
COVID-19の影響で,世界的にモータースポーツイベントが開幕戦を迎えられない状況ですが,超ローカルな戦いであるEF8の先輩との闘いには無関係(笑).こちらは無事開幕戦を迎えました.
初戦の舞台は私のホームコースであるTC1000.2週間前に
40秒台に入れられた事,今後,先輩もRE-71RSを投入してくる事等から,真っ向勝負で勝つ機会は「今回しかない!」と気合を入れて臨みました.
残念ながらアタックシーズンが終わりを告げ,気温がかなり上昇する事が予想されたため,40秒台に入れるのは無理ですが,何とか41.2秒くらいは出したいところです.
さて,現地に着くと,いつもは先に来ている先輩の姿が見えません.「まさかの寝坊か!?」と心配していたら,開門から30分以上過ぎた辺りでようやくご到着.挨拶を交わすと,なんといきなりショッキングなモノを見せられます!
なんと,来る途中の高速で走行中にアンパネが脱落したとの事.幸い事故になる事もなく,何とかパーキングエリアに辿り着いて,ジャッキアップして引っぺがしたそうです.周囲のクルマ含めて大事にならなかったのは幸いでしたが,いきなりケチがついてしまいました.
こんな状況なので,今回はアンパネなしで走行するしかなく,空力の前後バランスが崩れてしまいますが,それを打ち消すだけの武器を先輩も揃えてきていました.
予告通りの17インチ(245/40R17)のRE-71R!
そして,リフレッシュエンジン!(ヘッドカバーがキレイ)
アンパネを失ったとはいえ,これだけの武器を揃えているのですから,
昨年の最終戦と同様に0.3秒のハンデを要求したところ,「40秒台に入れたヤツが,何を言っている!」と却下されてしまいました・・・.このため,今回は史上初(笑)のノーハンデ戦となります.
さて,早速1本目.
この日の気温の上昇具合を考えると,この1本目が勝負.しかも最初の数周しかチャンスはないと思い,完熟走行中に入念にブレーキとリアタイヤを温め,計測1周目で勝負!
ところが,エンジンが全然吹けない・・・.アタックの途中で「何だコレ? 何でこんなにエンジンが遅いんだ!?」と,びっくりするくらい.案の定,タイムは 41.427 止まり.いくら気温が上がったとはいえ,それでも15℃以下.「たった5℃で,こんなに違うのか!?」と戸惑いつつ,ここから先は何度アタックしてもタイムは落ちる一方でした・・・.
そして,1本目の結果は,
先輩 ・・・ 41.325
私 ・・・ 41.427 (+0.102)
予想通り,先制攻撃は失敗・・・.この0.1秒がとてつもなくブ厚く感じました.
続けて,2本目.
内圧だけ調整しましたが,計測1周目が 41.482,計測2周目が 41.485 と完全に頭打ち.先程と同様に,これ以降は周回を続ける度にタイムはズルズルと落ちていき,「コレ,本当に2週間前と同じタイヤなのか!?」と思うくらいグリップしない(タイヤがオーバーヒートしてる?).常に狙ったラインからタイヤ1本分くらい外にズレてしまい,ブレーキングで合わせ込もうと思っても,ストレートが遅いので絶対的な荷重移動量が足りず,ボトムスピードが上げられない.完全に悪循環にハマってしまった状態で,どんなに足掻いても,もはやどうしようもありませんでした・・・.
一方,先輩も,
41.372 とタイムが伸びず,両者ともに0.05秒ダウン.
先輩 ・・・ 41.372
私 ・・・ 41.482 (+0.110)
最後の3本目.
このまま走っても勝ち目はないと思い,私の方は勝負に出ます.
リアタイヤをA052→RE-71Rに変更!
ドオーバーになるのを承知で,積極的にリアを出して旋回速度を上げる作戦に出ます.既に2本走って温まったA052と,今から内圧を上げるRE-71Rの組み合わせなので,リアが温まるまでは怖いと思っていたら,
1周目に案の定,
スピン!
でも,これでオーバー挙動が出せる事が確認出来たので,フロントが温まり過ぎる前に勝負!!
ここまでのベスト(1本目)に比べて,ストレートエンドで2km/hアップ.1コーナー通過時点で -0.05秒,1ヘア通過時点で -0.15秒・・・これはイケる!?
そして,勝負のインフィールドへ.
1本目の映像と見比べてもらえば分かりますが,ステアリングの戻しもアクセルONのタイミングも,とんでもなく早い!
(乗ってて,途中から4輪ドリフト状態になっているのが分かりました)
GPSロガーのデータを見ても(赤:1本目 青:このラップ),途中から4輪ドリフト状態になり,おかしな角度で曲がっているのが分かると思います.
「これは出たかー!?」と思いましたが,タイム表示は 41.595・・・.
どうやら4輪ドリフト状態でボトムスピード自体は高かったようなのですが,ドリフト状態であるためクルマが前に進まず,横滑りして洗濯板までに0.4秒もロスしてしまったようです(作戦失敗).
これで万事休す・・・.最後の足掻きで先輩を追走してみますが,
差が縮まる気配なし.
この模様を撮影してくれたFD2の車載を見ても,私のライン取りの甘さが目立ちます・・・.
そして,最終結果は,
先輩 ・・・ 41.277
私 ・・・ 41.427 (+0.150)
RE-71RSのユーザーが増えて,路面コンディションが酷かった(タイヤカスだらけだった)にも関わらず,先輩は3本目に当日ベストをマーク.私の完敗に終わりました・・・.
走行終了後に先輩に話を聞いたら,なんとハンデ代わりに10kgの重りを積んで走っていたそうです.この重りで0.1秒,アンパネが生きていればもう0.1秒,今回の差が0.15秒,これら合計で0.35秒が現状の実力差のようです(やっぱり,0.3秒のハンデでちょうど良かったじゃん!).
まぁ,実際のところは,私のEF8を少し冬のコンディションに合わせ込み過ぎたようで,この日の気温と路面温度に,クルマが全く合っていませんでした.A052でここまでタレを感じたのは初めてですし,連続周回中はブレーキもフェード気味でタッチが柔らかく,ミッションオイルもタレてシフトミスを連発と,全く良いところがありませんでした.ドライビングもかなり雑でしたし,基本操作の精度が落ちている事をまざまざと痛感させられました.
初戦は完敗に終わりましたが,先輩がRE-71RSを投入するまでに,まだ多少の猶予はあるので,人とクルマをアップデートして再度挑みたいと思います.
先輩,今年も宜しくお願いします!