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2019年05月15日 イイね!

乱戦~其の四~

乱戦~其の四~皆さんおはこんばんにちわ。
ナルチョッパーで傾奇者のぴこちゅです。
1人でも読んでくれる人がいるとやる気が出ます。
コメント欄は励みになります。2018年12/2から始ってるので所見のかたはどうぞ観て下さい。ではKAGUYA29話目




KAGUYA~乱戦其の四~
「綾のお父さんは何の仕事してるの?」

「パパは建築士をやってるの。前々から事務員が欲しいって言ってたから、あたしが卒業したら働くって言ったら賛成してくれてね。だから就職活動はしなくていいんだ。見た目もこのままだしね。そしていつかお嫁さんになるんだ」

「綾ならモテるだろうからすぐ結婚できるよ」

「真吾が旦那さんだったらいいな~」

「ホラ、俺なんてまだ16だし結婚なんて当分先の話だよ。俺が大学卒業してる頃にはもう綾は結婚してるんじゃないかな~」

「真吾も結婚とか考える事ある?」
グサッと来た。

「ま~いい人がいればね。一生独身でも俺はそれでいいと思っているし」

「真吾が大学卒業してもあたしが結婚してなければお嫁さんになってあげる」

「裕福な暮らしは出来ないかもしれないんだぜ?」

「それでも真吾と一緒ならあたしは幸せ。出来たら子供も欲しいな~。あたし達の子なら最強の子が産まれるわ」

「いやいや子供に最強とか求めてないし。子供出来てもちゃんと学校に行って平凡にサラリーマンやってくれたらそれでいいと思っている。しかもあと10年もすれば時代が変わってくるかもしれないしな」

「どういう意味?」

「科学の進歩がめざましいって事だよ。今はPHSが主流だけど携帯になってどんどん小型化されていくと思う。インターネットも当たり前のような世界が」

「インターネット?」

「まぁそういう時代が来るって事だよ」
食後のコーヒーを飲みながらちょっと未来の事を教えてみたが理解できないようだ。
それもそのはず。あと20年もしたらネット社会になってるわけだから。この時代のインターネットはまだ発達していない。
だから今は何を言っても無駄なのだ。例えばスマホとかね。

「真吾はたまに未来から来たような事を言うのね」

「これからの時代は情報が武器になる。学校のパソコンの授業あるかわからないけどしっかり勉強しておいたほうがいいぞ」

「うん。わかった」
そしてコーヒーを飲み干す。

「よし、ジムに戻るか」

「うん。午後からも頑張る。ボクシングって楽しいね」
お会計を済ませるとジムに向かった。
「お嬢ちゃん午後からはもっと厳しくいくぞ~覚悟しておけ」

「はい。よろしくお願いします」

「まずはランニングマシーンで走ってもらおう」
綾はコーチに任せても大丈夫だな。俺は俺の出来る事をしよう。
そして準備運動を始めた。
しばらく自主練をしていると小柳が入ってきた。
俺の方に向かってくる。

「今日は午前中バイトでね。午後から鍛えようかと思ったんだ。尾崎君は朝からいるの?」

「こんにちわ。俺は10時ちょい過ぎくらいからいますよ。ずっと自主練です」

「尾崎君頑張ってるね~辛くないの?」

「辛いと思ってたら来ませんよ。楽しいからやってるだけです」

「最近練習するのがきつくなってきたんだ。バイト忙しいってのもあるんだけどね」

「たまにはゆっくり休んだらどうですか? 気分もリフレッシュしますよ」

「休んでる間にライバルが練習してると思うと休めなくてね。ちょっと追い込まれてる感じ」

「そういう時こそゆっくり休んでまた新たな気持ちで頑張ればいんですよ」

「そうだね。明日は仕事も休みだし家でゆっくりしようかな」

「たまにはダラダラするのも気分転換になっていいですよ。俺は学校とか色々な事が嫌でジムに逃げてる感じですけどね」

「楽しく練習できてるんだね。羨ましいよ。じゃあトレーニングあるのでまたね」

「応援してますよ。頑張って下さい」

そうして小柳は準備運動を始めた。
しばらくして綾が着替えて戻ってきた。

「今日の練習はもう終りだって。真吾まだ続ける?」

「あぁ。俺もそろそろ上がろうかな。ちょっと疲れてきたし」
そしてコーチに挨拶をして家に帰った。

「ちょっと眠いな。今日は夜遅くなりそうだし」

「じゃあ一緒にお昼寝しましょ」

「その前にシャワー浴びてくるわ。本でも読んで待ってて」
そして俺はシャワーを浴びて着替えた。
「綾もシャワー浴びたら?」
「うん、シャワー借りるね」
綾が部屋に戻ると綾が俺の手を掴んでベッドまで連れてきて横にされた。

「腕枕して」

「そのくらいならいいよ。マジでちょっと眠い」
そうして綾に腕枕をして眠りについた。
起きたら17時だった。
綾を起こすと目を擦りながらよく寝たといっている。

「今日は集合ちょっと早いぞ」

「じゃああたし集会の用意があるから帰るね。また後で会いましょ」
そして綾を外まで見送った。

「今日は楽しかったわ。また今度遊ぼうね」
そう言って綾のゼファーは走り去って行った
しばらくして原と真也が来た。
「おぅ。またゲームでもしにきたか?」

「ま~いつも通りだね」
原が言った。
「今日は18時45分になったら出かけるからそれまで好きにしてていいぞ」

「18時45分ってもうすぐじゃん。集合時間早いの?」
真也が言った。
「今日は公園に19時集合なんだよ。だからお前達は好きにしてていいぞ」

「そういえば今日|皇帝《エンペラー》も20時集合なんだよね」
原が答えた。
「まぁそれまでダラダラしてるといい。んが今日の戦争の事は忘れるなよ」

「わかってるって~。心配しなくても先陣切ってやるよ」
真也がそう答えた。
そんなやりとりをしてる間に18時40分が過ぎた。
原と真也はいつも通りゲームをしている。
そして窓の外からV8サウンドが聞こえた。

「じゃあ俺先に行ってるから。お前等も気をつけて来いよ」

「いってら~」
2人声を揃えて言った。
外に出ると柏が立っていた。

「お待ちしてました行きましょう」

そういって俺はリンカーンマークVの助手席に乗り込む。

公園に着くと神鬼没のメンバーがもう集まっている。
いったいいつからここにいるんだと不思議に思ってしまった。
柏にコーヒーを買いに行かせるとブランコの所へと向かった。
すると綾が近づいてきた。

「さっきまでは楽しかったね。また今度ジム連れてってね」

「いつでもいいよ。体動かす事は良い事だし」

「それと今日はちゃんと守ってね」

「余裕があればな。自分の身は基本自分で守れよ。戦場なんだから余裕はないぞ」

「わかってるよ」

「神鬼没のメンバーや高橋を応援してきてやれ」

「うん。わかった」
そうして綾は神鬼没の輪の中に消えて行った。
しばらくすると神埼が来た。

「今日は俺1人で頭2人取ります。いいですよね?」

「あぁ。神埼に任せた。俺は竹内の火消しをやるよ」

「井森なんぞに遅れは取れません。俺1人で十分だという事をみせます」

「頼もしいな。しかし気をつけろよ。1VS1と1VS多数では状況が全然違う。まして相手は総長クラスだ油断はするなよ」

「ご心配には及びません。俺がキッチリ頭獲りますよ」

「キレるなよ。冷静にやれよ」

「わかってます。ある程度手加減してやりますよ」

「それは頼もしいな。では宜しく頼んだぞ」

「わかりました」

「神埼も神鬼没の輪の中に入って来いよ。レディース達が待ってるぞ」

「ハイ。そうします」
そして神埼は神鬼没の輪の中に消えて行った。
しばらくすると裕子が近づいてきた。

「またこんな所で1人ぼっち?」

「ここにいると色んな奴等がくるんだよ。ぼっちじゃない」

「今日の戦争頑張ってね。明日デートなんだから怪我しないでね」

「あぁ。明日デートの約束だったっけ。まぁ俺は何もしないから怪我もクソもないんだけどね」

「日曜日デートしようねっていったじゃん。だから無事に帰ってきて。公園で祈ってるから」

「大袈裟だなあ。俺の事は心配しなくていいって。柏の心配でもしてやれ。あいつ多分ボロクソになって帰ってくるぞ。予想だけどな」

「正樹はどうでもいいの。真吾が心配」

「俺は誰にも負けはしない。俺の心配はいいから柏のとこいってやれ。アイツ喜ぶぞ」

「うん。わかったわ。どうか無事に帰ってきて。待ってるから」

「ご心配ありがとう。俺は大丈夫だからさ」

「じゃあ正樹の所行ってくるね」

「じゃあな。また後で」
そしてブランコで1人コーヒーを飲みながら考えていた。
綾を守りながら竹内の援護を出来るだろうか?っと。
最悪綾ならそこらの男よりも強いと思うから平気っちゃ平気だと思うけど人質にとられたら詰むしな。
そんな事を考えてると柏が近づいてきた。

「そろそろ埠頭に移動しますよ」

「おぅ。わかった」
そしてリンカーンマークVの助手席にのるとレディース達の応援を受けて埠頭へと向かった。
埠頭に着くと物凄い台数の車とバイクが居た。
もう|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》は着いてるようだった。
竹内達の近くに行くと各総長にグループを作るように指示した。

すると|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》、|皇帝《エンペラー》と神鬼没のグループが出来上がった。
喧嘩しないように雑談するように各総長に指示をした。
竹内は|皇帝《エンペラー》の偵察部隊に黄色い鉢巻を渡し各族に手渡してるようだった。

各総長と神埼、綾、俺が集まり話し合いの場が設けられた。
「今日は井森と神埼に頭を獲ってもらう、各親衛隊は竹内さんの周りに集め特攻隊、切り込み隊は総力戦だ。1人で1~2人相手してもらう事になるがそこは問題ないと考えている。石川も竹内さんの護衛だ。柏と2人で竹内さんにザコ共を近づけさせるな。とは言っても相手も竹内さん対策でそれなりに強い奴等を集めてると思うので油断するなよ」
俺がそう言うと柏と石川が頷いた。

すると井森が言ってきた。
「うちは親衛隊は連れて来てない。全員切り込み隊だから全員前にだしていいか?」

「30人位竹内さんの周りに入ってもらってあとは全員戦ってもらって構わない」

「わかったメンバーを選別しておく」

「|黒鴉《ブラッククロウ》は混合で連れて来た。親衛隊は|皇帝《エンペラー》の頭と俺の周りに展開させよう」
石川がそう言った。

「そうしてくれると助かる」
俺がそういうと井森と石川はメンバーを集めて作戦会議をしていた。

「今回俺の出る幕は無さそうだな」
竹内が言う。

「そういうのフラグって言うんだぜ。問題無いとは言い切れない。敵もそれなりの戦力を投じてくると思われるからな」
俺は竹内にそう言う。

「ま~|兵隊《ザコ》に負ける様なら|皇帝《エンペラー》の総長を辞める」
竹内がそう言った。喧嘩には絶対の自信があるのだろう。

「そうそう言い忘れてたが今日は1人見物人が来てる。神鬼没のレディースの頭だ。基本俺が守るからみんなは竹内さんを守ってくれ」
俺がそういうと綾が挨拶した。

「江川綾です。今日はどうしても見たくてついてきちゃいました。皆さんの邪魔はしないようにしますのでよろしくお願いします」

「これはまた綺麗な子を連れてきたな。尾崎さんの彼女かい?」
井森がそう言った。

「元カノです。今は別の人と付き合ってますが真吾の事はまだ諦めていません」
綾がそう言った。

「人質にでも取られたら大変だぞ」
あせって石川が言った。

「俺が責任を持って綾を守るから心配しないでくれ。俺の強さはみんな知ってるだろ?」
俺がそう言った。

「江川の守りは尾崎に任せよう。俺なら何の心配もいらない」
竹内がそう言った。竹内も俺を信じてくれているのだろう。

「皆は自分の役割だけ忘れないでくれ」
俺がそう言うと神埼が口を開いた。

「10分持たせてくれたら頭は必ず獲る。だから10分粘っててくれ」

「そうだな10分も必要ないんじゃないか?」
井森がそう言った。

「頭を倒すだけだったら5分あればいい。しかし簡単に倒しては恐怖を植えつける事はできない。相手がもう二度と手出ししたくないという絶望感を味わわせなければならん」
神埼がそう言った。

「そうだな。相手に恐怖と絶望感を与えなければ勝利とはならないだろう」
竹内がそう言った。
そうこう話してるうちに21時前になった。
すると予定よりも早く|青龍連合《せいりゅうれんごう》が着いた。
石川と井森は自分の部隊を集め情報を伝えた。

「準備に抜かりは無い」
竹内がそう言った。
|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭らしき人物近づいてくる。

「そっちの頭は誰だ?」

「俺がこの場の頭だ」
竹内が言う。
「今日でこの街の族も終りだな。せいぜいゆっくり眠るといい」
|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭の1人がそう言った。

「聞いていた人数より多くないか?」
|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭のもう1人が言う。

「所詮は烏合の衆纏めて蹴散らしてやる」
|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭の1人がそう言う。
そして|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭は人混みに紛れて行った。

「神埼、井森、相手の顔覚えたか?」
俺が神埼と井森にそう伝えると神埼が答えた。

「わざわざ殺してくれと言いにきてるようなもんですよ」
「そうだな顔出さなければ分からなかったものを」
井森がそう言った。

「他を確認しないとは馬鹿だな」
神埼がそう言った。

「えぇ馬鹿ですね」
井森が言った。
|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭が1番奥へと引っ込むと声を荒げた。

