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2024年03月31日 イイね!

マガジンバンクで調べ物

マガジンバンクで調べ物ナリモを走った後のダメージチェックとしてショップに点検してもらったら,ハブボルトがNGとの事で入庫となりました・・・.

今回はどこにもぶつけなかったので大丈夫かなぁ~?と思ったのですが,ナリモ単体ではなく,1年間の蓄積ダメージの方でダメでした(泣).まぁ,折れる前に見つけてもらえたので良かったですが,EF8の場合は,たかだかハブボルトの1本を交換するためにハブ本体をバラさないといけないので,ハブベアリングの手配等アレコレ必要となり,おかげで週末のファミ走は走れませんでした.

そんな感じでクルマもないので,やれる事といった頭の中の妄想を広げるくらいですが,アンチリフト率を計算した辺りでネタも尽きたので,新たなネタを仕入れに「東京マガジンバンク」へ行ってみる事にしました.



「東京マガジンバンク」は「都立多摩図書館」内に開設されているサービスで,週刊誌から学術雑誌まで幅広い雑誌の提供しており,バックナンバーも揃っているため,研究・調査にオススメとの事で行ってみました.図書館で本を借りるなんて小学生以来なので(笑),借り方を備忘録がてら残しておきます.



まず,入口から入って左手側にある「総合案内」へ行きます.


(東京都立図書館:都立多摩図書館二十八景より)

そこでトレイに置いてある「入館証」を受け取り,「総合案内」の横にあるゲートを通過して図書館内へ.
館内中央付近にある「蔵書検索」の端末まで進み,借りたい本を調べます.


(東京都立図書館:都立多摩図書館二十八景より)

上の画像は「データベース検索」用の別の端末なのですが,図書館内は撮影禁止なので代用です(笑).
「蔵書検索」の端末はこんな画面でした(↓).



最初に左上からログインするのですが,これは「総合受付」で借りた「入館証」のバーコードをリーダーで読ませる形でした.これで人とデータが結びつけられたので,あとは「蔵書検索」で目当ての本を探して,辿り着いた先の「資料の利用」で「予約」ボタンを押します.これで貸し出し予約が出来たので,後はスタッフの方が書庫から本を持って来てくれるのを待ちます.


(東京都立図書館:都立多摩図書館二十八景より)

準備が出来ると,館内に掲示されているモニターに「入館証」の番号が表示されるので,「資料お渡し・返却カウンター」へ行きます.


(東京都立図書館:都立多摩図書館二十八景より)

こちらも「相談カウンター」で代用(「資料お渡し・返却カウンター」はこの横です).カウンターでスタッフの方に「入館証」の番号を伝え,本を受け取ります.この際,「入館証」の中からバーコード付のカードを抜き取って渡し,本の返却時はこのカードと交換する形となります.

・・・といった流れなのですが,これが最初分からず暫くアチコチ右往左往して(苦笑),やっと理解出来たので今回は丁寧に残しておきました.


そうして借りた色々な本を読み解き,今回学習出来たのは以下の2点.

①ワイドトレッド化は必ずしも吉とならない
フロントの限界引き上げ+ロール量抑制のための手段の1つとして,ワイドトレッド化があると思うのですが,よくスペーサーを使って強引にワイド化するとステアリングレスポンスが落ちると聞きます.


(自動車を物理する:抜群に効くワイドトレッド化 その4より)

私は,その理由はステアリングの転舵軸の外を広げるからだと思っていて,スペーサーを使わなかったり,極端にINSETの小さいホイールを履かないのはそういった考えからなのですが,その一方でちゃんとアームを伸ばして,転舵軸自体を外側に持って来れば,そんな事もないんだろう~と思っていました.

ところが,どうやらそうでもないらしいです.1997年のJTCCでレギュレーションが変更されてオーバーフェンダーの装着が許可され,日産のプリメーラは前年から片側50mmアームを伸ばしたそうなのですが,ドライバーから曲がらないと大不評だったそうです.それで仕方なくアームを元に戻し,5~10mmのスペーサーを入れる形で妥協したら(電車スタイルにしたら)不満がなくなったそうです(↓).


(右のチェイサーに比べて,左のプリメーラが電車スタイルなのが分かります)

ワイドトレッド化によって確かに高速コーナーは良くなるが,低速コーナーはメタメタになる・・・.
当たり前と言えば当たり前なんですが,「アーム長を伸ばしてもそうなるんだぁ~」と勉強になりました.

なお,その電車スタイルの副産物として,タイヤとフェンダーの間に隙間が出来たため,これによって空力も良くなった(ドラッグが減った?)そうです.



