7月の初旬、家族を載せてカングーで鴨川方面の海に行きました。
漁港付近の岩場に死滅回遊魚が沢山観れる秘密の穴場があるんです。
ウズマキすら泳いでるから、独身時代から毎年素潜りに行っている。
市原から297号線に入るわけです。
よく千葉以外の人に居住地をきかれると「千葉?ああ海が綺麗でいいよね~。」みたいな返答をされます。 昔、北海道から来たという同僚の女性に「ムツゴロウ王国いいよね。」と言ったら「うはぁぁぁ?あんな僻地と一緒にすな~~ムッキ~~!!!」と発狂されたことがあります。
みなさんも、数少ない知識で会話する危険性を知るべきです。というより、千葉=海とこられると???となってしまうということです。ピーナッツ?と答える人はいませんが。(千葉のピーナッツは激うまですがお土産には適さない。大半がその価値を知らず中国産の安いのしか知らないため同程度の価格帯と理解されるから)
海に出るまでに山を超えて1~2時間くらいかかるわけですが、夜に曲がるところを間違うと大変な目に合います。手掘りのギリギリのトンネルがあったり、山から多数の光る目が降りてきたとおもったら野生の鹿だったり、キンタマチジム~!な世界になるほど田舎なんです。
その日、天気がよく入道雲の下を快調に走っていました。2車線のよく整備された山道を気持ちよく走っていると後部座席の子供たちが「かわいいよ~!」と騒ぎ出しました。
ミラー越しに右後方から1・5tトラックが迫って来るのが見えます。
荷台には20匹はいたでしょう。レトリバーくらいのサイズの白い豚さんが満載。
嬉しそうに空を見たり風の匂いを嗅いでいたり。
思わず俺も「スゲー可愛いな!」といいものを見れた気分になりました。
「イイテンキダネー!タノシイネー!カゼガキモチイイネー!」と会話しているようです。
妻も「すごい可愛い!」とカングー車内は興奮状態。
数秒後、大人ですから疑問が生まれたわけです。
「どこに行くんだろうか・・・」妻と私ははしゃぐ子供を残し一気にブルーになってしまう。
帰宅後も都度、頭に蘇る映像。抜けるような青空と白いトラックに乗る楽しげな子豚達。
そんな頃、後輩が「鋼の錬金術師って大好きなんですよ」と言ってきた。「あー俺も全巻持ってる。最後アルが抜けるところは泣くよな」 「その作者がいまサンデーで連載してる『銀の匙』って結構いいですよ」 「えーあの人メジャー誌にいったんだ。大丈夫なの?」みたいな会話をした。
早速帰りに本屋により3巻まで買ってきた。
北海道の全寮制の農業高校の生活を、思春期のみずみずしさで描いている~みたいな紹介でいいですか?ただ、なるほど素晴らしい内容で読みたい漫画第1位になる理由もわかるし、この手の作品が若者たちに受け入れられるなら日本も安心みたいな。
その中で、子豚の話があります。あまりに可愛い子豚に思わず名前を付ける主人公。感情移入が起こるので、それは禁止されている行為。豚の成長は早く3ヶ月程度で市場に出されてしまう。
ある日、1台のトラックが入りその荷台に嬉しそうに自ら乗り込む子豚達。
涙が出ました。あの鴨川の青空の解答を得た気がしたからです。
小豚は可愛いです。映画のベイブも何度も観てDVDも買いました。
でも、食べるのも好き。コストコのバラ肉は超弩級に美味い。
平田牧場の豚肉で作る餃子は無敵の味。あまりにうますぎてまた脱サラしたくなります。
どんな店に行こうが、美味しいとは思わないほど。
豚に愛着があるのに美味しいとかおかしいだろ?ですよね。人間ですから。エゴが生きてるわけですから。 そこいらへんの心情も「銀の匙」には描かれていました。
少しそれますが牛の角が無い理由をYOUTUBEで観ました。
草食動物である牛は身を守る武器として本来、立派な角がある。皆さんも「立派な角?闘牛のような??あー家畜化されていく過程で角も短くなったんだな。」とか思っていませんか?
そういえばマザー牧場にいる牛も角が無かったな。そんな理由があったのかと理解しましたが命を奪わなければ生きていけない人間の罪深さを知ったような。
「魚よりも肉は安い」「牛乳は150~170円」というようなバランス感が消費者に固定され、安さを求めざるを得なくなると悪魔の所業が行われるのはどこの世界でも同じなのかな。
Posted at 2012/08/31 13:47:52 | |
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カングー | 日記