新しい215/45R16のフィーリングチェックは,残念な結果に終わりましたが,所詮は私の感覚論なので,きちんとデータで検証してみます.
まずは結果の確認.4LAP連続アタックして以下の通りでした.
1LAP目 ・・・ 42.987 ※当日ベスト
2LAP目 ・・・ 43.038
3LAP目 ・・・ 43.296
4LAP目 ・・・ 43.073
GPSロガーでの計測は誤差が生じるため,2LAP目がベストになってしまっていますが,以下の通りです.
なお,LAP+のセクター分けは,日光オフィシャルのものとは異なり,5つに分けられます(詳細はタイトル画像参照).
また,上記のBEST-BESTは当日のタラレバベスト,講師は
昨年の夏のデータです.
この表だけで,もう分かってしまいますが,当日のタラレバベストは昨年のタイムを上回っています.つまり,1周をちゃんと纏めれば,昨年と同じタイムは出せる=タイヤのせいではない,という事実がいきなり分かってしまいました.
では,4LAP中3LAPで0.1秒以内という,この4LAPのどこが悪かったのか,公式での当日ベストだった1LAP目を基準にして,更に詳しく見ていきます.
まず,SCT.1.
ここでは,ベストラップはセクターベストから0.2秒遅れています.両者の動画を見てみましょう.
(最初がベストラップ,次がセクターベスト)
セクターベストの方が,1コーナーの入口でブレーキをロックさせて姿勢を乱していますが,2コーナーのクリップにきっちりついて,小さく回っているのが分かります.走行ラインでも確認してみましょう.
(赤線:ベストラップ 青線:セクターベスト)
これを見ると分かるのが,セクターベスト(青線)の方が僅かにアウト側から1コーナーに進入している点です.これによって2コーナーのターンインが楽になっており,続けて3コーナーも小さく回れる事から,4コーナーへの進入角度が浅くなり,立ち上がりで外に膨らむ事なく,5コーナーへアプローチ出来ています.
続く,SCT.2,SCT.3は1LAP目がセクターベストだったため,省略します.
そして,SCT.4.
ここでは,ベストラップは全4LAP中のワーストになります.同じく動画で見てみましょう.
(最初がベストラップ,次がセクターベスト)
ブレーキングポイントは全く同じで,ラインも一緒ですが,10コーナー出口のアクセルONのタイミングで差が出ます.
(緑線:ベストラップ 青線:セクターベスト)
セクターベスト(青線)はクリップを抜けた辺りからアクセルを入れて,コース幅一杯までアウトに寄せてボトムスピードを稼いでいます.
最後のSCT.5.
ほんの僅かな差ですが,ベストラップが少し遅れています.ここでも動画で見てみましょう.
(最初がベストラップ,次がセクターベスト)
動画だと,ほとんど違いが分かりませんが,ステアリングの右手の位置(角度)に注目です.セクターベストの方は,完全にニュートラルに戻っています.これを走行ラインで見ると,より明白です.
(赤線:ベストラップ 青線:セクターベスト)
セクターベスト(青線)は,12コーナーの立ち上がりから不必要に外に膨らまず,真っ直ぐ立ち上がっているため,抵抗が減って車速が延びています(ゴールライン通過時点で,+1.8km/h).
以上より,4LAP中3LAPが0.1秒以内と精度良くタイムを揃えているようでしたが,実際は,ほんの僅かなラインのズレやタイミングの誤差が生じており,最終的に大きな差を生んでしまっている事が分かりました.
日光サーキットでの走行は,この日で通算1300周を越えたのですが,ドライビングの精度という点では,まだまだ粗いようです・・・.
【当日ベスト(42.987)】
最後に,おまけ.
参考までに1年前のデータ(42.764)と比較してみた結果,今年(緑色)の方が8コーナーの進入でアクセルOFFした際の速度低下量が大きい点が気になりました(緑線:今年 青線:1年前).
8コーナー出口からの車速の伸びは,今年(緑色)の方が良く,ストレートエンドの最高速も2.4km/h高いので,トータルでは今年の方が速いのですが,これまで得意としていた8コーナーが遅くなったので,疑問に感じていました.念のため,前後・左右のGを確認してみたところ,左右のGはほとんど変わらないものの,前後Gに違いがありました.
(緑線:今年 青線:1年前)
アクセルをOFFした時の減速Gが今年(緑線)の方が大きいのです!
これを走行ラインでも確認してみると,
やはりターンイン後(舵角がある状態)で失速しています.
走行中のフィーリングを思い出してみると,恐らく車高の高さから来るものであろう,僅かなリアの不安定さ(フロントへの追従性が低い)を過敏に感じ取って,ターンイン後のアクセルONが遅れてしまっているようです.
ドライバーの度胸不足と言えば,それまでですが,一方で,現在のセッティング(リアの車高を+10mm)が高速コーナーへ安心して飛び込めない状況を生んでいるのも事実です.現在のセッティングによって,6コーナーでリアをテールスライドさせる事なく,きれいに回れるようになったメリットもありますが,その一方で,リアがどこから滑り出すのか分からないデメリットもあります.
ウイングを立てて,高速・低速のバランスを取るのか?
それとも,アライメントを再度見直して,別の手法でバランスを取るのか?
ドライバーの技量向上と共に,セッティングの方でも,まだまだ詰められる余地が残っていそうです.
Posted at 2016/07/04 02:19:24 | |
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