが、タイヤメーカーの選択には苦労しました
(時には4セット(16本)発注することも…
)
ポテンザ(ブリジストン)やアドバン(ヨコハマ)、ディレッツァ(ダンロップ)をテストして国産タイヤでロードスターの性格を素直に出すとしたらディレッツァが好評価でした
しかしコストパフォーマンスからするとAC123からフェデラル595RS-Rまで試した結果、我が家の標準装着タイヤはフェデラル595RS-Rに決まりました
理由はポテンザRE11Aの約1/2のコストで手に入る事と、このフェデラルの技術面ではブリジストンの技術提携があり、私の評価でもポテンザ昔のRE71クラスのグリップパフォーマンスを有しているからです
ではRE71とRE11Aの違いはサイドショルダー部がRE11Aの方がよじれが少ないのと、回転方向がRE71にはあるがRE11には回転方向がない、減りがRE11Aのほうが1割ほど少なく、耐久性に優れた点でグリップも多少RE11Aが上回るくらいで、このくらいなら、走り方でフェデラルでもカバー出来るギリギリの範囲だと思ったからです
(ちなみにこのフェデラル595RS-R採用決定には、私のテスト走行で約30セット(約120本)を使用し、減り方や回転バランスなどを研究し、製造過程の信頼度なども研究した答えでもありました
)
現在はロータス・エキシージSにも採用し、峠での走行シーンをテスト中ですねぇ~
このようにタイヤとは「クルマと大地を結ぶ架け橋」です
いくら良いクルマでも、タイヤがダメなら性能を発揮出来ません
今週末はそんなタイヤを点検しては如何かなぁ~と思うさーぱぱなのです