フェンダーにルーバーが付けられない現代のRally 1でも同じ話を聞きましたし(↓),



見た目の好みはあると思いますが,電車スタイルは機能美って事ですね(笑).


②地面に近づけるのはフロントだけで良い
昨年,最後のリアバンパーにもアンダーパネルを装着し,これでボディ下面は覆えるだけ覆ったのですが,正直これで速くなったか?というと疑問でした.

私のEF8は車検対応で車高が90mm以上あるので,こんな高さでもダウンフォースって出るんかいな?と思い調べてみたら,「10mm近くまで下げないとダウンフォースなんて出ないよ」との事でした.ただ,その一方で,アンダーパネルを装着した事でクルマのフィーリングが変わった事もまた事実で,特にリアは確実にインリフトしにくくなりました.この違いがダウンフォースが発生しているって事なのかなぁ~?と漠然と思っていたのですが,



冷静に考えてみると,前述の論文と矛盾しますし,そもそもクルマの「限界が上がった」というよりは「安定した」という感触なので,これは恐らく,

  ・下面の平滑化によって空気がキレイに流れるようになり,空力起因で姿勢が乱れる事がなくなった
  ・数kgの重さのアンダーパネルをボディの一番下に付けた事で,重心が下がった

・・・といった事が原因なんじゃないのかな?と思っています.富士スピードウェイ(MAX:190km/h台)レベルまで行けばもう少し違った印象になるかもしれませんが,TC2000(MAX:150km/h台)レベルであれば,正直私のEF8程度のパワーだとアンパネは不要,むしろ外して軽量化した方が速い!とまで思っています.


とはいえ折角付けたものですし,何か性能を引き出す方法がないかなぁ~?と調べてみたら,「FFだったらフロントを下げろ!」という話を見つけました.



何を言っているか?というと,「フロントのスプリッター(チンスポイラー)を出来るだけ地面に近づけて,そこでダウンフォースを発生させろ!」って事のようです.そりゃまぁ,10mm近くまで下げられればダウンフォースは発生するでしょうけど,車高をそこまで下げるのは大変なんだよ~と思ったら,「いや,下げるのはフロントだけで良い.むしろサイド以降は車高が高い方が良い」との事.フロントのスプリッターを通過して以降の空気はさっさと抜きたいので,サイド以降が高い方が都合が良いとか.



「へぇ~,そういう考え方もあるんだ」と勉強になりました.確かにオーバーステア傾向にしたいFFの場合は,フロントのダウンフォースはあればあるだけ欲しいけれど,リアのダウンフォースはそんなに要らない訳で,だったら,横からさっさと抜いちゃえ!というのは合理的だなぁ~と思いました.

・・・とすると,サイドステップはむしろ邪魔か?と思いましたが,そういう場合はレーキを強めれば良いとの事.



となると,角度はどれくらい付ければ良いんだ?と調べてみたら,「スプリッターの角度は闇雲につければ良い訳ではない」という話も目にしました.ここで言っている「スプリッター」がフロントのアンダーパネル全体を指すのか? こういう(↓)フロントタイヤ前のアップスイープを指しているのか?までは分からなかったのですが,



風洞等で,ダウンフォースが最大値となる角度を探っていくと12~13°だったので,その角度で設計して実車を走らせてみたらダウンフォースが全く出ず遅かったとの事.そこで速いクルマを調べてみたら8°しか角度はついていなかった・・・と.これは風洞等,車体が水平な状態でシミュレーションすれば確かに12~13°が最も高い値を示すが,走行中のクルマは前後にピッチングするし,路面も常に水平ではなくアンジュレーションがあるため,12~13°だと角度がつき過ぎてストール(気流が剥離して急激にダウンフォースが失われる現象)する場面が出てしまうとの事.このため,ストールせずに安定してダウンフォースを得るためには8°くらいがちょうど良いのだそうです.

この手の話を理屈としては知っていましたが,具体的な角度までは知らなかったので,これまた勉強になりました.


以上,マガジンバンクで調べ物した結果でした.

これから先,EF8を速くするためにはフロントの限界を上げていくしかないのですが,まずは幅方向ではなく,上下方向で手を打った方が良さそうだと思いました.レーキをつけるとなるとフロントのバネレートアップも必要になってきますが,ブレーキロックの対策にもなるので,この方向性は都合が良いと思いつつ,リアの安定性も損なわないようにしないとダメだよなぁ~と思いました.

あと,レーキで1つ気になっているのが,「ストレーキ」の存在(↓).



