先日の
ナリモのジムカーナで,最後はフリー走行になったので指定のコースを無視して,ナリモ正規の左周りで1本走らせてもらいました.
ジムカーナでしかナリモは走った事がないので,ナリモの正規コースでどれくらいのタイムなのか?がこれでようやく掴めました.前回の走行時にジムカーナのタイムから
仮想のタイムを計算してみた結果,[ジムカーナのタイム] - 14.3秒 と見積もったのですが,これで概ね合っているようでした.
実際に走ってみた結果としては,ほぼ同一のコンディション下でのロガータイムで比較してみると,
ジムカーナ ・・・ 59.872 (走行距離:991m)
左回り正規 ・・・ 45.505 (走行距離:736m)
となり,差は 14.368 でした.ちなみに2日前に走ったTC1000との比較だと,
TC1000 ・・・ 41.515
ナリモ ・・・ 45.505 (+3.990)
だったので,こちらもざっくりで見積もった「TC1000+4秒」というのは合っていそうでした.
タイム換算の検証も終わったところで,続けてロガーデータでライン取りの分析をしてみたいと思います.
サンプルにするデータはコチラ(↓).
【左周り:45.44】
手持ちの比較材料はないので,YouTubeに上がっていたラジアルのFFコースレコードを参考にさせて頂きました.
1コーナー進入
ここは以前も「日光に似ている」と表した通り,やや斜めに進入する形となります(ステアリングを僅かに左に切っている).その状態でブレーキングを開始する訳なのですが,右側の黄色いスポンジの手前から踏んでいます(↓).
タイヤと車重の差もありますが,スポンジの真横くらいまでブレーキングを我慢した方が良さそうです.
左複合
そこから左→左と切っていく訳なのですが(↓),
2個ともクリップを確実に押さえた方が良さそうです.1個目の14Rはともかく,2個目の10Rはその先のタイトターンを考えると捨てても良いのかなぁ~?と思いましたが,クリップを確実に押さえつつ,それでもタイトターンを決める距離優先の走り方が正しいようですね.
ヘアピン~S字
左→左→更に左というヘアピンにアプローチした後,今度は反対に右に切らないといけない訳なのですが,ここも最短距離でS字を真っ直ぐ抜けるのが正解のようです(↓).
しかし,今回の私は一度切り込んだ後(↓),
思った以上にクルマの向きが変わってしまい,「あっ! ヤベっ,このままだとパイロンに当たる!?」と思い,カウンター気味にステアを少し戻してしまいました(↓).
このせいで,8Rのクリップを外し,外側に膨らんでしまったので,続くS字の右に対して真っ直ぐではなく,やや左に切り足してから右に切る羽目になってしまいました・・・(↓).
これだと距離的にロスするだけでなく,ボトムも下がってしまうので完全な失敗ですね・・・.orz
思ったよりも切り込んだ原因は左リアがインリフトしたためのようで,
例の持ち上がりの影響かなぁ~?という気がするのですが,これだけ切り込めるなら,もうチョイ外側からアプローチしたかったですね.
そして,余計に左側に切らないといけなかったせいだとは思いますが,S字からの脱出となる右コーナー(↓).
ステアリングを180°+90°=270°回しているのですが,速い方は180°までで抜けられているので,もっとクルマを曲がるように出来そうです.
右直角
ここはクルマなりきで走らせるしかありませんが,出口側できっちり外側に寄せて(↓),
コース幅をフルに使う必要がありそうです.但し,攻め過ぎてコース外にタイヤを落としちゃうと,
ダメージを受けそうなので,この点は要注意ですね.
右ヘアピン~左ヘアピン
個人的には苦手な「止めて曲げる」コーナーなのですが,それを更に厄介にしているのが,外側のタイヤが通る荒れた路面(↓).
GPSデータを合成して見ても,やはりその上を通過している事が分かりました(↓).
速い人はどうしているのかな?と思ったら,ここは小さく・小さく回って,荒れた路面の部分に乗らないようにしているようでした.確かに,この右ヘアピンを抜けた先ももう1個左のヘアピンが来るので,ここでボトムを稼いでもしかたなく,
また,右のヘアピンを小回りして出口側で外に膨らまなければ,続く左のヘアピンでは外側からアプローチする形となってライン的に余裕が持てますし,加えて,左ヘアピンを抜けた先は全開で踏んでいく外周になるので,そこで少しでもアクセルを開けられるように「左のヘアピンでボトムを稼ぐライン」の方が正しいですね.ここは完全に攻略を間違えていたなぁ・・・と反省です.orz
外周
ここはタイヤのグリップと相談しながらひたすらアクセルを踏んでいくのですが,手前の10Rは当然クリップ(緑)を突いていくのですが(↓),
奥のクリップ(橙)の方も捨てずにクリップを突いていくようです.最短距離という意味でここはインベタで走った方が良いのだろうと思っていたのですが,速い人も同じラインだったので,ここは間違っていないようですね.
左直角
ここはブレーキングポイントだけですね.右側のパイロンを目印にブレーキを踏んでいるのですが(↓),
速い人もこれは同じでした.
Rの大きなヘアピン
この角度で見ると分かると思うのですが(↓),
ヘアピンと言いつつ,ここは180°ターンではなく,200°ターンくらいになっているんですよね.このため,出口側が必ず苦しくなるので,今回私は進入を若干オーバーシュート気味にして,レ点コーナリングに近い形でアプローチしてみました.
これを実現するために進入で若干外側にクルマを振っているのですが,速い人の車載を見ると,そんな余計な動きはせず,コースに沿って真っ直ぐヘアピンにアプローチし,コースに沿って立ち上がっていました(こんな感じ↓).
徹底的に距離を重視した走らせ方の方が正しいようです.これだとヘアピンの旋回中は苦痛なレベルで"我慢"をしないダメなのですが,その"我慢"が出来ないとタイムは稼げない,という事なんでしょうね.勉強になりました.
レ点状のヘアピン~最終コーナー
ここは特にやりようがなく,クルマに任せるしかないと思っていたのですが,速い人の車載も同じような感じでしたね.
ただ,足が固いとここはケンケンしそうなので,その辺りでセットアップの良し悪しは判断出来そうです.
以上,ナリモ・左周りのライン攻略でした.纏めると,改善点としては以下のような感じでしょうか.
・1コーナーから続くヘアピンはINにあまり寄り過ぎない
・その先のS字を真っ直ぐ抜けられるポジショニングを意識すること
・7R+8Rで構成される右のヘアピンはとにかく小回りすること
・外側のタイヤを決して荒れた路面の上に落とさない
・外周に向かうヘアピンはなるべく外側からアプローチ
・左直角を抜けた先は,次のヘアピン目がけて左にクルマを寄せるのではなく,真っ直ぐ立ち上がること
・15Rのヘアピンはひたすら我慢! 小さく・小さく回る事を心掛ける
・ヘアピンを抜けた後は外側に膨らまず,コースに沿って右に寄せる
・右に寄せた位置からレ点状のヘアピンに向かってコーナリングし,そこから先はとにかく速度を稼ぐ
といった感じでしょうか.感覚的にはこれらを全て搔き集めて0.1~0.2秒ってトコかなぁ~?という気がするので,44秒台には恐らく届かないかなぁ~?という気がします.
それはともかく,こういう距離か? 速度か?の微妙なライン取りや,右→左と素早く切返すのはジムカーナコースの特徴ですね.差が微妙過ぎて走っている時は「どれが速いのか?」を掴み取り辛いですが,そういう僅かな差を感覚的に掴めるようになるのもドライビングでは大事だと改めて思いました.