
年1回の国際コースチャレンジ,今年の舞台は富士スピードウェイとなりました.
昨年,体験走行で走っていますが,ヘルメットを被って走るのは3年振り.前回はどんな感じだったかなぁ~?と
当時のブログを見返したり,車載を見返したところ,「コース幅が広過ぎてライン取りが分からない・・・」「ひたすらアクセル全開で走れて楽しい!」という記憶が甦ってきました.
ただ,当時の車載を見返してみると「本気で走ってんのか!?」と思いたくなるくらい,ラインが温いですね・・・.
アウト側にスローダウンしたクルマがいた1コーナー(↓)は仕方ないかもしれませんが,
コカ・コーラコーナーの出口とか(↓),
アドバンコーナーの出口とか(↓),
アウト側を残し過ぎな気がします・・・.
まぁ,それだけ進入速度が経験した事がない程高く,タイヤを限界まで使い切る程,攻める勇気がもてなかったのだと思いますが,それにしても温過ぎかな・・・と反省させられました.
そこで,今回は,速度の恐怖感を一先ず横に置いて,全開で攻めきれたら一体何秒出せるのか?をGT6を使ってシミュレーションしてみました.
まずは,EF8のスペックを調整.
実車 ・・・ 最高出力:181PS 最大トルク:16.5kgfm 最高回転数:8800rpm 車重:981kg
GT6 ・・・ 最高出力:181PS 最大トルク:17.4kgfm 最高回転数:8800rpm 車重:986kg
出力と車重は近い値に合わせられましたが,トルクが1kgfm近くGT6の方が大きいですね・・・.
次に,この数値ベースで,各ギヤの車速が実車と合うようにギヤ比を調整.
実車 ・・・ 1st:3.230 2nd:2.105 3rd:1.458 4th:1.107 5th:0.848 ファイナル:4.400
GT6 ・・・ 1st:3.400 2nd:2.200 3rd:1.560 4th:1.194 5th:0.991 ファイナル:4.060
タイヤの外径が違うのか,ギヤ比が大分異なりますが,この設定でTC2000のタイムが実車-0.5秒くらいだったのでOKとしました.それでは,早速走行開始!
1本目は,なるべく前回の走行ラインをトレース出来るような車速にコントロールして走行.続く2本目でゲームならでは限界走行をしてみました.結果は以下の通り(青:前回走行模擬 緑:ゲーム内全開).
ターン1(TGRコーナー:1つ目の赤丸),ターン3(コカ・コーナーコーナー:2つ目の赤丸),ターン5(アドバン・コーナー:3つ目の赤丸),ターン9(第13コーナー:4つ目の赤丸),ターン11(パナソニックコーナー:最後の赤丸)でボトムスピードの上昇が見られ,特にターン3の差が大きいですね.
ちなみに,GT6上のタイム差は以下の通り.
前回走行模擬 ・・・ 2'10.981
ゲーム内全開 ・・・ 2'08.483 (-0'02.498)
恐怖心がなければ約2.5秒タイムが縮まるという事になりますが,その内訳を見てみると,
直線02-03 ・・・ -0.6秒
直線03-04 ・・・ -0.1秒
直線04-05 ・・・ -0.9秒
直線06-07 ・・・ -0.7秒
直線10-11 ・・・ -0.1秒
ボトムを上げたコーナーの先のストレートが長ければ長い程,大きな差となってくるようです(当たり前と言えば当たり前ですが).中でも100Rに効いてくるコカ・コーラコーナーの出口,300Rに効いてくるアドバンコーナーの出口が稼ぎ所になりそうですね.
とは言っても「所詮,ゲームはゲーム・・・」とも思ったので,もう少し詳しく各コーナーの進入速度とボトムスピードを比較してみました.
例えば,コカ・コーラコーナーの場合,
実車 ・・・ 153→106km/h (Diff:47km/h)
GT6 ・・・ 163→118km/h (Diff:45km/h)
実車はTGRコーナーの立ち上がりを抑えたせいで進入速度が10km/hも低いですが,減速量の絶対値は実車と大差がなく,横Gの限界という意味では,それなりの精度でシミュレート出来ているようです.つまり,このコーナーで言うなら「あと2km/hボトムを上げる努力をしてみるべき」という事ですね.
一方,アドバンコーナーの方は,
実車 ・・・ 133→75km/h (Diff:58km/h)
GT6 ・・・ 139→75km/h (Diff:64km/h)
という結果で,ボトムが実車と同等だったので,やはり,ここからも横Gの限界は上手くシミュレート出来ているようです.だとすれば,この結果から実は300Rのカギとなるのはアドバンコーナーの出口ではなく,300Rの途中のコーナー(720R・230R)のライン取りの方かもしれない・・・という事実が浮かび上がります.
そこで,720R・230Rのエイペックスの速度を比較してみると,
実車 ・・・ 720R:138km/h 230R:170km/h
GT6 ・・・ 720R:140km/h 230R:167km/h
トルクが1kgfm大きいGT6の方が車速の伸びが良いはずなのですが,230Rの地点では実車の方が車速が伸びています.つまり,実車は距離よりもボトムスピードを優先したライン,一方,GT6はボトムより距離を優先したラインだった可能性が浮かび上がります.この辺りは,もう少しGT6でライン取りを研究してみると,新たな気づきが得られるかもしれません.
以上,GT6によるシミュレーション結果でした.
昨年の鈴鹿は,タイム更新を狙ったものの,僅か0.1秒の短縮に留まりましたが,このGT6での練習の成果が果たして実戦で通用するのか?
昨年の鈴鹿のタイム(2'46.747)換算だと,2'12.215.
3年前のタイム(2'15.240)-2.5秒だと,2'12.740.
という結果から,本番では2分12秒台辺りをターゲットにして頑張ってみたいと思います.