「いけ~1人残らず叩き潰せ~!」
すると竹内も叫んだ。

「全員血祭りに上げろ~!」
そして戦争が始まった。

神埼と井森、そして|皇帝《エンペラー》の精鋭隊が切り込み隊の後に付いてゆく。
|悪魔《サタン》のメンバーは強かった。あっという間に敵を薙倒していく。
戦争の中先に総長の元へと辿り着いたのは|青龍連合《せいりゅうれんごう》の方だった。
1人1人が結構な強さを持ってると見た。
皆竹内に向かってゆくが親衛隊に阻まれていた。
それでも抜けてきた奴等は柏と石川が相手をした。
柏も1VS1なら負けなかった。しかし取り囲まれてやられ始める。すると石川が柏の援護に回った。
次第に状況は巻き返していた。
柏と石川を無視して強引に竹内に近づく者さえいた。
何人か竹内の側まで辿り着くものの竹内に倒されていた。

そして女に気が付いたのか綾の方にも相手の精鋭部隊が走ってきた。
竹内の心配はいらないだろう。綾に近づいてくる相手を全て俺1人で処理した。
そして俺の強さに気が付いた連中は綾に近寄らず竹内の方へと走って行った。
その頃神埼と井森と|皇帝《エンペラー》の精鋭部隊は敵の総長の元へと辿りついた。
青龍連合の親衛隊は|皇帝《エンペラー》と|悪魔《サタン》の精鋭隊が相手していた。数が少ないのか弱いのか、見ていると一方的に相手を倒してるように見えた。
そして神埼を井森は|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭の元へと辿り着いた。

「ほぅ。俺達の前までくるとはやるな。だがお前等如きじゃ俺等を倒せない」
|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭の1人がそう言った。
「その言葉そのまま返してやるぜ。今から挽肉にされるんだからよぉ」
神埼が挑発した。

そして神埼と井森が戦闘状態に入った。
状況は予想通り神埼が圧倒していた。
井森もなかなか強かった。
神埼が相手を一方的にボコボコにして気絶させる。
それを見た井森は神埼に対し恐怖を覚えた。
そして目の前にいる敵に拳をぶつけた。
結構いい勝負だったが神崎が乱入して|青龍連合《せいりゅうれんごう》のもう1人の頭はボロボロにされた。
地面を這いつくばるように|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭は激痛にのた打ち回る。

それでも神埼は攻撃を止めようとはしなかった。
起こしては殴り、倒れては蹴りを浴びせていた。
井森がヤバイと思い神埼を止めに入った。
|皇帝《エンペラー》と|悪魔《サタン》の精鋭隊は親衛隊を倒し神埼に魅入っていた。
井森の制止を無視するかのように神埼は攻撃の手を止めない。

「これ以上やったら死んでしまいますよ。尾崎さんに怒られますよ!」
井森が大声で言うと神埼は殴るのを止めた。

「スマンな。ついスイッチが入っちまって」
神埼が冷静さを取り戻した。
神埼に袋叩きにされていた|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭は失禁していた。
そして気絶してるもう1人の頭にちかより揺さぶった。

すると気を取り戻したようで神埼に詫びを入れていた。

ボロボロになった|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭2人は戦争してる兵隊に対して止めるよう大声で言った。
こうして戦争は終わった。
ボロボロの|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭2人に対しちょっとやられた井森、そして無傷の神埼が立っていた。

「あんたがこの中で1番強いのか?」
|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭の1人が神埼にそう言った。

「残念ながら俺は1番じゃねえよ。お前等来い」
そして俺の前にボロボロの2人がやって来た。

「その人は俺より強い。下手な事口にしたらシバキ上げるぞ」
竹内も近寄ってきた。

「この度はスミマセンでした。二度とこの街には手出ししません。許して下さい」
すると俺は悪魔のような笑みで2人にこう言った。

「ちょっといい話があるんだが乗らないか? 乗らないなら神埼にまた相手してもらう事になるが」
神埼が指をポキポキさせている。

「ハイ。何でもします。許して下さい」

青龍連合の頭の1人がそう言った。

「ではPHS番号を教えたまえ。もし出なかったら神埼をけしかけるぞ」

「はい。わかりました」

そうして青龍連合の頭2人のPHS番号をゲットした。

「あとお前等竹内さんに詫び入れろ」

「|皇帝《エンペラー》の総長、すまなかった許してくれ」

「二度とこの街に手出すんじゃねえぞ! 分かったか!」

「ハイ」

|青龍連合《せいりゅうれんごう》の2人は同時に声を出した。

「じゃあ君達今後俺の奴隷ね」

俺がそう言うと|青龍連合《せいりゅうれんごう》の割と綺麗目な服の奴が言ってきた。

「奴隷だと! ふざけるな。俺達を何だと思っている」
俺が答える。

「あ~っそう。神埼、やれ」
すると神埼がボコボコにし始める。見ていて痛々しい光景だった。

「分かった。奴隷でもなんでもいい。許してくれ」
|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭1人がそういうと俺は神埼を止めた。

「まぁ奴隷っつってもお前等にリスクはないから安心しろ」
|青龍連合《せいりゅうれんごう》の2人は神埼を見てビビッていた。

「あんた神埼さんより強いのか?」
|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭の1人はそう言った。
「あぁ強いよ。ただ情けがある分神埼とは比べ物にならないくらい大人しいがな。神埼は強いが感情のコントロールが出来ていない。ゆえにお前等は必要以上にボコボコにされたんだよ。俺が相手なら負けはしないがそこまでボロボロになることはなかっただろう」
俺はそう言った。

「じゃあ1番強いやつは|皇帝《エンペラー》の総長なのか?」
|青龍連合の頭の1人がそう尋ねてきた。
すると竹内が答える。

「俺が最強だとは思いたいが神崎とタメだろうな。まだ本気でやりあったことはないんでな。早くこの場から立ち去れ」
そういうと|青龍連合《せいりゅうれんごう》の頭は逃げるようにして帰って行った。
そして埠頭から|青龍連合《せいりゅうれんごう》がいなくなると竹内は言った。

「勝利だ!」

するとその場にいた全員が盛り上がった。
「井森、石川、ありがとうな。代表して礼を言う」
竹内がそういうと井森が答えた。

「尾崎さんの頼みは断れないからな。また神埼さんにボコボコにされちまう。それにしても間近でみた神埼さんはやばかったわ。自分の獲物すぐに倒して苦戦してた俺の獲物までボコボコにするんだからな」

「あの程度のザコにやられてるようじゃまだまだ甘ぇよ」
神埼がそう言った。

「尾崎に向かってった奴が途中から俺の方に来たけど何かしたのか?」

「さぁ。俺は目の前の4人位をボコボコにしただけだからな」

「そりゃ精鋭部隊が目の前で4人もボコボコにされたら獲物を変えるわな。江川とか言ったな、尾崎が側に居て安心だったろう」
竹内がそういって笑った。

「真吾は誰が来ても負けないって信じてますから」
綾がそう言った。

「柏ぁ、お前帰ったら説教な」
俺がそう言うと柏が答えた。

「何でですか。メッチャ頑張りましたよ」

「お前ボコボコじゃん。石川が助けに入らなかったらどうしてたわけ?」

「それは・・・・・・」

「やっぱり帰ったら説教な」
綾がクスクスと笑う。
そしてみんな笑い出した。

「井森、石川、ありがとな。助かったよ」
「いえいえ尾崎さんの頼みとあらば何でもしますよ」
石川が調子よく言った。

「神埼さんと一緒に戦えて勉強になったよ。俺もまだまだだな。もっと強くなったら神崎さんに再戦申し込みに来るよ」
井森が言う。

「そんな時は一生こねーよ。実力差が圧倒的に違いすぎるんだよ」
神埼が言った。

「それでもいつか倒して尾崎さんと勝負しにきますよ」
井森が言い返す。

「そりゃ楽しみだ。せいぜい現役中に来てくれよ」
神埼が微笑みながら言った。

「今日はもう遅くなったし解散にするか。井森と石川も自分の県に帰らないとだろ?」

「名残惜しいですがここでサヨナラですね。また何かあったら気軽に声かけて下さい」
石川が俺の問いに答えた。

「俺はもっと強くなって戻ってくる。それまで負けるんじゃねえぞ」

井森がそういって|悪魔《サタン》を集める。

石川も|黒鴉《ブラッククロウ》を集めた。

「じゃあ俺たちはこれで帰ります」
そういって車とバイクの集団を見送った。

「俺たちも公園に戻るか」

「ハイ」

「じゃあ先に戻って報告しておく」
神埼がそう言ってジェイソンに跨った。

「竹内ぃ。俺との勝負忘れんなよ?」
そう言って神埼が猛スピードで走り去って行った。
俺は竹内に聞いてみた。

「勝負って何かするのかい?」

「あぁちょっとな。尾崎には関係の無いこっちの話だ」

「ほぉ~怪しい。何を隠れて楽しそうな事しようとしてるんだ?」

「まあ俺と神埼の因縁みたいなもんだよ」

「あっそ~俺には関係ないのね。綾、柏いくぞ」
綾がゼファーにエンジンをかけた。

そして竹内に一言挨拶して帰っていった。
リンカーンマークVを持ってきてもらった。
助手席に乗り込むと竹内が言ってきた。

「今日は本当にありがとうな。|皇帝《エンペラー》だけで勝てる相手ではなかった」

「いいですよ。同じ街に住む者同士仲良くしましょう」

「尾崎。ありがとな」
そういうとリンカーンマークVが空気を読んだの如く走り出した。
帰りの車内で俺の説教が始まる。
「なんで一気に複数相手にしようとするの? 言ったよねえ? 1人相手ならそこそこイケるって」

「敵が複数きたもんでついどれに手出していいかわからなくなって気が付いたら囲まれてました」

「1人ずつ落ち着いてやれば負ける相手じゃないんだから。お前さあ、ついこの間までこの街で3本指に入るって言われた強さ持ってんだろ?」

「3本指っても上が竹内と神埼ですから差はありすぎますよ」

「言い訳はいらん。お前今度特訓な」

「そんなぁ~」
そうこう話してる内に公園に着いた。
柏に缶コーヒーを買ってこさせるとまたブランコに向かった。
一足先に神埼がレディース達に俺たちの勝利を伝えたらしく神鬼没のメンバーを出迎えていた。
すると何人かのレディースの集団が来て取り囲まれた。

「えっ? 何かした?」

「今日は総長を守ってくれてありがとうございました。ずっとついていきます」
そういって一同俺に礼をしてきた。

「まぁそんなのはいいって。頑張った神鬼没のメンバーの所行ってやりな」

「ハイ! 失礼します」
そういってレディース達は戻っていった。
すると裕子が来た。

「大活躍だったらしいじゃない。綾から聞いたわよ」

「大したことはしてないよ。4人位相手しただけだし」

「それでも無傷なんて凄いよ。正樹なんかまたボコボコだよ」

「あぁ。それなら説教しておいた」

「明日はデートね。10時位に真吾の家に行くからね」

「分かったよ。柏の所行ってやりな」

「うん。わかった。またね~」
しばらくすると柏が来た。

「家までお送りします」

「おぅ。頼むわ」
そしてリンカーンマークVの助手席に乗り込む。

「今日は本当に勝ててよかったです」

「お前は負けたけどな」

「それを言われると痛いです」

「まぁ当分この街にちょっかいかけてくるやつもいないだろう。噂はすぐに広まるし」

「そうですね。やっと平穏な日常が戻ってきますよ」
そうして雑談してると家の前に着いた。

「今日はお疲れ様でした」

「あぁ。またな」

「またよろしくお願いします」

「出来れば集会とかは行きたくないんだけどな」

「尾崎さんが来ないと荒れるんですよ~」

「お前がしっかりしてないからだろ。特訓の件忘れるなよ」

「ハ・・・・・・ハイ」

シャワーを浴びてパジャマに着替えると部屋の明かりを消してベッドに潜った。
原と真也は来ないっぽい。

そうして俺の長い1日は終りを告げた。


Coming soon!!

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1ヶ月ぶりの更新です。
毎月15日を目処に投稿しようと思います。
現在冨樫病発生中。

よかったらイイネ押してコメントに応援メッセージ書いてくれると喜んで書く気になります。
今日もここまで読んでくれてありがとう。

Good-Bye Thank you!!
Posted at 2019/05/15 10:43:45 | コメント(1) | トラックバック(0) | ラノベ | 日記
2019年04月15日 イイね!

