
エンジンのオーバーホールまで全開走行が出来なそうなので,今月からどうしようかなぁ~?と考えていたのですが,
ホイールトラブルの過程で入手したFLEVAがある事ですし,久方振りにスライドトレーニングをやってみよう!という事で,プロセスレーシングの練習会(プロセス練習会)に参加してきました.
こちらの練習会に参加させて頂くのは2023年以来の2回目(1回目は
コチラ).前回も凄く面白かったのですが,FF車の練習にはスタッドレスが必要という事で足が遠のいていました.
今回はスタッドレスではなくFLEVAですが,こもりん.さんが広場トレーニングで前:A052+後:AD09の組合せでも結構楽しそうに走っていたので(↓),
AD09よりも更にグリップが低いFLEVAであれば,同じような事が出来るかなぁ~?と思ってチャレンジしてみました.ただ,事前に
FLEVAに関して調べてみたところ,1つ気になるのがFLEVAのウェット性能の高さ(↓).
ドライ路面でのグリップは勿論A052よりかなり落ちるのですが,ウェット路面に限った場合,FLEVAの方が上回ってしまう可能性があり,ここが唯一の気がかりでした・・・.これもあって今回の練習会に1日で申し込むか? 半日で申し込むか?で結構悩んだのですが,やってみなければ分からないし,ダメだった場合もアレコレ試行錯誤してみれば,何かしらの収穫はあるでしょ~という事で「AMフリー+PMフリークラス」に申込みました.
当日は終日雨予報で,散水して行うスライドトレーニングとしてはむしろ好都合.風がちょっと強めなのが気になりますが,雨量もそこまで多くなさそうなので,「まぁ,なんとかなるでしょ」と筑波サーキットに向かいました.
前回はゼッケンでしたが,現在はナンバープレート隠しで参加者を識別しているとの事で前後に装着(↓).
練習時間の判断に使うタイマーも押し易い&見易い位置に貼り付け(↓).
なお,タイマーのリセット方法は「分(MIN)と秒(SEC)の同時押し」だそうです(最初分からず困った).
そして,コースはこんな感じ(↓).
前回から変わっていますが,筑波サーキットのジムカーナ場では少し前から騒音低減のために左側は使わないように御触れが出たはずなので,恐らくその関係でしょう.
コースインの際も左側の「停車禁止エリアにクルマを止めないように」との事でした.
(待機列用のパイロンを並べて頂いていたので,分かり易かったです)
朝のミーティング終了後,早速練習開始.3年振りなのでインストラクターの蘇武さんにクルマのセットの方向性をお聞きすると,「リアがFLEVA,フロントが溝少な目のA052なら,フロントの内圧は2.5キロ,リアの内圧は1.8キロ」「減衰はフロント固め,リア柔らかめ」とアドバイス頂いたので,これでスタートしてみる事にしました.
早速1本目を走ってみた感触としては,
全然滑らない (T_T)
これは参った.予想以上に滑らないぞ.フロントはアンダー出して頭が入らないし,リアはビタ貼り付きでウンともスンとも動かない.これは大幅にセットを変えないとダメだな・・・という事で試行錯誤を開始.
スライドのきっかけがないと始まらないので,リアの内圧を1.8→2.5キロにしてみたところ少し動くように.コッチの方向かー?と思い,リアの減衰も上げて飛ばし気味のセットにしてみたところ,若干ですが流れ出す感じに.
ただ,ブレーキを使って姿勢を崩そうとしてもアンダー出して頭が入らないので,フロントの内圧を2.5→2.0キロにして喰わせる方向に,これでアンダーステアは低減しましたが,前後共にグリップした状態で何も起こらない・・・.
これはもっと姿勢を崩さないとダメだな~と思い,フロントの減衰を下げてピッチングが大きくなるようにしてみましたが,今度はフロントに荷重がのり過ぎてアンダーステアが強まる方向に.結局,1時間くらいアレコレ試してみましたが,内圧・減衰共に上げても・下げてもダメだったので,ギブアップして蘇武さんに相談.
EF8に乗って頂いたところ,「リアが全然めくれてない」という事でリアの補強バー外しのアドバイスを頂きました.早速作業を開始して,コレ(↓)を・・・,
こう(↓)して完了.
再び蘇武さんに乗って頂いたところ(↓),
先程よりは良くなりましたが依然として滑らない・・・.「フロントのグリップが不安定」というコメントも頂き,「コレだったらフロントもFLEVAの方が良いかも?」という事で,前後FLEVAの組合せに変更(↓).
内圧をフロント:3.0キロ,リア:1.8キロという感じで極端に差をつけて試してみる事にしました.
午前中最後の枠に間に合ったので試走してみると,フロントがA052だった頃よりは良い感じ.全体的に動きが素直になった印象でクルマの動きが掴み取り易くなりました.「あとはここから,ドライビングとセッティングの微調整で合わせ込んでいくしかないなー」というところでお昼休みに.
