
夏にフェード対策でローター径を上げてから
色々四苦八苦している訳なのですが,
11月の日光の10コーナー,
12月のTC2000と走って,「やっぱりこのブレーキバランスだと辛いなぁ~」と感じました.
イメージ的にはフロント2輪だけで止めているような感じで,フルブレーキング時に姿勢が安定している(リアが暴れない)のは良いのですが,踏力を上げ過ぎると即フロントがロックするので,ドアンダー→ステアリングが効かない→オーバーシュートとなるため,結構,踏力コントロールには気を遣います.
TC1000であればオーバーシュートしても被害はないので,遠慮なくドカッ!と踏んだりも出来ますが,さすがに日光やTC2000でそれをやると危険がアブないので(笑),進入のブレーキングは少し加減しないとダメでした.
TC2000の車載を見返してみて,自分でも「ヌルいブレーキングだなぁ~」と感じたので,さすがに対策が必要かと思い,リアのブレーキパッドを変更してみる事にしました.
フロントのパッドは,現在使っているProjectμの「RACING-N1」よりも低い摩擦係数のものがそんなにないので,現状を維持し,リアの制動力を上げる事で前後のブレーキバランスを改善しようという試みです.
元々リアは,プロに「
リアのブレーキロックが酷い」と指摘されたので,その対策に「
FF専用ブレーキパッド」を投入したのですが,1年間色々テストして振返ってみた結果,「ロックの原因はパッドではなく,足回りのセットのせいだったのではないか?」と思い始め,「今のセットならスタンダードなパッドでも大丈夫かも?」と思い,今回テストしてみる事にしました.
前置きが大分長くなってしまいましたが(苦笑),さて,当日.
この日は寒波の影響で全国的に雪模様.筑波も氷点下の予報で「路面が凍結していたらどうしよう・・・」と心配だったのですが,道中は意外と何の問題もなくb無事到着.門前GPは8位前後で「こりゃ,ピットはヤバいかなぁ~?」と思ったのですが,フォーミュラが2個取る前にギリギリ鼻先を突っ込んで確保出来ました.
私の後ろには,あおたまさんが居たので手招きしてピットをシェアし,「EFって集中ドアロックないんですね」→「ええ,ありません!(笑)」みたいな会話をしていると,おや,珍しい.こちらの方(↓)がご到着.
「SUGOの耐久,総合優勝おめでとうございます!」→「ファイナルラップで逆転したんだよー!」なんてやりとりをしたついでに,「(高の団の)団長,元気なんですか?」と聞いてみたら,「元気は元気.今も時々やりとりしてるよ.走る気は失せちゃったみたいだけど」との事.「なんか,皆から聞かれるんだよねぇ~」と仰っていたので,「皆,心配してるんですよ」と伝えておきました.
その後,パドックにはそこそこの台数が居たのですが,どうも午後の枠貸しのレッスンに参加する人達みたいなので(レッスンの主催者の中に元ショップメカのTさんがいて挨拶されました),ファミ走で走る人は少なそうだとA枠でエントリー.
ところが,さすがは氷点下の路面温度,全くタイヤが温まらない・・・.フロントはともかく,リアがツルツル滑って,こんなに低速なのに(↓)スピンしそう.
(2コーナーもソーイングしているんじゃなくて,リアが流れているんですよ・・・)
同じFF勢のシビックもスピンしまくっている様子をみて,やっぱりリアが全然温まらないんだなぁ~と思いつつ,

(コチラ↑の方の場合は,路面温度より前後のタイヤに問題がありそうでしたが・・・)
一方のFR勢は,早々にアタックモードに入れるようで,実に羨ましい.

(あおたまさん,イーグルでの41秒台おめでとうございます!)
結局8周くらい,タイヤのウォームアップに時間を取られてしまいました・・・.
あ,ちなみにタイヤのウォームアップのさせ方ですが,私の場合はタイヤを横に使って温めてます.よく「タイヤは前後に潰して温めるんだ」という人もいますが,この動画(↓)を見てから,私はその考え方は止めました.
上の動画は,F1のフォーメーションラップからスタートまでのタイヤの温度変化の推移を示しています.フォーメーションラップに入る前,タイヤウォーマーにくるまれた直後の温度が80℃です(灼熱の明るい色の時).
そこからどんどん温度が下がって路面温度くらい(この時は35℃)になっている時は真っ黒です.フォーミュラでタイヤが剥き出しのせいもありますが,走行風でみるみる温度が下がっていくのが分かると思います.そして,この動画で興味深いのは,1コーナー(シケイン)でブレーキングしてもタイヤの温度が全く上がっていない点です.右フロントは一瞬真っ赤になっていますが,これはタイヤがロックしたせい(軽いフラットスポットが見えます).その後のコーナーでもブレーキングで温度が上がっていない事が確認出来ます.
では,どこで温度が上がるのか?というと,ステアリングを切っている時(=タイヤを横に使っている時)ですね.
あと,ストレートであってもタイヤのINサイド側が若干色が付いているのが分かると思いますが,これはキャンバーが付いて,内側が擦れているせいでしょう(
DAS:Duel-Axis Steeringの効果がコレですね).
「これくらい非駆動輪って温まらないんだ・・・」という事がよく分かる動画だと思います.興味がある人は是非とも前述の動画を全編見てみて下さい.「ウィービング
(×ウェービング)の時にどんな温度の上がり方をするか?」とか,「駆動輪って温度が下がらない」とか,「ブレーキの発熱を使ってタイヤを温めるって,こういう事か」とか,色々分かると思います(勿論,F1のタイヤと我々が履いているハイグリップラジアルは全くの別物なので,その点を頭に入れて見ないとダメですけど).
ちなみに,タイヤを横に使うと温まるからと言って,私はコース上でウィービングしたりはしません.上の動画で分かる通り,タイヤに熱を入れるには相当舵角を入れないとダメなので,ウィービングで温めようと思ったら,コース幅いっぱいに,完全に塞ぐかのようにやらないとダメだからです.さすがにフリー走行でそれをやると黒旗振られるので,コーナリング中に通常よりも更に舵角を増やすやり方をしています.
さて,それでは本題のブレーキの話を・・・って,ウォームアップの話をしていたら長くなってしまったので,その話は
次回!(苦笑)