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OX3832のブログ一覧

2019年05月22日 イイね!

プロの感想 ~野間一プロの場合 その②~

プロの感想 ~野間一プロの場合 その②~TC1000で感じた不可解な挙動の原因を突き止めるべく,似て非なるコーナーでテストしようとTC2000に行って来ました.

テストするコーナーは80Rと最終コーナー立ち上がり.いずれも舵角を保持しつつ,アクセルを全開にするコーナーで,旋回速度はTC1000の2コーナーより遥かに上.これで出なければクルマのセッティングの問題ではないと証明出来るかと思います.

更に今回はドライバーの問題かどうかも確認するため,レーシングドライバーの野間 一さんにもEF8に乗って頂き,比較を行いました.

結果から先に報告すると,現象は再現せず

野間さんからも問題ない旨のコメント頂いたので,足回りの状態やドライバーの操作に起因したものではない事が確認出来ました.「じゃあ,何なの?」という点に関しては,まだ特定出来るだけの材料が揃わず(ホントに親切な小人さんのせいかも・・・笑),継続調査にしたいと思います.


さて,折角プロに乗って頂くのに,単なる挙動チェックでは申し訳ないので,この日,どうあがいても届かなかったタイムを出すために,今後EF8をどう変えていったら良いか?を 野間さんに限界時の挙動を探って頂きつつ,アドバイスを頂きました.

以下に頂いたコメントを纏めます.

・(この状態でも)目標タイムには何とか届いた(↓).



・ただ,フロントとリア両方のグリップがもう少し欲しい感じ.
・でも,とにかく乗ってて楽しい.いやぁ~,ホント楽しかった!

・改善点としては,最終コーナーの進入でリアのスタビリティが足りない点.
・ウイングを1ノッチ立てるか,リアのキャンバーをもう少し付けた方が良い.
・前後バランス自体は問題ない.ヘアピンでもよく曲がる.
・ヘアピンの良さを残しつつ,最終コーナーのスタビリティを確保するにはウイングで対処するのが良い.
・空力はミニサーキットでは分からないので,そこが今後詰めるポイント.
・ウイングを立てるとストレートが遅くなるかもしれないが,それは最終コーナーで十分取り戻せる.

・3速のシンクロがダメージを負っているようだ.4速は問題ないのでクラッチは問題ない.
・そのシンクロも致命傷ではなく,一呼吸置いてシフトすれば大丈夫だろう.
・EF,EGの世代は3速のシンクロが弱いので,ダメージは仕方がないかもしれない.

・あと,この気温(20℃オーバー)だと,油温が厳しい.
・ラジエターにシュラウドを付けると効果的なので,是非試してみて欲しい.
・そうすれば,もっと連続周回出来て楽しめる.

・ブレーキは正直好みではないが,これは本当に好みのレベル.
・もう少しリアの効きが欲しい気もするが,これ以上はロックするかも・・・.


(↑確かに,2ヘアでロックさせてバランスを崩したりして,合わせるのに苦労していたようです)


・足回りは良く出来ている.CR-Xはリアがピーキーなのだが,それを見事に消してある.
・メーカーのテストドライバーが仕上げたような感じ.君はそういう仕事をしているの?
・もし,CR-XにTYPE-Rがあれば,こんな仕上がりになるんじゃないかと思ったくらい良い出来.

・(ロールが大きくないか?と尋ねると)確かに大きい.でも,それが良い.
・レーシングカーも実はロールは大きい.
・それはタイヤが新品だろうが,摩耗した状態だろうが,路面がウェットだろうが走れるようにするため.
・確かに1発の速さを求めれば,もっと固い方が良いが,この状態の方がオールマイティ.
・君の走りを見た事はないが,恐らくロールを使った丁寧な走らせ方なんじゃないかと思う.
・操作が荒い人だと,反応の良さを求めて闇雲に足を固くするため,こういう仕上がりにはならない.
・国際コースに合わせるなら,もう少し固い方が良いが,TC2000までならこれで十分だろう.
・玄人好みなセッティングで,個人的にもこれが好き.非常に気に入った!

・・・という感じで絶賛頂きました(有難う御座います!).


ちなみに,当日,私がどう足掻いても出なかったタイムを,野間さんはきっちり上回って,ドライバーの鍛錬が足りていない事を示してくれました.後学のためにLAP+で比較しておきます(青:私 緑:野間さん).