1日エントリーの場合はランチが出るとの事で,昼食券を頂いて(↓),
キッチンカーで「ランチ合盛り丼」を頂きました(↓).
スープ付きで美味しかったです♪
1時間のインターバルの後,13時から午後の部が開始.
ここからはクルマの動きを感じ取る事に意識を集中させて,試行錯誤を開始.
どのタイミングで・どういう操作をしたら滑って,どういう操作をしたら滑らないのか?を色々試してみたところ,操作開始時の路面によって変わる事に気づきました.
前傾姿勢を作った時に,タイヤがコース上の川の上にいるか・いないか?でスライドの有無が変わるようです.
つまり,滑るきっかけがあるか・ないか?という事ですね.
という事で,コース上の川を狙って前傾姿勢を作るようにしたところ,滑るタイミングが掴めてきたのですが,まだ滑る場合・滑らない場合の違いがある.操作量の問題かな?と思い,ブレーキの踏み方を変えてみたところ,安定して滑るようになってきました.
ここまで前傾姿勢を強めた方が良いんだろう~と思い,ガツン!とブレーキを強く・多く踏んでいたのですが,これだと何も起こらない.逆に弱く・少なくソォ~っとブレーキを踏んだ方がリアが滑り出す.
コレってどういう理屈なんだろう?と頭の中で考えてみたところ,テールスライドというのは,つまるところ「リアがフロントを追い越す動き」なので(↓),
ブレーキでフロントの速度は抑えつつも,リアの速度は落とさない姿勢作りが必要という事のようです.ガツン!とブレーキを踏んでしまうとフロントの速度は落ちるが,同時にリアも速度が落ちてしまって追い越せない.一方,ブレーキを薄く・弱く踏むと,フロントの速度が僅かに落ちて,リアの速度が全然落ちてない状況を作り出す事ができ,これによって「リアが追い越す動き」を作り出せるようです.これはブレーキローターのサイズで考えると分かり易く(↓),
前後で同じ力を加えた場合,ローター径が大きい方(=フロント)がより強く止まるので,それを使って前後差を生むという事ですね(ブレーキを強く踏んだ場合,プロポーショニングバルブが前後のブレーキバランスを変えてしまうので,この差を作れない).
テールスライドのメカニズムが大分分かってきたので,これをより一層起こすためには前後の姿勢変化に差をつけるのが良さそう・・・という事で,リアの減衰を2段戻しに固定して,フロントの減衰を調整してオイシイところを探してみます.
最初は10段戻してに設定して,徐々に固くしていったのですが,そうするとまた滑る・滑らないの違いが出て来ました.「アレ? こっちの方向じゃないのか??」と思い,今度は柔らかくしていくと,また滑ったり・滑らなかったり.「ナンダコレ? どういう事だ??」と頭の中でクルマの動きをイメージしながら考えてみたところ,フロントの減衰の固さに応じてブレーキの踏み方を変える必要がある事に気づきました.
フロントの減衰が柔らかい時は,少ない力でも姿勢変化が起きるので,ブレーキを弱く踏んでも前傾姿勢→テールスライドが起きますが,逆に減衰が硬い時は,大きな力を掛けないと姿勢変化を起こせないので,ブレーキは強く踏まないとダメ.先述の前後のブレーキバランス差を用いて滑らせるには,フロントの減衰は弱い方向がマッチしているようです.
ただ,難しいのは,ならばフロントの減衰を最弱にしてやれば良いのか?というと,そうではないという点.
1wayのダンパーは,バンプ(ダンパーが縮む側)とリバウンド(ダンパーが伸びる側)の特性が同時に変化するので,最弱にするとリバウンド側も最弱になってしまう.リバウンド側を最弱になるとブレーキをリリースした後,即座にフロントが持ち上がるので,荷重がリアにすぐに移って立ち上がりでグリップが回復してしまう(=スライドが止まる).なので,スライドのきっかけを作りつつ,作った後のスライドをキープする,バンプとリバウンドのイイトコ取りが必要!
という事でそこからまた試行錯誤した結果,フロントの減衰は15段戻しが一番良い事が分かりました(↓).
この時点で14時半.最低限のレベルにまでは何とか持って来れましたが,まだ滑る・滑らないを自分の思い通りに出来ない.同じタイミングで同じ操作をしているつもりなのに,滑ったり・滑らなかったりする.「まだ何かあるのか?」と思いクルマの動きに意識を向けてみると,コースイン直後は滑り易いのに,周回を重ねると徐々に滑らなくなっていく事に気づきました.
「これはタイヤのグリップが変化しているな・・・」と思い,再び蘇武さんのトコに行って相談してみると,
「多分リアタイヤが徐々に温まってグリップが出るせい」
「FF車は,滑らないクルマを滑らせるようには出来ない」
「滑るクルマを滑らせないようにする方は出来るのだが」
「なので,やっぱりスタッドレスタイヤが欲しい」
「でも,今そんな事を言っても仕方がないので,滑らなくなったら途中で戻ってくるのが良いかも」
・・・との事でした.リアタイヤの内圧を変えて温まりを遅く出来ないかなぁ~?と考えましたが既に1.8キロですし,フロントの内圧を振ってみても,原因がリアでは多分動きは変わらないと思い,あとはドライビングで何とかする事に.