乱戦~其の参~

乱戦~其の参~皆さんおはこんばんにちわ。
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KAGUYA~乱戦其の参~
「明日は総力戦になる、数で劣る俺達だが個々の戦力はこちらが上だと自負してある」
竹内が言った。

「敵は強いのか?」
井森が聞いてきた。
「敵は|青龍連合《せいりゅうれんごう》という族2つが手を結んだチームだ。偵察隊によると仲良しチームだという。数でいけば負けてるだろうが武闘派の|悪魔《サタン》の敵では無いと思う」
竹内が言った。

「敵は何が狙いなんだ?」
石川が問うた。すると竹内が答える。

「お前達がそうであったように横浜の族は日本でのシンボルみたいなもんだ。この街を抑えれたら日本一の族を名乗る事が出来る。幸い向こうには|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》が来る事を知らないという事だ。数で圧倒するつもりなんだろう」

「なるほどな。俺達がこの街を狙った理由と同じってわけか」
井森がそう言った。

「昔この街には4つの族があった。均等を保ってたが誰かさんのおかげで族が2つになった。手を取りやすくなったわけだ。こうして|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》も参戦してくれることとなり感謝している」
竹内が俺を見てニヤリとする。

「尾崎さんの頼みとあれば断れないしな」
石川が言った。

「尾崎さんが止めてくれなかったら神埼さんに殺されてましたよ。その神埼さんを従えるほど尾崎さんは強いんですね」
井森が言う。

「まぁ結果的にそうなるかな。俺は素人相手に誰にも負ける気はしねえ」
俺がそう言った。続けて俺はこう言った。

「明日は誰一人として竹内さんに近づけさせるな。俺は女連れで行くから守ってやる事はできない」

「ほぅ、女連れとは余裕ですね」
井森がそう言った。続けて俺が言う。

「うちのレディースの頭がどうしてもこの戦いを見届けたいと言ってきかなかったもんでね。まぁ女は俺が守るから、竹内さんをよろしく頼むぞ」

「任せて下さいよ。仲良しチームなんぞに負ける気はしません」
柏が言った。

「神鬼没だって仲良しチームじゃねえか」
俺がつっこんだ。

「元は武闘派ですよ。喧嘩には自信があります」
柏は言った。そして俺が続くように言った。

「そのわりには|黒鴉《ブラッククロウ》戦でも|悪魔《サタン》戦でもボコボコだったじゃないか」
柏が言い訳をする。

「相手が複数人いてそこそこ強かったからですよ」

「兵隊にやられるのが総長だとは信じられんな」
井森がそう言った。

「なんだと? やんのかゴルァ!」
柏が井森に喧嘩を売った。

「ま~待て。今は争ってる時じゃない。タイマンなら戦争が終わった後ゆっくりやればいい」
俺は柏と井森をなだめた。

「申し訳ありません。ついカッとなったもんで」
柏は俺に謝ってきた。

「それにしても竹内さんとやらは強いな。|悪魔《サタン》の兵隊を一瞬で蹴散らして」
井森が言った。

「俺らも竹内さんにやられましたよ」
石川が言った。

「強さがないと600人を越える人数を纏める総長はできないからな。族で総長は最強でなければいけない」
竹内が言う。

「神鬼没とか言ったな、そっちの頭は誰だい?」
井森が言った。

「表面上では柏にやらせてるが保険で俺がいる」
俺はそう言った。

「尾崎さんが頭じゃ勝てねえな。まして神崎さんも従えてるのに」
井森が言った。

「俺も神崎さんにボコボコにされたよ。さらにその上がいるとなるとスゲー強さの族だな」
石川が言う。

「俺1人でもザコ50人位は相手できるぜ。拳が持てばの話だがな」
神埼が言う。

「神崎さんなら本当に50人位蹴散らしそうだな」
井森が言った。

「とにかく明日はよろしく頼んだぞ。お前達の応援が無ければ勝てないからな」
竹内が言った。

「任せろ。明日のMVPは俺だ」
井森が言った。

「そんな事言って簡単に倒されるんじゃねえぞ。相手だって総長だ。そこそこ強いだろうからな。まぁ2人相手でも俺なら負けないがな」
神埼がそう言い放った。

「神埼の言うとおりだ。腐っても相手は総長だ、油断するんじゃないぞ」
俺は井森にそう言った。

「明日は何時に集まればいい?」
石川が竹内に尋ねる。

「明日この埠頭に20時に集合してくれ。渡したいものもあるしな」

「わかった20時めがけて来るよ」
石川がそう言った。

「俺等も20時には来るよ」
井森が言った。

「おう、頼んだぞ」
俺がそう言うと井森と石川は頷いた。

「じゃあ今日はこの辺で解散にしとくか。明日はよろしく頼むぞ」
竹内が言った。
柏が神鬼没メンバーを集め引き上げると伝えていた。

「じゃあみんなまた明日な」
俺はそういって柏とその場を離れようとした。

「また帰り公園に寄るんだろ?」
神埼が聞いてきた。

「あぁ」
俺はそう答えた。

「じゃあ先に行ってるわ」
そういって神埼はジェイソンに跨りエンジンをかけた。

「また後でな」
そう言って神埼を見送った。

「よし帰るぞ」
俺は柏にそう言った。

「ハイ!戻りましょう」
そうして神鬼没のメンバーに公園に戻ると伝えに行った。

「うちらも明日20時に来るからよろしくな」
俺は竹内にそう伝えた。
そしてリンカーンマークVの助手席に乗り込んだ。


「なぁ、神鬼没には何時に集合かける気だ?」
俺は柏にそう聞くと柏が答えた。

「そうですね。19時に公園に集合かけさせます。尾崎さんの家には18時45分頃行くので準備しといて下さい」

「おぅわかった。準備しとくよ」
そうしてしばらく雑談して公園に着いた。
柏に缶コーヒーを買ってこさせるとブランコに向かった。
すると綾が嬉しそうに近づいてくる。

「あたし明日行くってみんなに伝えてくれた?」

「あぁ。各族長にも伝えたよ。でも守りきれるかわからねえぞ。竹内の方も見なきゃだし」

「あたしなら平気。並みの男に負ける気なんてしないわ」

「自分の身は自分で守れよ」

「わかったわ。真吾の邪魔にならないようにしておく」
すると神埼が近づいてきた。

「遅かったですね。2人きりの所悪いですが、明日井森とかいうに奴総長が討伐の予定ですがいいんですか? 俺1人でもできるぜ?」

「せっかく名乗りを上げてくれたんだからまぁいいじゃねえか。総長の元まで辿り着けるかどうかはわからんがな」

「総長の元まで辿り着けなかったらそれだけの男でしかなかったということだ」

「ねぇ何の話?」

「|悪魔《サタン》の総長が相手の総長とやりあうっていっててな。その話だ」

「最悪俺1人でも頭取りますよ」

「あぁ、頼むわ。でも殺そうとするなよ」

「わかりました。失礼します」

「神埼君がいたら相手の頭なんて楽勝で獲れるんじゃないの?」

「そう思うが|悪魔《サタン》の総長もやる気でな。困ったもんだ」

「相手の総長は2人いるんでしょ?1人に1人当てればいいじゃん」

「理論上はそうだが実戦となるとそうはいかない。親衛隊を抜けないといけないんだよ」

「神崎君なら余裕そうね。|悪魔《サタン》の総長はどのくらいの強さかわからないけど」

「総長討伐に立候補するくらいだ。喧嘩には自信があるのだろうな」

「そこそこの自信はあるのね」

「そういうことだ。綾も神鬼没の輪に入ってこいよ」

「うん。じゃあね真吾。今度デートしてね」

ん~?裕子にも似たような事いわれたような。
相手1人に1人ぶつけるか~同等かそれ以上の強さならそれでもいいんだけどな。
一応相手も総長だしそこそこ強いだろう。
井森も一応総長だが神崎にボコボコにされてたから強さは未知数だな。
柏よりは明らかに強いだろうなあ。
バトルロワイヤルやれば楽しいそうだ。
そんな事を思っていた。
ブランコでしばらく揺れてボーッとコーヒーを飲んでたら柏が来た。

「お待たせしました。帰りましょう」

「おぅ。もういいのか?」

「今日はもう遅いですし」

「じゃあ送ってもらおうかな」

「ハイ!」
そしてリンカーンマークVの助手席に乗り込む。

「明日18時45分に向かえいくんでお願いしますよ」

「あぁ。わかってるって。ちゃんと準備しておくから」
そうして少し雑談をして家に着いた。

「じゃあ明日よろしくお願いします」
そういってV8サウンドを鳴らし柏は帰っていった。
原と真也が来る。そんな気がした。
俺はシャワーに入るとパジャマに着替えた。
するとちょうど原と真也が来た。

「真吾もう寝る準備かよ~少し話そうぜ」
真也がそう言った。

「話す事なんて特にねえぞ。明日頑張れやって事くらいかな~」

「もちろん明日は頑張るけど、総長の集まりで何話してたの?」
原が聞いてきた。

「そんなたいそうな話じゃないよ。明日の作戦会議と集合時間報告くらいだ」

「ふ~ん。頭は神埼さんって人が倒すんでしょ?」
真也が聞いてきた。

「頭は神埼と|悪魔《サタン》の総長2人で倒しにいく事になった。相手の総長も2人だしな」

「相手の総長が2人?そんなの聞いてないぞ」
真也が言ってきた。

「だって話してねえもん。知ってるのはごく一部じゃないかな。今回の相手は族が2つ手を結んだ連合だ。だから総長が2人いる」

「なるほど。だから総長が2人か」
原は納得したようだった。

「今回は相手も多い。原、真也、気を抜くなよ。多分混戦になる」

「数が多いのは聞いてるよ。1500人位くるんだろ? 1人5~6人相手すりゃ問題ないさ。総長から聞いたけどそんな強くない族なんだろ?それなら勝機はある」
真也がそう言った。

「今の神鬼没も|皇帝《エンペラー》も武闘派じゃないだろ? そこそこの勝負になると思うぞ」

「そういえば最近攻められてきたきた時以外喧嘩してないな」
真也がそう言った。

「平和ボケしてると弱くなるぞ。っても毎週戦争してるわけだからな」

「たしかに身内では喧嘩しない仲良しグループだからなあ」
原が言った。

「この戦争が終わったら神鬼没内でバトルロワイヤルやろうと思うんだ。喧嘩でストレス発散になるし誰がどのくらい強いかわかって面白そうだろ?」

「|皇帝《エンペラー》でもそんなイベントやってくれないかな~」
真也は真面目にそう言った。

「ガチンコのバトルイベントなんて楽しそうじゃん。その時は神鬼没の所行って参戦しようかな」
原も続けてそう言った。

「神鬼没と|皇帝《エンペラー》合同で出来たら面白いと思わないか?」
俺がそういうと真也が答えた。

「総長がそんな事許すはずないよ。なるべくモメ事は避けるように言われてるんだ」

「イベントだよイベント。ガチで喧嘩するわけじゃない」

「そりゃそうだけどさ」
真也が言った。

「今度|皇帝《エンペラー》の総長に話つけてやるよ。絶対楽しいイベントになるって」

「そしたら俺も参加したいな」
原が言った。

「俺も参加してみてーよ。どれだけ自分が強いのか試してみたいし」
真也もそう言った。

「じゃあ竹内に今度会ったらそう伝えておくわ。今日はもう遅いから帰れ」
そういって原と真也を追い出した。
バトルロワイヤルか。楽しくなってきたぞ。勝った奴には褒美をやらないとな。何がいいかな~。竹内か俺への挑戦権とかがいいのかなぁ。そんな事を思いつつベッドに入った。

そして朝がきた。
時計を見るともう10時だ。よく寝た。
ジムでも行ってちょっと体をほぐしてくるか。
そう思ったら窓の外から聞いた事のあるバイクの音が聞こえた。
外に出ると綾がいた。

「おはよう。こんな時間までパジャマって事はずっと寝てたの?」

「昨日は夜中に原と真也が来てね、ちょっと喋ってた。何か用か?」

「真吾の顔が見たくなっちゃって来ちゃった」

「俺はジムに行くから留守にするぞ」

「じゃああたしもジムに行く。たまには思い切り体動かさないとね」

「準備するから中入って待ってろよ」

そうして俺は顔を洗い、歯を磨いて、髪をセットしてパジャマからスウェットに着替えた。

「よし、行くか」
そういって綾を外に連れ出した。
綾のバイクのケツに乗りジムまで連れて来てもらった。

「ちわーっす」

「おぅ、尾崎か。また今日も女連れか?」

「そうなんですよ。コーチの暇潰しには丁度いいと思いまして」

「こうみえて俺もそんなにヒマじゃないんだがな」

「いえ、いつもヒマそうに見えます」

「お嬢ちゃん奥で着替えしておいで」
そういうと綾は奥の更衣室に着替えをしに行った。

「俺は自主練してますんで綾の事よろしく頼みます」

「今他の女の子も珍しく来ててな。ダイエット目的で来てるからボクシングの初歩を教えてやってるところだ」

「自分で珍しくって変じゃないですか?」
俺はニヤリと笑った。

「お嬢ちゃんと合同練習になるけどそれで構わないな?」

「それはコーチにお任せします。じゃあ俺はこれで」
そして軽く準備運動をした。
綾と他の女の子がコーチに習ってボクシングの基礎を教えている。
まずは体力作りからだろう。
俺ももっと体力つけなきゃな。
そう思いサンドバッグへと打ち込みを開始した。
すると上川が近づいてきた。

「今日も熱心だね。高校卒業したらプロになるのかい?」

「いえ、高校卒業したら大学に行きます。ボクシングはあくまで趣味で続けようと思ってます」

「尾崎君メチャクチャ強いんだからプロの道もいいと思うよ」

「日本チャンプくらいならなれるかもしれませんが世界には強い奴等が沢山居ます。世界で1番強いとは思ってないんで」

「世界を見据えてやってるのか。俺は今のことしか考えてなかったよ」

「どうせやるなら世界一じゃないですか上川さん頑張って下さい。プロの道を選んだんですから。ライト級なら日本人でもチャンプになれると思いますよ。さすがにミドル級じゃ世界には通用しないと思うので。今のミドル級チャンプの竹原さんにも勝てる気がしないので」

「現実的なんだね。夢とかあるの?」

「平凡な人生送れればいいと思ってます。いい大学出て、そこそこの有名企業に就職して結婚して子供作って。そんな当たり前みたいな事が俺の夢です」

「男なら1度はチャレンジしてみるのも悪くないんじゃない?」

「世の中の厳しさを知ってるつもりですから」
前世で俺はプロのライセンスを取り外国人選手と戦った。結果一方的に負けたのだ。あの悔しさは忘れない。そしてそれがきっかけでボクシングを趣味とし会社員としての生活を取る事にしたのだ。結婚はできなかったけどね。