①1コーナー進入(1つ目の赤丸)
私(青)の方がトップスピードが2.2km/h遅いです.これはそのまま最終コーナーが遅いという事ですね.

②1コーナー立ち上がり(2つ目の赤丸)
ブレーキを徐々に緩めながら,エイペックスまでブレーキを残す野間さん(緑)に対し,私(青)は同じ踏力のまま早めにブレーキングを終わらせ,フロントタイヤのグリップを確認しつつ,早めにアクセルを踏むようなイメージです.ブレーキング~エイペックスまでの間で瞬間的に野間さんから0.15秒引き離されるのですが,立ち上がりで早くアクセルを踏む事で,これを帳消しにし,差はありません.

③1ヘア進入(3つ目の赤丸)
アクセルコントロールする私(青)に対し,踏み切る野間さん(緑).終端速度で1.4km/hの差がつきますが,タイム的には違いはありません.

④ダンロップ(4つ目の赤丸)
ここは今回,私(青)がかなり頑張ったポイントで,ボトムスピードを100km/h以上にする事を心がけました.これが功を奏し,瞬間的には0.15秒リード出来ています.

⑤2ヘア進入(5つ目の赤丸)
80R後に,7600rpmくらいで3→4速にシフトアップする私(青)に対して,7900rpmまできっちり引っ張ってシフトアップする野間さん(緑).この僅かな差で0.05秒差を詰められます.

⑥2ヘア立ち上がり
私(青)がボトムを落とし過ぎてしまったため(6つ目の赤丸),瞬間的に差がゼロに・・・.ただ,クルマの向きは私の方が変わっているようで,その後の加速ではこちらの方が上.3速エンドまでに0.05秒稼ぎ出しますが,その後の3→4速へのシフトチェンジで,再びきっちり8000rpmまで引っ張る野間さん(緑:7つ目の赤丸).これでもう一伸びをひ捻り出し,最高速153km/hをマーク(8つ目の赤丸).再び差はゼロとなりました.

<⑦最終コーナー(最後の赤丸)>
結局,差がついたのは最終コーナーでした.ブレーキング開始のポイントに大きな違いはありませんでしたが,ブレーキリリースとアクセルONのタイミングに違いがありました.

【ブレーキリリースのポイント(上:私 下:野間さん)】




早めにブレーキをリリースしたものの,車速が高い(120km/h)のでリアが不安定でアクセルを踏めず躊躇する私(上)に対し,野間さん(下)は限界を見切って,そのポイント(116km/h)へピタリ!


【アクセルONのポイント(上:私 下:野間さん)】




リアが安定するまで待っている間に114km/hまで失速する私(上)に対し,シビアにアクセルONのタイミングを見計らって踏込む野間さん(下).


最終コーナーの前半部分で処理をしている私に対して,コーナーの奥で処理をしている野間さん.
この違いが最終的に0.2秒の差となって表れたようです.

なお,Sec3の公式タイムで比較すると以下の通り.

 野間さん ・・・ 12.265
 私     ・・・ 12.489 (+0.224)

今回,走っている最中は「最終コーナーの攻略方法を掴んだ!」と思ったのですが,この結果を見るとまだまだのようですね・・・.先述の不可解な挙動の解明と平行して,ドライバーの鍛錬も引続き行っていきたいと思います.

野間さん,今回は色々とアドバイス頂き有難う御座いました!
Posted at 2019/05/23 23:55:39 | コメント(1) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記
2019年03月13日 イイね!

プロの感想 ~井尻薫プロの場合 その④~

プロの感想 ~井尻薫プロの場合 その④~今冬の41秒台へのチャレンジが失敗に終わり,クルマの要因を分析しつつも,何となく年明けから自身のドライビングが以前とは違うような感覚がありました(下手になった?).

その原因を探るべく,困った時にはこの方に相談!という事で,昨年に続きレーシングドライバーの井尻薫さんにEF8に乗って頂きました.

一応,現状のEF8は,自分が思いつく中で最良のバランスに仕上げたつもりなので,その辺りも含めて感想を頂きました.

ではまず,井尻さんの走行からご覧頂きましょう.
(カメラの固定が甘かったようで,ちょっとノイズが混じっている点はご容赦下さい)




続けて,走行後のコメントです.

