前回は測定準備を行いましたが、今回は実際に走行してみます。
街乗りではどうなるのか、信号待ちでどうなるのか、高速道路ではどうなるのか、ずっと止まりっぱなしだとどうなるのか、そこらへんの数値を出してみます。
まずはおさらいですが、温度計の表示はこうなっています。
測定条件ですが、4月27日の夜間(神奈川~東京)、天気は晴れ、外気温は20℃となっています。
備考として、アンダーガードは未装着状態です。
測定結果の読み方はこんな感じです。
吸気温度:**.*℃ (外気温との差)
ダクト外部温度:左 **.*℃(外気温との差) / 右 **.*℃(外気温との差)
ダクト内部温度:左 **.*℃(外気温との差) / 右 **.*℃(外気温との差)
最初はエンジン点火前です。
①点火前(冷間)

<結果>
吸気温度:20.5℃ (+0.5)
ダクト外部温度:左 21.1℃(+1.1) / 右 20.8℃(+0.8)
ダクト内部温度:左 20.5℃(+0.5) / 右 21.9℃(+1.9)
あたりまえの事ですが、外気温に対して誤差程度の違いしかありません。
なんせエンジン動いてませんので。周辺の素材とかで若干の温度差があるかな?という感じです。
②暖機運転5分(冷間スタート後)

<結果>
吸気温度:21.5℃ (+1.5)
ダクト外部温度:左 24.6℃(+4.6) / 右 26.8℃(+6.8)
ダクト内部温度:左 22.2℃(+2.2) / 右 24.9℃(+4.9)
冷間スタート後はエンジン全体が冷えきっているのか、5分そこらではなかなか温まらない様です。水温も60℃とかそこら辺です。この状態で既に左右バンクの温度差が出てきています。
③暖機運転10分(冷間スタート後)

<結果>
吸気温度:31.9℃ (+11.9)
ダクト外部温度:左 35.7℃(+15.7) / 右 44.2℃(+24.2)
ダクト内部温度:左 33.5℃(+13.5) / 右 45.6℃(+25.6)
十分暖気して、水温も85℃に達したあたりです。既にラジエーターが加熱し始めており、吸気が加熱され始めています。左右バンクの温度が結構な温度になっています。右側の吸気温度はこの時点で既に外気温+25℃以上です。
暖気して水温が上がったあたりで、過酷な街乗りに行ってみましょう。
③街乗りストップアンドゴー(信号待ち状態)

<結果>
吸気温度:31.4℃ (+11.4)
ダクト外部温度:左 62.5℃(+42.5) / 右 74.2℃(+54.2)
ダクト内部温度:左 44.1℃(+24.1) / 右 59.0℃(+39.0)
信号待ちで止まったら最後、吸気温度もダクト内部温度もガンガン加熱していきます。ちょっと長い信号で捕まったらこの有り様です。ダクト外温度は加熱しきっている感じで、止まった瞬間にダクト内部が加熱されはじめます。次の信号までの走行時間が長いほど、吸気温度が外気温に向かって下がって行って、内部温度も下がります。動き始めればこの数字から15~20℃くらいは下がりますが、また信号に捕まってすぐに加熱されます。20km/hでも30km/hでも良いので停車しないのがオススメです。温度が全然違います。信号で加熱されていくのを見ると、止まってはいけないみたいな脅迫感にかられます。やっぱり左右バンクで10℃ちょっとの差があります。
信号待ちでこの有り様なら、5分10分停車したらどうなるの?ということで、
④アイドリング駐車

<結果>
吸気温度:53.5℃ (+33.5)
ダクト外部温度:左 67.9℃(+47.9) / 右 74.6℃(+54.6)
ダクト内部温度:左 62.5℃(+42.5) / 右 75.3℃(+55.3)
結構洒落にならない事になっております。ダクトそのものが十分に加熱されているのに、内部を冷却する空気が流れてこない上に、吸気温度がラジエーターのせいで凄い事になっております。
心臓に悪い街乗りの後、では高速道路を巡航してみます。
⑤80km/h巡航

<結果>
吸気温度:21.1℃ (+1.1)
ダクト外部温度:左 60.3℃(+40.3) / 右 63.4℃(+43.4)
ダクト内部温度:左 28.2℃(+ 8.2) / 右 34.9℃(+14.9)
80km/hで巡航するとこんな感じで落ち着きます。街乗りの温度上昇に比べると、随分と安心できる数字です。吸気温度も外気温をほぼそのまま取り入れているようです。ですが、この速度でダクトを通過する短時間でこれだけ加熱されてしまうようです。また、左右の温度差はどうしても出るようですね。
さっくりとまとめです。
①少しでも止まるとラジエーターのせいで吸気が怒涛の勢いで加熱される。
②ダクトを通って出てくるだけでそれなりに加熱される。駐車時で+40~50℃上昇し、
80km/hでも15℃近く加熱される。
③左右バンクの外部温度差が10℃程度ある。
④一般道より高速道路を使え。
W124あたりはR129とくらべてボンネット内部に余裕がなく、温度環境はもっと過酷なんて聞きますが、コレ以上というとなかなか洒落になりませんね。500E/E500とか、更にはE60とかは灼熱地獄かもしれません。
ロガー付きとか、記録係とかが居るわけではないのでかなりアバウトな実験ですので、参考程度にしかなりませんけどね。
長くなったのでまたここらへんで一区切りです。まだ続きます。
Posted at 2015/05/01 00:34:58 | |
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R129 | 日記