「プロは目指すんだろ?」

「プロライセンス位は取りたいと思います。イケるようならいきますし。でも駄目でしょうね。世界には強い奴等がゴロゴロいますから」

「日本人のミドル級で世界を獲るのは難しいかもね。でも頑張って」

「ハイ」
そしてまたサンドバッグに打ち込みを開始した。
隣のサンドバッグで上川が打ち込みをしている。
するとコーチがやってきた。

「お嬢ちゃんとうちに来てる女の子でスパーリングをやる事になったんだが見るか?」

「それは面白そうですね。是非」
相手の女の子は細いが必要な筋肉はついていた。綾も喧嘩は自信あるといってたが手だけしか使わないボクシングなのだとどうだろう? 予想がつかない。
そしてプロテクターを着けた両者リングの中央に行き、試合開始のゴングが鳴った。
相手の女の子が一方的に攻めてるように見えるが綾はパンチを貰う事なく受け流していた。

そしてそのまま4R目に入った。
相手の女の子の体力が尽きたのか動きが鈍くなっている。綾の方はまだまだ体力に余裕がありそうだ。
そして綾がラッシュを決めにかかる。すると相手の女の子は倒れた。
そして起き上がってきてまた綾に攻撃を始める。綾は攻撃を見切り的確にパンチを当てていく。
そして6R目綾がまたもラッシュを仕掛ける。

すると相手の女の子はまたしても倒れた。
そして試合終了のゴングが鳴った。
これは綾の勝ちでいいだろう。

「いいもん観れましたコーチ」
そういうと俺はその場から離れた。
するとプロテクターを外した綾が近づいてくる。

「どう? あたしの試合みてくれた? 勝ちだよね?」
「判定勝ちってところだな。俺なら確実にTKOで仕留めるけど。よくやった」
そして綾の頭をポンポンと軽く叩いた。
「そろそろお昼にしよ」

「もうそんな時間か。じゃあ喫茶店でも行くか」
そして近所の喫茶店に向かった。

「あたしの試合観てたでしょ? 相手の体力を削って一気に仕留めるつもだったんだけどあの子意外としぶとくてね。一緒に練習してたときはそんなに強そうには見えなかったんだけど」

「ボクシングは手しか使っちゃいけないからな。喧嘩なら綾が圧勝かもしれないがボクシングはスポーツだ」

「手しか使っちゃいけないってのが難しいわね」
そして喫茶店へ着くとテーブルにつきオムライスを頼んだ。

「ここのお店のオムライス美味しいね」

「コーチのオススメなんだ。俺も結構気に入っててね」
そしてしばらく雑談してるとオムライスが運ばれてきた。
無心で食べてるとあっという間に食べきった。
食後のコーヒーを待ってる間、ちょっと気になる事を聞いてみた。

「高橋との関係はどうだ? 良好か?」

「まぁ学校ではよく話すけどね。プライベートで高橋はずっと走りに行ってるのよ」

「今度俺からもしっかり言い聞かせようか?」

「今のままの関係の方が気軽でいいわ。束縛されたくないし」

「綾がそれでいいならいいんだけどね」

「こうして真吾にも自由に会いに来れるし」

「綾は来年卒業したら何するつもりだ?」

「もう就職は決まってるの。パパの会社に入る事になってる。でも族は20歳まで続けるつもりよ真吾もいるでしょう?」

「俺は正直族には関わり合いたくない。平凡な人生を歩んで生きたいよ。ま~俺が卒業するのにあと2年半以上はあるからな」

「真吾は卒業したらどうするの?」

「俺は東京の大学に進学して一流の会社に入るさ。そして平凡なサラリーマン生活を送りたい」

「真吾って成績はいいの?」

「ブッチギリで学年ナンバーワンだよ」

「そうか~真吾頭もいいんだ」

転生前の記憶が残ってるだけだけどね。
今度の人生は国家公務員目指すのも有りかな~とかちょっと思ってたりもする。
食後のコーヒーを飲みながら将来について話す。
それはありふれた日常。何のこともない漠然とした将来について不安を抱えてる面もあった。
しかし綾はもう就職先が決まっている。何も心配する事は無いだろう。


そうして日常が過ぎていく事となる。


Coming Soon!!

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1ヶ月ぶりの更新です。
29話もできてるのですが、毎月15日に出して行きたいと思います。ご了承下さい。
ストックが貯まってきたら15日に1回更新するかもしれませんが期待せずにいて下さい。

久しぶりに書いたら2話分書いてしまいました。

応援よろしくお願いします。

よかったらイイネ押してコメントに応援メッセージ書いてくれると喜んで書く気になります。
今日もここまで読んでくれてありがとう。

Good-Bye Thank you!!
Posted at 2019/04/15 10:13:41 | コメント(1) | トラックバック(0) | ラノベ | 日記
2019年03月18日 イイね!

乱戦~其の弐~

乱戦~其の弐~皆さんおはこんばんにちわ。
ナルチョッパーで傾奇者のぴこちゅです。
1人でも読んでくれる人がいるとやる気が出ます。
コメント欄は励みになります。2018年12/2から始ってるので所見のかたはどうぞ観て下さい。ではKAGUYA27話目



KAGUYA~乱戦其の弐~
「明日も集会でいいんだよな?」

柏が竹内に言うと竹内が言った。
「あぁ、明日も集会を開きたい。出来る限り神鬼没とは仲良くなっておく必要があるからな。それと明日、|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》の総長も呼べるか?」

「ちょっと電話してみる」

俺はそう言うと|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》の総長に電話をして内容を伝えた。

「OKだってさ。明日21時にこの埠頭に集合してくれる」

「感謝する。では明日21時にこの埠頭に集合してくれか?」
竹内が問うと柏が言った。

「問題ない。神鬼没の連中にもそう伝える」

「相手の頭2人か、まぁ一瞬で取ってみせるぜ」
神埼が言った。

「神埼が苦戦するようなら俺も前に出てやるからな、安心して戦え」
俺は神埼にそう言った。

「尾崎さんの手は煩わせませんよ。俺が1人でカタをつけます」
神埼は自信満々にそう言った。
神埼と竹内がタバコに火をつける。

「今回は暴力団が参加しないのが救いだな」
竹内が言う。

「もし暴力団来ても|蒼龍会《そうりゅうかい》当てるから平気ですよ」
そう俺が言った。

「何度も|蒼龍会《そうりゅうかい》に任せるのは申し訳ない気がしてな」
竹内がそう言う。続けて竹内が言った。

「数では|青龍連合《せいりゅうれんごう》に負けているがこちらには|悪魔《サタン》が付いてる。|悪魔《サタン》の連中は強い」

「|黒鴉《ブラッククロウ》はあまり戦力としては期待できそうにないな」
柏が言った。

「|黒鴉《ブラッククロウ》戦でも柏ボコボコだったじゃないか」
俺が言った。

「そうでしたっけ。アハハ」
柏が苦笑いする。

「柏ぁ、抜けてきても1対1で戦えよ」
俺が言うと柏が答える。

「わかりました1人1人相手にします。タイマンだったら負けません」

「んで|悪魔《サタン》はどんなメンバーでくるんだ?」
竹内が俺に聞いた。

「なんでも喧嘩に特化した連中とか言ってましたよ」

「それは心強い。|悪魔《サタン》に期待しよう。今回は相当の数が抜けてくる可能性がある。俺も戦う用意するが、柏頼むぞ」
竹内が言った。

「任せてくれ。突破してきた奴は俺が責任を持って処分しよう」
柏が言った。

「頭は神埼頼むぞ」
竹内が言うと神埼が答える。

「今回も余裕で取ってやるぜ。心配すんなよ」

「今日はこれで解散するぞ」
竹内が言った。

「じゃあみんな|皇帝《エンペラー》と神鬼没の輪に入ってくるのはどうだ?頭クラスが入ると気合が入るし、伝えたい事もあるだろう。元|幽霊《スペクター》の連中は親衛隊倒しに回ってくれ」
俺がそう言った。

「じゃあしばらく輪の中に入ろう。一旦解散、またあとで再集合だ」
竹内が言った。
そして竹内、神埼、柏は|皇帝《エンペラー》と神鬼没の輪の中に入って行った。
俺は神埼のバイクに座り|皇帝《エンペラー》と神鬼没のグループを観ていた。
すると綾が来た。

「何のお話していたの?」

「土曜日の戦争の事だよ」

「あたし達だって戦えるわ」

「ダメだ!レディースは人質に取られる可能性がある」

「真吾心配してくれてるのね」

「あぁ、もしも顔に傷がついたら嫁にいけなくなるだろう?」

「あたしもレディースの頭としてこの戦いは見届けたいわ」

「じゃあ俺の側にいろ、守ってやるから。俺の側なら安全だ」

「やった~。じゃあ戦いを見守るね」

そしてしばらく綾と雑談してると皆が戻ってきた。

「綾は輪の中に入って場を盛り上げてくれ」

「うん。わかった。じゃあね真吾」

「またな」


そして竹内、柏、神埼、俺が集まった。

「各隊に役割を分担してきた。問題はない」
竹内が言うと柏が言った。

「神鬼没も連絡してきた。こちらも問題ない」

「元|幽霊《スペクター》の連中は親衛隊倒しと伝えてきた」
神埼が言った。

「これで各部隊への連絡は問題ないな」
俺がそう言う。

「あぁ、準備は万全だ。あとは|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》の総長に話を通すだけだろう」
竹内が言う。

「明日各総長がここに来る。問題はないだろう」
俺が言った。

「今日はこの辺で引き上げるか」
柏が言った。

「明日もよろしく頼むぞ」
竹内がそう言った。

「任せておけよ。今の状態でも十分戦えんぜ」
神埼が言う。
柏が神鬼没に声をかける。

「公園に引き返すぞ!」
そうすると一同に神鬼没が移動の準備を開始した。

「じゃあ、また明日来るよ」
俺がそう言うと竹内が言った。

「助かるよ。また明日な」
そしてリンカーンマークVの助手席に乗り込む。
柏が出発すると神鬼没の連中は後ろをついてきた。
公園に到着すると柏にコーラを買ってこさせた。
そしてブランコで1人コーラを飲んでいた。

公園では神鬼没が楽しそうにお喋りをしている。
俺はそんな光景を眺めるのが好きだった。
すると綾がやってきた。

「また1人でこんな所にいるし~」

「ここは俺の指定席なんだよ」

「土曜日は守ってね。あたしも戦えるんだけど」

「綾は危ないから観てるだけでいい今回の相手は人数が多い。多分俺の所にも兵隊が来るだろう」

「真吾なら一瞬で倒しちゃうんじゃない?」

「5人位なら素人相手に負けないよ」

「頼もしいわ。竹内も相当強いんでしょ?」

「あぁ、竹内は強い。前回の戦いでもザコ相手に無類の強さを発揮していた」

「じゃあ頭が取られる心配はないわね」

「今回は|悪魔《サタン》頼りだ。どこまでやってくれるか」

「そういえば|悪魔《サタン》戦苦戦したそうね」

「あぁ、あいつらは強かった。しかし今回は味方だ。こんなに心強い事は無い。今回は暴力団絡みじゃない事も救いだしな」

「暴力団が来たら|蒼龍会《そうりゅうかい》に相談したらいいんじゃないの?」

「あまり暴力団には貸しを作りたくないんだ。後で何言われるかわからないし」

「そうなんだ~」

「綾も神鬼没の輪に入って来いよ。みんな喜ぶぞ」

「んじゃ、そうするね。また♪」

「あぁ、またな」
そう言って綾は神鬼没の輪の中に入って行った。

そして次は神埼が来た。
「尾崎さん今度の戦争も俺に任せて下さい。頭2人位簡単に取ってみせますよ」

「おぅ!神埼には期待してるからな。1人づつ潰せよ」

「わかってます。基本タイマンじゃ尾崎さん以外に負けるとは思わないんで。竹内にだって勝てますよ」

「頼もしい言葉だ。期待してるぞ」

「わかりました。頭対策は俺1人で十分すぎるほどですよ」

「じゃあお前も神鬼没の輪に入って楽しんで来いよ」

「では、お言葉に甘えて行っています」

そしてレディース達がグループでやってきた。
「今度の戦争応援してますから頑張って下さいね」
レディース達の1人がそう言った。

「まぁ、おれより神鬼没の心配でもしてやれ」

「ハイ。じゃあ頑張って下さい」
そしてレディース達は神鬼没の輪に消えていった。
しばらくブランコに揺られていると柏がやってきた。

「お送りします」

「おぅ、待ってたよ」

「遅くなってスミマセン」

「気にする事ないさ」
そしてリンカーンマークVの助手席に乗り込む。
そして家に着くと柏が言った。

「明日もよろしくお願いします」
俺は黙って手を上げると家に入った。
家に帰るとシャワーを浴びた。
パジャマに着替えると原と真也が窓から入ってきた。

「いやぁ今日の集会も盛り上がったな」
原が言う。

「真吾達は何話してたん?」
真也が問う。

「まぁな。色々とだ。それより神鬼没の連中とは仲良くなったか?」

「もうすっかり仲良しだよ。友達もできたし」
原が答える。

「いつか|皇帝《エンペラー》と神鬼没は戦う事になる。あまり情を入れすぎるなよ」

「わかってるって。一時的な共闘だろ?」
真也が言う。

「そういうことだ。今日はもう遅いから帰れ」
そういって2人を窓から追い出した。
そして俺は深い眠りにつく。
翌朝目覚ましがなった。
もう朝か。そんなことを考えつつ朝食を食べにリビングに行く。
朝食を食べ終わると髪をセットして学校に向かった。