これがあった方が良いのか? ない方が良いのか・・・?
車高の絶対値との兼ね合いもあると思いますが,ここも合わせて見直さないとなぁ~と思いました.
Posted at 2024/04/03 17:28:30 | コメント(1) | トラックバック(0) | 博物館・イベント見学 | 日記
2024年03月24日 イイね!

キャリパーのお勉強(考察編)

キャリパーのお勉強(考察編)では基礎編の続き.

フロントブレーキのリフレッシュで思った程フィーリングが良くならなかったので,残るキャリパーに目を向けて,本当に効果があるのか? 効果があるならどういう方向性にしていけば良いのか?というのが前回のお話でした.

その中で「対向型」「ピストン数」といった話が出てきた訳なのですが,純正流用チューニングとしては「NSXキャリパー」が有名です(↓).


(REVSPEED 2019年12月号より)

片押しの「浮動型」でありながら2ピストンで,上に書かれている通り剛性感はかなりあるとの事で,TYPE-Rがこれを流用しているのを良く見かけたのですが,数年前,車検でブレーキのチェックが厳しくなった時期にこの「NSXキャリパー」を付けていたDC2が車検で落とされていました(デカデカと「NSX」と書かれているので社外と見なされたらしい・・・).

今もそうなのか分かりませんが,こういう話を聞くと検討書をちゃんと出してくれる社外メーカーじゃないと怖いなぁ~と思いつつ,今でも手に入りそうなものを調べてみます.なお,私のEF8は既にEK9のキャリパーに変更されているので,調査対象はEK9用です.


最初に出てきたのは,SPOON.



EK9用で調べると,282mmローター対応の「ツインブロック」と300mmローター対応の「モノコック」があるようです(共に4ポッド).何が違うんじゃ?と調べてみると(↓),



「ツインブロック」はその名の通り2分割(セパレート)されたブロックをボルトで止めて連結させたものので,「モノコック(モノブロック)」は分割せず一体で成型されたもののようです.なるほど.当然一体成型の方が剛性は高いんだろうなぁ~と思って調べてみたところ,どうもそうとも限らないらしい・・・.

これはSPOON製の話ではなく一般論としてですが,この手のキャリパーは軽量化を狙ってアルミ製で出来ているのですが,「モノブロック」という事はブロック全体がアルミとなるのに対し,「ツインブロック」はアルミとアルミの間に恐らくクロームモリブデン鋼であろう固いボルトが複数本貫通している事になります.このため,固いボルトがある分だけ「ツインブロック」の方が変形量が少ない可能性があるのではないか?との事です.

まぁ,捩じり方向で考えれば一理あるかなぁ~という気もしますが,2つのブロックが接した面を開く方向(横方向)として考えた場合は,どうかなぁ~?という気もしたのですが,もう一つ「モノブロック」の剛性が高くない理由があるそうです.それがパッドを入れる側の開口面積.


(REVSPEED 2023年1月号より)

「モノブロック」は一体成型なので,ピストンを入れるための穴は内側から治具を入れて加工する形となります.となると,必然的に開口面積は治具が入る大きさにする必要があり,分割式で正面から穴を開けられる「ツインブロック」よりも大きな開口面積となるそうです.ENDLESSの場合は,その大きな開口面積を逆手にとって分厚いパッドを入れる事で耐久性の向上に繋げていますが,剛性という意味ではやはり開口部の大きさは致命的ですね.ここまで聞くと剛性面で「モノブロック」>「ツインブロック」とは必ずしも言い切れないのかなぁ~?と思いました.

加えて,SPOON製の場合,「モノコック」を選ぼうとするとローター径を上げないといけないですし(コントロール性が落ちるのでやりたくない),大径ローター用という事で,どうやら「モノコック」の方が「ツインブロック」よりも重たいようですし,「ツインブロック」の方でも純正の5200gの半分以下となる2400gで十分軽量ですし,選ぶとすれば「ツインブロック」で十分かなぁ~?と思いました.


1個目で長くなってしまいましたが,それ以外としては先述のENDLESS.



こちらのEK9は選択肢がなく「4POT」のみ.重量は2143gでSPOON製よりも軽量ですね.SPOON製より高そうですが,良さげに思えるので調べてみると,こちらではダストブーツの話に当たりました.

ENDLESS製以外もそうだと思いますが,社外キャリパーはダストブーツがないそうです(↓).



サーキット走行を繰返していると,ダストブーツが熱でやられてボロボロになる事がよくありますが,社外キャリパーの場合,ピストンの外側ではなく,内側にダストシールという形で保護が入っているそうです.内側にあるため,熱でボロボロになる事は少ないそうですが,耐候性・耐防塵性という意味では外側にあるものよりも劣るため,ピストン部分が雨等にさらされて錆びる可能性は高まるそうです.このため,社外キャリパーはオーバーホールのサイクルが短いのだとか.なるほど,これは知らなかったなぁ~.


