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OX3832のブログ一覧

2022年09月28日 イイね!

タイヤに優しいのはどっち?

タイヤに優しいのはどっち?「バランススロットルとトレイルブレーキは,どっちがタイヤに優しい?」という文章を目にしたのですが,それを読んで「う~ん・・・どっちだろ?」と疑問に思いました.

私のイメージでは「バランススロットル」と「トレイルブレーキ」は使う領域が異なるので,「どちらかが良い・悪いはないんじゃないかなぁ~?」と思いつつ,「駆動方式によっても変わるよなぁ~」とも思いつつ,気になって夜しか眠れなくなりそうなので(笑),ここは1つ真面目に考えてみる事にしました.

まず,「バランススロットル」と「トレイルブレーキ」の違いですが,こんなイメージなんだそうです(↓).


(Beyond the Apex The Gran Turismo Magazine:コーナリングの考え方より)

内側のブレーキング区間が短いものが「バランススロットル」,外側のブレーキング区間が長いものが「トレイルブレーキ」です.「バランススロットル」は強く・短く止めて,右足をアクセルに乗せながらコーナリングを始める走らせ方.対して「トレイルブレーキ」はコーナーのエイペックスまでブレーキを残す走らせ方.所謂ところの前者が「欧州式」,後者が「日本式」ですね(欧州式・日本式の話はコチラ).

この図をパッと見た時の印象では,「バランススロットル」はアクセルを開けて後ろ荷重になっている時間が長いのでリアタイヤに厳しく,「トレイルブレーキ」はブレーキによって生じる前荷重の時間が長いのでフロントタイヤに厳しいんじゃないかなぁ~?と思いました.


そう思った時に「アレ? 前にもこんな話があったような・・・」と記憶を辿ってみたところ,冬場にタイヤのウォームアップで苦しんでいた時に似たような話をしていた事を思い出しました.

イギリスのドライビングコーチであるロブ・ウイルソン氏曰く,

「例えるなら,熱々のオーブンへの触れ方の違いみたいなものだ.(トレイルブレーキは)エイペックスの一瞬だけ,極短時間だけ,高温のオーブンに触れる走らせ方だね.(バランススロットルのような)コーナーに対してU字型のラインを描くオーソドックスなドライバーの場合は,確かに温度の絶対値は低いかもしれない.しかし,タイヤをオーブンに長時間触れる走らせ方となってしまう.1000℃のオーブンに長時間触れるよりも2000℃のオーブンに一瞬だけ触れる方がダメージは少ないんだよ.だからタイヤに優しいし,タイヤがもつんだ」

・・・との事です.これをイメージにすると,こんな感じ(↓)でしょうか?



「タイヤへの優しさ=タイヤに熱を入れている時間の少なさ」と言えそうです.
そして,「タイヤに熱を入れている時間=タイヤがスライド(横滑り)している時間」とも言えそうです.

つまり,「バランススロットル」だろうが,「トレイルブレーキ」だろうが,タイヤをスライドさせなければタイヤに優しいし,スライドさせてしまえばタイヤに厳しくなる,という事になりそうです.


さて,ここで「スライド」というキーワードが出てきましたが,「スライドさせるとタイヤが傷む」という話はF1の中継を見ていると良く出てきます.同時に「○○はタイヤに優しいドライバー,××はタイヤに厳しいドライバー」といった表現もよく聞くのですが,果たして,彼らのドライビングの違いはどこにあるのでしょう?

似たような疑問を持つ方は私以外にもいらっしゃるようで,某所で「タイヤに優しい走らせ方って,どんな走らせ方?」と質問されている方に対して,こんな回答(↓)をされている方を見つけました.

「タイヤに優しい走らせ方? それは スローイン・スローアウト だ!」

これを見て,なるほどなぁ~と思ってしまいました(笑).

一般的に言われる最速のコーナリングは「スローイン・ファストアウト」です.「バランススロットル」だろうが,「トレイルブレーキ」だろうが,コーナーの入口が「スローイン」である事は変わりがありません.だったら,違いが出るのはコーナーの出口部分.そこが「ファストアウト」であればタイヤに厳しくなるし,「スローアウト」であればタイヤに優しくなるだろ?って事を言い表しているんだと思います.


興味が湧いたので,データで確認してみましょう.