教室に着くと柏が待っていた。
柏に近寄るとこう言った。

「昨日もお疲れなのに、また今日もよろしくお願いします」

「おぅ!わかってるよ19時30分でいいのか?」

「ハイ、19時30分頃迎えに行きます。では失礼します」

「まぁた悪い事企んでるの?」
口を挟んできたのはあゆだった。

「今日は単なる集会だよ。話し合いだけで特に何もないと思う」

「ならいいんじゃない? 喧嘩するわけじゃないのよね?」

「戦争なら明日するさ。それに向けての話し合いだ」

「怪我しないでよね。あと学校にはバレないようにね」

「わかってるよ」
そしてあゆと雑談してるとホームルームのチャイムが鳴った。
出席を取るとおれはクッションを抱いて爆睡した。
起きたら11時55分だった。5分間授業をボーッと聞いて昼休みに入った。
するとクラスの神鬼没の連中が俺の所にきた。

「明日勝てるよね? 大丈夫だよね?」

「それはお前達次第さ。お前達が頑張れば勝てるよ」

「わかった。俺達頑張るよ」
そういって俺の側を離れていった。
佐伯がお弁当を持ってやってくる。

「尾崎君一緒に昼飯食べよ」

「あぁいいよ」
そして中古車雑誌を観ながら佐伯と一緒に弁当を食べた。

「なんか戦争とかで大変なんだって?」

「ここの所毎週のように県外から喧嘩売ってくる族がいてね」

「|皇帝《エンペラー》と神鬼没が手を組んでるんでしょ?」

「あぁ、|皇帝《エンペラー》だけじゃ手に負えない人数が来るんでね」

「尾崎君も戦闘に参加してるの?」

「俺は作戦だけ伝えて戦争当日は後ろで見てるだけだよ」

「尾崎君の所までは相手もこないんだ」

「俺の所に辿り着いてもボコボコにするしね」

「尾崎君強いもんね。あの柏さんを楽勝で倒しちゃうくらいなんだから」

「柏が弱すぎるんだよ。毎回戦争になると柏はボコボコになって帰ってくるぞ」

「あの柏さんがボコボコだなんて信じられない」

「柏は1対1だと強いんだが1対多数だと弱いんだ。|皇帝《エンペラー》の総長は5人位一瞬で倒してたけどね」

「やっぱり|皇帝《エンペラー》の総長って強いんだ。この街でも|皇帝《エンペラー》の総長が1番か2番目に強いって噂聞いたことあるよ」

「1番かは分からないが、元|幽霊《スペクター》の神埼も出鱈目に強いぞ」

「聞いたことあるよ。走りも喧嘩も一流なんだってね」

「あぁ、神埼は強い。もしかしたら|皇帝《エンペラー》の総長より強いかもしれない」

「そんな人が尾崎君の配下にいるのかぁ。尾崎君凄いね」

「好きでやってるわけじゃない。仕方なくさ」
そうして佐伯と雑談してるとあゆがノートを貸してくれた。
ノートの内容を覚えるとあゆにノートを返し昼休みが終りになった。
午後からの授業も寝た。
この体はよく眠れる。


授業が全部終わると学校を出てジムに向かった。

「コーチちわーっす」

「おぅ尾崎、上川とスパーリングしてみないか?」

「いいですよ」

「素人相手だって手は抜かないよ。怪我しないようにプロテクターでも付けたら?」

上川が挑発してきた。

「上川さんこそプロテクターつけたらどうですか?」

「俺は全日本20位のランカーだよ。素人相手にプロテクターだなんて」

「後悔しますよ」

そう言って俺は準備運動を始めた。軽く体を温めるとリングに上がった。


『カーン』


ゴングが鳴った。
上川は最初から全力で向かってくる。
短期決戦に持ってくつもりだろう。
空いてる脇腹にボディブローを全力で打ち込むと上川の体勢が崩れた。
そこで手を止めずに顔面へと何発もストレートをぶち込んだ。
上川は倒れた。1分位過ぎた頃だろうか。
そして7カウントで立ち上がった。
そして俺は猛ラッシュをかける。上川のガードの上からでも俺のストレートが顔面を捉える。
そして上川はまた沈んだ。
10カウントでも起きない。
1分40秒程でTKO勝ちした。
コーチは上川を揺さぶって起こすと上川が俺の所に来た。

「さっきはナメた態度取ってすまなかった。こんなに強い奴がいるなんて思わなかったよ。もしよかったらまたスパーリングに付き合ってくれるかな?」

「いいですよ。プロと戦うのも面白いですし。でももうちょっと強くなってから来て下さいね」

「高校生に負けるなんて全日本チャンプは遠いかな~」

「階級差は絶対ですよ。格上の階級に挑むのは無謀ってもんです。素人ならわかりませんが少なくともボクシングやってる格上の相手は厳しいと思いますよ」

「尾崎君は何級だい?」

「俺はミドル級です」

「ミドル相手にするのはやっぱきつかったか」

「4階級差がありますからね」

「俺はライトのチャンプ目指すよ」

「頑張って下さい」
そういって俺はサンドバッグ叩きを始めた。
腕立て、腹筋、縄跳び、サンドバッグ叩きの繰り返しだ。
するとコーチがやってきた。

「尾崎、本当に強くなったな。まさか上川を倒すとは思わなかったよ」

「同じ階級ならともかく格下に勝っても嬉しくありません」

「上川も試合では負け無しだったんだがな」

「それは同じ階級だからじゃないですか?体格も全然違いますしスーパーミドル級やライトヘビー級が来たらさすがに勝てる気はしませんよ」

「階級差はでかいからな~上川もいい勉強になっただろう」

「俺に負けさせたいのであればせめて同じ階級のプロを連れて来て下さいよ」

「ミドル級はなかなかいないからな~」

「スパーリングでお遊びならやってもいいですがね」

「また今度相手してやってくれ」

「わかりました」
そう言うとまたサンドバッグ叩きに戻った。
トレーニングをしていると日が暮れた。
コーチに挨拶をして俺は家に帰った。


家に帰るとすでに原と真也がゲームをやってた。

「真吾お帰り~ジムでも行ってたん?」
真也が言うと俺が答える。

「そうだよ。ライト級のプロとスパーリングしてきた」

「プロ相手にか!勝ったのか?」
原が聞いてくる。

「1Rで勝ったよ。それよりシャワー浴びてくるわ。汗でベッショリだ」
そして俺はシャワーを浴びた。
髪をセットすると部屋に戻った。
晩飯は3人で食べる事になった。
母さんに3人分の食事を用意してもらうように言った。

しばらく原と真也がゲームに熱中してると、ご飯が出来たという知らせを聞いてリビングに移動した。
そこで3人で雑談しながら飯を食い部屋に戻ってきた。

「俺今日も19時30分だから20時まで家に居ていいぞ。そういえば免許はいつ取れるんだ」

「来週にはもう免許取れるよ。バイクも手配したし」

原が言った。

「免許、受かるといいな」

「おぅ!任せとけ。勉強はバッチリだ」
真也が自信満々にそう言った。

「学校の勉強もその位の勢いでできんのかね?」

「ちゃんと学校の勉強はしてるよ。テストで赤点取らないくらいには・・・・・・」
原が言った。

「学校の最初の実力テスト俺50番以内だったぜ」
真也が言う。何人いるかわからないけど意外と頭いいんだな。そう思った。

「今度うちで勉強会でもするか。お前等をトップに立たせてやる」

「それいいね。真吾に勉強教えてもらお~っと」
原が言った。
そんなこんなで雑談をしてると19時半になった。
外からV8サウンドが聞こえる。

「じゃあ俺先にいくから、のんびりしてろよ」

「いってらっしゃ~い」
2人がそう言った。

「おぅ、柏。待たせたな」

「いえいえ、さあ行きましょうか」
そうしてリンカーンマークVの助手席に乗り込んだ。
しばし雑談しつつ公園に着いた。
公園にはもう神鬼没のメンバーが結構集まっていた。
俺は柏にコーヒーを買ってこさせると1人でブランコに乗って揺られていた。
20時になると神鬼没は全員揃ったようだった。
全員で楽しそうにお喋りをしている。

誰かが1人こっちにやってくる。
近くまで来たら顔を確認できた。裕子だ。

「こんな所でまた1人でいて~」

「いいんだよ。ここから見る神鬼没が好きなんだ」

「日曜日デートの約束忘れないでね」

「あぁ、わかってるよ」

そして裕子としばらく雑談していた。
すると柏が叫んだ。

「埠頭に移動だ~!」

「じゃあまた後でね」
裕子がそう言って去っていく。
柏が近づいてきてこう言った。

「お待たせしました。行きましょう」

「おぅ!」
そしてリンカーンマークVの助手席に乗り込んだ。
しばし雑談をしてると埠頭に着いた。

竹内に|皇帝《エンペラー》と神鬼没の輪を作るように言った。
すると竹内の指示で|皇帝《エンペラー》と神鬼没の輪が作られた。

そして竹内に呼ばれ竹内、柏、神埼、俺の4人になった。
「もうそろそろ|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》の総長が来るはずだ」
俺がそう言うと1台の|GSX400《インパルス》が入ってきた。
バイクを止めるとこっちに来た。
|黒鴉《ブラッククロウ》の総長だった。

「2度目だな。石川裕二という。先日はすまなかった。よろしく頼む」
|黒鴉《ブラッククロウ》の総長が自己紹介をする。

「こちらこそ明日はよろしく頼む」
竹内が言った。
するともう1台のバイクが入ってきた|CBX400F《ヨンフォア》だ。
バイクを止めるとこちらへまっすぐ来た。

「|悪魔《サタン》の総長をやらせてもらってる井森陽一だ。先日は失礼した。今日はよろしく頼む」
|悪魔《サタン》の総長が自己紹介をした。

「まずは俺たちの自己紹介からだ」
そうして俺達は自己紹介をした。
石川と井森は神埼にビビッているようだった。
すると竹内が口を開いた。
「石川、井森、両者とも200人出してくれるのでいいんだな?」

「あぁ、喧嘩の強い奴を選んで200人出すよ」
井森が言った。

「うちも強い連中をかき集めて200人出すよ。」
石川もそう言った。

「|皇帝《エンペラー》650人、神鬼没400人、|黒鴉《ブラッククロウ》200人|悪魔《サタン》200人の計1450人で明日は戦争だ数では劣っているが強さはこっちの方が上だ」
竹内がそう言った。

「うちらは兵隊の処理すればいいのかな?」
石川がそう言った。

「基本頭討伐は皇帝《エンペラー》と神鬼没で出す。|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》は兵隊討伐に当たってくれ。余裕があれば敵の親衛隊も倒してほしい」
竹内がそう言う。


「石川と井森は戦わなくていいぞ。竹内さんの周りを固めてくれ。突破してきた奴等を倒して欲しい」
俺が提案すると井森が言った。
「俺は戦闘に参加するぜ。最前線で頭取ってやるよ」

「今回の頭は2人だ。オメーじゃ頭は取れねえよ。俺に負けてるくらいだからな」
神埼が言った。

「でも俺は守るより攻撃に転じたい。前に出るのを許可してほしい」
井森が言った。

「じゃあ神埼と井森で敵の頭を取ってくれ。お前等2人なら余裕だろ」
俺が言った。

「そうさせてもらう、神崎さん頼むぞ」
井森が言った。

「おめーの出る番はねえよ。俺が1人でカタつけてやる」
神埼が言った。

「まぁまぁ今回は仲良くやろうぜ。誰が頭取っても良しだ。こっちには頭が4人もいるんだからな」
俺はそう言って場の空気を和ませた。
俺は続けてこういった。

「今回も頭取られたほうが負けだ。柏、石川、竹内さんの守備を頼んだぞ」

「任せて下さい。誰一人として近づけさせはしませんよ」
柏が言った後に石川が言う。

「護衛の任務はわかった。俺は前にでなくていいんだな?」

「あぁ、竹内さんを守ってくれ。敵は数が多い。それだけ突破してくる奴等も多いだろう。多分だが向こうも竹内さん対策を取ってるだろうからな」
俺がそう言った。


そうして作戦会議は続くのであった。明日の波乱のまだ知らぬままに。


Coming soon!!

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前の投稿から時間が経ちまくりました。
完全なる冨樫病です。
オフの時間はゲームやってます。

次の更新もいつになるかわかりませんが気長に待ってて下さい。


よかったらイイネ押してコメントに応援メッセージ書いてくれると喜んで書く気になります。
今日もここまで読んでくれてありがとう。

Good-Bye Thank you!!
Posted at 2019/03/18 06:21:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | ラノベ | 日記
2019年02月15日 イイね!