そんな話を聞くとダストブーツ付の社外ってあるのか?と調べてみたら,出てきたのがD2 JAPAN.
EK9用で調べてみても,なんだか凄いラインナップがあります.



ローター径を上げない前提だと一番左端なんでしょうが,「モノブロック」「スポーツホロー(2ピース?)」共にアルミ鍛造だそうなので,値段が恐ろしい事になっていそうですね・・・.ただ,「D2 Racing」は昔から刷り込まれているメーカーなので,ホンダとは全く関係ないものの,あのロゴを自分のクルマに付けてみたい憧れはありますね(笑).




以上,キャリパーのお勉強・考察編でした.

車検等も含めて考えると一番良いのはENDLESSの「4POT」なんですかね? 安い買い物ではないので,情報収集をしながらじっくり考えたいと思います・・・.
2024年03月23日 イイね!

キャリパーのお勉強(基礎編)

キャリパーのお勉強(基礎編)先月フロントのブレーキローターとパットを交換してリフレッシュしたのですが,慣らし旅の間も「新品の割にはフィーリングが良くないなぁ~」と思っていました.

「熱が入ってないからかなぁ~」とも思ったのですが,サーキット×2回+ジムカーナをこなしてもフィーリングは変わらず,ちょっと不満に思えてきました.23-24シーズンのタイムアタックではフロントのブレーキロックで何度かチャンスをフイにしましたし,次はここに手を入れてみようかな?と思い,調べ始めました.

ブレーキの「フィーリング」は,その名の通り「感触」=「触った感じ」なので,客観的に捉えるのが難しいよなぁ~と思い,まずはその辺りをADVICSの「ブレーキ雑学講座」でお勉強.


(ADVICS:ブレーキ雑学講座 86.ペダルストローク その1より)

上の図は,縦軸がペダルストローク,横軸がマスターシリンダーの液圧です.一般的には,液圧が高くなるのに従ってストローク量も増えていくのですが,この液圧-ストロークの特性の中には,「マスターシリンダーの液圧とは無関係な部分(IS)」と「マスターシリンダーの液圧と比例する部分(RS)」があるそうです.

一般的には,「無関係な部分(IS)」が短く・「比例する部分(RS)」が長いと「ブレーキフィーリングが良い」と感じるそうですが,この「無関係な部分(IS)」が短過ぎるとペダルに足を乗せたくらいの感覚でもブレーキが効いてしまうため扱いにくく,逆に長過ぎると床に当たるくらいペダルを踏んでも油圧が上がり切らず「ブレーキが効かない!」となるのだそうです.従って,この「無関係な部分(IS)」がフィーリングにとっては重要なポイントとなります.


…で,この重要な「無関係な部分(IS:Idle Stroke)」は,以下の式で表されるそうです.

  [アイドルストローク] = ([ペダル比] / [マスターシリンダー面積]) × [アイドル液量]

このうち「ペダル比」「マスターシリンダー面積」は構造的に決まった値ですので,ここでは横に置いておくとして,最後の「アイドル液量」に着目してみると,この「アイドル液量」はブレーキ部品間の「遊び」や「隙間」で決まるそうです.

「遊び」はブレーキペダルそのものの遊びで,ペダルとマスターシリンダーの接続部の摩耗等が考えられるそうですが,私のEF8の場合,この辺りはリフレッシュしたばかり(アレとかコレとか).一方,「隙間」の方はパッドとローターの隙間が挙げられるのだそうで,この両者を新品にしたのにフィーリングが良くならないとなると,残るは「隙間」を生み出している存在=「キャリパー」となりそうですね・・・.


ここでもう一度,先程の図に戻ってみると,


(ADVICS:ブレーキ雑学講座 87.ペダルストローク その2より)

ブレーキペダルのストローク量から「アイドルストローク」分を引き,そこから先のマスターシリンダー液圧に対して比例関係となる線を引いた時に出来る角度「α」を「ペダルストローク剛性」と呼ぶのだそうです.この「ペダルストローク剛性」は,この剛性ほマスターシリンダー液圧に対してブレーキ部品がどの程度膨らむか?で評価されるのだそうで,膨らみが少なければ少ないほど=「α」が小さいほど「剛性が高い」となります.