・前後のバランスはちょうど良い.
・1コーナー等のリアの動きも良い感じ.十分コントロール出来る範疇.
・これ以上リアが踏ん張るとインフィールドの旋回が少し苦しくなるので,ここら辺がベストバランス.
・デフも問題なし.効きはちょうど良い.
・ブレーキはやや柔らかい.
・足回りも柔らかいが,トラクションがしっかり掛かるので,これくらいで良い.
・最終コーナーの縁石を越えた際の収まりも良い.これで十分では?
・この仕様で42秒フラットなら十分速い.
・(車重が980kgだと伝えると)意外と重いね.EF8ってもう少し軽くなかった?
・(グラストップのせいだと伝えると)ランサーとかでルーフが5kg減っただけでも随分違った.
・その重量差なら確実に違う.何とかならないの・・・?

足回りはコツコツとセットアップを詰めてきた結果なので,「問題なし」のお墨付きは素直に嬉しいですね.
その一方で,詰め切ってしまった感があるので,これ以上は重量物を下ろす等くらいしか伸び代がなさそうです・・・.


更にGPSロガーによる比較です(井尻さん:緑  私:青).



①1コーナー立ち上がり(1つ目の赤丸)
ホームストレートエンドのブレーキングで井尻さん(緑)のデータがおかしな動きをしてますが,GPSをロストしているだけなので無視して下さい.ブレーキングのタイミングは両者共ほぼ同じ.初期の減速量も同等ですが115km/hを下回った辺りで違いが出てきます.私(青)は同じ踏力で一気に減速させるのに対し,井尻さん(緑)は少しづつ弱めながら長くブレーキングをしているようです.

これを外から見ていたショップの店長曰く,「井尻さんは1コーナーのクリップまでブレーキランプが点きっ放しだが,君はクリップ手前でランプが消えている.ブレーキを残せていないから遅いのでは?」との事でした.

ところがですねぇ~,そんな事はないのですよ.1つ目の赤丸の部分をよく見て頂きたいのですが,ブレーキが短い分,私(青)の方が早くアクセルを踏めるので2コーナーの旋回速度は,こちらの方が高いのです.これによって僅か0.05秒ですがリード出来ています.ただ,この走らせ方は間違いなくタイヤの負担が大きく,酷使した走らせ方ですけどね・・・.


②1ヘア(2つ目の赤丸)
井尻さん(緑)はきれいにV字のラインを描いていますが,私(青)の方は大分ギザギザですね・・・.立ち上がりのアクセルONのタイミングは私(青)の方が早いですが,60km/hの地点で一瞬失速しています.これは横方向にタイヤを使い過ぎて,トラクション(縦方向のグリップ)を失ったという事でしょう.

ようはアクセル操作がラフって事ですね.これで0.1秒失い,さっきのリードは消し飛んでいます.


③2ヘア進入(3つ目の赤丸)
ほんの少しですが井尻さん(緑)の方が奥でブレーキングをしています.私の感覚だと「アレ以上遅らせたらブレーキがロックするはずなのに!」と思ったので,車載をよく見比べてみると・・・(上:井尻さん 下:私),





井尻さんは左にステアリングを切った状態でブレーキングをされていますね.俗に言う「旋回ブレーキ」だと思うのですが,これをやるとEF8はリアが巻くので私は苦手なのですが,井尻さんは見事にマシンコントロールをされています(前述の動画を参照).


④2ヘア出口(4つ目の赤丸)
上記③のブレーキングの差が,ここで致命傷になります.私(青)の方は早めのブレーキングで止め切ってしまったので,その後のアクセルONも早いのですが,向きが変わりきる前にアクセルを開けているので,1ヘアの立ち上がり同様,横方向にグリップを使い過ぎて失速しています.

結果,全開にするタイミングは井尻さん(緑)よりもワンテンポ遅くなり,更に0.05秒差を広げられてしまいます.


⑤洗濯板(5つ目の赤丸)
ここも井尻さん(緑)の方が奥でブレーキングしています.画像で見るとこんな差です(上:井尻さん 下:私).





