昨年11月にTC2000を走った際の振返りで「最終コーナーのブレーキング改善」を掲げました.
この対策としてフロントのブレーキパッドを,Project μの
RACING-N+→
RACING-N1に変更し,TC1000でのテストの結果からも確実に初期の制動力は落ちている事が確認出来たため,TC2000では上手くハマるだろうと思っていました.
これと並行して,バックストレートでのプロとの差(0.9秒)の原因は何なのか?考えていたところ,1つの仮説が思い浮かびました.
それが「タイヤの外径」です.
プロ走行時 ・・・ RE-71R 215/45R16 (外径:600mm)
前回走行時 ・・・ A052 205/50R15 (外径:587mm)
ローパワーなEF8の場合,外径を小さくして少しでも加速力を稼いだ方が最高速が上がるのでは?と思い,15インチに小径化したのですが,実はこれが裏目に出ていて,小径化によってタイヤ1回転当たりの距離が短くなった結果,"スピードの伸び"が鈍ってしまったのではないか・・・?と.
トルクが明らかに不足している状況であれば,確かに小径化(ローギヤード化)した方がタイヤを1回転させるのに必要な時間が短くなります.しかし,もし仮にトルクが余っているのであれば,1回転の時間は変わらず,逆に1回転で進む距離が短くなってしまうため,結果的に車速の伸びが鈍ってしまうのではないか? そんな仮説が頭をよぎりました.そこで,今度は反対にタイヤを大径化(A052 225/50R15:607mm)してみる事にしました.
それでは,その比較結果です(緑:225幅 青:205幅).
上が車速,下が両者のタイム差(225幅が速いほど上に行く)です.2ヘアの立ち上がりで0.2秒稼げていますが,これは225幅のグリップ力によるものなので横に置いておくとして,その後の3~4速領域(赤丸の部分)で0.15秒稼げています.中でも特に顕著なのが4速領域ですね.3速で引っ張る時間が少し長かった効果もあると思いますが,終端速度で3.1km/h伸びており,「やっぱり外径が原因だったのか!」と思ってしまいます.
そこで,プロ走行時のデータと比較してみると(緑:プロ 青:私),
ガーン.これでもまだプロの方が車速が伸びてる・・・.2ヘアの立ち上がり~最終コーナーのブレーキングまでに0.7秒も引き離されています.前回は同じ区間で0.9秒引き離されていたので,確かにそれよりは確実に縮まってはいるのですが,ほとんど焼け石に水状態.一体この差は何が原因なんだ!?
原因がさっぱり分からないので,試しにプロのセカンドベストとも比較してみると(緑:プロ 青:私),
今度はほとんど差がついていない・・・.つまり,プロは計測2周目(セカンドベスト)→計測3周目(ベスト)の間で"何か"を見つけて,ストレートで0.7秒稼いできたという事です.ようはドライバーの腕の差.
とは言いつつ,どうやったら0.7秒稼ぎ出せるのか全く分からん・・・.
一体どんな技を使えば,ストレートを速くする事が出来るんだぁ~??orz
以上,更に迷宮に迷い込んだTC2000の解析結果でした.
ちなみに,ブレーキの方の効果は1番上の比較結果を見てもらうと分かりますが,1コーナー,1ヘア,2ヘア,最終コーナーと,全てのシーンで減速量を抑える事ができ,コーナーを抜ける毎に0.1秒ずつ稼ぎ出しています.これに1ヘア~ダンロップ間の2→3速シフトミス解消,ダンロップコーナーでの110km/h旋回速度維持,225幅を活かした最終コーナーでのボトムスピード引上げ等が加わって,0.9秒の短縮に繫がったのだと思います.
今回7秒台に入れられて嬉しい事は嬉しいのですが,A052の,それも225幅まで使ったのに3年前のプロに追いつけないとは・・・.ホント自身の技量が情けなくて,泣きたくなる結果でした(やっぱりプロは凄い!).
Posted at 2020/02/10 06:22:00 | |
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セッティング(タイヤ) | 日記