また,「ペダルストローク剛性」に影響を及ぼす部品の内訳は,

  キャリパー ・・・ 40%
  パッド    ・・・ 30%
  ホース    ・・・ 10%
  その他   ・・・ 20%

となっており,やはり「キャリパー」が最も影響を及ぼす部品のようです.この「キャリパー」の剛性は,液圧を加えた時のキャリパー本体のたわみ量で評価されるそうで,キャリパーの剛性を出すための方法は色々あるようです.


まず,「浮動型」と「対向型」の話(↓).



「浮動型」というのは,キャリパーの片側だけにピストンが付いていて,ピストンがパッドをローターに押しつける力を利用して,キャリパー自体を動かし,反対側のパッドもローターに押しつける構造です(↓).



これに対し,「対向型」はその名の通り,キャリパーの両側に対向でピストンが付いていて,左右同時にパッドを押しつける方式となります.一目瞭然だとは思いますが,片側から押しつけるより両側から押しつけた方が力の伝わり方がダイレクトですし,キャリパー自体が動く「遊び」もなくなるので剛性感も増します.更に細かい事を言えば,キャリパーが動いて反対側のパッドをローターに押しつけるまでのタイムラグが,左右のキャリパーでピッタリ揃う事はないので,サーキット走行ではこれが瞬間的に片効き状態となって表れる事もあるそうで,「対向型」にすればそれもなくせます.

それだけメリットがあるなら,「対向型」にすれば良いんじゃないの?と思いたくなりますが,キャリパーに内蔵されるピストンが片側1個から左右2個に変わるため,当然キャリパー本体の横幅も大きくなる事から,ホイールとのクリアランスに頭を悩まされる事になります.加えて,横幅が大きくなるという事は単純に重量も増えるため,特にバネ下重量という意味で影響も出てきます.


次に,ピストン数.


(ADVICS:ブレーキ雑学講座 82.2ピストンキャリパと4ピストンキャリパより)

こちらはイメージするのが容易だと思いますが,1個のピストンで押すより2個で押した方が,2個で押すより4個で押した方がより力を伝え易いという話です.式で書くとこんな感じですね(↓).

  [ブレーキ力] = [係数] × [制動半径] × [ピストン面積] × [ピストン数] × [ブレーキ圧力]

「キャリパー剛性」という意味合いでも,ピストンシリンダーの直径が小さければ小さいほど,穴のサイズも小さくなって剛性が増しますし,パッドをローターに対して押しつける際,中央1点より,左右2点の方が均一に押せるというのもイメージし易いですよね.


以上,キャリパーのお勉強(基礎編)でした.

「ペダルストローク剛性」「キャリパーの寄与度」「対向型」「ピストン数」とキーワードが出揃ったので,次はこれを踏まえた考察です(続く).
2024年03月18日 イイね!

ナリモ攻略(ライン取り編)

ナリモ攻略(ライン取り編)先日のナリモのジムカーナで,最後はフリー走行になったので指定のコースを無視して,ナリモ正規の左周りで1本走らせてもらいました.

ジムカーナでしかナリモは走った事がないので,ナリモの正規コースでどれくらいのタイムなのか?がこれでようやく掴めました.前回の走行時にジムカーナのタイムから仮想のタイムを計算してみた結果,[ジムカーナのタイム] - 14.3秒 と見積もったのですが,これで概ね合っているようでした.

実際に走ってみた結果としては,ほぼ同一のコンディション下でのロガータイムで比較してみると,

  ジムカーナ ・・・ 59.872 (走行距離:991m)
  左回り正規 ・・・ 45.505 (走行距離:736m)

となり,差は 14.368 でした.ちなみに2日前に走ったTC1000との比較だと,

  TC1000 ・・・ 41.515
  ナリモ  ・・・ 45.505 (+3.990)

だったので,こちらもざっくりで見積もった「TC1000+4秒」というのは合っていそうでした.


タイム換算の検証も終わったところで,続けてロガーデータでライン取りの分析をしてみたいと思います.
サンプルにするデータはコチラ(↓).

【左周り:45.44】


手持ちの比較材料はないので,YouTubeに上がっていたラジアルのFFコースレコードを参考にさせて頂きました.




1コーナー進入
ここは以前も「日光に似ている」と表した通り,やや斜めに進入する形となります(ステアリングを僅かに左に切っている).その状態でブレーキングを開始する訳なのですが,右側の黄色いスポンジの手前から踏んでいます(↓).



タイヤと車重の差もありますが,スポンジの真横くらいまでブレーキングを我慢した方が良さそうです.


左複合
そこから左→左と切っていく訳なのですが(↓),



2個ともクリップを確実に押さえた方が良さそうです.1個目の14Rはともかく,2個目の10Rはその先のタイトターンを考えると捨てても良いのかなぁ~?と思いましたが,クリップを確実に押さえつつ,それでもタイトターンを決める距離優先の走り方が正しいようですね.


