映画 バットマン ビギンズ

公開中の「ジョーカー」を観に行こう思っていたのですが、本家の「バットマン」を観たことがない僕。

子供の頃、テレビシリーズのバットマンは微かな記憶がありますが、どうやら映画版は全く違うものらしく。

取り敢えずバットマンの誕生の物語から観ました。



キャラクターに興味はあるものの、「アメリカの子供向けコミックの空想ヒーローもの」と馬鹿にしていたのですが、いやこれ結構深いです。

ゴッサムシティこそ空想都市ですが、そこで繰り広げられる私利私欲の薄汚さ、正義と悪という二元的な価値では計れない人間の情念などが細かく描かれ、ヒーローたるバットマンでさえ心に闇を抱え、悩み続ける姿を晒し続けます。非常に人間臭い、弱さを抱えたヒーローです。

しかもバットマンと悪人の人間的な本質は何も変わらず、ギリギリの理性だけが歯止めをかけているとさえ思えます。

次回作に登場するジョーカーでさえ、そうだと。

これは大人の映画、物語です。
僕のように、バットマンというアイコンだけを取り出して馬鹿にして観ていなかった人たちにぜひ見てほしい映画です。
これを観ると、「ターミネーター」シリーズに登場する人物の方が薄っぺらく感じます。

これに続く「ダークナイト」も傑作でした。