パッと見では違いが分からないので,ほんの少しの差なんだと思いますが,車速が高いので僅かな差が大きな違いを生みますね・・・(ここだけで更に0.2秒引き離される).私もこの後,ここのブレーキングを遅らせるチャレンジをしてみたのですが,手前の左コーナーで発生したヨーが消える前にブレーキング→ステアリングを右へ切る,という形でフェイントモーションが掛かったかのように車体が不安定になり,コントロールに苦労しました.

2ヘアと違い,井尻さんの動画からはそういった不安定さは感じられなかったので,この点を質問してみると「そんな挙動は出ない」とのご回答.考えられる原因としては「ブレーキが強過ぎるのでは?」との事でした.ブレーキが強過ぎて前につんのめった形となり,リアが不安定になっているのではないかと.確かに私は弱いブレーキが苦手で,ドンと踏む癖があるのでそれが原因かもしれません・・・.


⑥最終コーナー(6つ目の赤丸)
ここも1ヘア・2ヘアと同様に,井尻さん(緑)がきれいなV字を描いているのに対し,私(青)は早めのアクセルON→途中まで加速→タイヤを横方向に使い切る→トラクション不足→失速→加速が鈍いのパターンです.これで0.1秒遅れています・・・.


以上より,トータルでプロから0.4秒の遅れとなりましたが,私のドライビングの問題点を纏めると以下の3点に集約されそうです.

 ・リアが不安定になるのを恐れて,旋回ブレーキが出来ていない.
 ・不安定になる原因はブレーキが強過ぎなのが原因.
 ・クルマを止め過ぎて,立ち上がりでアクセルを早く開け過ぎ(もっと我慢を!).

つまりはマシンコントロールが雑って事ですね(泣).この辺りは去年身に付けたと思っていたのですが,年明け前後でEF8に乗れない時期があったので,その間に折角身に付けたものを忘れてしまったようです.ようは身体に染み付くまで反復練習しなかった事が原因.単純な鍛錬不足ですね・・・.もっと励みます!


最後にLink ECUのログです(ピンク:井尻さん  緑:私).



先程のGPSロガーの問題点と照らし合わせて見てみると,私(緑)の方がブレーキング時間が短く,車速が最も下がるポイントより手前でスロットルを開け始めているのがよく分かります.やっぱりここは,もう一呼吸スロットルを開けるのを我慢すべきでしょうね.

ただ,各コーナー共,車速の伸びを見ると大きなロスにはなっていないようなので,最初の一踏み以外の開け方はマズマズのようですが,最終コーナーだけは40%くらいまで開けた後に一旦戻してしまっているのが致命傷になっているのが良く分かります.

なお,余談になりますが,ヒール&トゥの時のスロットルの踏み代はプロと大差ないのが嬉しいデータです.後はもう少しシフトダウンを早めに行えばスムースなシフトダウンが実現出来そうです.


さて,毎度色々な事に気付かせて頂き,今回はアドバイスまでして頂けたので大変助かりました.
井尻さん,本当に有難う御座いました.

走行会終了後も一人残ってTC3000をやられる辺り,本当に走るのが好きなんだなぁ~と皆で話していました.
そういう方に乗って頂けるのは大変有難いので,また是非ともお願いします!
Posted at 2019/03/15 01:43:41 | コメント(2) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記
2018年03月15日 イイね!

プロの感想 ~井尻薫プロの場合 その③~

プロの感想 ~井尻薫プロの場合 その③~今から11ヶ月前,TC1000の走行会で「もうこれ以上は無理!」と思って出した自分のタイムを,ゲストのレーシングドライバーの方に1秒近く上回られた事がありました.

当時,「どんだけ自分はEF8の性能を引き出せていないんだ・・・」とショックを受け,その後TC1000の走行機会を増やして練習を積み,そのドライバーに指摘頂いたEF8のウィークポイントの解消をはかってきました.

そして,昨年冬にその成果として41秒に入れられた事から,ここから先の伸び代を知るべく,走行会の主催者にリクエストして,再びそのドライバー=井尻薫さんをゲストとして呼んで頂き,EF8に乗って頂きました!


まずは,単独で乗って頂いた後のコメントです.

・前はもっと足回りがグニャグニャしていたが(今は)しっかりしていて良い.随分乗り易くなった.
・ただ,セオリー通りブレーキを残していくと結構リアが巻き込むので,あまり残さない走らせ方が良さそう.
・クルマが軽いので,もうちょっと(足回りは)柔らかくても良い気はする.
・タイヤが少し突っ張っている気がするので,空気圧を下げてみましょう(⇒この後,15kPa落としました).


