今回のアップデートにより実現した,新たな解析結果です.
事前に計測パラメータを予習してから走行したものの,街乗りでは動き方が分からなかったパラメータがいくつもあったり,当然ですが走行データを解析するためのツールではないので,サーキットの1LAPを上手く分析する方法で悩んだり,思いの外手こずってしまいました・・・.
まだまだLINKの制御方法の理解も不足しているので,もっと勉強しないとダメなようです.
さて,それでは早速,当日ベストのデータを見てみましょう.
グラフは上から順に,車速,回転数,カム切替,スロットル開度(=アクセル開度),ブレーキSWです.
1コーナー進入(2:52時点)
トップスピードは125.6km/h.GPSロガーの計測値は125.9km/hだったので,GPSロガーの精度も結構高いですね.ブレーキング時にアクセル→ブレーキへペダルを踏みかえるのに掛かった時間は0.25秒.これが早いのか遅いのかプロの操作と比較してみたいところですね.
1コーナー出口(2:54時点)
ブレーキングを終えて再びアクセルを踏み始めますが,13.7%くらい踏んだところでアクセルを戻してます.恐らくアクセルを少し踏んでフロントタイヤの反応を確認したところ,余力がない(=横方向に目一杯使っている)のが分かったので,アクセルを戻してフロント荷重を増やしてやり,余力が生まれるのを待っているのだと思います.
その後,約半分(56.4%)まで踏込みますが,今度はインに寄り過ぎてしまったので,再びアクセルを戻して舵角を合わせている感じでしょうか(動画で見ると↓のポイントです).
このラップは1回ピットに入った後なので,タレていたタイヤが復活し,一時的にグリップが回復している状態だったのをドライバーが合わせきれていなかったという事だと思います.
"ブレーキ→アクセルに踏み変えたポイント(2:54時点)"から"最終的に全開となるポイント(2:56時点)"までの1.65秒間,ここが勿体無いですね.このアクセルをなかなか一定で踏めない操作の結果,回転数も落ちてローカムに切り替わっているので,「踏めずとも戻さない操作」が出来るようになりたいものです.
(そのためには,フロントタイヤのグリップがもっと必要な気もしますが・・・)
1ヘア進入(3:02時点)
進入のブレーキングにおけるアクセル→ブレーキへの踏み変えは,先程と同様に0.25秒.私の反応速度としては,これが限界なのでしょうね.
回転数が4700rpmを下回ったところでヒール&トゥを行い,5400rpmで3→2速へシフトダウン.ところが,クラッチをつなぎ終わると回転数は5800rpmに跳ね上がっているので回転が合ってない(アクセルの煽りが足りない)ですね・・・.動画やGPSロガーだと,こういう細かいミスは分からないのですが,正確な回転数が読めると下手くそなのがモロバレですね(要練習!).
1ヘア出口(3:05時点)
この立ち上がりはスムースにアクセルを踏めているのでOKでしょう.ただ,やはりここはVTECが外れてローカムになるんですね(回転数:4400rpm).画像で見ると,
↑で踏み始めて・・・
↑でハイカムに切り替わるようです.
時間にして約1.5秒ですが,このローカムでのパワー勝負はLINKによる再適合が実力を発揮するポイントなんじゃないかと思っています.旧ECUはカムの切替ポイントが4500rpmなのでハイカムは維持されていますが,回転が低いのでパワーは出てない(=谷の状態)だったはず・・・.
2ヘア進入(3:10時点)
ここのブレーキング時のアクセルの戻しが緩やかですね.ペダルの踏み変えに0.69秒掛かっています.このアクセルの戻し方が例のコーナリングの秘訣なのか・・・??
2ヘア出口(3:15時点)
ここはアクセルを微妙にコントロールしている様子が良く分かりますね.注目すべきポイントとしては,ちょうどアクセルを全開にしたポイントでハイカムに切り替わっている事でしょうか.アクセルワークが忙しいですが,とにかく回転数を落し過ぎないようにコーナリングする事が重要そうです.
バックストレッチ(3:18時点)
ちょうどここで2→3速にシフトアップ.シフトチェンジに掛かった時間は0.65秒.これも遅いのか早いのかプロの操作と比較してみたいところです.ちなみに約8000rpmでシフトしてますが,3速に入った後の回転数は5500rpmでハイカムは維持出来ているのでOKだと思います.
洗濯板進入(3:22時点)
ここも進入で5200rpmからヒール&トゥ.しかし5500rpmまでしか上げられておらず,2速につないだ後は6100rpmまで吹け上がっています.ムムム・・・要練習ですね.
最終コーナー(3:26時点)
ここもアクセルでコントロールしている領域ですが,ほんの一瞬だけ(約0.4秒)VTECを外れていますね.回転数は5600rpmなので,ここはハイカムを維持したい.外れた原因は別途調査するとして,リセッティングしてもらう必要があるかも・・・??
また,ハイカムに切り替わった後,アクセル開度が32.9%→11.5%に落ちているので,ここも「踏めずとも戻さない」操作をしたいところですね(動画で見ると↓のポイント).
以上,分析結果でした.
やはり回転数とスロットルの動きが正確に分かるのはオイシイですね.ヒール&トゥ等の操作の荒さが白日の下に晒されます.今回は初計測で比較材料がありませんが,データを蓄積して成否の判断基準が作れればドライビングのスキルアップにつながりそうです.
Posted at 2018/08/20 03:01:11 | |
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