上のグラフは,先日行われたF1イタリアGPにおけるマックス・フェルスタッペン選手のラップタイムデータです.白線が予選(Q3)のラップ(=全力で「ファストアウト」しているラップ),青線が決勝(23周目)のラップ(=タイヤを労わって「スローアウト」しているラップ)になります.ちなみに,タイヤは両者共にソフトです.

一番上「Speed(車速)」を見ると,各セクションの最高速に歴然とした差があるのが良く分かりますが,この違いを生み出している原因はどこにあるのか?を調べてみると,2つある事に気づきました.


1つ目は,スロットルを早く戻している点.

真ん中の「Throttle(スロットル)」のグラフを見ると,青線(決勝)の方が白線(予選)よりも左側に来ており,決勝ではより早くスロットルを戻してる事が分かります.つまり,「スローイン」のスローを更にスローにして,タイヤを労わっているものと思われます(厳密には,燃費セーブを目的としたリフト&コーストの意味合いもあるんでしょうけれど).


2つ目は,スロットルをゆっくり開けている点.

同様に,真ん中の「Throttle(スロットル)」のグラフを見ると,先程とは逆で,青線(決勝)の方が白線(予選)よりも右側に来ており,決勝ではスロットルをゆっくり開けているのが分かります.つまり,「スローアウト」な訳ですね.

上記は言うなれば,「スロースローイン・スローアウト」といった走らせ方で,先述の格言(?)とも一致します.
ま,冷静に感が手みれば「そりゃそうだ」な結論なのかもしれません・・・.


ちなみに,上記のデータを見ていて興味深かったのは,予選(白線)・決勝(青線)共にブレーキングポイントがほぼ変わらない点(一番したの「Brake」のグラフを参照).これは「タイヤマネジメントをコーナーの入口ではなく,コーナーの出口だけで行っている」という事を表しているのだと思いますが,タイヤを労わりつつ,その中で出せる最速のラップを刻むテクニックというのが,きっとコレなんでしょうね.



300km/hオーバーからフルブレーキングする1コーナーなんて,下手すると40km/h近い車速差があったりするのですが,これだけ進入の車速が違うにも関わらず,ブレーキングポイントが全くズレない(毎回必ず同じところでピタリと合わせる)F1ドライバーの技量って,やっぱり凄いんだなぁ~と思いました.


以上,タイヤに優しい走らせ方でした.

纏めると,「バランススロットル」だろうが,「トレイルブレーキ」だろうが,スライドしてしまえばタイヤは傷むし,スライドさせなければタイヤに優しいと言えそうです.タイヤをスライドさせないためのキーとなるテクニックは,やはりアクセルワークで,タイヤを労わるためには,特にコーナー出口でゆっくりとした操作が求められるようです.

ちなみに「完璧なアクセルワークで全くスライドさせなかった場合は,どうなの?」という疑問に対しては,タイヤ4輪全てに負荷が掛かっている時間が長い方,つまり,「バランススロットル」の方がタイヤに厳しいんじゃないかなぁ~?と思いました.

ふぅ・・・これでスッキリした.さ,寝よ寝よ(笑).
Posted at 2022/09/29 04:06:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | ドライビング研究 | 日記
2022年09月24日 イイね!

低反発か? 中反発か?

低反発か? 中反発か?方向性が見えなくなってしまった足回りのセッティング.

TC1000では現状のままでも特に問題ない気がしてきたのですが,日光はどうか?と考えると,6コーナーでのバウンシング問題が片付いてない事を思い出しました.

バウシングのメカニズムに関しては今一つ確証が持てませんが,何も変えずにそのまま臨んでも同じ結末を迎えるだけなので,何か1つでも変化をつけて確認してみたいところです.

当時のブログを読み返しつつ,現状打てる策としては,やはりフロントのバネレートダウンでしょうか.これはTC1000でもメリットがなくはないので(TC2000ではデメリットがありそうですが),ここは1つ試してみよう!と思いました.

しかし,ここで1つ問題が.今使っているHYPERCOは,昨今の情勢の影響で全く入荷しないんですよね・・・(在庫切れ).加えて,今年に入ってから値上げもされたため,更にハードルが上がってしまいました.「これはさすがに銘柄を変えるべきかな?」と思い始めた時に,そういえば,今年に入ってから値下げをしたメーカーがあった事を思い出しました.

それが「HAL springs」.



