冬の忘れ物(40秒台)を取り返した走行を終えて,一定の満足感はあるものの,「もう一手!」と自己ベスト更新を狙って変更した減衰設定は見事に裏目に出て失敗に終わりました.
「あの時,減衰を上げていればなぁ~」と後悔しつつ,「上げていたらどうなったんだろう?」と気になったので,日射しが強くなって路面温度が5℃以上上がり,コンディション的にタイムの更新は期待出来ない状況でしたが,A3枠(9:40~)の後,もう1本走る事にしました.
・・・という事で,A7枠(11:00~)でコースイン.
タイムも 41.331 と「まぁ,こんなもんでしょうね」という感じ.フロントの減衰を上げた状態の動きを確認してみると,
1コーナーもヘアピンもブレーキングで止まり過ぎる事がなく,いい感じ♪
ただ,ロールがしにく状況なのでインフィールドと最終の複合はフロントのグリップが足りず向きが変えづらい(タイヤの減りも影響していると思いますが).これらをトータルで見ると,あの時,仮に減衰上げていたとしても下げた時と同程度のタイムしか出なかったかなぁ~?という気もしてきました.
結局,40秒台を出した時のセットがベストで,やはりこの状態がクルマ的にも限界だったのかな?と思えてきたので,減衰設定はこれで固定して当面走ろうと思います(疑問に思ったら即確認!というのは,やっぱり大事ですね).
さて,当日の反省会はこれで終わったので,続けて前回の走行の反省会も行う事にしました.
前回の反省点は「
ヘアピンでボトムが低過ぎないか?」.
今の走らせ方では,これ以上ヘアピンのボトムは上げられないので,ヘアピンの進入の仕方を変えてみました(↓).
「何が変わったの・・・?」ってくらい細か過ぎて伝わらないと思いますが(笑),今まで曲げながら止めていた(ステアリング→ブレーキの順)のを止めて,完全に真っ直ぐな状態で止めてから曲げる(ブレーキ→ステアリングの順)に変えてみました.これでタイヤを縦と横,同時に使わないように(オーバーラップしないように)してボトムを上げてられないか?というトライです.
赤がステアリング→ブレーキの走らせ方,青がブレーキ→ステアリングの走らせ方です.青はヨーを完全に消した状態でブレーキングしているので,真っ直ぐ上に向かっているのが分かると思います(赤はヨーが残っているので,やや右上に向かっている).ここまでは狙い通りなのですが,問題はその後です.
ブレーキングを終えた後,ステアリングを右に切って旋回を始める訳なのですが,赤はインに寄りながらステアリングを切るので(手前から曲げているので),エイペックスに対して少しづつ切り込む形となり,ゆっくり・ちょっとづつステアリングを切れます.対して青はインから離れているので,奥まで行ってからグイッと一気にエイペックスに寄せるイメージで,ステアリングも一気に切らねばならず,素早く・多くステアリングを切る事になります.このステアリング操作の違いによって,減速GをMAXまで立ち上げた後,即座に左側へ横Gが発生する形となり(○が真横に移動),フリクションサークルを見ると,赤よりも青の方が一気に左側に移っている様子が分かります.
こういう操作を行うと(Gの発生のさせ方をすると)どうなるか?というと,
ブレーキングでフロントをMAXまで沈み込ませた状態から,そのまま急激にステアリングを切るので,当然,左フロントに荷重が集中する事になります.その結果,対角線上の右リアの荷重が完全に抜けてしまうので,右リアはインリフトして左リアが1本で支える形となり,その後,耐え切れず滑り出してしまいます.
上の動画をよーく見ると,3→2速にシフトダウンを終えた後,ステアリングを両手で持った辺りで,一瞬だけステアリングを切り込むのを止めているのが分かるでしょうか?(この辺り↓です)
ここでステアリングを切り込むのを止めているにも関わらず,クルマが勝手にイン側に切り込んでいます(=テールスライドしている).このテールスライドが起こると,リアが落ち着くまでステアリングを切り込めないのですが,ステアリングを切らずともクルマの向きを変えられるので,結果ボトムスピードを上げる事は出来ます.

(赤より青の方が7.6km/hもボトムが高い↑)
ただ,狙いのタイミングよりもステアリングを切り込むのが遅れるので,立ち上がりのラインは外してしまいます.

(青の方が外側に膨らんでいる↑)
まさに距離重視の赤 vs ボトム重視の青 という構図となるのですが,これで一体どっちが速いの?というと,ヘアピンのブレーキング開始~次のインフィールド進入のブレーキングまでの間で比較してみた結果,今回のケースでは青の方(ブレーキ→ステアリングの順の方)が0.14秒速い結果となりました.
ふむ・・・やはりヘアピンでボトムを落とし過ぎだったようですね.ここ最近は向きが変わるまでアクセルを開けるのを我慢するトレーニングをしていたのですが,ちょっと我慢し過ぎだったようです.距離と速度のバランス点って見切るのがホント難しいですね.
以上,反省会の模様でした.
減衰の方はともかく,ヘアピンの距離と速度に関して最良のバランス点はもう少し探らないといけませんね.タイヤのグリップによってバランス点は変わるでしょうし,進入でテールスライドが起きるかどうかでも変わってきます.テールスライドを起こさないようにG変化を穏やかにしてみたパターンでは,ボトムが思ったほど上がりませんでしたし,ここも日光の6コーナーみたく自由自在に滑らせられるようにならないとダメなのかなぁ~? 個人的にはリアをスライドさせながら走るのは好みじゃないので,ちょっと悩ましいです.
アタックシーズンも完全に終わった事ですし,当面の間は色々試して最良のバランス点を探ってみようと思います.
Posted at 2022/03/25 22:28:33 | |
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