日光でEF8の先輩に惨敗した事もあって日光ネタはもういいや・・・と思っていたら,EF8の先輩から「
数年前のプロの走行と比較せよ!」とお達しが出ました.
現状1秒チギられているので,これ以上の伸び代は見つけ出したくなかったのですが,次回のハンデ戦で正当なハンデタイムを主張するためにも,ここは一つ真面目に比較してみたいと思います.
さて,通常であれば,ここでロガーデータを引っ張り出して比較するところなのですが,今回はフリクションサークルのボールの動きに着目して,車載映像から分析してみようと思います(上:プロ 下:先輩).
1コーナー
新路面で最終コーナー立ち上がりの加速が良かったのか? 先輩の方が進入速度が高かったようです(2km/h差).そこからの1コーナー目がけてブレーキングとなる訳なのですが,
ボールの動き(白丸)を見ると,先輩(下)はポストを過ぎた辺りからボールは上(減速方向)に向かい,アクセルOFFしているのが分かります.さすがにちょっと早過ぎでは?と思いますが,
全開で加速していって即座にブレーキングしたプロ(上)はカウンターを当てているので,これを嫌っての操作なのでしょうね.ボールの動きを見ると上へ進んだ後に右横へ移動している先輩(下)に対し,プロ(上)は右斜めに真っ直ぐ伸びている点からもGの掛け方が違う点が面白いです.
1~2コーナー間
1コーナーの進入で挙動が乱れていない先輩は,そのままゆるやかに2コーナーに向かって減速していくのですが,一方のプロは,
この辺り(↑)でアクセルを入れて,減速し過ぎないよう補正しています.ボールの動きを見ると,先輩(下)の方はボールが同じ位置に留まっていますが,プロ(上)の方は前に進んだ後,一度水平位置まで戻って,その後に限界まで真横に進んでいる様子が分かります.プロ(下)の方はタイヤのグリップを余らさず,常に使い切っている感じですね.
2コーナー
先輩がG変化の緩やかな操作であるのに対し,プロはメリハリの効いたドライビングなので,ボトムは8km/hも低いです.下げるところは下げるって感じですね.
3コーナー
ボトムを落とした分きっちり向きを変えられるので,プロ(上)の方が早くアクセルを踏めてます.
4コーナー
そのまま一気にプロが突き放すのかなぁ~?と思っていたら,意外や4コーナーでは先輩(下)の方が速度は高いです.この辺りは路面の差ですかね・・・?(プロの方は再舗装前)
6コーナー進入
4コーナー脱出の時点では上回った先輩(下)ですが,そこから先が伸びず,6コーナー進入の時点ではプロ(上)が10km/hも上回っています.
速度が伸びなかった原因はどこにあるのかな?と見てみると,フリクションサークルのボールが,プロ(上)がほぼ左端に張り付いているのに対し,先輩(下)の方は左右に暴れているのが分かります.ステアリング操作を見てもプロはほぼ舵角一定であるのに対し,先輩の方は若干コントロールが入ってますね.ここにまだ先輩の伸び代がありそうです.
6コーナー
ここまでの比較で,プロと先輩とでドライビングスタイルの違いが見てとれるので,6コーナーのボトムもプロ(上)の方が7km/h低い結果となっています.
6~8コーナー間
6コーナーでは立ち上がり重視のプロとボトム重視の先輩という構図になっているのですが,不思議な事に・・・,
6コーナー通過後の2→3速へのシフトアップタイミングはほぼ一緒.つまりこの地点でのタイム差は,ほぼないって事です.
8コーナー
そのまま8コーナーに飛び込んでいく訳ですが,110km/hまでは互角だったものの,
ここから1コーナーと同様にピッチングを抑えようと緩やかに減速する先輩(下)に対し,プロ(上)はもう一伸びさせ,ここまで(↓)アクセルOFFを我慢しています.
ボールの動きを見ると,先輩(下)の方は舵を入れた後,そのままタイヤのグリップに任せて加速も減速もさせていないのに対し,プロ(上)の方は舵を入れた後もアクセルを緩めず,もう数km/hを捻り出している感じですね.そして,進入が数km/h高いなら,ボトムも下がるだろうと思いきや,
プロ(上)と先輩(下)のボトムは,ほぼ一緒.プロは操舵抵抗を上手く使って短時間で減速を済ませているからでしょうね.
9コーナー
8~9コーナー間のボトムが一緒であれば当然ですが,9コーナーの脱出速度も一緒.
同じクルマであればここから先は差が出ないのでバックストレートも互角となります.
10コーナー
ここも1・6・8コーナーと同じパターンですね.先輩(下)の方が早めにブレーキングに入っています.
11コーナー
10コーナーでブレーキングを開始して以降は大きな差はないのですが,11コーナーに向けてターンインする際のボトムスピードはプロ(上)の方が7km/h低いです.
ドライビングスタイルの差というのもあるとは思いますが,この後のスピードの伸びは両者に違いがなかったので,路面のせいじゃないかな?と思っています.
以上,先輩のアラを探せ!でした(笑).
先輩のEF8はフロントヘビーな事もあって挙動がピーキーなので,ピッチングをなるべく抑えてターンインしたい,という先輩の思惑はよく分かります.今回も1度突っ込み過ぎてスピンしたみたいですし(↓),
こういう振り回すコースでは扱いに手こずるクルマなんでしょうね.対して,数百馬力のハイパワー車を手懐けているプロからすると,この程度のピーキーさは全然余裕の範疇で,我々が躊躇する領域でも,もう一歩奥まで攻められるというのが車載から見てとれます.
路面の効果があったとはいえ,EF8の先輩はこれでプロのタイムに肉薄した訳ですから,次の対戦で先輩に詰め寄るためには,相手のクルマが苦手としているブレーキングの突っ込みでタイムを削り取るしかないんだな・・・と改めて思いました.
Posted at 2022/04/20 17:45:14 | |
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EF8の先輩 | 日記