続けて,隣に乗せてもらってレクチャーをして頂きます.

井尻さん:キャンバーは?
私    :フロントが3度半,リアが3度です.
井尻さん:何なんだろうなぁ~,このリアの動きは・・・??

しきりに井尻さんはリアを気にされているのですが,私が走らせている時は巻き込む感触なんて出なかったので「そんなにリアが出るのかな・・・?」と思っていると,確かに2ヘア進入のブレーキングで顕著に巻き込む動きが出ます.



「ブレーキの踏み方の違いなのかな・・・?」と思い,隣で井尻さんのペダル操作を覗きつつ,荷重変化の差を感じ取ろう試みましたが,掴まっているだけの助手席からだとそもそもの感じ方が違うせいか,さっぱり分かりませんでした(苦笑).

その後,最終コーナーの走り方を教えて頂き,同乗の時間も終了.総括のコメントとしては・・・,

・もうちょっとリアが粘ってくれると,1コーナーが楽.
・ただ,あんまり安定させてしまうと,今度は向きが変わらなくなる.
・(今のバランスが)良いところと言えば,良いところなのかもしれない・・・.

という感じでした.


更に走行終了後,有難い事にGPSロガーのデータを使って,井尻さんと私の走りとの違いまで解説頂きました.
もっとも大きな違いは,最終の複合セクション(緑丸の部分,赤:井尻さん 青:私).



LAP+で言うところのSCT.4に当たる部分で,ここだけで0.2秒も私は遅いです.

井尻さん(赤)は洗濯板手前まで車速をしっかりと伸ばし,コース幅を目一杯使うかのように奥までブレーキングを残し,車速をしっかりと落としてクルマの向きを変え,躊躇なくアクセルを踏める状況を作り込んでいるようです.私はこの部分をタイヤのグリップに任せて早めにブレーキを抜き,アクセルコントロールしながらダラダラ抜けてしまっているので,なかなかアクセルを全開に出来ず,これが遅れの原因となっているようです・・・.

井尻さんのコメントからクルマ的には大分仕上がってきたのが分かったので,次は最終コーナーに絞って更に練習を積み,今冬は41秒台前半を目指していきたいと思います.

井尻さん,今回は懇切丁寧に対応して頂き,本当に有難う御座いました!


Posted at 2018/03/15 23:40:51 | コメント(1) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記
2017年06月17日 イイね!

プロの感想 ~野間一プロの場合 その①~

プロの感想 ~野間一プロの場合 その①~4月の走行会でプロに試乗して頂いた際,「ダンパーが抜けているのでは?」と指摘頂きました.

その後,自身でも減衰の具合を確認してみたのですが,確かに緩くなってきてはいるものの,サーキットではMAXまで締め上げれば,まだ使えるのではないか?と思い,前後共に減衰を最も固めた状態で,再度評価してもらいたいと思い,レーシングドライバーの野間 一さんにTC1000で乗って頂きました.

この日は2名乗車での同乗走行が中心だった中,私が開口一番,「単独で走って頂けますか?」とお願いしたところ,「それは嬉しいねぇ~♪」と連続8LAPもアタックして頂く事が出来ました.

まずは,そのアタックラップの中から,当日のベストをご覧頂きましょう.



ご覧の通り,途中シフトミスをしているにも関わらず,これでも最速タイムをマークしています.この辺りのリカバリー能力は,さすがはプロですね(これでミスしなかったら,一体,何秒まで行っていたのだろう・・・).


なお,当日はタイヤの摩耗状況が酷く,42秒台に入れるのも困難な状況だったのですが,そんなタイヤの状況も踏まえながら,以下のコメントを頂きました.