ID65で比較すると,今まで1本で\12,000だったものが\10,000へ値下げ.一方のHYPERCOは2本で\28,000→\34,000に値上げしていますので,HYPERCO4本分が,HALの6本分に相当する事になります・・・.ここまで価格差が広がると,さすがにちょっと考えてしまいますね(まぁ,値段だけ見れば,もっと安いスプリングはあるんでしょうけれど).


さて,「じゃあ,HALにしてみるか!」と思ってサイトを覗いてみると,



「そうだった.ここは反発力が選べるんだった・・・」と思い出し,1年前のお勉強を見返してみました.

現状のダンパーをそのまま使う前提ですから,なるべくHYPERCOに似た特性のままレートダウンした方が良いよなぁ~と思い,高反発は除外して,低反発と中反発に注目してみました.

この両者の違いは2つ.

  低反発 ・・・ たる型 + オープンエンド
  中反発 ・・・ 円筒型 + クローズドエンド


たる型 vs 円筒型
「円筒型」はスタンダードなストレート形状の事なので,これに対して「たる型」がどう違うか?というと,ストロークに対してレートが一定ではなく,途中で変化する,という事だと思います.



HYPERCOで言うところの上記B領域において,青線のような水平にはならず,赤線がもっと極端な斜めになるんだと思われます.元々「たる型」は,スプリング長に制約がある中で,出来るだけ柔らかいスプリングを使いつつ,線間密着も起こさない事を狙って使われます.主な用途は乗り心地の改善で,スポーツユースではあまり使われませんが,例えば,サスペンションストロークはあればあるだけ嬉しいラリー競技なんかでは,この「たる型」が重宝されるんじゃないかと思われます.


(PLAYDRIVE:2019年8月号より)

最近のFFのリアはトーションビームが多いので,そういうクルマにも「たる型」が合っている気がしますが,EF8のリアはダブルウィッシュボーンですし,そもそも今回はフロントの話をしているので,ここは「円筒型」を選ぶべきな気がします.


オープンエンド vs クローズドエンド
ここで言っている「オープン」「クローズド」とは,スプリングの端部の形状の話です.



上の画像のように,スプリングの端部が本体側から少し離れて浮いている(接触していない)ものを「オープンエンド」と言い,逆に接触しているものを「クローズドエンド」と言います.



この接触有無で変わる部分は,HYPERCOで言うところのA領域で,「オープンエンド」は浮いている部分が固定されていないため,赤線のようにストローク初期のレートが低くなります.言い替えるとサスペンションの縮み始めは柔らかいという事で,荒れた路面のギャップをいなすのには効果的です(乗り心地も良くなります).


(PLAYDRIVE:2019年8月号より)

反面,縮み始めは規定のバネレートが出ていないので,ヒョコヒョコした動きが出易く,クルマの姿勢変化が初期が早く・その後遅くと一定でないため,慣れてないと動きが読みにくい・・・というのはあるかもしれません.という事で,HYPERCOに似た特性を狙うなら「クローズドエンド」の方が良さそうです.


以上より,HYPERCOの代替品として考える場合は「中反発」の方が良さそうな気がします.

ちなみに,「HALの高反発はHYPERCOよりも低反発」という話もあって,それを踏まえると「高反発でも良いんじゃない?」とも思いましたが,PLAYDRIVE 2019年8月号の記事の中で,HAL springs代表の畑野氏が以下のように語っているのが気になりました.



「(Bライセンス競技で使われる)PN車両はボディ補強が出来ないため,サスペンションのレスポンスを上げても,それにボディが応えられない.それなのに,タイヤは非常にグリップがある.そうすると,やっぱりバネレートは上げたい.でもバネレートを上げていくと・・・というところに低反発はマッチするんだと思います.走り方も,テールを出さずジワッと行くというか,急激な姿勢変化ではなく,タイヤのグリップを使ってコシがある走りというか,舐めるように走る傾向にある.

低反発は,路面追従性や走破性が良いんですが,サーキットのようなスムーズな路面の場合は,高反発も低反発も走破性はあまり変わらないので,そういった場合は高反発でビシッと走った方が良いでしょう.ラリーの場合は色々な道があるので,低反発の方が対応する路面の幅が広いですね.ただ,時にレスポンスが悪く感じる時もあります.逆に高反発の場合は路面情報が過多になる場合もあるので,どちらもメリットとデメリットが背中合わせだと思います.

