
プロに
LSDの問題点を指摘頂いて以降,LSDに関して調べ直しているのですが,その中で,そもそも私が今使っているCUSCO Type-RSの
ジムカーナ仕様(FG)は,スタンダード仕様(F)と一体何が違うのか?と気になりました.
ショップでLSDのオーバーホールをしようとした際,「最近のCUSCOはイニシャルトルクが低いから~」と「F」→「FG」への変更を薦められたのが事の発端だった訳なのですが,当時は「イニシャルトルクが高い」以上の情報は得られませんでした.
CUSCOのサイトで調べてみても「FG」に関する説明はなく,きっとプロユース(分かる人には分かる)なんだろうなぁ~と思ってはいたのですが,LSDのセッティングに手を出すなら,そんな漠然とした情報ではマズいので,真面目に調べてみたところ,以下の情報に行きつきました(↓).

(CUSCO:
マスターカタログ LSD諸元表より)
私が使っているLSDは,ファイナルの都合上,DC2用(LSDコード:328)を使っているのですが,これを見るとどうやらType-RSだけで計5種類あるようです.それぞれが何を示しているのか?を調べてみたところ,どうやら以下のようでした(↓).
F ・・・ 1wayスタンダード仕様 (カム角を35°/45°で切替えられるタイプ)
C ・・・ 1.5wayスタンダード仕様 (1way/1.5wayでカムを切替えられるタイプの1way設定)
C15 ・・・ 1.5wayスタンダード仕様 (1way/1.5wayでカムを切替えられるタイプの1.5way設定)
FG ・・・ 1wayジムカーナ仕様
R ・・・ 1wayプロ・アジャストLSD(10°刻みでカム角を変更可能な専用チップを採用したタイプ)
この中で,肝心の「F」と「FG」の違いに関してフォーカスしてみると(↓),
スプリングの本数が違う事が分かります.ここで言っている「スプリング」とは,Type-RSの「RSスプリング」の事ですから(↓),
「FG」は「F」よりもセット出来るスプリングの本数が多く,その分だけイニシャルトルクを上げられるようになっているようですね.これで「FG」はスプリングの本数が単純に多い事は分かりましたが,ならば,どういう構造になっているのか?と調べてみたところ,こんな感じでした(↓).

(CUSCO:
マスターカタログ LSDパーツより)
左が「F」で使用されているカム,右が「FG」で使用されているカムです.両者共に1way用のカムですが,「F」の方は35°/45°の2種類のカム角を切替えられるように,スプリングの設置スペースの横にカム角の穴があるのに対し,「FG」はその穴がなく,全てスプリングの設置スペースとなっている事が分かります.つまり,「FG」はカム角の切替え機能を捨てて,その分だけスプリングの本数を増やせるようにしたようです.
(だから,「FG」はカム角45°しか選べなかった訳なのですね・・・)
ここに辿り着く前までに,Type-RSのセッティングをする際,スプリングの本数を変更する事は知っていたのですが,このスプリング配置のレイアウトが均等ではないと聞いており(↓),
上の図でいうとスプリングが2本並列となっている箇所と,1本のみとなっている箇所があるのですが,例えばスプリングを12本→6本に減らすのに,2本並列の箇所を1本に減らすのと,1本のみとなっている箇所を全部抜くのとでイニシャルトルクが変わるそうで,そういった部分のノウハウが気になっていたのですが,「FG」のようなレイアウトであれば,恐らくカム穴に対して均等(24 ÷ 4 =6本かな?)に本数が配置されていると思われるため,そういった事は考えなくて良さそうですね.
以上,「F」と「FG」の違いでした.
これで少し理解が進んだので,このスプリング本数の話とプレートの話(↓),
これらをどう組み合わせるか? ミッションを開けるとなると工賃は安くはないのでよく考えたいと思います.
Posted at 2024/07/17 17:47:13 | |
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