ヘアピン~S字
左→左→更に左というヘアピンにアプローチした後,今度は反対に右に切らないといけない訳なのですが,ここも最短距離でS字を真っ直ぐ抜けるのが正解のようです(↓).



しかし,今回の私は一度切り込んだ後(↓),



思った以上にクルマの向きが変わってしまい,「あっ! ヤベっ,このままだとパイロンに当たる!?」と思い,カウンター気味にステアを少し戻してしまいました(↓).



このせいで,8Rのクリップを外し,外側に膨らんでしまったので,続くS字の右に対して真っ直ぐではなく,やや左に切り足してから右に切る羽目になってしまいました・・・(↓).



これだと距離的にロスするだけでなく,ボトムも下がってしまうので完全な失敗ですね・・・.orz

思ったよりも切り込んだ原因は左リアがインリフトしたためのようで,例の持ち上がりの影響かなぁ~?という気がするのですが,これだけ切り込めるなら,もうチョイ外側からアプローチしたかったですね.

そして,余計に左側に切らないといけなかったせいだとは思いますが,S字からの脱出となる右コーナー(↓).



ステアリングを180°+90°=270°回しているのですが,速い方は180°までで抜けられているので,もっとクルマを曲がるように出来そうです.


右直角
ここはクルマなりきで走らせるしかありませんが,出口側できっちり外側に寄せて(↓),



コース幅をフルに使う必要がありそうです.但し,攻め過ぎてコース外にタイヤを落としちゃうと,



ダメージを受けそうなので,この点は要注意ですね.


右ヘアピン~左ヘアピン
個人的には苦手な「止めて曲げる」コーナーなのですが,それを更に厄介にしているのが,外側のタイヤが通る荒れた路面(↓).



GPSデータを合成して見ても,やはりその上を通過している事が分かりました(↓).



速い人はどうしているのかな?と思ったら,ここは小さく・小さく回って,荒れた路面の部分に乗らないようにしているようでした.確かに,この右ヘアピンを抜けた先ももう1個左のヘアピンが来るので,ここでボトムを稼いでもしかたなく,



また,右のヘアピンを小回りして出口側で外に膨らまなければ,続く左のヘアピンでは外側からアプローチする形となってライン的に余裕が持てますし,加えて,左ヘアピンを抜けた先は全開で踏んでいく外周になるので,そこで少しでもアクセルを開けられるように「左のヘアピンでボトムを稼ぐライン」の方が正しいですね.ここは完全に攻略を間違えていたなぁ・・・と反省です.orz


外周
ここはタイヤのグリップと相談しながらひたすらアクセルを踏んでいくのですが,手前の10Rは当然クリップ(緑)を突いていくのですが(↓),



奥のクリップ(橙)の方も捨てずにクリップを突いていくようです.最短距離という意味でここはインベタで走った方が良いのだろうと思っていたのですが,速い人も同じラインだったので,ここは間違っていないようですね.


左直角
ここはブレーキングポイントだけですね.右側のパイロンを目印にブレーキを踏んでいるのですが(↓),



速い人もこれは同じでした.


Rの大きなヘアピン
この角度で見ると分かると思うのですが(↓),



ヘアピンと言いつつ,ここは180°ターンではなく,200°ターンくらいになっているんですよね.このため,出口側が必ず苦しくなるので,今回私は進入を若干オーバーシュート気味にして,レ点コーナリングに近い形でアプローチしてみました.

これを実現するために進入で若干外側にクルマを振っているのですが,速い人の車載を見ると,そんな余計な動きはせず,コースに沿って真っ直ぐヘアピンにアプローチし,コースに沿って立ち上がっていました(こんな感じ↓).



徹底的に距離を重視した走らせ方の方が正しいようです.これだとヘアピンの旋回中は苦痛なレベルで"我慢"をしないダメなのですが,その"我慢"が出来ないとタイムは稼げない,という事なんでしょうね.勉強になりました.


レ点状のヘアピン~最終コーナー
ここは特にやりようがなく,クルマに任せるしかないと思っていたのですが,速い人の車載も同じような感じでしたね.



ただ,足が固いとここはケンケンしそうなので,その辺りでセットアップの良し悪しは判断出来そうです.


以上,ナリモ・左周りのライン攻略でした.纏めると,改善点としては以下のような感じでしょうか.