ドライバーが,どこをレスポンスとして捉えるかも大事で,ハンドルを切った瞬間のレスポンスなのか,それとも切り込んだ時に舵があるのかどうかのレスポンスなのかでも,それぞれ違うと思います」



PN車両よりは私のEF8は補強されていると思っていたのですが,そう言えば最近,外から見て「ボディがサスペンションに負けてるような・・・」と指摘された事を思い出し,「タイヤのグリップがあるから,バネレートを上げたら・・・」はまさに今回の問題ですし,「テールを出さずに,タイヤのグリップを使って走る」というドライビングスタイルも該当します.「ハンドルを切った瞬間より,切り込んだ時に舵があるかどうかをレスポンスとして捉える」のが最近の私の好みになってますし,低反発がマッチする理由に全部当て嵌まるなぁ~と興味深かったです(笑).

・・・という事で今回は「高反発」に浮気せず,ダンパーとの相性を加味して「低反発」は選ばず,まずは「中反発」で試してみようと思います.
2022年09月22日 イイね!

アーム角度の考察

アーム角度の考察先週のTC1000で想定外のタイムが出てしまい,セッティングの方向性が分からなくなってしまいました.

夏の間はアンダーステアが強く,リアのグリップを落とす方向で今までやった事がないセッティングを色々試してみましたが,結局,元の状態が一番良いという結果でした.ならば,この前後バランスのまま,全体的にクルマが動く方向にシフトさせてみたらどうか?と試してみたのが先週のTC1000で,擦り減ったフロントタイヤであるにも関わらず,ニュートラルステアでタイムもついてきました.

ロガーデータを見つつ,先週の印象を纏めると以下の通り.

 【クルマを動かさない方向(≒足が固い)】
  ・コーナーの出口で無理が効くので,1発のタイムは速い
  ・但し,タイヤの負担が大きいので,アタックを1発で決める必要がある(セカンドチャンスがない)
  ・コーナリング中の姿勢作りが非常にシビア(ドライビングをピンポイントで合わせないとダメ)

 【クルマを動かす方向(≒足が柔らかい)】
  ・コーナーの入口で向きが変わり過ぎる(角度をちゃんと合わせないと出口で苦しむ)
  ・タイヤの負担が少ないのか,複数回アタックしても意外とタレない
  ・コーナリング中の姿勢を作り易い(コントロールの幅が広い)

「一か八か,この1周に賭ける!」という走らせ方なら固い方なんでしょうが,乗ってて楽しく・コントロールがラクなのは柔らかい方ですね.まぁ,ラクといっても1周1kmのコースでタイムが0.1秒違うかどうか?という世界の"ラク"なので,多分,大半の人から「どっちでもいい(どっちだろうが合わせて乗れる)」と言われる気がします(苦笑).


さて,そんな感じで煮詰まってしまい,迂闊に足回りをイジれなくて困っているのですが(これから気温が下がるので,ダンパーが硬化して更にバランスが変わりそう・・・),スプリング・ダンパー以外でクルマを動かす方向に持っていけないかなぁ~?と考えていた時に,アームの角度が気になりました.

今どんなもんなんだっけ?と確認してみると,

【右フロント】


【左フロント】


【右リア】


【左リア】



前後共に,アームが結構バンザイしてますね・・・.
スマホの角度計測機能を使って測ってみたところ,フロントは10°,リアは5°上向きでした.

アームを水平にするには,何mm下げれば良いのかな?と思い,計算してみると,



sin10°=0.173,sin5°=0.087で,アーム長は大体280mmくらいだから,

 フロント ・・・ 280 [mm] × 0.173 = 48 [mm]
 リア   ・・・ 280 [mm] × 0.087 = 24 [mm]

下げようと思うと結構な量ですね.


フロントのアーム角度の調整は,「ロールセンターアジャスター(アダプター)」を使って出来ますが(↓),


(R's:RRP ロールセンターアダプターより)

EF8用の市販品を調べてみると,

 J's RACING   ・・・ 20mm
 ZERO FIGHTER ・・・ 30mmオーバー?

ZERO FIGHTER製のものは,具体的な数値が書かれていませんが,レース用・スタンス系のローダウン想定のようなので,車高90mm想定だと不向きなんですかね?


以上,アーム角度の考察でした.

当然ですが「ロールセンターアジャスター」を使うと,ロールセンターの高さが変わります(ロールセンターの求め方はコチラ).また,アジャスターを使ってアームの角度だけ変えると,今度はタイロッドとの位置関係が変わり,バンプ時のトー角も変化するようです(詳細はコチラ).サスペンションの上下方向の動きだけ考えるなら,アーム角度の変更は良いんでしょうが,ステア特性という観点で見ると色々と影響が大きく,必ずしも良い方向に進むとは限らなそうですね・・・.
2022年09月17日 イイね!