「さて,どうするかなー?」と考えて,ここまでずっと右周りばかりやっていたので,これで左リアが温まってグリップしちゃうなら,温まったタイミングで左周りに切替えて,冷えてる方のタイヤを使えば良いのでは?と思い(↓),
滑らなくなったな~と思ったら周回方向を変えるように変更.これで練習効率は上がりましたが,現状だとどうしてもパイロンを過ぎてからスライドが始まるので,立ち上がりで外側に膨らんでいくパターンが多く,こんなヒヤリハットも(↓).
カウンターでお釣りを貰うとガードレールにまっしぐらになってしまうので,左周りをやる時は,手前から滑らせるようにラインを調整.
これでほぼほぼ手持ちの手札を出し切ってしまったので,最後にリアの減衰を調整してオイシイトコ探し.やはりコチラも硬過ぎても・柔らか過ぎてもダメで,一番良いのは5段戻しである事が分かったのですが,そんなテストの最中にまたもヒヤリハット(↓).
またもお釣りをもらってガードレールへまっしぐらとなり,ブレーキ踏んだんですが,フロントが滑っている感触が分かったので,
あ,これは止まらん.終わった・・・.(´-ω-`)
と諦めかけたのですが,
ダメだ.諦めんな!
ブレーキを死ぬまで踏み抜けぇぇぇぇ!!!
ヽ(`Д´#)ノ
と途中で考え直し,なんとか持ちこたえました・・・(セーフ!).こういうのは練習会の目的ではないと思いますが,滑った後の危機的状況下でどうすべきか?の経験値も意図せず増やす事が出来ました(苦笑).
そんな感じで,そろそろやらかしそうな気配が色濃くなってきたので,クルマのセットも決まったし,これでラストにしようとした午後の13本目がコチラ(↓).
セットが決まったおかげか? クルマが狙い通りに動いてくれて,どこで滑るか? どこで止まるか?がちゃんと分かるので,
楽しい♪ (*´∇`*)
セットが出たおかげでタイヤの負担が減ったのか? ずっと右周りを続けていてもクルマの動きは変わらず,延々と滑り続けられました.良かった♪ 良かった♪ 最後に何とか辻褄が合わせられたなぁ~と満足感にも浸れたので,これで終わろうと思ったのですが,走った後に散水車が入り,コンディションが更に良くなりそうだったので,先程楽しかった欲に駆られて,最後に追加でもう1本(笑).
水量が多くなったので,より滑り易くなるかなぁ~?と思ったのですが,走ってみると逆.滑る・止まるは変わらず良く分かりますし,狙った通りにコントロールも出来るのですが,思っていたほど滑らない.どうやら水量は多過ぎてもダメみたいですね.ここまで多くなると,今度はフロントも滑り出して「リアが追い越す動き」を作り出しにくくなるようでした.
最後に追加の経験値を得る事ができ,知識・経験共にかなり広げられた練習会はこれにて無事終了.
帰りはウェット走行で汚れたEF8を洗車すべく,家の近くの洗車場に向かおうと思ったのですが,雨が強くなってきたので翌日に持ち越す事にしました(雨が降ってくるとお客が来ないので,早めに閉める洗車場なので).
練習会で蘇武さんと一緒にインストラクターを務められている茂木さんが,筑波の水質分析をして開発したという筑波ジムカーナ場専用洗車溶液「かる落ちくん」は後日試してみようと思います.
以上,長くなりましたが,滑らせる事を考え続けた1日でした.
台数が少なかった事もあり,列に並んでも10分程度ですぐに順番が回ってくるのでトライ&エラーをたっぷりとやる事が出来ました.おかげでクルマの理解が深まりましたし,ドライビングの引き出しも増えた気がします.最終的には何とか辻褄を合わせてスライドを楽しむ領域まで纏められましたし,とっても楽しくて充実した1日でした♪
また参加したいと思いますが,次はスタッドレスですね.
蘇武さん,茂木さん,荒川さん,お疲れ様でした&有難う御座いました!<(_ _)>
【おまけ】
この日は,春の全国交通安全運動の「交通事故死ゼロを目指す日」だったので,行き帰りの道はいつも以上に注意を払って走っていたのですが,帰りの首都高で後ろからサイレンを鳴らしたパトカーが急接近してきました.
「えっ!? オレ? マジ??」と思いながらバックミラーを見ていたところ,パッシングをされたので,左の車線に寄ったら「ご協力有難う御座いました~」と横を追い抜いて行きました.単に現場に急行するために先を急いでいただけのようですね(ホッ).首都高でパトカーに遭遇した事はほとんどないので戸惑いましたが,こういう方の経験値は増えなくて良いですね(笑).