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2019年06月15日 イイね!

インリフト量の調整

インリフト量の調整2連敗となったTC1000ですが,敗因の1つに2ヘアのバランス悪化がありました.

以前発生した2コーナーでのリアがムズムズする現象に対する予防策として,リアタイヤの内圧を落し,タイヤのOUT側も接地させる事で安定性の向上を図りました.事前のテストでも感触は良好で,2コーナー以外でのバランスの変化も感じなかったのですが,どうも路面温度が上がり過ぎると逆効果で2ヘアで向きを変えづらくなってしまいました.

当日,その場で色々対策を施し,多少の改善効果はあったので,細かく分析しておきます.


対策①:リアタイヤの内圧UP(220→225kPa)
1本目終了後,リアタイヤの表面温度を測ってみたところ,OUT側=IN側となっており,全面均一に接地してしまっている事が分かりました.

そこで,リアタイヤの内圧を5kPa上げて,タイヤの形状が凹→凸に変更.リアタイヤのOU側を接地しにくくする事でスライド量を増やす事を試みました.結果は以下の通りです(青:220kPa時 赤:225kPa時).



「これこれ.この感触!」という感じで,ステアリングの操作に合わせてリアがスライドし,狙い通りに向きを変えられるようになりました.エイペックス付近で狙い通り向きを変えられるので,225kPa(赤)の方が2ヘア出口で内側にいるのが分かると思います.

LAP+でこのセクター(SCT.3)のタイムを比較すると,

 220kPa ・・・ 11.062
 225kPa ・・・ 11.068

とほとんど変わりませんが(厳密には落ちてますが),その後のバックストレートのスピードは,向きが変わっている分しっかりと伸び,0.8km/h上回っています.


対策②:リアの減衰力低下(2段戻し→3段戻し)
対策①で効果が確認出来たので,更に内圧を上げるのも手だったのですが,20分の走行枠内でそれをやるのは非現実的だったので,今度はリアの減衰量を1段下げて,OUT側のロール量を増やし,それによって間接的にイン側のタイヤを持ち上げる(接地面を減らす)方法を試してみました.



結果は以下の通りです(青:2段戻し 赤:3段戻し).



3段戻し(赤)の方が出口で流れているのが分かりますね.当然タイムの方も,

 2段戻し ・・・ 11.068
 3段戻し ・・・ 11.097

と悪化していました.更に向きが変わり易くなっているはずなのに,なぜタイムが落ちたのか?その理由が次で分かります.


対策③:意図的にロールオーバーを起こす
2本目の結果から,向きが更に変わり易くなったので,これを活かすべく,ドライビングで意図的にロールオーバーな状態を作り出して更にインリフトさせる事を試みてみます.ちなみに,ロールオーバーというのは,ジムカーナで時折見るコレ(↓)の事です.



勿論,EF8の重心高+71Rのグリップ力では,ここまでのオーバーアクションに持ち込む事は出来ませんが,EF8ならではの方法で,近い挙動を意図的に起こす事は可能です.

これは,

 トップレベルのジムカーナ車両の挙動を学び, → <全日本ジムカーナ観戦>
 3月にやり方を考えて,                → <TC1000 インフィールド攻略>
 その後,ひたすら反復練習,            → <最多周回数獲得! そして夏ノ陣へ>

・・・して身に付けたものなのですが,こういう場面で役に立ちましたね.


では1回目のトライから動画でご覧頂きましょう.



進入で上手くインリフトをさせる事が出来たものの,角度がつき過ぎてカウンターを当てる状況になってしまいました.ラインも見てみましょう(赤:通常時 青:ロールオーバー時)



ロールオーバー発生時(青)の方がブレーキングで上手くイン側に切り込めていますが,その後,カウンターを当ててしまったので,結局アウト側に膨らんでしまいました.ただ,タイム的には,

 通常時        ・・・ 11.097
 ロールオーバー時 ・・・ 11.003

明らかに速くなりました.


続けて2回目のトライ.



カウンターの量を減らして,ロール量をキープするように微調整してみましたが,今度はロール量が大き過ぎてフロントの接地が薄くなり,トラクションを失ってしまいました・・・.



LAP+で比較すると明らかですね.青丸の部分で,ロールオーバー時(緑)の方がボトムで横滑りして,なかなかクルマが前に進まない(速度が上がらない)のが分かります.タイム的にも,

 通常時        ・・・ 11.097
 ロールオーバー時 ・・・ 11.096

という感じで進入で得たゲインを,立ち上がりで失っているのが分かります.
つまり,これは「やり過ぎ!」という事ですね.


以上,比較結果でした.

当たり前の事なのですが,やはりタイヤの内圧は路面温度に合わせて,細かく合わせ込まないとダメですね.フロントのシビアさは日光で学んで認識していたのですが,まさかリアも,ここまでシビアだとは思いませんでした(反省).

今回,対処療法的にリアのロール量を操作してみましたが,やはりリアの減衰を下げる方向性は間違っていますね.ドライビングがシビアになってしまいますし,LSDへの負担も大きいです.何よりローパワー車の命であるフロントのトラクションを失うのが痛い.

方向性としては,足はこのままで,ホイールのインセットかタイヤサイズで微調整する感じかな?と思っています.あるいはフロントの減衰をもっと上げてみるのも手(ダンパー交換が必要ですけど).個人的にはリアのスタビを太くして,フロントのロール量を減らした状況をテストしてみたいのですが,なんせEF8用のスタビなんて手に入らないからなぁ・・・.

あと,プロにも指摘されていますが,低速域に振り過ぎて,高速域がややナーバスになってきているので,更にリアの安定感を削るのであれば,そろそろ空力も考えないとダメそう.空力を試すなら年一の国際コースチャレンジの前に完成させる必要があるし,それを踏まえると時間はあまり残ってない.

色々と悩みが尽きませんが,次の冬に向けて引続き人もマシンも進化させていきたいと思います.

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何シテル?   08/03 15:42
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.4/TC1000 ...
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