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2022年10月14日 イイね!

0.4秒をどこで稼いだのか?

0.4秒をどこで稼いだのか?「気合」と「努力」と「根性」で,EF8の先輩に何とか0.02秒差まで食らいついた第6戦でしたが,今回の日光はかなり苦戦させられました.

先輩との差がどうこう言う前に,「普通に走って遅い」という状況にホント参りました.アレが悪いとか,コレが悪いとか,あそこを失敗した,ここを変えてミスった,といった問題点は一切なく,ただひたすらに遅いというのは対処のしようがなくて困りますね・・・.


とはいえ,最終的には1本目→3本目で0.4秒(厳密には0.39秒)削り取っていますし,ドライバーの腕で何とか出来る代が大きいのが日光というコースなのでしょうね.TC1000とは違った意味でドライビングの精度が求められる事を実感した今回の走行でした.


さて,その削り取った0.4秒ですが,1本目→3本目で,ドライビングの何をどう変えて0.4秒を稼ぎ出したのか? 次回走行時のためにここで一度纏めておこうと思います.

まずは,サンプリングデータの集約.

【1本目:41.739】


 S1:09.779
 S2:18.273
 S3:13.687

【3本目:41.349】


 S1:09.504 (-0.275)
 S2:18.208 (-0.065)
 S3:13.637 (-0.050)

セクターのタイムを見ると,削り取った0.4秒の半分以上をS1で稼いだようですね.ただ,S2・S3も,まさに「努力」と「根性」で0.05秒ずつ削り取ったようです.


ついで,コンディションも確認.

 1本目 ・・・ 気圧:1005hPa  気温:22℃
 3本目 ・・・ 気圧:1002hPa  気温:22℃

2時間の時間差がありますが,曇り空だったという事で,ほとんど気温は変わっていなかったようです(恐らく路面温度も同等かと).ただ,3本目になると,前日のドリフト走行のタイヤカスが掘り起こされて,路面自体はかなり汚かったですね(特に4コーナーが酷かった).


では,ここからいつもの通りロガーデータの比較です(1本目:青 3本目:赤).



全体的に見ると似たような波形ですが,細かく見てみると,各コーナーでちょっとずつ走らせ方を変えているのが窺えます.どこかのコーナーでドーン!と一気に稼いだ訳ではなく,1つ1つのコーナーをチリツモで搔き集めて,最終的に0.4秒差に繋げたようです.細かく見てみましょう.


1~2コーナー



3本目の走行開始前,タイムの削り代が見えなかった時に,最初に頭に浮かんだのはやはりコレ(↓)でした.



TC1000での事前テストで,フロントのバネレートを14キロ→12キロに落とした結果,ブレーキングでクルマがよく止まるようになったのですが,ここから「日光だとブレーキングで止まり過ぎになっているのでは?」と仮説を立てました.つまり,「ボトムスピードが遅過ぎる」って事ですね.

ボトムを落とし過ぎないためには,ブレーキング時の踏力を落とせば良いのですが,走り込み不足の日光でそれをアジャストするのは難しい事から,踏力コントロールではなく,ブレーキを早めにリリースしてアクセルをなるべく踏んでボトムを上げる事を心掛けました.その結果が,上図の緑丸に表れています.

この走らせ方を試す前,ボトムを落とし過ぎないように,3速固定のまま緩いブレーキングで1コーナーに突っ込み,ユルユルと減速しながら2コーナー手前で3→2速に落とす方法を試してみたのですが,思ったほどタイムは伸びませんでした.このため,「だったら逆をやろう!」という事で1コーナーのクリップ手前でブレーキをドーン!と踏んで一気に減速し,すかさず3→2速にシフトダウンを叩き込んで,アクセルを踏んで2コーナーに向かうような走らせ方に変えました.



この結果,ボトムスピードを4km/h引き上げる事に成功し,0.11秒稼ぎ出しています.


3~4コーナー
ここから先,6コーナーまでの間に満遍なく3本目(赤)の方が車速が高くなるのですが,これを実現出来た要因は3コーナーのアクセルONのタイミング(↓の緑丸)にあります.



フロントのバネレートを14キロ→12キロに落としたせいなのか,HALの中反発スプリングの特性なのか,は分かりませんが,走行中,3→4コーナーのS字の切返しでクルマの動きがモッサリしてレスポンスが悪く,4コーナー通過後に弱アンダーを出して,外側にクルマが流れている事に気づきました.