  ・1コーナーから続くヘアピンはINにあまり寄り過ぎない
  ・その先のS字を真っ直ぐ抜けられるポジショニングを意識すること
  ・7R+8Rで構成される右のヘアピンはとにかく小回りすること
  ・外側のタイヤを決して荒れた路面の上に落とさない
  ・外周に向かうヘアピンはなるべく外側からアプローチ
  ・左直角を抜けた先は,次のヘアピン目がけて左にクルマを寄せるのではなく,真っ直ぐ立ち上がること
  ・15Rのヘアピンはひたすら我慢! 小さく・小さく回る事を心掛ける
  ・ヘアピンを抜けた後は外側に膨らまず,コースに沿って右に寄せる
  ・右に寄せた位置からレ点状のヘアピンに向かってコーナリングし,そこから先はとにかく速度を稼ぐ

といった感じでしょうか.感覚的にはこれらを全て搔き集めて0.1~0.2秒ってトコかなぁ~?という気がするので,44秒台には恐らく届かないかなぁ~?という気がします.



それはともかく,こういう距離か? 速度か?の微妙なライン取りや,右→左と素早く切返すのはジムカーナコースの特徴ですね.差が微妙過ぎて走っている時は「どれが速いのか?」を掴み取り辛いですが,そういう僅かな差を感覚的に掴めるようになるのもドライビングでは大事だと改めて思いました.
Posted at 2024/03/20 17:27:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | ナリタモーターランド | 日記
2024年03月17日 イイね!

ナリモ攻略(前回比較編)

ナリモ攻略(前回比較編)自己ベストを更新し,色々楽しんできたナリモ・ジムカーナのロガーデータ分析編です.次同じコースを走る機会があるのか分かりませんが,今回も走る前に前回の攻略ブログを読み返して記憶を呼び起こせたので,書き残しておきます.

まずは,コンディションの確認.

  前回 ・・・ 気圧:1007.6hPa  気温:21.7℃
  今回 ・・・ 気圧:1018.5hPa  気温:17.1℃

今回の方が気圧は高く・気温も低いという圧倒的に良い条件です.特に気圧の10hPaの差はかなり大きそうです.


続けて,車載映像.

【前回:59.47秒】


【今回:59.35】


今回はタイヤがかなり終わりかけだったとはいえ,前回も決して良い状態ではなかったので,0.12秒短縮出来たのは上出来ですね.あとはこれが気圧差によるパワーで稼ぎ出したものでない事を願いたいところです・・・.


それではロガーデータの比較に入ります(青:前回 赤:今回).

ホームストレート~ヘアピン
1個目のコーナーに入る直前の車速は今回(赤)の方が1km/h高いです(↓).



10hPaという気圧差であれば,もうちょっと差がついても良いかなぁ~?という気もするので誤差の範囲ですかね.そこから一度ブレーキングしてフロントのグリップを稼ぎつつ,アクセルコントロールで車速を維持しながらヘアピンに入っていきます(↓).



この時点で0.1秒くらいは前回(青)よりも速いのですが,微妙な速度の上乗せで稼ぎ出しているという感じです.
(=気圧のおかげ)


ヘアピン~S字入口
ここの問題点は,ヘアピンのエイペックスから先,S字にアプローチするところで失速している点です(↓).



なんで失速したのかなぁ~?と車載を見てみると,今回(右)の方が切り込んで行くタイミングが早いようです(↓).



ヘアピンの出口側の舵角でも今回(右)の方がかなり切っています(↓).



つまり今回の方が全体的に曲がらず,舵角を増やしてそれをカバーしているため,操舵抵抗が増えて失速した,という事なんでしょうね.曲がらない原因は恐らくフロントタイヤの摩耗だと思いますが,この失速で折角貯めた0.1秒の貯金を全て吐き出してしまったので,残念です・・・.


S字出口~右直角
ヘアピンでの失速が尾を引いて,平均車速が全体的に下がっているため,右の直角コーナーまでに今回(赤)の方が0.14秒遅れています.ちなみに,先程のヘアピンでは曲がらず失速しましたが,この直角コーナーのボトムは前回(青)と同等で(↓),



やはり「踏んで曲げていく」コーナーは良く曲がるみたいですね(=「止めて曲げる」コーナーは苦手).


複合ヘアピン
先程の直角コーナーを「踏んで曲げた」せいだと思いますが,7Rと8Rの2つのコーナーで構成される複合ヘアピンの入口は,今回(赤)の方がやや外側からアプローチしているため,ブレーキング開始のタイミングにズレが見受けられます(↓).



