模倣犯

6月10日頃から、仕事が何かと忙しく、好きな読書もあまりできませんでした。

仕事に関する本は何冊か読むはめにはなったのですが、それでも暇をみて「建設復興」とかいうビジネス書を１冊なんとか読破することができました。

７月に入ってから、時間が取れましたので、最近、まとめて読んでいる宮部みゆきの大ペストセラー『模倣犯』を１週間ほどで上下巻を読み終えたところです。

この小説は、映画化されたこと、たしかスマップの中居が主人公を演じてたなあ程度の認識。

映画は上映されているころは、スマップの中居が主演するとのことで話題になっていたようですが、うちの奥さんが映画をみたところ、全然面白くなかった、最後がよくわかんないと酷評だったので、なんとなく本は中古で購入したものの読む気にならないまま数年が経ってしまった状態。

それが、宮部みゆきをまとめ読みしていて、最後に読み残ったのがこの『模倣犯』。

読んでみると、結構面白い。

本は三部構成になっていて、
第一部では、一家殺人事件でひとり残された少年が事件の第一発見者となり、被害者、被害者の遺族や犯人を追う警察やルポライターがそれぞれの視点から話は進む。
犯人とおぼしき二人が交通事故であえなく死亡するといった大どんでん返しで第一部完結。

第二部では、二人の犯人の視点に立って話は展開する。幾人もの女性を監禁した後、殺害。テレビのコメンテーターの非難に対し、男性を殺害し、その後まもなく殺害した男性を車のトランクに入れたまま、第一部と同様に自動車事故に遭遇した時点で第二部完結。

そして、第三部。
主犯である網川（映画では中居）が、犯人とされる友人の無実についてレポートし、一躍時の人に。テレビに出演するなどタレントなみの有名人になる。
そのようななか、ルポライターの追跡や警察の捜査により、主犯の網川の容疑が次第に大きなものとなり、最後には、テレビの討論会のような場で、自ら墓穴を掘るかたちで犯罪を認めてしまう。

こういったあらすじなんですけど、最後まで読み終えて感じたことは、主犯への恨みとか憎しみを感じたというより、宮部みゆきは、「蕎麦」が嫌いなのかなあ　というふざけた感想。

何の罪もない「そば屋の兄妹」が、悪い犯人のために兄は事故死、妹は自殺というなんとも言いようのない最期に。

なんか、兄妹がかわいそうすぎて！

せめて、妹は生きているストーリーにしてやらなければ、両親は生きていけないんじゃないかな～

変なところで、同情してしまう「わ・た・し」