・さすがに(このタイヤだと)41秒台は出ないね(笑).
・クルマのバランスは非常に良い.良くセッティング出来ている.
・パワーは少し物足りないけど,車体とのバランスは良い.
・(1コーナーでオーバー挙動を示しながら)こういう挙動も出るけど,収まりが良いので問題ない.
・ブレーキも前後バランスが良いので,問題なし.
・LSDはトルセン? (「いや,機械式だ」と告げると)かなり効きが弱いけど,それが逆に良い.
・LSDは,これ以上効きが強いと反対にアンダーステアが出る.これくらいがちょうど良い.
・足回りは,ロールが少し大きいけど,前後バランスは問題なし.
・バネレートは,乗りやすいのでこのままでも良いけど,1発のタイムを狙うならもう1段階固めても良い.
・但し,このリアの安定性はよく出来ているので,これを失わず,フロントのグリップを高める方向性が良い.
・自分もEF7に乗っていたので,リアのピーキーさは良く分かるのだが,このEF8はその欠点を見事に消している.
・まるでメーカーのテストドライバーが仕上げたような感じで,非常に良い.

・・・と好評価でした.

あまりにも好評価だったので,タイムが出ないのは私のドライビングのせいかと思い,以下の質問をぶつけてみると,



私:
高速コーナーは他車について行けるのだが,低速コーナーで引き離されてしまう.(TC1000だと)1ヘアが苦手で,ブレーキとステアのオーバーラップが出来ていないように感じる.その結果,上手くフロントタイヤに荷重をのせられていないんじゃないか?と悩んでいる.

野間さん:
先程も言ったように,このEF8はロールが少し大きい.なので,外側のタイヤに荷重が掛かるタイミングがワンテンポ遅れる.1ヘアだと,ブレーキング~ステアの切り込みでは荷重が掛からず,そのまま旋回していって,ちょうどクリップに達した辺りで,ようやくロールが収まり,荷重がかかる.これだとタイヤのグリップを引き出せない.

対策としては,外側のバネを素早く潰す.本格的にターンインする前に,予備動作的にステアを切って,外側のタイヤに荷重をかける方法がある.そうすればバネの動きの絶対量が小さくなるので,荷重が素早く掛かる.

セッティングで対処するなら,バネレートを上げてサスの動きを制限する.動きの絶対量を小さくする.減衰を固める事とバネレートを上げる事は意味が異なる.このケースでは減衰ではなく,バネレートで対処すべき.なお,旋回性を良くするために,リアの限界を下げるのは反対.このEF8の良さはリアにある.これを活かしたまま,フロント側を改善すべき.

・・・との事でした.


最後に,「1発の速さだったら,今日来ている他のクルマ(K20Aを積んだEK9等)の方が上だけど,耐久レースだったら,このEF8が一番速い! それくらい乗りやすい」とまで言って頂けました♪

現状のダンパーがダメではない事が判明し,高いレベルでバランス良く纏まっている事も確認出来ました.ただ,このバランスを崩さずに,更に1段階レベルを引き上げるのは結構難しそうですが,その手掛かりの1つとして,フロントのバネの見直しをアドバイス頂いたので,このセンで検討してみたいと思います.


野間さん,今回は懇切丁寧にアドバイス頂き,有難う御座いました!
Posted at 2017/06/18 23:09:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記
2017年04月20日 イイね!

プロの感想 ~井尻薫プロの場合 その②~

プロの感想 ~井尻薫プロの場合 その②~現在のEF8の限界はどこら辺にあるのか? その限界に到達するために不足している点は何なのか? 自身のドライビングにおける課題をより明確に浮彫りにするため,TC1000の走行会でレーシングドライバーの井尻薫さんにEF8に乗って頂きました.

井尻氏には,昨年のTC2000でも乗って頂き,その際は生憎のウエットコンディションでしたが,EF8の良い点・悪い点に関して非常に多くのコメントを頂けて,「これだけコメントが頂けるなら,是非ともドライで乗って欲しかった・・・」と悔いが残っていました.

今回遂にその機会が訪れ,私自身の課題出しだけでなく,EF8の課題出しもして頂けるのではないかと,当日は期待してサーキットへ向かいました.


では,先にEF8課題出しの方から行ってみましょう.井尻さんのコメントです.

・挙動の変化が大きく,足が柔らかい印象.
・ダンパーが抜け気味なのかもしれない.そろそろO/H時期?
・この年代のクルマなので,ボディも少し柔らかい(ヨレている?)
・タイヤのグリップに足が負けている.
・(コーナーで)クルマが対角線上に傾いてしまう.その結果リアが出る.
・リアが動かないのも困るだが,これはもう少し粘って欲しい.
・(この姿勢だと)タイヤの縁ばかり使って,ショルダーの摩耗が激しいはず.
・これなら,ブレーキとステアはオーバーラップさせない方が良い.
・足が決まれば,もっと速くなるよ!