KAGUYA~乱戦其の壱~

 KAGUYA~乱戦其の壱~皆さんおはこんばんにちわ。
ナルチョッパーで傾奇者のぴこちゅです。
1人でも読んでくれる人がいるとやる気が出ます。
コメント欄は励みになります。2018年12/2から始ってるので所見のかたはどうぞ観て下さい。ではKAGUYA26話目




KAGUYA~乱戦其の壱~
朝教室に行くと柏が待っていた。

「お疲れ様です。今日竹内が族長会議やりたいと言ってますがどうします?」

「昨日の今日でまたやるのか、最近忙しいな。まぁ、出てやるよ」

「では出るように伝えますね」

「神鬼没も埠頭に連れて行くぞ」

「ハイ。20時に公園に集めます。尾崎さんの家には19時30分に行きます」

「おぅ、待ってるよ」

あゆが口出ししてきた。
「また喧嘩でもするつもり?」

「族長会議だよ。喧嘩するとは言ってない」
またまたフラグが立った様な気がした。
「危ない事しないでよね」

「ハイハイ、わかりましたよ」
そしてあゆと雑談しているとホームルームのチャイムが鳴る。
出席を取ると爆睡した。
4時限目に体育があるといい起こされた。
クラスを移動して着替えをしてると男子が女子の着替えを覗きに行くと言っていた。
着替えを覗いてた連中は女子に気ずかれボコボコにされた。
「あゆちゃん育ってたよ」覗いてた1人が報告してくる。

「別に興味ないから」そう言って無視した。
今日もグラウンドでマラソンという事でひたすら走っていた。
女子の揺れる胸を見ながら、ちょっと興奮してしまった。
あゆに近づく。
「お前ホント体力ないな。子ギャルでもマラソンくらいできないと」
「うっさいピンク!体力には自信ないのよ」
そして俺は爆走を続け何人もの生徒を周回遅れにするほど走った。
マラソンの後は100m競争をやらされた。
瞬発力も自信がある。
ブッチギリで1位だった。

陸上部が悔しそうにしている。
でも日頃のトレーニングの成果なのだ。
そして授業が終わるとまた着替えをした。
汗ビッショリだ。

タオルで身体を拭くと学生服に着替えた。
男子はまた女子の着替えを覗きに行って、バレてボコボコになって帰ってきた。

昼休み裕子が遊びに来る。

「日曜日のデート忘れないでね。一緒にお昼しましょ」
そうして裕子と一緒にお昼を食べた。
そして雑談をしながら昼休みは過ぎていった。
そしてあゆにノートを借り授業の内容を覚えた。
午後からは体育の疲れもあってかグッスリ眠れた。
授業が終わっても俺は寝ていた。放課後を過ぎても爆睡していたのだ。
掃除当番に起こされると俺は学校を後にした。

帰りにジムに寄っていく。
ジムにつくとコーチが言ってきた。

「ライト級ボクサーが移籍してきたぞ。紹介してやるからついてこい」

すると1人の男の所に案内された。

「彼が日本20位の上川勇人だ。仲良くするんだぞ」

「尾崎真吾です。よろしくお願いします」

「上川だ。尾崎君強いんだってね。小柳から聞いたよ」

「それほどでもないですよ」

「今度スパーリング付き合ってもらっていいかな?」

「是非ともお願いします」

「じゃあ約束だよ」

「暇な時相手させてもらいます。今日はちょっと寄っただけなので」

そう言って握手をした。
準備運動をしてサンドバックを叩き始めた。
腹筋、腕立て、縄跳びをしてまたサンドバック叩きの繰り返しだ。
そうしてる間に日が暮れた。

「コーチ、遅くなってきたので帰ります」

「おぅ、尾崎また来いよ」
そしてジムを後に家に帰った。


家に帰ると原と真也が居た。

「昨日集会やったばかりなのに今日も集会あるんだってさ」
原が言った。

「今日は俺も何も聞いてない。ただ神鬼没も連れて行く」

「また大人数でお喋りかな」
真也が言った。

「まぁ、そういう事じゃねえの」
俺は楽観視していた。この後に起きる事を全く予想していなかった。

「今日は19時30になったら家を出るからお前等は20時までゲームでもしてろ」

「神鬼没は集合が早いんだね」
原が言うと俺が答える。

「移動とかもあるからな。お前等最近デートはしてないのか?」

「最近集会続きでデートするヒマないよ」
真也が言う。
たしかに最近集会が続いてる。今日だって本当は集会は無しのはずなのになぜか竹内が集会をすると言っている。何かありそうだ。

「お前等また飯食ってくだろ? ちょっと母さんに言ってくるから待ってろ」
そしてリビングに行くと3人分の食事を用意してもらうよう言った。
俺は汗だくなのでシャワーに入る事にした。

「シャワー浴びてくるからゴロゴロしてていいぞ」
そう言って俺はシャワーを浴びた。
そして髪をセットする。
部屋に戻るとまだ原と真也はゲームをやっていた。
しばらくゲームをボーッと見てると、母さんから晩飯が出来たとの知らせが入った。
3人でリビングに行くとカレーがあった。
2人ともいただきますと言うと、カレーをもの凄い勢いで食べた。
俺はゆっくりカレーを食べると原と真也が喋り始めた。
俺がカレーを食い終わると部屋に戻った。

「あんなあせって食べなくても誰も取らないよ」

「だって美味しかったんだもん」
原が言う。

「真吾の家は恵まれてるよな~」
真也が言った。

「恵まれてるとは?」

「いつ来ても俺達の食事まで用意してくれるじゃん」
真也が言った。

「決して裕福じゃないんだけどな」
俺が言った。
そして原はゲーム、真也は漫画を読み始めた。

「新しいゲームと漫画買ってやろうか?」

「まだときメモクリアしてないしいいよ」

「俺も同じ漫画読むのが好きなんだ。面白いし」

「気が向いたら新しいの買ってきてやるよ。金には困ってないからな」

「いいなあその台詞、言ってみたいよ」
原が元気なくそう言う。

「そうそう、もうそろそろ単車の免許取れるんだぜ」
真也が言った。

「中古の|CBX400F《ヨンフォア》を2台見つけてあるから免許取ったら即買いに行こうと思うんだ」
原が嬉しそうに言う。

「来週にでも免許は取れるぞ」
真也が言う。

「よかったな~2人でバイクの免許取れて、金儲けの話も次があるから楽しみにしとけ」

「親に必死に頭下げて金借りたよ。でも真吾の儲け話で借金はチャラだな」
真也が言う。

「今度はイカついから大儲けさせてやるよ」

「やった~」
原が喜ぶ。
そして真也もゲームに加わる。
俺はする事がないので大学受験のテキストを解いていた。
すると19時30分になった。

「俺そろそろ準備するからお前等は遊んでていいぞ」
そう言うと外からV8サウンドが聞こえてきた。

「じゃあいくわ」

「いってら~」

そして外に出ると柏が待っていた。

「今日も宜しくお願いします」

「おぅ。任せとけ」

「じゃあ行きましょう」
そしてリンカーンマークVの助手席に乗り込む。

「竹内何の用かな?」

「集まってから話すらしいです」

「物騒な話じゃなければいいな」

「集まってみないとわかりません」
そうして雑談をしてると公園に着いた。
もう何十人か神鬼没のメンバーは集まってるようだった。
柏に缶コーヒーを買ってこさせると、1人でブランコの所まできて座った。
ユラユラ揺られながら缶コーヒーを飲む。

すると神埼がやって来た。

「今日は嫌な予感がします。くれぐれも用心しといて下さい。族長会議は本来3週間から4週間に1回あるものです」

「俺も何か嫌な予感がする。昨日集会があって今日も呼び出されるなんて、何かあったに違いない」

「そういう事です。今回ばかりは何かあっても不思議では無いでしょう」

「まぁ、行って見ないとわからないさ。竹内は何も言ってないんだろう?」

「会ってから話すとだけ言ってました」

「まぁ、竹内に会ってみようじゃないか」

「そうですね。何か秘密を持ってる気がします。ご用心を」

「わかったよ。神鬼没の輪に入って来い。レディースがお待ちかねだぞ」

「ハイ、わかりました」

そうすると次は綾が来た。

「真吾元気ぃ?」

「あぁ、おかげさまで元気だよ」

「今日は緊急集会なんだってね。何があるんだろう」

「いい話があるとは思えない。緊急事態なんだろう」

「真吾なら何が来てもヘッチャラよね」

「まぁ、表に出ることは無いと思うが」

「今度またデートしましょうよ」

「あぁ、今度な」

「日曜日なんてどう?」

「悪い。日曜日は先約が入ってるんだ」

「まぁ、平日でも真吾の家に行けるしね」

「平日でも別にいいよ」

「ほら、高橋が来たぞ。行ってやれ」

「じゃあ、またね♪」
そして綾は高橋の元へ行った。
神鬼没でかくなったよな~。とか思いつつ、缶コーヒーを飲みながらボーッとしていた。
しばらくすると柏が大声で叫んだ。

「埠頭に移動だ~!」
そして柏が近づいてくる。

「お待たせしました。行きましょう」
「あぁ、行こうか」
そして神鬼没は埠頭に移動を開始した。
埠頭に着くと竹内に|皇帝《エンペラー》と神鬼没のグループを作るように言った。
竹内はそれを皆に伝える。

そして竹内に呼ばれ竹内、柏、神埼、俺の4人になった。
「実は昨日ゲームセンターから戻ってきたら千葉県から喧嘩売られてる事が分かった。偵察隊が喧嘩売られたと戻ってきてな」
竹内が言うと、俺は質問した。

「相手はどんな奴等だ?」

「相手は2つの族が手を取り合った|青龍連合《せいりゅうれんごう》とかいうやつらでな。規模は1500人にのぼる」
竹内がそう言った。
ハイ、フラグ回収。

「数では圧倒的に不利か」
柏が呟く。
竹内が口を開く。

「神鬼没は何人位いる?」
すると柏が答える。
「レディースを除くと400人だ」

「|皇帝《エンペラー》は650人だ。合わせても1050人しかいない。450人の差をどう埋めるかだな」
竹内が言うと、神埼が答える。

「数なんて問題じゃねえんだよ。頭取った方が勝ちだ」

「今回頭は2人いる。片方取った位じゃ収まらねえ」
竹内が言う。

「じゃあ2人共取っちまえばいいじゃねえか」
神埼がタバコに火をつけながら言う。

「じゃあ|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》から手を借りるのはどうだ?どっちも俺の配下だ」
俺が提案する。

「そうしてもらえると助かる」
竹内が言った。

「いつ|青龍連合《せいりゅうれんごう》は来るんだ?
「今度の土曜22時だ」
竹内はそう答えた。

俺はPHSで|黒鴉《ブラッククロウ》の頭に連絡を取る。
そして電話に出た|黒鴉《ブラッククロウ》の頭に説明をすると兵隊を200人程出してもらう事になった。

続いて|悪魔《サタン》の頭にも連絡を取る。詳しく話すと協力してくれるとの事だった。精鋭部隊200人を出すと言ってきた。
「|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》には話を付けた。21時30分には来れるという。これでプラス400人だ」

「尾崎、感謝する。これでこっちは1450人か。悪くない数字だ」
竹内が言った。

「問題は|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》が来てくれるかだな」
神埼が言う。

「心配ない、電話では友好的だったぞ。来なくても500人位の差は埋めれるだろう。それにしても立て続けに来すぎる。誰か裏で糸を引いてる奴がいるんじゃないのか?」
俺が言った。

「これだけの族を動かせるやつなんていない。もしかしたら暴力団が情報をリークしてる可能性はあるが」
竹内がそう言う。

「今度の作戦はどうしますか?」
柏が問う。

「今回も竹内さんと柏は陣頭指揮だ。|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》にはザコ討伐に当たってもらう。神埼、近藤、高橋に相手の頭を取ってもらう。|皇帝《エンペラー》からも精鋭部隊を組んでくれ」
俺がそう言うと竹内が答えた。

「わかった。こちらも精鋭隊を用意しよう。とはいっても数は知れてるがな」

「俺は頭2人取ればいいんだな?」
神埼がタバコを吸いながらそう言う。

「戦闘が始まったら真っ先に頭2人を取ってくれ。頼んだぞ」
俺がそういうと神埼が答えた。

「ザコが1人増えようが関係ねえ。きっちり頭取らせてもらうぜ」
神埼はたしかに強い。だがこの自信はどこからくるのだろう。謎だ。

「竹内さん、黄色い鉢巻400本分用意してもらっていいか?|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》にも付けさせる」

「あぁ、分かった。大量に余ってるのでそれを使おう」

「|悪魔《サタン》の連中は強い。200人でも大きな戦力増強になるだろう」
俺は言った。

「かつて戦った事があるから言える事ですね」
柏が言った。
竹内が皆を集めて宣言した。

「土曜日に県外から戦争を仕掛けに来る。皆気合入れろよ!」


「「ウッス」」


|皇帝《エンペラー》、神鬼没共に呼びに答えた。
すると|皇帝《エンペラー》、神鬼没共にざわついた。

「今回は外部勢力が頼りだ。来なかったら終わりだな」
竹内が呟く。

「|黒鴉《ブラックウロウ》と|悪魔《サタン》は絶対来る。俺の配下だから。多分総長達も来るだろう」
俺がそう言う。

「まさかの千葉の族が連合組んで潰しに来るとは思わなかったぜ」
神埼が言った。

「いつか来るとは思っていたがまさか連合組むとは思わなかった。しかも相手は1500人クラスとはな」
竹内が言った。

「千葉県のほぼ全ての族だろうな。まさか族同士手を組むとは思わなかった」
神埼が言った。

「偵察隊によると相手も仲良しグループらしい。人数は多いが戦力はあまり無いと思われる」
竹内が言った。

「こっちには|悪魔《サタン》もついてるんだぜ。|悪魔《サタン》だけでも400人は潰せるんじゃねえか?」
柏が珍しく強気な事を言った。

「あぁ、たしかに|悪魔《サタン》は強い。それだけ戦力も期待できるな」
竹内が言った。

「相手が1500人クラスとなると親衛隊の数もバカにならないだろう。|皇帝《エンペラー》の切り込み隊を親衛隊潰しに当てたいと思ってるんだが出来るか?」
俺がそういうと竹内が答えた。

