
日光ネタのラスト.ここまでクルマ側のアレコレを見てきましたが,最後は次回の日光走行に向けてドライビング関係のTipsを.
ちなみに「Tips」とは,「助言,ヒント,秘訣,秘法,心付け,チップ(をやる),内密の情報(を与える),警告,暗示」といった意味だそうですが,私が仕事で使っている時は「ちょっとしたコツや小技」といった意味合いで用いる事が多いので,今回はそういう意味合いです.
1つ目,1コーナーのアプローチ.
4月にプロに乗って頂いた際,1コーナーの進入速度が全く違っていたので,何とかこれを真似られないか?と考えていたのですが,アクセル・ブレーキ・クラッチ・ステアリング・シフトといった両手両足を全て同時に使って操作するのがどうにも私にはハードルが高く,困っていたのですが,プロは3→2速にダウンシフトをする一瞬だけステアリングをニュートラル状態に戻している事に気づき(↓),
これを真似てみようと今回トライしてみました.しかし,一度ステアリングを切り始めた後に,瞬間的にでもそれを戻す操作は心理的な面でハードルが高く,どうしてもステアリングを切り続けてしまい,真似する事が出来ませんでした・・・.なので,ステアリングを切ったまま何とかしようと試みたのですが,今度はヒール&トゥの操作が雑になってしまい,アクセルを煽り損ねた状態でクラッチを繋ぐミスを犯してしまったりと,なかなかS1のタイムが安定しませんでした.
そこで,意識の方向を変えてみようと,1コーナーに飛び込む際に意図的に外側を見てみる事にしました(↓).
従来だと1コーナーのIN側の縁石を見ながらブレーキングを行っていたのですが(青線),今回は意識的にOUT側にある小屋を見ながらブレーキングを行うようにしてみました(赤線).これでステアリングを真っ直ぐにした状態でブレーキングを行えるようになり,S1のタイムも安定するようになったのですが,外の小屋を見続けてブレーキングを開始した後に,視線を急に2コーナーに振らないといけないので,速度感覚が狂って「おっかねぇ~」と感じるようになっちゃいました(苦笑).
何度かトライした後,「このやり方は危ないから止めよう」と判断して止めたのですが,う~ん・・・.1~2コーナー間のブレーキングはホント難しいですねぇ.
(2コーナー手前で3→2速にシフトダウン出来ると操作を分散出来るのですが,これはこれでハードル高いし)
2つ目,10コーナーのアプローチ.
昨年の走行では,10コーナーをコーナーのRの通りに右に切りながらブレーキングすると,タイヤを縦にも横にも使う事になって,キャパオーバーでブレーキがロックする事がしばしばありました.この対策として前回の走行では,改修前の10コーナーのイメージで,真っ直ぐ行ってから止めて,そこから右に切るような走らせ方に変更しました(↓).
これによりブレーキング時にロックしなくなったので,その分ブレーキングの開始ポイントを遅らせて詰めれるようになり,最高速もその分伸びたのですが,プロからは「コーナーのRに沿って曲げた方が取り分がある」とアドバイスされ,見直しが必要だなぁ~と思っていました.
そこで今回はこの両者の折衷案として,10コーナーに向かってクルマを斜めにして,その状態から真っ直ぐブレーキングするラインを試みてみました(↓).
結果はなかなか良い感触で,フロントタイヤはロックせず,高い速度から進入する事も出来るようになったのですが,このライン取りだと10コーナーの出口でOUT側に流れてしまうので,次の11コーナーの攻略に課題が残りました・・・.
という事で,3つ目は10~11コーナーの繋げ方.
前回は11コーナーの進入で全くリアが流れず,クルマの向きを変えるために11コーナーに対して,かなり外側からアプローチする必要がありました.
ところが,今回は11コーナーの手間が非常にスリッピーで,外側からアプローチするとリアが流れ過ぎてしまい,リアのスライドに引きずられてフロントも外側に流れてトラクションが掛けづらい状態になりました・・・.
これを何とか出来ないかな?とアレコレ試す中で,確実にテールスライドするなら,それを前提としたラインに変えてみるか!という事で,意図的にインベタ寄りで走らせてみました(↓).
このラインだとスライドしている時間が短くなるので,「リアを振り回そう!」みたいな事を意識する必要がなく,最小限の動きで向きを変えれば良いので,トラクションも抜けにくく,なかなか良かったです.コレが今回の中で一番の収穫だったかもしれませんね.
最後はゴールライン前のポジショニング.
S字となっている11~12コーナーを抜けると,ホームストレートでは自然と右側のポジショニングとなります(↓).
12コーナーを抜けてから,なるべく車速を伸ばしたいので,操舵抵抗が生じないように最小限の舵角で補正しつつ,コース内にクルマを留めるようにするのですが,この際,悩ましいのがコース右側はどこまで使うか?という点.
具体的には,白線の外側にまで右フロントを落とすか?(赤線) それとも白線内に留めるか?(青線)の選択ですね.
白線の外側まで使うと,次のラップの1コーナーが浅い角度で進入出来るため良さそうにも思えますし,やっぱりコッチなのかなぁ~?と思っていたのですが,今回試してみたところ,白線の外側だとトラクションが若干抜けて失速する場面がありました.白線の内側に留めた場合はいつもと同じ加速感だったので,ドリフト後の影響(路面コンディション)もあるとは思いますが,ホームストレートでは白線の内側に留まった方が確実そうだと思いました.
以上,今回の走行で得たドライビングTipsでした.
まぁ,どのTipsもチリツモレベルの話で,これでコンマ数秒なんて変わらないと思います.ただ,今回のチャレンジで,もはや1/100秒単位で削りに行かないと自己ベストは更新出来ない事が分かったので(↓),

(同タイムはともかく,セクターでも誤差が0.02秒とか,0.004秒とか,自分でも理解出来ない・・・)
こういったチリツモを積み上げつつ,次回の走行に臨みたいと思います.
Posted at 2023/10/16 23:24:19 | |
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