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2011年09月09日

司馬遼太郎 関裕二 ~読者目線の文章が好印象~

司馬遼太郎 関裕二 ~読者目線の文章が好印象~ 久方ぶりに、司馬遼太郎氏の『街道をゆく』を読んでみました(11巻 肥前の諸街道)。数年前からこの『街道をゆく』シリーズを少しづつ集め出しており、早ければ今年中に全巻を揃えられると思います。

司馬さんの文章は何を書いても明るさに満ちあふれているような心持ちがして、非常に気持ちがよくなるのが特徴です。
そして、さすがは作家だけあり、構成が上手ですね。
『街道をゆく』シリーズに特徴的な構成ですが、紀行したときのあらましを述べるのみならず、紀行した土地に関連した歴史的事柄、あるいはもっと逸脱した事柄を余談として述べることでしょうか。
このあらましと余談を行き来しているのが非常に心地よいのです。
翻訳はしにくい作家だと思いますが、幸いにも我々は日本人です。
司馬さんの文章を読んでみることをお勧めします。
私も少なからず彼の文体に影響されています。
今回の11巻を読んでもその感想に変わりはなかったですね。
糸島半島や松浦、西彼杵、長崎等々、、
実際に現地に行って司馬さんが吸っていた空気は如何なるものかを味わいたいなという欲求が滔々と湧いてきます。


続いて今現在は、古代史について独創的でわかりやすい文章表現が好感触な書籍を続々と刊行している、関裕二氏の『「天皇家」誕生の謎 古代史から見た権力と天皇』を読んでいます。
古代史の大家のジムニー魂さんのブログが妙に印象に残っていて、ある日ブックオフに立ち寄ったらすぐに見つけたので購入したという次第です。

ジムニー魂さんのブログ

歴史学者ではない・・・でも、歴博の捏造は更にダメでしょう!
!

まだ途中までしか読んでいないため、内容を知っている方はここに書かないでくださいね(笑)
いま、どういう風に関さんの推理が展開されているのかをワクワクしながら読んでいる最中ですから。
ちょうど、東国の存在に焦点を当てる章まで読み進めました。

関さんは作家というよりは純粋に古代史が好きで書籍をいくつか刊行したという方だと思いますが、評価できるのがわかりやすさと、読者の推理欲をかき立てる構成のうまさですね。文章は適度に平易で、非常に読みやすいです。古語も現代語訳に構成し直してくれますし、古代史を楽しむとっかかりとしては関さんの著書がいいのかもしれません。ただし、通常の歴史観とはかなり異なった説を出しておられるので、学校で習った日本史の基本的な知識を有していたほうがいいですね。
大化の改新(乙巳の変)で、蘇我入鹿が暗殺された程度の知識でいいんです。

さて、上記書で序章で『竹取物語』をとりあげているのが構成の妙ですね。
物語文学には何らかの批評性が込められている場合が多いですが、誰もが内容を知っている『竹取物語』をとっかかりに、物語に隠された批評性を浮き彫りにし、古代史への旅へ誘うという構成は本当に上手ですね。

こうした読者にもやさしい文筆家がいることは本当に幸せなことです。
歴史の分野に限らず、興味のある分野でこうした自分なりにしっくりくる文筆家を見つけられれば非常に幸いでしょう。
書物は家のなかでも戸外でも読むことができます。
それでいて、全世界、否、全宇宙を経験することができる魔法のツールなのですから。
いい文筆家にガイドされて、全宇宙を体験してくださいね。

ブログ一覧 | 書評 | 趣味
Posted at 2011/09/09 15:10:50

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この記事へのコメント

2011年9月9日 18:30
古代史といえば僕は古田武彦先生の「盗まれた神話」を読破させていただきました。

件の九州王朝も古田論によるところが大きいです(^^;)

九州王朝にしろ東北の蝦夷にしろ最終的に勝者である朝廷の記録「古事記」「日本書紀」による「皇国史観」ですよね…

日本書紀に至っては「一書に曰わく」というフレーズがそこかしこに出てきます。
この「一書」とは何なのか…
我が国では記紀より古い歴史書は無いとされているのに(^^;)

古田武彦氏はこの「一書」こそ九州王朝(倭国)の正史ではないかと述べております。

学会では完全に無視されているこの古田論ですが、僕は非常にムリなく辻褄があっていてすんなりと入っていけました(^-^)
コメントへの返答
2011年9月9日 19:47
なるほど~