「じゃあうちの切り込み隊は全部親衛隊潰しに回そう。言っても400人程度のはずだ。うちの切り込み隊は喧嘩が強いからな。歴代の総長も全て切り込み隊上がりだ。まぁ俺もだがな」

「柏ぁ敵が抜けてきても全体を相手にしようとするなよ。1人1人確実に倒していけ。お前はそこそこ強いんだからな」
俺が柏に声をかけると柏が返してきた。

「わかりました。なるべく1人ずつを倒すようにします」

「竹内さんは基本何もしなくていい。抜けてきた相手を倒す程度でいいよ」
俺は竹内にそう伝えた。

「尾崎、お前のとこに向かってきた相手はどうする?」
竹内が言った。

「原が盾になってくれますよ。崩れたら俺が直接相手を倒しますんで大丈夫です」
俺が答えると神埼が言った。

「敵が抜けてくる前に相手2匹の頭取ってやるから心配すんなって」

「相手の強さは未知だぞ。神埼より強い可能性だってある。ましてや2人共総長だ」
竹内が言う。

「|悪魔《サタン》の時だって簡単に頭取れたから問題ない。仲良しグループの頭なんてザコだ」
神埼がタバコを捨てるとそう言った。
やはりこの自信はどこからでてくるのか謎だ。

「とりあえず頭の処理は任せたぞ」
竹内が言うと神埼が答える。

「まぁ、大人しくみてるといい開始5分で頭両方とも潰してやんぜ」

「神埼がもしやられたら俺が前に出て総長を潰す。まぁ、そんな必要は無いと思うけどね」
俺がおちゃらけて言った。

「尾崎さんの手は煩わせませんよ。きっちりカタ付けます」
神埼がそう言った。

「神鬼没の特攻隊と切り込み隊はザコ討伐でいいんですよね?」
柏がそう言った。

「神鬼没の特攻隊、切り込み隊、|皇帝《エンペラー》の特攻隊はザコ処理をお願いする事になる」
俺がそう言った。

「わかりました。皆に伝えておきます」

「加えて|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》もザコ討伐に当てたいと思う」
俺がそう言うと竹内が言った。

「それでいこう。|皇帝《エンペラー》の精鋭隊はあくまで頭取るつもりで行ってもらう」

「前回も前々回も|皇帝《エンペラー》の精鋭隊は親衛隊に阻まれて頭の所まで行けるのはごく少数だった。今回は|皇帝《エンペラー》の切り込み隊に活躍してもらう」
俺がそう言った。すると竹内が言う。

「そこら辺は任せてもらおう。切り込み隊は全て親衛隊を潰す方向で動く」

「こちらの親衛隊は全て竹内さんに付いてもらう。いいな?」
俺が言うと竹内が答える。

「神鬼没の親衛隊も全て俺に付いてくれ。今回は相手が多い。抜けてくる奴等も多いだろう」

「わかった。神鬼没の親衛隊も全て竹内に付けよう」
柏が言った。

「基本的な作戦は|悪魔《サタン》と戦った時と同じだ。ただし今回は相手が弱いと思うからほぼ抜けてくる事は無いだろう」
俺がそう言った。

「ザコの頭なんて取っても面白くねえぜ」
また神埼はタバコに火をつけそう言った。
竹内もタバコに火をつけ言った。

「今回はデカイ戦争になるぜ。規模が今までとは違うからな」

「頭取ればそれで終了だろ?任せとけって。あっという間にケリつけてやんぜ」
神埼がそう言った。

「700人以上を束ねてる頭だ。相当強いと思え。仲良しグループでも竹内さんや神埼のような奴がいるかもしれない」
俺はそう言った。

「俺より強いのは尾崎さん位でここらで喧嘩強いってやつ聞いたことありませんよ」
神埼がそう言った。

「他県の事はわからないだろう?一応用心しておけ」
俺は神埼にそう言った。

「明日も緊急集会を開きたいんだが大丈夫か?」
竹内が言った。

「神鬼没は大丈夫だけどな」
柏はそう言った。
俺の意見は無視か?そう思った。

「俺明日来なくてもいいよね?」
俺が言うと柏が慌てて言う。

「尾崎さんいないと困りますよ。こうして|皇帝《エンペラー》と神鬼没一緒にいられるのだって尾崎さんがいてくれるからですよ」

「しょうがないな、明日も出てやるか」
俺がそう言うと柏は言った。

「ありがとうございます。助かります」
そんな話をしてたら原と真也が俺に気付いてやってきた。

「真吾こんな所に居たんだ。結構探したよ」
原が言う。

「何を話してたんだ?」
真也が言う。
そして竹内が口を開く。

「原ぁ。向井ぃ土曜日は原が盾を向井が精鋭隊だ。気合入れていけよ」

「ハイッ!」
2人共元気よく返事をした。

「俺が真吾の盾になります」
原が言った。
すると竹内が言った。

「そうかそうか。友達思いの奴が居て本当にお前が羨ましいよ尾崎」

「無理はしなくてもいいからな。ヤバイと思ったら抜けさせろ。怪我しないようにな」
俺は原にそう言った。

「全部止めてみせるよ。任せておけって」
原は自信満々にそう言う。

「裕子と綾も来てるはずだから行ってやれ。お前達が行くと喜ぶぞ」

「うん。わかった」
原と真也はそう言うと|皇帝《エンペラー》と神鬼没の輪の中に戻って行った。
竹内が口を開く。

「よかったな~友達思いがいて」

「親友ですから」
俺が答える。

「じゃあ明日もよろしくな」
竹内が言う。

「あぁ、任せておいて下さい。明日には|黒鴉《ブラッククロウ》と|悪魔《サタン》からまた連絡が入るでしょうから」
俺は言った。
竹内が口を開く。

「この戦いは援軍にかかっている。尾崎、頼んだぞ」

「援軍が来なかったらボコりに県外へ行ってきますんで大丈夫ですよ」
俺は竹内にそう言った。

「援軍なんぞ来なくても俺が1人で何百人でもぶっ倒してやんぜ」
神埼が言った。

「じゃあ明日もよろしく頼むぞ」
竹内が言った。


この後怒涛の展開が待ってることを俺はまだ知らなかった。


Coming soon!!
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やっと1話アップです。
この話は続きものとなります。

よかったらイイネ押してコメントに応援メッセージ書いてくれると喜んで書く気になります。
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Good-Bye Thank you!!
Posted at 2019/02/15 12:03:59 | コメント(1) | トラックバック(0) | ラノベ | 日記
2019年01月31日 イイね!

KAGUYA~闇~

KAGUYA~闇~皆さんおはこんばんにちわ。
ナルチョッパーで傾奇者のぴこちゅです。
1人でも読んでくれる人がいるとやる気が出ます。
コメント欄は励みになります。2018年12/2から始ってるので所見のかたはどうぞ観て下さい。ではKAGUYA25話目





KAGUYA~闇~
学校へ着くと柏がやってきた。

どうやら話があるらしい。
柏は俺の前に来て一礼すると話かけてきた。

「どうやら|麒麟《キリン》という族ができたようです。俺達が戦争をしてる間に作られた新しい族みたいです。メンバーは今の所50人程集まっているようです。どうします? 潰しますか?」

「俺達に害がないならほっといてもいいんじゃないか?」

「まぁ、無害でしょうけど将来大きくなる可能性も秘めています。|皇帝《エンペラー》と神鬼没からもメンバーが引き抜かれたみたいですよ」

「頭は誰か割れてるのか?」

「はい。竹内の話によると学校に行っていない東条博也というやつが頭らしいです」

「頭が割れてるならほおっておいてもいいだろう。悪さすれば別だがな」

「わかりました。しばらく様子をみてみます」
そう言って柏は教室を出て行った。
|麒麟《キリン》かぁ、ビールみたな名前だな。やっかいな奴等じゃなければいいな。
そう思いつつ教室に入ってくるクラスメイトに挨拶をしていた。
あゆが来るとこう言った。

「あなた達が戦争してる間に新しい族出来たんだってね」

「なぜその事を知ってる」

「もう学校中の噂よ」

「なんでも|皇帝《エンペラー》と神鬼没のメンバーからなる族だって言ってたな」

「新しい種は早めに摘み取っておいた方がいいんじゃないの?」

「まぁ、それはそうなんだが、悪さもしてないしな~」

「まっ! あたしには関係ないけどね」
あゆはそう言って話を打ち切った。
ホームルームのチャイムが鳴る。
出席を取ると俺はクッションを抱いて爆睡した。
昼休みに柏が来た。

「明日族長会議したいと竹内から連絡がありました。どうします?」

「神鬼没も集会の日だったな?」

「はい」

「じゃあ神鬼没連れて埠頭に行くぞ。そう連絡しておけ」

「わかりました」
あゆが口を挟んでくる。
「また族長会議なんかに行くの? 暴走族と関わるのやめなって」

「困ってる人がいたら手を差し伸べるもんだろ? そういうことだ」

「全然意味わかんない。ハイ、ノート」
そういうとノートを手渡してきた。
俺は午前中の勉強の内容を覚えあゆにノートを返した。



昼食は久しぶりに佐伯と一緒に食べた。
どうやらバイトはうまくいってるらしい。
そして佐伯の元にも|麒麟《キリン》からの勧誘があったようだ。
そのように相談された。
一大勢力でも作るつもりか。

族に興味が無い一般人にまで手出すとはいただけないな。そう思った。
「誰から誘われたんだ?」

「校門を出たところで声をかけられたよ。自分は|麒麟《キリン》のメンバーだと言ってたよ」
学校の回りもうろついてるのか。

「いいか佐伯。お前は暴走族に入るなよ」

「わかってるよ。俺弱いし」
念をおしておいた。これ以上勢力が増えると敵対しかねない。
弁当を食べ終わった頃、柏が入ってきた。

「明日、神鬼没は公園に20時に集合かけときました」

「じゃあうちに何時に来る?」

「19時30分に行きますんでよろしくお願いします」

「あぁ、わかったよ」
この学校の不良のほとんどは神鬼没だ。連絡も分散して手早く済んだのだろう。そう思った。
午後の授業はまともに聞いていた。
授業が終わると俺は学校を後にし、ジムへと向かった。

「コーチ、こんにちわ」

「おぅ、尾崎か。今日も頑張れよ」

「ハイ」

そう言って俺はトレーニングを始めた。
そして夕方になって日が暮れ始めた。

「今日はこの辺で帰ります」

「おぅ、また来いよ」

コーチがそう言ってくれた。


家に帰るとシャワーを浴びてパジャマに着替えた。
そして晩飯を食い部屋でボーッとしていた。
すると原と真也が入ってきた。

「明日の集会また神鬼没が来るんだってな」
原はそう言った。

「相変わらず情報が早いな」

「知り合いに情報屋がいるもんでね」

「明日は何するのかな~」
真也が言った。

「多分交流会だろう。あまり気にするな」
そういって2人はゲームを始めた。
俺は暇してたので大学受験のテキストをやっていた。

「そうそう、この街に新しい族が出来たんだってな」
真也が言う。

「どこでその情報を?」

「うちの学校の前で不審者がいたので問い出したら|麒麟《キリン》とかいう族だった」
そう真也が言った。

「俺の高校の前にも不審者がいたよ。なんか勧誘してるっぽかった」
原が言う。

「そいつらどこに集まってるかわかるか?」
俺が聞くと2人共知らないという。

「甘い誘いには乗るなよ」
俺は2人にそう言った。
夜遅くなり2人は帰ると言って窓から出て行った。
|麒麟《キリン》か。ほおっておいたら面倒くさそうだな。
そう思いながら寝た。

翌日教室に行くと柏が待っていた。

「今日はよろしくお願いします。19時30分に行きますんで」

「おぅ、わかったよ」
そうして柏は教室から出て行った。

「また危ない事しようとしてるんじゃないでしょうね?」
あゆが声をかけてきた。

「今日は何もないと思うよ。」

「危ない事しないでよね」

「はいはい。ご忠告感謝しますよっと」
そしてあゆと雑談してるとホームルームのチャイムが鳴った。
出席を取るといつも通り寝たが体育の授業があるというので起こされた。
不機嫌ながらに体育館にいくとバスケットボールをやらされた。
授業が終わるとまた教室に戻り爆睡した。

お昼にあゆがノートを貸してくれたのでその内容を覚えて返した。
午後の授業は真面目に受けた。
そして授業が終わると俺は急いで家に帰った。

原と真也がいる。
予想通りだった。

「お前等授業受けなくていいわけ?」

「午前中は真面目に聞いてたよ。集会となると準備とかがあるんで午後はフケた」
原がそう言った。

「俺も髪型作りしなきゃだから午後はフケてる」
真也もそう言った。

「その割にはうちに来るの早いじゃないか」

「午後はのんびりしてたんだよ」
原が答える。
2人とも飯食ってくだろ?母さんに頼んでくるから待ってろ。
そういって18時に飯を作ってもらうように言った。

「しばらくゲームでもしてな。そのうち声がかかるから」
そして18時になった。
リビングに行き夕食を3人で食べた。
そして部屋に戻ると俺が切り出した。

「今日は19時30分には出るから、お前等は20時までいていいぞ」

「また神鬼没は早く集まるのか」
真也がそう言った。

「ゆっくり話したい事もあるんだろうよ」

「じゃあ20時までここにいるわ」
原が言った。
そして19時30分になった。
外からV8サウンドが聞こえる。

「俺先にいくからな」

「いってらっしゃ~い」
2人がそう言った。
外に出ると柏が立っていた。

「今日もよろしくお願いします」

「おぅ、大丈夫だ。行くぞ」
そうしてリンカーンマークVは公園に向けて走り出した。
公園に着くと何十人か集まってた。
柏に缶コーヒーを買ってこさせると、ブランコに1人揺られていた。
すると裕子が近づいてきて隣のブランコに座った。

