
ようやく
駆動系の慣らしが完了したので,TC2000を走ってきました.
この走行会に間に合うように連休中の慣らしを頑張ったので,無事間に合って良かったですが,実は天気予報では1週間前から雨・・・.
駆動系に不慣れなのはともかく,
変えたブレーキパッドは間違いなくロックを助長する方向なので,感触が掴めていない×ロックの可能性大×ウェットのTC2000という図式だと,
5年前の記憶が蘇り,一旦は参加を見送りました.
その後,未練たらしく天気予報と睨めっこしていたのですが,日に日に雨量が少ない予報となり,降る時間帯もどんどん後ろにズレます.「これはワンチャン,ドライでいけるんじゃないか!?」と思い,意を決してエントリー〆切後の夜,閉店後のショップに突撃して申し込みました(笑).
そこから先は曇り予報で「これはドライで走れる~♪」と思い,当日筑波に着いてみれば,
まさかの
雨・・・.
「曇りちゃうんかい!」と天を睨みつつ,霧雨状の雨に濡れながらタイヤ交換をして走行準備.
念のため,減衰は前後共に2段落として濡れた路面に対応出来るようにしておきました.
その後,準備完了→ドラミと進むうちに雨は降り止み,完熟走行で路面をチェックしてみれば,
「ほぼドライじゃん!」
と想定以上に路面コンディションが良い.各コーナーのIN側の縁石付近(窪んでいるところ)はまだ湿っていますが,1ヘア手前のS字の縁石等は完全に乾いているので使える.周回を重ねるうちにどんどんレコードラインが乾いていってますが,最終コーナーの出口だけはフロントが流れる(タイヤが食わず滑ってる).「これは,1本目はタイム出しを我慢して,2本目で勝負だな」とクルマのチェックに専念する事にします.
まず,
ギヤ,1ヘアへの進入で3速全開で行くには少し足りない雰囲気.反対に80R~2ヘア進入はちょっと頑張れば3速キープで届きそう.両者の違いは下り坂か否かでしょうね.それ以外は特にギヤが合わない部分はなく,むしろ,さすがはクロスミッション!という感じで,4→3→2速とシフトダウンした時の繋がりがスムース.今までは1コーナーで3→2速にダウンする際にオーバーレブを警戒した"待ち"の時間があったのですが,それがほとんど必要ないのは感動.この時点では部分・部分でしか試していませんが,真冬のパワーを踏まえてTC2000に完全に合わせ込むなら「
4.928ファイナル」より「4.785ファイナル」の方がマッチしそうかな?と思いました.
次に,
LSDは,やっぱりON/OFFの切替えがスムース.ガタつきが全くないというか,どこから効き始めたのかホント分かりません.1コーナーの出口で試した印象だと,作動開始の手応えは乏しいが,効いていない訳ではなく,かといって以前のモノより効きが強い訳でもない.なんとも掴み取りにくい非常に不思議なフィーリングです.
そしてクラッチ.同じ製品なので何も変わらないと思うかもしれませんが,交換によってワイヤーのテンションがリセットされているので,これの微調整が必要となります.タイムアタックレベルのシフトチェンジだと切ってから繋げるまでの間に僅かなタイムラグを感じ,途中「滑った!?」と焦るシーンもありましたが(実際焦げ臭かった・・・),連続周回でクラッチに熱が入ってくると,そのラグもほぼ解消していたので,これからの季節を踏まえると一先ずは現状維持が良さそうです(冬に見直し).なお,
フライホイールの方は,人間が感じ取れるレベルの違いはなかったので,別途ロガーデータで比較・分析を行ってみたいと思います.
最後にブレーキ.こちらは走行中ちょっと違和感がありました.1ヘア・2ヘア等で強めにブレーキングをするとジャダーが出るのです.「あれ? パッドが馴染んでないのか??」と思いましたが,峠含めて2000km走っているので,さすがにそれはない.