「レスポンスが悪いなら減衰締めるか?」と一瞬考えたのですが,逆に「レスポンスが鈍いならそれを利用してやろう」と考え直し,2コーナーを抜けた後,クルマの向きが変わり切る前から,先にアクセルを踏んでしまう事にしました.



こんな手前からアクセルを踏むと,アンダーが出て4コーナーを曲がり切れないか,3・4どちらかの縁石に弾かれて吹っ飛ぶかな・・・?と思ったのですが,HALスプリングの縁石の走破性は非常に良く,姿勢も乱れず,アンダーも出なかったので6コーナーまでアクセル全開で踏み抜く事が出来ました(これで更に0.04秒削り取れた).


6コーナー
ここは3本目だとブレーキを残すとリアがズルズルと滑るようになりました(一番滑ったのがコレ↓).



この滑りの原因は,恐らくリアタイヤに付着したタイヤカスのせいだと思うのですが,フロントタイヤがタレ始めた事もあって,スライド量が一定ではなく,滑り始めのタイミングも毎回異なるので,毎ラップかなり苦戦させられました.



当日ベストの周(赤)も,アクセルを開けるタイミングはココで良かったと思うのですが,開ける量が少し多過ぎて7コーナー付近でアンダーを出してまい,かなり苦しかったです.それでも帳尻は何とか合わせ込んだので,立ち上がりの遅れはなく,この時点で1本目(青)より0.19秒速かったようです.


8~9コーナー



ここは久方振りのボトム100km/hコーナリングでした.8コーナーの進入でアクセルOFFし,ノーズがインを向いた瞬間(イン側の縁石の手前)からアクセルを踏み始め,とにかく失速しないように心掛けました.アクセルを踏みながらコーナーに飛び込むので,ちょっとでもリアのスライド量が足りないと外側の縁石にぶつかって「ハイ,サヨナラ~」となりかねないので,かなり冷や冷やもののコーナリングでした.



恐らく,今回チャレンジした走らせ方が「バランススロットル」というヤツなんでしょうね.100km/hオーバーの高速域で,リアのスライド量をアクセルでコントロールしながらコーナリングするって,成功したから良いものの,一歩間違えればエライ事になるので,正直もう一度やりたいとは思いませんね・・・(汗)

ただ,この冷や冷やもののコーナリングを「気合」で乗り切っただけの甲斐はあって,このセクションだけで0.12秒タイムを削り取れました.


バックストレートエンド~10コーナー



ストレートエンドのブレーキングはもう「根性」だけです(笑).3本目(赤)はギリギリまでブレーキングの開始を遅らせて,最高速を2.5km/h稼ぎました(左側の緑丸).



当然その後のブレーキングは苦しくなるので,フロントブレーキがハーフロック気味になるのをなだめつつ,11コーナーでアウト側に膨らむ事はあまり意識せず,車速の低下に合わせて最短距離を通るようにしました.結果,3本目の方が10コーナー自体のボトムスピードは5km/h近く低いのですが,最短距離をいく事で帳尻を合わせられたのでロスがなく,0.14秒タイムを削り取れています.


11~12コーナー



ここは1本目(青)と3本目(赤)で大差ないですが,大差がないだけで十分です.3本目はこのラップの前に,この11コーナーで失敗して台無しにしてしまったので,ここまで稼いだリードを着実にゴールラインに運ぶ,所謂「置きにいった走り」で十分だったと思います.


以上,0.4秒をどこで稼いだか?でした.

振返ってみて改めて思いましたが,やはり「少しでもアクセルを開ける」って大事ですね.大きな問題点がなく,チリツモでタイムを搔き集める時にはコレしかないんだなぁ~と実感しました.

ホームコースであるTC1000だと,手前で姿勢を作って狙ったラインにキレイに乗せるコントロール技術が求められますが,日光の場合はクルマを振り回して,慣性でクルマが動いている状態で狙ったラインに乗せる技術が求められるので,スキルの種類が違うなぁ~と思いました.乗ってて楽しいのは勿論後者の方ですが,「日光ってタイム出すのがこんなに大変だったっけ?」とも思ってしまいました(苦笑).
Posted at 2022/10/15 03:11:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日光サーキット | 日記

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