
色々とすったもんだがありましたが,
フロントに低反発スプリングを投入したので,TC1000行ってテストしてきました.
新品タイヤも準備し,当日のコンディションは気温・路面温度共にマイナス値,気圧も1016hPaとマズマズなので,久方振りに40秒台をマークする気満々で臨みました.唯一気がかりだったのは当日の走行台数で,シーズンインという事もあって殺到すると如何に平日と言えども混み走になってしまいます.
台数が多い状況下で,フロントタイヤがタレないように気を配りつつ,ブレーキに熱を入れて~,リアタイヤを温めて~,前後のスペースを確保して~と全部同時並行でやるのは至難の業なのですが,
8時を過ぎてもこれしか台数がおらず,これはチャンスでは!?と期待しながら走行開始の時間を待ちました.
さすがにマイナス気温では外にいるのも辛かったので,車内で暖を取って時間を潰していたのですが,気がつけば隣に見慣れた青いER34が(↓).
平日のこんな朝に珍しいと思いクルマから出て挨拶すると,「これからはNANGKANGさんとお付き合いをする事に決めたので,VITOURさんにはサヨナラを言いに来た」との事.
「クリスマス・イヴだと言うのに,なんて酷い仕打ちを・・・」と内心で思いつつ,最後の思い出作りとして来たんですかぁ~?と話を振ると,終わりかけのVITOURにムチ打って最後一滴までタイムを絞り出させるとの事.いやはや女性って恐ろしいですね(苦笑).
そんなこんなでA1枠(9:00~)の開始時間となり,しょこさんはコースに飛び出していくと,
TEMPESTA ENZO V-01Rのベストタイムを更新(40.84秒).いやはや最後の最後までご奉仕するVITOURが健気で泣けてくる・・・.
そんな様子を見届けた後,しょこさんが40秒台に入れているなら私も入れられるはず!と気合を入れ直し,私の方はA3枠(9:40~)で出走.
この頃には路面温度はプラスの値(1℃)にはなっていましたが,それでも冷えている事は冷えているので入念にリアタイヤを温め,3周目には左リア・右リア共に喰いつき始めた事を確認出来たので,「ヨッシャー! 行くぜェ!!」と最終コーナーから全開で立ち上がり,1コーナーに飛び込んで行くと,
モクモクと煙を上げてスピン・・・.ターンイン時の感触に違和感はあったものの,リアタイヤが滑る気配は全くなかったので「大丈夫.これならイケる!」とアクセルを開けた瞬間にリアが破綻しました.乗っている時は「アレッ?」という感じで完全に虚を突かれ格好で,これでスピンするとは全く思っていなかったのでカウンターを当てる事も出来ず,暫く頭の中が混乱してました.
とはいえ,これだけモクモクと煙を上げればイヤでもリアタイヤは温まるので,1回ピットスルーして頭を冷やしつつ再度アタック.ところが今度は1コーナー手前のブレーキングポイントの目印がなぜだか見えない・・・.
いつもはこんな感じの路面の舗装が変わる境目を目印にして(↓),
1コーナーのブレーキングポイントを定めていたのですが,光の加減なのか? いつもの舗装の継ぎ目が見えない・・・(↓).
「うわっ! これどこでブレーキングしたら良いんだ??」と感覚でポイントを定めたら,どうやら手前で止め過ぎなようで,タイムも41.5秒と平凡に終わりました.新品の一撃として使えるのはあと1周しかないので,出来るだけブレーキングを遅らせるよう自分に言い聞かせつつ,再度アタック.
結果は
41.306 という酷いタイム・・・.
1コーナーのブレーキングで迷ってるわ,途中でラップタイマー代わりのスマホが転げ落ちるわ,新品タイヤのグリップに合わせられず進入角度を間違えるわ,洗濯板でのヒール&トゥをしくじるわで,本当に酷いドライビングでした(泣).しょこさんのタイムからして,EF8の性能をフルに引き出せれば40秒台は確実に届く条件だったかと思いますが,ドライバーがヘタレ過ぎ.以降も気を取り直してアタックしてみましたが,新品効果が終了したので計測3は 41.494 と予定調和の0.2秒落ち.これで今年も新品投入は不発に終わりました・・・.orz
以降はフィーリングチェックに切替えたのですが,
1コーナーのブレーキングポイントが定まらないのはともかく,ターンイン時のフィーリングがなんか変.何が? どう? おかしいのか?を上手く言葉に出来ないのですが,何となく曲がる手応えがない感じ.その割にはステアを切ればちゃんとクルマが曲がるので,自分の感覚とクルマの動きが合わないというか,タイヤのグリップをステアリングを通じて感じ取れないというか,何とも違和感ありまくりのフィーリングでした.