・・・との事で,総括して「のりごたえのあるクルマ」と評して頂きました.
なお,足の問題の挙動に関しては,同乗走行中に再現までして頂きました.




この年代のホンダ車のボディ剛性は言うに及ばずなので,それは仕方がないにしても,ダンパーが抜け気味なのは事実かもしれません(2年前に中古で入手してから,まだ一度もO/Hをしていないので・・・).バネレートに関してもショップ推奨のF:14kg R:10kgに比べれば,F:10kg R:8kgと柔らかいですし,実際タイヤのショルダー摩耗は酷いですし,頂いたコメントは全て的を射ていると思います(さすが!).


さて,次はドライビングの課題出し.

いつもの通り,LAP+の比較結果をご覧下さい(青線:私 緑線:井尻さん).




①1コーナー進入(1つ目の赤丸)
ホームストレートの通過速度は大差ありませんが,私の方がブレーキングポイントがやや手前です.
画像で見るとこんな感じ(上段:私 下段:井尻さん).





車速にして約1.5km/h井尻さんの方が伸びるため,これで0.05秒差.


②1コーナー(2つ目の赤丸)
ブレーキングで井尻さんは強く・短く止めて,しっかりフロントに荷重を乗せて向きを変えているのに対し,私は少しダラダラとした止め方でアクセルONも遅いです.これで+0.1秒.


③第1ヘアピン進入(3つ目の赤丸)
①と同様,僅かな差ではあるのですが私の方が若干ブレーキングが手前.先程と同じく1km/h井尻さんの方が伸びるため,更に広がって0.15秒差.画像で見るとこんな感じです(上段:私 下段:井尻さん).






④第1ヘアピン(4つ目の赤丸)
しっかり向きを変えようと車速を落とすも,どうやら私は落とし過ぎ.差は更に広がって0.25秒.但し,車速が低い分,ヘアピンを小さく回れるので次のコーナーへの距離は短いです(結果,あまり引き離されない).


⑤第2ヘアピン(5つ目の赤丸)
第1ヘアピンから第2ヘアピンまでの加速力ではイーブンですが,第2ヘアピン進入~中盤までブレーキを弱く・長くかけてフロント荷重をキープする井尻さん.これによって,しっかりと向きをかえつつ,ヘアピン出口で一気にアクセルONしたV字状の波形になっています.これで一気に差は0.5秒へ.

ブレーキをリリースするポイントの画像を見てみると,こんな感じです(上段:私 下段:井尻さん).





フロント荷重がしっかり掛かって曲がる井尻さんの方が舵角が小さく,よりインにつけているのが分かります.


⑥複合コーナー進入(6つ目の赤丸)
ここは私の方が車速が0.9km/h伸びていますが,これによるタイム上のメリットはほとんどなく,差は詰まらず・・・.


⑦最終コーナー(7つ目の赤丸)
ここでも⑤と同様に,井尻さんの方はフロント荷重をキープし続けた後,一気に全開にもっていくV字状の波形に.これで差はますます広がり,0.7秒.

なお,アクセルを全開にするポイントの画像を見比べると,こんなに差があります(上段:私 下段:井尻さん).





私の走り方では,タイヤを横方向に使うばかりで前に進まず,車速も伸びません.結果,ゴールラインを通過するまでに更に0.05秒引き離され,1周1kmのコースでトータル0.75秒も差がついてしまいました.


ライン取りやブレーキングポイントに明確な差はないものの,ほんの少しのブレーキの詰めだったり,絶妙な荷重の掛け方/残し方だったりが,着実な差を生んで1周で大きな差となっています.

こういった高いレベルの精度こそが,まさしく「プロの技量」であり,鍛錬の賜物なのだと思います.一朝一夕で身につくような簡単な技術ではないと思いますが,少しでもこの差を埋めるべく,今後も精進を続けていきたいと思います.

井尻さん,有難う御座いました.

Posted at 2017/04/22 02:35:01 | コメント(1) | トラックバック(0) | プロの感想 | 日記

プロフィール

「ReSpec 性能レポートの熟読 その② http://cvw.jp/b/1684331/48621262/
何シテル?   08/26 19:21
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.4/TC1000 ...
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