これで速いか?というと,あんまり変わらない~むしろ遅いという感じですね・・・.今回(赤)の方がややU字コーナリングでワイドなライン取りになるため,OUT側(左側)のタイヤが,荒れた路面の上を通っており(↓),



グリップが安定しないのでリアがフラフラになっていました.乗っている時はそのフラフラを利用してクルマの向きを変えていたので,「悪くないかなぁ~?」と思ったのですが,車載を見比べてみると(↓),



立ち上がりで,今回(右)の方が舵を戻すタイミングが遅く,それに引き摺られてアクセルを開けるタイミングも遅くなり,車速も伸びず,トータルで見ると遅いみたいですね・・・(やっぱり「止めて曲げる」コーナーが苦手).


外周(1回目)
ここはタイヤの差が顕著ですねぇ・・・.今回(赤)の方が踏ん張り切れず,アクセルも踏み切れない様子が窺えます(↓).



これでトータル0.27秒遅れ.一体これでどうやってベストを更新したんだ?(笑)


左直角(手前)
ここは今回,突っ込み過ぎず,手前で抑えて,曲げながらアクセルを開けていく事を意識したのですが(↓),



その甲斐あって,ボトムを2km/h上げられました.これで0.07秒取り返せています.


戻りの右直角
先程の左直角では上手くボトムを上げられましたが,こちらでは反対に車速を伸ばせず・・・(↓).



「踏んで曲げていく」コーナーは得意だったんじゃないのか!と言いたくなりますが,先程より車速が20km/h高い領域なので,この負荷にフロントタイヤが耐えられなかったんでしょうね・・・.


連続S字
ここは今回(赤)なるべく真っ直ぐに抜けるラインをとって,パイロンを攻めたのですが(↓),



思ったほど車速は伸びてませんね・・・.唯一上がっているボトムの部分は,S字の1個目の右の部分ですが,



これは今回(右)の方が舵角が浅かったおかげでしょうね.そして,この先の外周(2回目)も車速が伸びず,トータルで0.33秒の遅れとなりました・・・(これでホントどうやって上回るんだ??).


左直角(奥)
このコースで一番難易度が高いのが,やっぱりここのブレーキング.90km/hオーバーからフルブレーキングして一気に車速を落として進入していくのですが,ABSのないEF8ではロックし易くてホント辛い.なんでロックするのか? 朝の完熟歩行時に路面を再三確認したのですが(↓),



5ヵ月前にもあったオイル滲みがまだ残っていたので,これのせいではなさそうです(雨で洗い流されないという事は影響しないでしょう).となると,IN側の荒れた路面のせいなんでしょうかねぇ? はっきりとした要因が分かりませんが,とにかくグリップが安定しない事は間違いないですね.

前回(青)はここで見事にハマり,フロントが滑ってアンダーを出してしまったのですが,今回(赤)は手前の左直角と同様に,手前で止めて,アクセルを開けながら曲げる,を意識した結果,上手くいったようです(↓).



これで0.13秒取り返して,遅れはあと0.2秒.


ヘアピン×2
ここは今回,極力アクセルを開けるのを我慢して,小さく・小さく回る事を意識しましたが,タイム的にはあんまり変わらなかったですね(↓).




最終コーナー~ホームストレート
という事で,結局勝敗を分けたのは,最終コーナーでした.



ボトムを5km/h上げて「踏んで曲げていく」コーナーを上手く抜け,約90mの全開区間を高い車速で抜ける事で,0.28秒稼ぎ出し,これで逆転しました.


以上,5ヵ月前の走行との比較結果でした.

纏めると,ほぼ全域でコーナリングは今回の方が遅く,自己ベストを更新出来た理由は高い気圧によってストレートスピードを稼ぎ出した事と,裏側のフルブレーキングでミスをしなかった事が要因のようです.



攻略が進んで(ドライバーの腕で)タイムを出せた訳ではないのは悲しいところですが,フロントタイヤがもうちょっとマトモであれば0.3秒の遅れは帳消しに出来たはずですし,それを踏まえるとベスト-ベストで繋げられれば,ギリギリ58秒台に届く皮算用になるのかなぁ~?と思いました.

クルマのセット的な意味合いで言うと,今回リアの減衰を大分下げて通常のサーキットと同じ前後バランスで走ってみたのですが,やはりこちらのバランスの方が良く止まり・良く曲がる印象でした.減衰を抜いた事でリアの持ち上がりと沈み込みが私の好みに合ったという事なんでしょうね(若干クルマの動きが大き過ぎる印象もありましたが…).

それもあってか,これまでと同様に「踏んで曲げていく」セクションは得意な一方,「止めて曲げる」セクションは相変わらず苦手な事が露呈し,ドライバー的にはここの鍛錬をもっと積まないとダメですね・・・.
Posted at 2024/03/18 12:21:56 | コメント(1) | トラックバック(0) | ナリタモーターランド | 日記

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