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2022年12月07日 イイね!

A052のビードシーティング圧

A052のビードシーティング圧ガッキー∴6度8分さんのブログで,taka@黒インテ(元)さんがA052のビード上げの時の内圧の話をしているのを見て,「ああ,そう言えばそんな表記があったなぁ~」と思い,手持ちのA052を確認してみました.

結果は,タイトル画像の通り「DANGER:NEVER INFLATE BEYOND 275kPa~(危険:275kPaを超えて膨らませるな!)」と書かれていて,takaさんの仰る通りだったのですが,改めてこれを見て「アレッ?」と思いました.

「ラジアルタイヤの最大内圧は300kPa」というような規定がどこかにあったような気がしたので,「275kPaって特殊だなぁ~」と思い,そんなコーションがYOKOHAMAから出てったけ?と思い,カタログを確認してみたところ,



カタログ全体でこういう表記(↑)となっており,やっぱり普通は「300kPa」という考え方です.


ならば,A052のページに読めない小さな文字で注意書きが書かれていたりするのかな?と思い,そちらも確認してみましたが(↓),



そんな注意書きは見当たりませんでした・・・.

「う~ん・・・最新のハイグリップラジアルってそういうものなのか?」と思い,手持ちのRE-71RSも見てみたところ,そちらには「DANGER」なんて表記がそもそもなく,「むむっ,やっぱりA052って特殊なのか?」と思い,念のために「ビードシーティング圧」の考え方を確認してみました.


先述のカタログに載っている表記をそのまま読むと,「ビードシーティングとは,タイヤ組み立て時に,タイヤの両側のビードがリムのビードシート部に周上均等にのった状態をいいます」だそうです.

「ビード」というのはココ(↓)で,


(横浜ゴム:タイヤの基礎知識より)

「ビードシート」というのはココ(↓)ですから,



タイヤの「ビード部(ホイールのリムと接する部分)」をホイールの「ビードシート部」に座らせる(Seatingする)ので,「ビードシーティング」って事のようですね.

じゃあ,それの「圧」って何?というと,ホイールにタイヤを差し込んだだけだとプラプラで「ビードシート」にタイヤが乗らないので,タイヤの内圧を上げる事で内側から力を加えて,その力を使ってビードをシートに乗っけるという事のようです.


(タイヤ館 竹尾:タイヤ交換作業より)

よくスタンス系の人達が引っ張りタイヤ(例:195幅のタイヤを無理やり9インチのホイールに履かせる)を作る時に,タイヤ内部にガスを入れて引火し,その爆発力でシートに無理やり乗せる動画を見ますが,あれの本来のやり方がコレですね(笑).


話を戻して,上記の話から「ビードシーティング圧」というのは「タイヤの組付け時には一時的にここまで上げても良いよ」という意味になるので,言いかえると「メーカーの最大内圧保証値」という事になるんでしょうね.じゃあ,この「保証値」を超えたらどうなるの?というのが気になったので更に調べてみると,

タイヤが爆発します!

との事でした.過去それで死亡事故なんかも起きたみたいで「ビードシーティング圧を掛ける時はケージの中に入れてやりなさい」というのがルールになっているみたいですね(上の画像でもケージに入ってます).


ふむ・・・.でも例えば,86/BRZレースなんかではウェット時に温間300kPaに上げたりもする訳で,プロクラスであればタイヤメーカーがサポートに付いているでしょうから,本当に壊れるなら止めるはず.だとすると,「ビードシーティング圧」と「通常使用時の最大内圧」はまた別なのでは?と思い,調べてみると「別です!」という見解を出すタイヤメーカーもあるようです(YOKOHAMAがそうなのか?までは分かりませんでした).

ん~,じゃあ一体いくつが最大圧なんだ!?と思い調べてみると,JATMA(日本自動車タイヤ協会)の規定では「350kPa」となっているようです(↓).


(JATMA:自動車用タイヤの選定、使用、整備基準より)

国産メーカーは当然の事ながらJATMAの規定に沿って設計しているので,特別な注意書きがない限り「350kPa」までは上げても大丈夫そう・・・なんですが,A052はその特別な注意書きがあるんですよね(苦笑).


ちなみに,そのJATMAの基準書には「空気圧過多の損傷例」として以下の図が示されていました(↓).



まぁ,当然だよね~というものばかりなのですが,これの右下「溝底のゴム割れ」というのが,A052のトレッド剥離を経験している人は気になりますよね・・・.


という事で話を纏めると,通常のラジアルタイヤより25kPaもビードシーティング圧が低いA052の場合は,内圧の上限値も25kPa低めに考えておいた方が無難なんじゃないかなぁ~?と思いました.無難なところで考えるならビードシーティング圧そのままで「275kPa」ですかね.

(‥ ) ン…?

A052で・・・275kPa・・・? この数字に近いものがなんかあったような・・・と記憶を辿ってみると,ああ, 今年の夏にリアの内圧テストやった時の値がそこら辺だ!



確かあの時は,温間270kPaは問題なくて,285kPaにしたら動きが急に変わり,その中間の275~280kPa辺りを狙ったらギリギリバランスが取れた記憶しています.もしかしたら285kPaで動きが変わった理由は,A052の設計限界を超えていたから負荷に耐え切れなかった・・・なんてのがあるのかもしれません.
(もっと早く「ビードシーティング圧」の事を調べておくべきだったな・・・orz)


以上,A052のビードシーティング圧のお話でした.

リアタイヤの内圧でバランスを取る作戦は失敗に終わったので,私の場合は再び275kPaを狙うような事はしませんが,フロントも夏場に油断してると260kPaになっていたりする時があるので,275kPaは絶対に超えさせないように注意しようと思います.

ちなみに,私はウェットでの内圧上げはやりません.こちらは5年前のもてぎで試して散々な目に遭い,当時オレさまFD2に「ウェットで内圧上げるなんてどうかしている」と,しこたまバカにされたので,もう二度とやりません(笑).
Posted at 2022/12/08 01:54:59 | コメント(2) | トラックバック(0) | セッティング(タイヤ) | 日記

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