息を呑むほど美しいデザインと復活したロータリー・エンジンを備えるコンセプトモデル「Mazda RX-VISION(マツダ・アールエックス・ビジョン)」は、今年の東京モーターショーに出展されたモデルの中で特に際立つ1台と言えるものだと思います。
今から48年前の1967年。
マツダは山本健一氏率いる、若きエンジニア「ロータリー47士」が執念で物にしたエンジンがロータリー・エンジンがあります。
また初のロータリー・エンジン搭載車が「マツダコスモスポーツ」でした。
マツダはこの時、このスポーツカー開発の秘話と開発に携わりたいと夢見た子供たちが、現在でもマツダでロータリー・エンジニアの開発が続けられている。
50人のエンジニアから成る熱心なチームの陰ながらの努力が身を結ぼうとしている。
この新エンジンは8年間、歴史に名高いエンジン設計を市販車に復活させることを夢見てきたという。
だが、それは簡単なことではない。
ロータリー・エンジンは設計上、燃費効率が悪くCO2排出量が多いという短所を抱えている。
しかも少ない予算しか与えられていないという厳しい状況の中で、チームは問題解決に取り組み続けている。
この50人のエンジニアは、ロータリー・エンジンを開発したくてマツダに入社していた。
「開発が中止になれば、おそらく彼らは当社を辞めると言うだろう」と、マツダの研究開発担当の常務執行役員、藤原清志氏は語っている。
RX-VISIONの優雅なボンネットの下に搭載された次世代ロータリー・エンジン「SKYACTIV-R(スカイアクティブ・アール)」の開発は、「16X」のプロジェクトから出発している。
2007年の東京モーターショーで公開されたこの1.6リッターの2ローター・エンジンは、直噴システムの採用などによりトルクと燃費を改善させることを意図していた。
関係者の話では、エンジニアたちが開発を進めた結果、このエンジンの問題はついに解決されたかとも思われていた。
しかし、マツダはその製品化に踏み切らず、現在のところ「RX-8」がロータリー・エンジンを搭載した同社最後の市販モデルとなっている。
マツダ代表取締役社長兼CEOの小飼雅道氏は取材に対し「このロータリー・エンジンの設計を、いつの日かお客様に受け入れられる水準に到達させることが私たちの夢だ」と語っている。
マツダは、適切なロータリー・エンジンなしにRX-VISIONが市販化されることはないという姿勢を明確にしている。
また市販化されるとしても、このクーペは「マツダ・ロードスター」のシャシーを強化したものを採用することになりそうだともは報じている。
50人のひたむきなエンジニア達の前には、次世代ロータリー・エンジン車の発売に向け、多くの挑戦が待ち受けているようです。
[さーぱぱの思いを語る]
自動車用内燃エンジンでレシプロエンジン以外のエンジンはロータリーエンジンしかない。
またロータリーエンジンを開発し続ける自動車メーカーもマツダしかない。
そしてマツダの走りに対する思いは国産スポーツカーの中でも群を抜いている。
その集大成がマツダ787Bのル・マン総合優勝とRX-7・8シリーズの進化の過程だと思います。
マツダとは乗り手を裏切らないとしたら、マツダがロータリーエンジン搭載車を発売すると決めるまでは、見守りたい。
それはロータリーエンジンを乗りたいと思う人達の最低限のマナーであると思いたいのです。
今回の東京モーターショーのマツダのブースに展示したマツダロータリーエンジン搭載車は、私にとって不死鳥のように復活しようとする「フェニックス」のように見えましたねぇ~。
Posted at 2015/11/05 02:53:45 | |
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