そもそも、記紀を基準とする在り方自体がどうなのかなという疑問が私にはずっとあります。
いわば、国定教科書の内容が正しく、そこに書かれている以外の内容のものは正しくないのだといっているようなものですから。
記紀はおっしゃるとおり、まさに「皇国史観」であり、勝者の記録がしばしば時の権力者の都合により、事実と相違した内容になることは広くて長い歴史を眺めれば自明のはずなのです。
そして、こうした勝者の編纂した書の特質が『日本書記』にもあるゆえにこそ、「あれ?」という疑問点があぶり出されてくるんですよね。
「一書に曰わく」というフレーズもその疑問点の一つですよね^^

古田氏のいう九州王朝の正史がどうヤマト朝廷の記紀に影響を与えているのかを考えると、ワクワクしてきますね(^^v

「和のくに」である我が日本の源流の大きな一つとしてヤマトとは無関係な倭があり、それが九州王朝だとすれば、これはかなり面白いですね。

むだばなしをしたい(司馬風・笑)
『街道を行く』の肥前探訪も良かったですよ。前々から福岡を発して唐津や松浦・福江を巡るドライブを敢行したいと考えています。
新たに西彼杵や長崎もドライブルートに入れたくなりました^^v
九州は行きたいところだらけです(笑)
2011年9月10日 1:47
初代天皇から 順番に名前を昭和初期の学校では覚えさせられたという話を思い出しました。

私も真似して覚えて今でも、20人以上言える だからどした?なんだけど、

乙女さんらしいコメントですね(笑)
コメントへの返答
2011年9月10日 2:15
自分でオチをつけられるとリコメに困ります(笑)

ウチの祖母なんかは、元気なときに初代神武天皇からすべて覚えてさせられたなんてことを私に聞かせてくれました(祖母は大正生まれ)。

神武から20代までを覚えていらっしゃるのですか?
覚えようとした理由はなぜなのでしょう?(笑)

神話の時代の天皇はともあれ、飛鳥・奈良時代辺りの天皇は重祚(一度退位した天皇が再度天皇になること)した人物がいたりして、相関図を覚えるのがかなり大変です。天皇のみならず、それに関連した人物や皇太子との関連性を含めた相関図ですね。
しかし、これを覚えることが飛鳥や奈良時代を読み解く基本的な知識となるんです。
2011年9月10日 5:48
司馬遼太郎は一時はまってかなり読みましたが、『街道をゆく』は読んでいません。

関裕二の本も数冊読んだ気がします。

ワルさんに負けないように歴史のお勉強をしなおします~

コメントへの返答
2011年9月10日 22:38
『街道をゆく』は私に大きな影響を与えた作品の一つです。
このように紀行文を書く方法もあるのかと目から鱗が落ちる思いでした。
爾来、私の文体や文の構成に少なからず影響を与えています。

『街道をゆく』シリーズは朝日文庫から廉価版が出ておりますのでどうぞ。
できれば旧版のほうが味わいがあってお勧めです。手書きの紀行経路地図や司馬氏と同行した画伯の絵などが挿入されています。
2011年9月11日 1:49
古代史の大家のジムニー魂です(爆)
・・・と言いながら最近は全く新たな本を読んで無くて、
今はこれまでの本の読み直しの当方ですわ(*^_^*)

現在、仕事が多忙で・・・
落ち着きましたら、あの安本美典氏VS古田武彦氏の根源~を
先日九州の旅で感じた自論を発表します(笑
コメントへの返答
2011年9月12日 16:10
いらっしゃいませ。
古代史大家ジムニー魂さま(笑)

もう既に蓄積された知識がたくさんあるのでしょうから、持ち前の推理力を活かして、さらなるアウトプットの向上に発展させていく段階にあると言い換えてもよいのではないでしょうか^^
そして、いよいよ持論のご発表ですね!
楽しみにしています♪
そして、ジムニー魂さんの卓見を書籍化して(もしくは映像化?)、古代史の魅力を広めると共に、古代史の常識に一石を投じられればいいなあ、なんて考えております。

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「33は強化フロントスタビブッシュとかまた渋いところから攻めようとしているので、こっちはどうしよう。
レイルのリアバンパーのバーとか。

シェルのステッカーが剥がれていたので、取りました。
ラリー仕様仕切り直し。限定復刻したモンスターのJノーズ買うか(笑)」
何シテル?   08/10 00:25
帝都東京の地を根城とし、四方八方と旅する行動力の塊がワタクシ、ワルめーらでございます。 東京から大阪くらいまで(往復で1000キロ程度)なら日帰りで行き帰りす...

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