トラブル再び

トラブル再び前回,想定外の好タイムが出た原因を探るために,A052の性能劣化の推移から分析をしてみたのですが,分かったのは「やっぱりオカシイ!」って事だけ(苦笑).

とはいえ,ただただオカシイで終わっては私らしくないので,アレかな? コレかな?とその後も色々調べてみたところ,ロガーデータで,今回のホームストレートでの最高速が130km/h台に達している事に気づきました(↓).



私のEF8は,夏場は120km/h台後半がせいぜいなので,「へぇ~,こんだけ出る時期になったのか.アタックシーズンもいよいよ始まりだなぁ~」なんて呑気に眺めていたのですが・・・,

( ´・д・) ン?

いやいや,ちょっと待て! 似たような気温だった6月でも130km/h台なんか出てないぞ!?
なんで今回はこんなにエンジンが吹けてんだ・・・??


今回,TC1000のコース上で22万kmを達成してしまったので(↓),


(タイムアタック中だったので,キリ番撮り損ねた・・・苦笑)

そろそろエンジンもオーバーホールしてから12万kmが経過した事になります.まさか ロウソクは消える直前が一番明るい ってヤツじゃないよね??と不安になり,LINk ECUのデータを見返してみたところ,バッテリー電圧が異様に低い事に気づきました.


えっ!? これはもしや・・・と思い,家~筑波までの間のバッテリー電圧の推移を確認してみると,

【オルタネータ交換直後】


【走行会当日】


オルタネータをDC2用に交換した直後(上のグラフ)は走行状態によらず,バッテリー電圧(3つの波形の一番上)は14V付近で安定しているのに,走行会当日(下のグラフ)は0.5V低い13.5V付近で上下動しています.特にエンジン回転数(3つの波形の一番下)が2500rpm付近で安定して発電出来る状態の高速道路で,電圧が逆に13.1V付近まで下がるという謎の現状・・・.

「オイオイ,これは間違いないよ~」と思い,ショップに行ってオルタネータの発電量をチェックしてもらったら,



「発電量落ちてますね・・・」と診断されました.
どうやらリビルドオルタは,僅か1ヵ月半でお亡くなりになったようです・・・(泣).

_| ̄|○ ガクッ…

恐らく,オルタネータの内部が破損した事でエンジンに掛かる負荷が減り,吹け上がりが良くなってストレートスピードが伸びる・・・というメカニズムだったのでしょう.「消える直前」だったのがエンジンではなく,オルタネータであった点は良かったですし,好タイムの原因がオカルトでない事も安心材料ですが,「リビルドは,DC2用でもダメなんかい~!」と叫ばずにはいられませんでした(苦笑).


余談になりますが,オルタネータをDC2用に変更したのに合わせて,オルタネータの真上に位置しているボンネットの穴を塞いでもらったのですが(↓),



これ以降,なんだか微妙に水温が高くなって「おかしいなぁ~」と思っていたんですよね.例えば,TC1000でコース上を周回した後,パドックに戻ってアイドリング状態で放置していると,水温が100℃を超えてアラームが鳴る事がしばしばあり,今までそんな事は一度もなかったので,「もしかして,あの穴が冷却に効いていたのか・・・?」なんて思ったりもしたのですが,実はオルタネータが異常加熱していた事が原因だったりするんですかね・・・?

いずれにせよ,これで再びショップに入庫となりました(泣).


ま,壊れたもんはしょうがないので直すしかない訳なのですが,そんなやりとりをしている間に,ミー玉さんがショップに来店され(milk☆さんと一緒に先日の走行会に参加されてました↓),





スーパーチャージャーの耐久性の話を店長とされているのを隣で聞いていたのですが,やっぱりサーキット走行をしているとエンジンの補機類の信頼性って,どうしても厳しくなってくるんだなぁ~と改めて思いました.
(とはいえ,1ヵ月半は短過ぎですけど・・・苦笑)


その後,クルマを失ったので駅まで歩いて帰る事になったのですが,時を同じくして,走行会後の点検でショップに来ていたEF8の先輩も,ドラシャブローでクルマを失ってしまったため,ショップから一緒に歩いて帰る事になり,昼食をご一緒させて頂きました(↓).