ヾノ´゚д゚`)ナイナイ
だとすると,「まさか
プロポーショニングバルブが悪さしているのか?」と一瞬ゾッとしましたが,ペースを落として薄~くブレーキングしてもジャダーが出たので,
ハッ!Σ(゚ロ゚*)!!
「これ,ダンパーの減衰じゃないか?」
と思い,途中でウェット用に2段下げた減衰を,いつもの設定に戻したらジャダーは消えました.
こりゃダンパー抜けてますね.そろそろオーバーホールしないとダメか・・・.
という感じで変更部分に関して,一通りのチェックが終了し,ピットへ.
路面も完全に乾いたので2本目は初っ端からアタックする事にします.
・・・で,その2本目ですが,いきなり結果から.
1'08.668 で,
前回の0.5秒落ちとなりました.
路面は完全にドライで,曇り空なので路面温度は低く,気温18℃,気圧1018hPaとなかなかの条件であるものの,湿度は80%オーバーと非常に高いです.これで0.5秒落ちというのが,速いのか遅いのか,何とも判断が難しいところですね・・・.
ただ,セクタータイムを見ると,Sec1とSec2は1/1000秒まで同じ(共に28.267)なので,ドライビングでやれる事はやり切っていますし,チリツモで削ってもせいぜい0.1秒ってトコかなぁ~?って感じです.クルマが速くなっているのか? 遅くなっているのか?はコンディションの差もあってTC2000だと判断が難しいので,やっぱりホームコース(TC1000)で試してみないとダメですね.
ちなみに,クロスミッションの3速キープで届くか?の件ですが,1ヘア進入の方はギリギリ届きました.80R~2ヘアの方はギリギリNGでした.ただどちらも届かせるためにかなりタイトなライン取り(距離重視)をしないといけないので,アプローチの角度がキツく,ブレーキングでクルマが暴れて大変でした・・・.

(右コーナーなのに左にステアを切らないといけない・・・)
なお,80RのギリギリNGの方はアクセルコントロールで無理やり届かせるやり方をしましたが,「これならアクセル全開で,いつものラインで4速使った方が速いか?」と試してみたところ,

(赤:3速キープのライン 青:4速シフトアップのライン)
4速を使った方が0.26秒遅い結果となりました.走行中も「こりゃ遅いな」と感じたので,まぁ予想通りの結果なのですが,前述の通り,タイトなラインだとクルマが暴れるので,冬場のパワーだとどちらのラインを選ぶべきか非常に悩ましいですね(=TC2000においては今回のギヤ比が合ってないという意味).
あと別件ですが,1ヘアの立ち上がり(ダンロップの手前)で2→3速にシフトアップする際(↓),「3速に入れられない病」が再発しました.
以前は「ミッションが消耗しているからだろう」と思っていたのですが,ギヤを一新しても出るのだとすれば,これはドライバー側の操作の問題.
・・・で思い出しました.慣らしの旅の道中で,3速を傷めないシフトチェンジ方法を色々と研究する過程で,どうも私はシフトチェンジを素早くやろうとすると,3速に対して左斜め前(赤線の方向)に力を加える癖がある事に気づきました(本来は青線の方向に力を加える).これだと,
例のリングを押しつけながら3速に叩き込む形になるので,そりゃリングの痛みも早くなりますよね・・・.
前述の「3速に入れられない病」も,1ヘアの横Gで身体が右側に引っ張られている(3速から遠くなる)状況でシフトチェンジするシーンで起きているので,ここもきっと3速に対して斜めに力を入れちゃてるんでしょうね.身体の固定方法(or クルマのロール量)も今一度見直さないとダメかなぁ~と思いました.
以上,復帰戦の結果でした.
やっぱりサーキットを走ると色々な気づきが得られますね.3ヵ月振りの走行でしたが走り込みって重要だなぁ・・・とまざまざと感じました.今回の走行でたんまりと課題が見つかったので,車載やロガーデータを見返して対策を考えていこうと思います.