「手応えがない」というキーワードから,恐らくこれが
HALの低反発スプリングの特性なんだろうと思い,
「低反発はサーキットに合わない」と仰っていた人達の言いたい事が何となく分理解出来ました.確かにこのフィーリングを嫌う人は多いだろうなぁ~.
とはいえ,折角付けたのだから,何とかコレの性能を引き出してみようとA6枠(10:40~)で再びコースへ.
日向ぼっこ作戦でリアタイヤを温め(↓),
上がってきた路面温度との合わせ技で,フロントタイヤに熱が入り切る前にアタックを仕掛けてみたのですが,
今度は1コーナー手前の境界線がはっきり見え,ブレーキングポイントをしっかりと見極めたアタック出来たものの,計測1でも 41.614 と平凡なタイム.以降は41.8秒しか出なくなり,タイヤ的にはこれが限界そう.何とかタイムを削り取る方法がないか? アノ手コノ手と試してみましたが,美味しいポイントが上手く掴めず.ただ,色々試す中で理解出来たのが,
・ステアリングを切った瞬間の手応えは,やはりない
・手応えはないが,ステアリングを切ればクルマ自体は曲がろうとする
・ブレーキリリース後も荷重が残るので,舵角を増やしてもアンダーステアにならない
・中舵で曲がっていたところを,大舵にしてもグリップがスッポ抜けず,曲がる
・但し,大舵にするとインリフトする
という点.ならばこれらの特性を利用し,ターンインで意図的に大舵を入れ,インリフトを誘発し,エイペックス付近で小回りするV字状のラインを狙えば,タイムを削り取れるのでは?と思い試してみると,
曲がり過ぎ!
リアが滑り出した瞬間,カウンターを当てつつバランス取ればギリギリ抜けられるかなぁ~?と思ったのですが,ノーズが白縁石(↓)の方を向いたので,
「うぉっ! ヤベェ,この角度だとアンパネが割れる!!」 ∑(・o・; )
と判断し,その場でクルッと回し,尚且つ,縁石に乗り上げる前にクルマが止まるよう努力しました.それでも左前端部が白縁石に当たるかなぁ~?と思ったのですが,何とか間に合ったようで,一時停止後,ゆっくりと白縁石を跨いだら無傷でした(安堵).やはり攻め込んでいくとインリフトのコントロールが難しく,この辺りはCR-Xっぽいちゃあ,CR-Xっぽいのですが,もうちょっと穏やかにしたいところですね.
そんなヒヤリとするシーンもありましたが,合わせ込み方が掴めてきたので,集中力を上げて1周を纏めに行くと,
16周目のタレたタイヤで 41.625 と計測1の0.01秒落ちまで詰め寄る事が出来ましたが,この仕様だとこれが限界かなぁ~という感じでした.更に追い込んだ事で掴めた情報としては,
・大舵には出来るが,その分だけ操舵抵抗で失速する(ボトムが遅い)
・タイヤを捩じり過ぎているせいか,フロント外輪がつんのめる印象がある
・これは多分,1本背負いのような姿勢(↓)になってるせい
・これだとタイヤ1本に荷重を掛け過ぎ
・この走らせ方をするなら,もっとバネレートを上げないとダメ
といった感じでした.あと走行中に思ったのが,
ストレート遅くね?! (°-°;)
という点.外気温1桁台の割にはクルマがなかなか前に進まない(トラクションが掛からない)印象を受けました.
実際,最高速も130km/hを超えるか超えないかといった辺りで,
過去実績ベースだと130km/hは余裕で超えて,131~132km/hといったくらいだと思うのですが,車速の伸びが今一つな点が気になりました.実はクルマが前に進まない印象は街乗りレベルでも感じていて,これも低反発スプリングの特性なのか・・・?と気になっています.
まぁ,今回フロントのキャンバー角も変わっているので,この日感じた事が低反発スプリングによるものなのか? キャンバー角が減った事によるものなのか?を後日正しく見極める必要がありますが,いずれにせよ,
「低反発,ムズイ・・・」 (´д`;)トホホ…
という印象は拭えませんでした.
こんな感じで頭を抱える私を尻目に,2本目で更にVITOURベストを更新し(&タイヤもワイヤーが出るレベルまできっちり使い切り),意気揚々と引き上げていく,しょこさんを遠目に見ながら,手早く後片付けを済ませて筑波サーキットを出ました.この日はサロンがやっていない事は分かっていたので「お昼どうしようかなー」と思案し,来月で閉店するというコチラのお店へ(↓).
帰り道から大分逸れて遠回りなのですが,まぁ,一度くらいは記念に食べておこうと「らーめん」を頂きました(↓).
その後,ショップに行って異音解消の報告を工場長にしつつ,次の部品の手配をしつつ,家に帰って不貞寝してました(ブログ書く気も起きなかった).
以上,「低反発,ムズイ・・・」と感じたTC1000でした.しょこさん,お疲れ様でした!