「デートの約束忘れないでね」

「あぁ、わかってるよ。そのうちな」

「日曜日とか空いてる?」

「あぁ、空いてるよ」

「じゃあ日曜日真吾の家に行くね」

「わかったよ」
そういうと裕子は神鬼没の輪の中に消えていった。
缶コーヒーを飲みながらみんなのお喋りを見てると神埼がきた。

「今日は荒れるぜ。覚悟しといて下さい」

「何がだ?」

「今巷《ちまた》を騒がせてる|麒麟《キリン》って連中ですよ。多分その事で俺等を呼んだんじゃないかと思う」
神埼がそう言った。
また|麒麟《キリン》か。

「とりあえず竹内に会って話をしてみるよ」

「じゃあ尾崎さん後で」
そう言って神埼は神鬼没の輪の中に入っていった。
しばらくすると柏が大声で叫んだ。

「埠頭に移動だぁ!」
そして柏が近づいてくる。

「お待たせしました。行きましょう」
そう言うと俺はリンカーンマークVに乗り込んだ。
しばらく雑談してると埠頭に着いた。

竹内には皇帝《エンペラー》と神鬼没のグループを作るように指示した。

そして竹内、柏、神埼、俺の4人になった。
竹内が口を開いた。

「もう噂にはなってると思うが|麒麟《キリン》の対処だ。|皇帝《エンペラー》からも何人も引き抜かれている。神鬼没もそうだろう?」

「あぁ、うちも|麒麟《キリン》に引き抜かれている」
柏が言うと神埼が言った。

「つまり遠まわしに俺達に喧嘩売ってきてるわけだよ。|皇帝《エンペラー》、神鬼没共にな」

「そういうことになる。ここでどちらが対処すべきか話し合いたい」
竹内がそういうと柏が答えた。

「そういうことなら俺等が引き受けよう。数の少ない神鬼没から人を引き抜かれてるわけだから黙って見過ごせない」

「頭は東条博也という謎の人物だ。偵察隊からの情報によると、鬼没が以前集まってたゲームセンターにいるという事がわかった」

「この街で族を作るなら挨拶に来て当然だ」
神埼が言う。

「しかし相手は一方的に勢力を拡大させてるだけだ。目的がわからない」
竹内は言った。

「目的なんて関係ねえ、潰しちまえばいいんだよ」
神埼が言った。

「多分最終的にはこの街を取るつもりなのだろう。今は軍力を温存してるってとこか」
俺は言った。

「確かにその可能性が1番高い、潰すなら今のうちだろう」
竹内が言った。

「その役目引き受けた」
珍しく柏が前に出てきた。
全部神埼か俺に擦り付けようって事はないよな。そんな考えが頭をよぎった。

「じゃあ柏、頼んだぞ」
竹内がそう言った。そして柏もこう言う。

「元鬼没の溜まり場使うなんて許せねえ。すぐに方付けてやる」

「俺は今回見てるだけでいいかな~縄張り取られた鬼没の話だし」
神埼が冷たく言った。続けて柏が言う。

「ま~そういうなよ。力貸してくれくれとまでは言わないが見守っててくれ。もしも俺がやられたら頼む」

「東条ってやつの顔も見たいしな。俺も同行させてもらう」

竹内がそう言った。

「この街の族を甘く見てもらっては困るからな。俺が責任を持って潰す」
柏がそう言った。
そういえば俺が現れる前は3本の指に入る強さだとか言ってたっけな。
そんな事を俺は思い出した。
いつもボコボコになってるからそんな事すっかり忘れてた。

「いつやるんだ?」
竹内が言った。

「今からよ」

柏が答える。
|皇帝《エンペラー》の偵察隊が戻ってきた。
どうやら竹内に何か伝えてる様子だ。

「例のゲームセンターに70人規模でいるそうだ。数では全然勝ってるが油断はするなよ」

「報告ありがとさん」
柏が偵察隊の1人の方を叩く。

「|麒麟《キリン》の頭の東条博也という男はこれまで表に出ては来なかった。ポッと出でこれだけの人数を集めるのは相当大変だっただろう」
竹内がそう言った。

「前々から計画してたんじゃねえのか?じゃねえとこんな短期間で70人も集められないぞ」
俺は言った。

「戦争でブルッた人間を集めたんじゃねえか?それならザコの集まりだ」
神埼は言う。

「俺が責任を持って|麒麟《キリン》を潰す」
柏が言った。

「でもどうやって|麒麟《キリン》を潰すんだ?」
竹内が問うた。

「ゲームセンターを制圧して東条を叩き潰す」
柏が言った。

「元|皇帝《エンペラー》元神鬼没ならメンバーは話し合いで解決できねえかな?」
俺が言った。

「|麒麟《キリン》から抜けるというのであればまた歓迎しよう」
柏が言った。

「俺なら1人で70人と頭取れるけどな」
神埼が言う。

「まず東条博也の強さが全く分からない。気を引き締めていけよ」
竹内が柏に言う。柏がそれに答える。

「ポッと出のザコに負けるつもりはねえよ」

「お前いつもボコボコにされてんじゃん」
俺が言うと柏が答えた。

「相手が多いし強かったからですよ。所詮成り上がりの族には負けませんよ」

「じゃあ準備が整い次第行くとするか」
竹内が言う。

柏が神鬼没を集めだした。
なにやら話してるらしい。

「お待たせしました。行く準備は出来ました」

「それじゃチョチョイと行って方付けてくるか」

俺がそういうと竹内もZIIに乗った。

神埼はジェイソンに跨るとアクセルを吹かしている。
俺はリンカーンマークVの助手席に乗り込むと柏がホーンを鳴らした。

「本当にお前で大丈夫か?未知の敵だぞ?」

「これでも一応喧嘩には自信あるんで大丈夫ですよ」
すると大移動が始まった。
10数分で目的のゲームセンターまで着いた。

「特攻隊と切り込み隊は俺に着いて来い」
柏がそういうとゲームセンターに入っていった。
中では|麒麟《キリン》がこっちを睨んでいる。
そこで竹内がゲームセンターに入った。

「総長!」
そんな声が聞こえてきた。

「東条博也ってのはどいつだ?」
柏が大声でいうと東条が出てきた。

「あら、神鬼没の柏さんじゃありませんか? 何かご用で?」

「お前|皇帝《エンペラー》と神鬼没から人を引き抜いて族を作ったらしいな。それは俺たちに対して挑戦状とも取れる。ここで大人しく解散してもらう」
柏が言うと東条が言った。

「ザコの柏さんには付いていけないって事で集まったメンバーですよ。あんたに族を束ねる資格は無い」

「勝負だ!」
柏が言うと東条に向かって攻撃を仕掛けた。

「柏さん、返り討ちにしてあげますよ」
東条が言うと柏と喧嘩になった。
|麒麟《キリン》のメンバーは圧倒的神鬼没と|皇帝《エンペラー》の総長の前に成す術は無く固まっていた。
喧嘩は一方的に柏が東条を蹂躙していた。

負けると思ってたのに強いんだな。
そして柏が東条をボコボコにすると解散宣言をしろと言ってるようだった。
その時竹内が言った。

「今ならまだ|皇帝《エンペラー》も神鬼没もお前達の面倒を見よう。降参するやつはこっちに来い」
すると大勢が竹内の近くに行った。

「総長裏切って申し訳ありませんでした」
|麒麟《キリン》の1人がそう言う。
柏が圧倒的強さで東条を倒した。

「今日で|麒麟《キリン》は解散だ。いいな?」
柏が言うとボコボコになった東条はそれを受け入れた。

「短い間だったけど楽しかったぞお前等、ありがとう」
東条が大声で言う。
メンバーは|皇帝《エンペラー》と神鬼没に戻って行った。
どっちでもないメンバーは神鬼没が面倒を観る事になった。

「勝利だ!」
柏がそういうと神鬼没から歓喜の声援が沸き起こった。

「あの程度の奴俺が出て行くまでもねえぜ」
神埼がそう言った。神埼が続けてこう言う。
「柏に勝てないようじゃ族を名乗る資格すらねえな」

「まぁまぁカリスマ性はあったってことじゃねえか?」
俺は神埼に言った。

「強さがないと誰も着いて行かない。族ってのはそういう世界ですよ」
神埼が言うのも一理ある。
そして神鬼没と|麒麟《キリン》の戦いは終わった。
竹内が元|皇帝《エンペラー》のメンバーを連れて埠頭に帰ると言い出した。
柏も公園に戻ると言った。

「東条。お前も神鬼没に入るか?」
俺は東条にそう言った。

「許されるなら是非」
東条がそう言った。

「柏許してやれよ。神鬼没に入れてやれ」
俺がそう言うと柏は言った。

「尾崎さんがそれでいいなら神鬼没に迎えます」

「よかったな東条。これで族を続けられるぞ」
俺は東条にそう言った。
そして竹内は元|皇帝《エンペラー》を連れて埠頭に戻って行った。

柏も公園に帰ると言ってメンバーを引き連れて公園に向かった。
リンカーンマークVの中で俺は柏と会話した。

「お前そこそこ強いんだな。いつもボコボコにやられてるイメージしかなかったのに」

「ザコ相手には負けませんよ。戦争の時は多数相手じゃないですか。多数で来られると弱いんですよね」

「相手が多数でも1人1人相手にしてたらお前は負けないよ。自信を持て」

「ハイ!ありがとうございます」
そうして雑談してるうちに公園に着いた。
毎度おなじみ神鬼没の話談義に花が咲く。
東条も神鬼没の輪の中に入って行った。

俺は柏にコーヒーを買ってこさせると神鬼没の中心に立った。

「これから裏切る奴がいたら容赦しねえぞコラ!気合入れていけ!」


「「ウッス」」


神鬼没から返事が来た。
俺はブランコに戻るとコーヒーを開けて飲んだ。
神埼が近づいてくる。

「あの東条って男本当に入れて良かったんですか?いつ裏切るかわかりませんよ」

「俺は東条を信じてる。だからこれからは仲良くやっていけるはずだ」

「まぁ尾崎さんがいいって言うなら止めませんが」

「全責任は俺が持つ。安心してくれ。それにフリーの族も引き入れて戦力増強になったからな」

「量なんて問題じゃないです。東条より弱い連中は戦力にはなりませんよ」

「これから鍛え上げていくさ。心配ない。神鬼没内で勝ち抜き戦やるのも面白そうだな」

「それはいい考えですね。俺が勝つのは目に見えてますが」

「誰が勝つかじゃない。鍛え上げるのが目的だ」

「勝ち抜き戦楽しみにしてますよ」
そういって神埼は去って行った。
柏が続いて来た。

「東条上手くやってるみたいですよ」

「それは良かった。今後とも仲良くしてやれよ同じ神鬼没なんだから」

「わかってます。今までの事はチャラで仲良くしますよ。今日で神鬼没も結構メンバー増えましたね」

「今何人位いるかわかるか?」

「450人はいると思います。|皇帝《エンペラー》との戦争もこれで出来そうです」

「レディースは入れないから400人程度ってとこか」

「ハイ。この戦力なら|皇帝《エンペラー》と戦う事が出来るかもしれません」

「竹内は自分の代で神鬼没を潰すと言ってる。今後半年は何も無いかもしれんが油断はするなよ」

「ハイ!わかりました」

「対|皇帝《エンペラー》戦では俺も積極的に前へ出て戦う。そうじゃなきゃ竹内に勝てないからな」

「竹内は本物の化物です。走りもそうですけど喧嘩で負けたというのを聞いたことがありません」

「|皇帝《エンペラー》戦では竹内に神埼を当てる予定だ。多分神埼が勝つだろう」

「どうですかね。2人が本気で戦ってるの観た事ありませんから」

「まぁ、やってみないと分からないってとこか」

「そうですね」

「お前も神鬼没の輪の中に入って来い。みんな待ってるぞ」

「ハイ!そうします」
そして柏は神鬼没の輪の中に入って言った。
俺は1人でコーヒーを飲む。
すると裕子がやってきた。

「日曜日の約束忘れないでよね」

「あぁ、デートか。忘れてないよ」

「まだ水曜日だし先の事なんだけどね」

「日曜日なんてあっという間さ。時間が経つのは早いからね」

「日曜日真吾の家に行くね♪」

「あぁ、待ってるよ」

「じゃああたし戻るね」

「いってら~」
そしてしばらくボーッとしてると柏が近づいてきた。

「今日はもう集会終りです。家までお送りします」

「おぅ!頼むわ」
そしてリンカーンマークVに乗り込む。
雑談をしつつ家まで辿り着いた。

「今日もありがとうございました」

「俺何もしてねえよ? やったのは柏じゃん」

「いえいえ、居てくれるだけで助かります」

「そっか。またな~」

「お疲れ様です」
そして俺はシャワーを浴びてパジャマに着替えた。
原と真也は来る気配が無い。
そして俺は爆睡した。



この後前々から思ってた嫌な気配が現実となる事を知らずに。


Coming soon!!

---------------------------------------------------------------------
前回からちょっと間が空いてしまいました。
1月2月は忙しいんで更新不定期になると思いますがお付合い下さい。
この後の展開も考えてあります。お楽しみに♪


よかったらイイネ押してコメントに応援メッセージ書いてくれると喜んで書く気になります。
今日もここまで読んでくれてありがとう。

Good-Bye Thank you!!
Posted at 2019/01/31 13:15:06 | コメント(2) | トラックバック(0) | ラノベ | 日記

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「挿絵について http://cvw.jp/b/1944947/45871990/
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