食べている最中に涙の味がしたような気もしますが,きっとこの担々麺が辛かったせいだと思います・・・.
Posted at 2022/09/18 01:22:24 | コメント(2) | トラックバック(0) | トラブル&修理 | 日記
2022年09月16日 イイね!

A052のデグラデーション

A052のデグラデーション0.08秒差で逃げ切った第5戦でしたが,正直な事を言うと,ここまでのタイムが出るなんて戦前は全く思っていませんでした.

その5日前にTC1000を走った時は41秒台はおろか,42秒台の前半を出すのにも苦労する有り様で,「さすがにこのタイヤじゃ,朝一でも42秒フラットが限界なんじゃないか?」と思うほどでした.なので,EF8の先輩がいつもの通りRE-71RSを履いて来た場合は,0.7秒以上のハンデを要求しようと思っていたのですが,結果は想定を0.5秒も上回る好タイムとなりました.

今回使ったフロントのA052は6月に投入したもので,それから3ヵ月経ったタイヤの状態はこんな感じ(↓).



ショルダー部分は完摩耗しており,そろそろA052お馴染みのトレッド面の破れが起きそうな頃合いです.205/50R15の新品の溝の深さは5.7mmだそうですが,ノギスでこのタイヤの溝を測ってみたら1.2~1.5mmしかありませんでした.単純計算で残りのライフは20%といったところで,勿論スリップサインには到達しています.


今回のタイヤは,投入後からずっと走行履歴を記録しているので,その推移を改めて見てみると(↓),


(青:クーリングラップを除いた生タイム 赤:平均タイム)

新品投入直後の41.2秒が一番速く,そこから5周したところでガクッと0.6秒も落ちて以降,二度同じタイムは出ませんでした(やっぱり新品の効果って凄い!).ただ,それ以降は70周目くらいまで同じタイムを刻んでいますし(平均41.8秒くらいで安定),途中70~130周辺りは日光を走った(うち1本はウェット)ので,タイムが上下に振れていますが,この辺りから徐々に落ちる傾向となり,平均タイム(赤)がジリジリと上に向かっているのが分かります.

ざっくり計算になりますが,ここからA052のデグラデーション(性能劣化)を見積もってみると,

100km(≒TC1000×100周)で0.2秒ダウン

といったところでしょうか? このデグラデーションで,今回の第5戦開始時となる260周目辺りのタイムを推定してみると,41.8秒に対して0.5秒ダウンといったところで,やはり当日の実力は42.3秒辺りのタイムが妥当だった気がします.実際のところは,それよりも0.8秒も速いタイムを刻んだ訳ですが,何だかオカルトめいた速さで困りますね(苦笑).


冷静に振り返ってみると,新品投入直後のタイムが 41.213(↓)であるのに対し,



今回のタイムは 41.481(↓),



左右入替えながらとはいえ,通算260周も走ったタイヤで「新品時から0.25秒しか落ちてない(この計算だとデグラデーションは100kmで0.1秒になる)」って,いくらA052が最後の最後までタイムの出るタイヤだと言っても,やっぱりちょっと異常なタイム・・・.


何なんだコレ? コンディションの差なのかぁ~??と思い,過去天気ベースで調べてみるも,

 新品時 ・・・ 気圧:1008.6hPa  気温:23.6℃  湿度:81%  全天日射量:1.15MJ/m3(曇り)
 今回   ・・・ 気圧:1014.2hPa  気温:22.8℃  湿度:77%  全天日射量:0.90MJ/m3(曇り)

ん~,相対的に今回の方が良いコンディションである事は間違いないですが,気圧を除けば全体的には誤差レベルの違いなような.ホントなんで今回はこんなタイムが出たのか? 全くもって不思議です・・・.


以上,A052のデグラデーションデータに基づく考察でした.

デグラデーションのデータは今回から取り始めたばかりなので,まだまだ精度に欠けているとは思いますが,それでもやっぱり,今回の結果は実力以上のタイムだった気がしていて,次走った時にこれがマグレとならない事を祈りたいところです・・・.

プロフィール

「[整備] #CR-X フロントスプリング交換 https://minkara.carview.co.jp/userid/1684331/car/1250119/7767117/note.aspx
何シテル?   04/26 23:09
EF8乗りの先輩にタイムアタックで挑んでいます.現在までの通算成績は9勝20敗.GPSロガーを使ってマシンとドライビングの問題点を洗い出し,アップデートさせなが...
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