カエルさんさんのブログ一覧

先日設置したBSMについて、LEDインジケーターはとりあえず同梱品を使って運用しておりましたが、やはりデザインがダサく後付け感満載なので改良する事にします。

位置についてはミラー面にBSMマークを光らせる、という方法とアウディ式のドアミラー本体の内側にランプを仕込む、という2つがよくある方法ですね。

アウディ式についてはスペースが無いので、今回は一般的なミラー面を光らせる、という手法を取ろうかと思います。

今回は久々に当工房っぽい変態blogです

BSMマークを光らせるには兎にも角にもミラーを加工しないと始まりません。
純正OPのミラーはマークの部分のみ銀抜き加工しているので、同じようにするには表面蒸着の純正ミラーでは厳しいです。
まぁ表からでも技術的には可能ですが、それだと表側に引っかかりが出てしまい経年変化で銀面が剥離する危険性があります。

アフターマーケットで売られているブルーミラーとかの流用も考えましたが、やはり純正に合わせて表面蒸着なので使えないです（基本的に表面蒸着ミラーは安い車に多い）。

そこで色々探した結果、ワンオフで作成してくれるcCc（シー・スリー）というサイトを見つけました。
JIS規格品の国産品で従来式の裏面蒸着ミラーと、安心して使えそうです。
加工したフチの面取りも非常に綺麗で、クオリティも申し分ありません。
ノーマルかブルーを選べるので、欧州車によくあるブルーミラーにしてみました（まぁ欧州車なんですが：笑）。

LEDユニットについてはアテンザ用ミラー（LEDユニット自体はCX-3とかも同じ）を中古で入手し、分解して流用する事にしました。

このユニットはLEDを直発光ではなく反射で光らせる仕組みになってます。
それにより正面はあまり明るくなく、着座位置で一番明るく見えるよう反射鏡を設計してるわけです、素晴らしい。

調べた所LED自体もOSRAMの50mA駆動の物らしく、非常に明るいです。
また、基板自体も全体にシリコンコーティングされており、防水処理もされております。

恐らく数あるBMSミラーの中で一番優秀な設計かと。流石マツダ。

まぁそんな訳で自作品より遥かに優秀なので流用する事に相成りました

ミラー裏面をマスキングしてサンドブラストします。
裏面には保護の塩ビシートが張ってあるので剥がしておく事。
全部剥がすと余計な所に傷が入ったりして面倒なので、あくまで周辺部に留めます。

マスクは流用部品のマークをトレースして同一形状のデータを作ったので、そこからガラスエッチング専用の感光マスクを業者に作成してもらいました。
これは塗装の場合と同じで、マスキングシートを切り抜いて作っても良いのですが、こんな小さな形状を2個も綺麗にカットするのは難しいので、フォトマスクにしました。

ここで注意ですが、しっかりブラストすると透過部が彫り込まれて立体的になり恰好悪いので、あくまで蒸着面のみ剥がす感じで慎重に掛けます。
ガラスビーズの#320と細かいメディアを使いましたが、蒸着はものすごく薄いアルミ膜なので結構剥がれてくれます（紙やすりで軽く1回なぞる程度で剥がれるくらい）。

抜けた部分はスリガラス状になってしまいましたが、銀剥離防止のため裏側からプライマー下地＋クリア塗料を薄く筆塗りしたら若干透明になりました。

流用ユニットを加工ミラーにセッティングします。
表示窓は表から中が丸見えなので、最初にミラーのフィルムを貼っておきますが、光が暗くならないようになるべく薄い色のフィルムにします。
今回は70%透過のスパッタリングミラーを使用してます。

その後、強力両面テープでユニットを固定します。
光が漏れないよう、屋外用強粘着タイプの薄手黒色を使ってます。

ミラー台座は純正のものから流用します。
ABS製の台座は両面テープで止まってるだけなので折らないようにお湯で温めながら、ポリ製の柔らかいヘラ等を使って慎重に剥がします。
その後、新しいミラーに台座を貼り付けますが、位置が狂うとミラーがはまらなくなってしまうので、元素材から型取りした貼付け用の型紙を予め作っておくと失敗がありません。

今回の加工でミラーヒーターが無くなってしまいましたが、特に必要な場面も無かったので問題ないです。

LEDに電力供給する配線をドアミラー本体に追加します。
今回ヒーターを撤去したので、その配線をカットして流用します。
これでドアの内張りを剥がして新たに配線させなくても大丈夫ですね。

LED側との接続は2ピンコネクタで行いますが、合う型が無かったのでJSTのPHコネクタを若干削ってフィットさせました。

消費電力が小さいので、今回はAWG28の配線を使用してます。
最近はなるべく細い線を使うのがマイブームになってるので使用電流の2倍程度までに詰めたりしてます（最低AWG28）。
レースカーと同じ手法の軽量化ですな（笑）。

後はドアミラー本体と合体させてインジケーター部の完成です。

窓にミラーフィルムを貼ったおかげで表示部が若干目立たなくなってますね。
マツダのはここを網点処理とかにして目立たない様にしているようですが、光量が減るのでこのような処理にしました。

裏面蒸着ミラー独特の反射で何故か純正より高級に見えます。フチの処理かなー？
貼付けタイプではないブルーミラー仕様なので純正っぽい感じに仕上がって中々いい感じです。

という訳で久々の変態記事でしたがどうでしたか？
次回はいよいよ完結編です。