先日のTC1000でフロントタイヤ用のA052を使い切ってしまい,新品の205/50R15もオーダー済なのですが,入荷が未定で現時点で使えるタイヤがなくなってしまいました・・・.
その一方で次の走行も刻一刻と近づいており,マズイなぁ~という事で「困った時のCR-S!」を再び発動する事となりました.A052欠品→RE-71RSも欠品→CR-Sに頼るというパターンはこれで3回目になるのですが,RE-71RSとはホント巡り合わせがないんだなぁ~と思いました.
CR-Sを注文する前に,どうせアジアン履くならシバタイヤを試してみようかな?とも一瞬思ったのですが,205/50R15サイズはトレッドウェアの数値が大きいモノしかないようで,それだったら明確に劣るのでCR-Sにしようという事で
サイトに行ってみると,
アレ? サイズが増えてないか・・・?? 確か前回オーダーした時はリアに履けるサイズがなかったのですが,いつの間にやら55扁平のサイズも設定されており,これなら前後CR-Sという作戦も取れそうですね.
とはいえ,今はフロントタイヤが優先なので205/50R15にするか? 225/45R15にするか?で暫し考えたのですが,どっちのサイズが良いのかなぁ~?と
過去のブログを読み返してみると,いつもの通りTC1000だと差が出ない様子.当時の結論としては「差が出ないなら安い方が良い」となっていたようです.それ以外にも「225/45R15は重量が重い」という見解も残っていて,ここのところストレートスピードで苦しんでいる事もあり,205/50R15の方が良いかなぁ~?とA052とCR-Sの二重支払いで「安い方が良い」というのがチラつき始めていたところ,
「そういえば今回はv2になるから,そこも振返っておくか」と
いつさんのブログへ.勝手に要約させてもらうとこんな感じ(↓).
・v2のコンパウンドは熱耐性が強化され,熱ダレが少なくなっている
・v2は「wearing(私は"摩耗"と解釈)」が向上している
・v2は「tread hardness(私は"トレッド面の硬さ"と解釈)」が向上している
ふむ.これだけ読むと全体的にハード方向(≒1発のタイムよりロングラン重視)に行っている気がするなぁ・・・.だとすると,寒さのピークは過ぎたとはいえ,まだそこそこ路面温度が低い現状では,225幅より細い205幅にして面圧を稼いだ方が良さそう~という事で「205/50R15」をオーダーしました.
その後,「もしv2でハードタイヤ化が進んでいるのだとしたら,内圧は落とすべきかなぁ~?」と調べていると,こんな情報を見つけました(↓).

(
Lotus Cup Europeより)
・2023年のLotus Cup Europeでは,Nangkang製の「CR-S」のみを使用する
・このタイヤは2023年春に欧州で導入される
・「CR-S」は「AR-1」よりも速いタイヤになるよう設計されているが,同時により安定したタイヤにもなっている
・「AR-1」よりもコンフォート性能,騒音性能,ウェットコンディションでの性能が向上している
・これらの点から,「CR-S」は一般公道での使用にも適している
・コース上でクルマを速くしつつ,公道での性能を全体的に引き上げるのは大きな課題だった
・しかし,多くのトライ&エラーを通じて,2023年に欧州で販売する準備が整った
これを見て,「へぇ~,CR-Sってワンメイクレースの指定タイヤなんだ」と思ったところで,
(‥ )ン?
あれ? 確かCR-Sがv1→v2に切り替わったのって2023年じゃなかったか?と再び
いつさんのブログを見ると,「製造週が1023以降」と書かれている・・・.
(・o・;)アッ!
なるほど! v1をベースにワンメイクレース用に仕立て直したのがv2で,十分なテストを経て量産化したという事なのかな? だとすると,ワンメイクレースのワンメイクタイヤなんだから,1発のタイムよりロングラン重視のハードタイヤになるのは道理だわなぁ~と思いました.
ムムム・・・となると,v2はこのレースの車両に適した設計になっている可能性があるなぁ~と思い,この「Lotus Cup Europe」に関して詳しく調べてみると,ロータスだからエキシージのワンメイクなのか?と思いきや,意外と幅広い車種で行われているようでした(↓).
タイヤサイズ的にはそれほど種類はないですが,車重は結構違いそうなのでレギュレーションを調べてみたところ,こんな感じ(↓),
・S1/S2 ELISE(ローバーエンジン) ⇒ 790kg
・S2 ELISE/EXIGE(トヨタエンジン) ⇒ 885kg
・S3 ELISE(トヨタS/C) ⇒ 975kg
・2-ELEVEN ⇒ 815kg
・EVORA ⇒ 1250kg
・EMIRA ⇒ 1415kg
・V6 EXIGE ⇒ 1110kg
ロータスなので軽量級ばかりかと思いきや,そこそこ重量級のクルマもいるようですね.となると,必ずしも軽量級を前提にしたタイヤ設計とはなっている訳ではなさそう.
そのまま前述のサイトを見てみると,「ユーザーへのアドバイス」として以下が書かれていました.

(
Lotus Cup Europeより)
・全ての競技者に,新品タイヤの「スクラブ」を強く推奨する
・これにより,タイヤの寿命が延び,長距離走行時の安定性も向上する
・本タイヤの作動温度域は 70~100℃
・これはニードル式の温度計測器において測った場合である
・表面温度の場合は,上記より30℃低くなる
・内側⇔外側の最大温度差は20℃以内にすること
・これがハンドリングのバランスを取る上での指標となる
・温度測定は,内側/中央/外側の3点で行う事を推奨する
・その際,内側の温度が外側の温度よりも高くなるべきである
おっと! これは結構オイシイ情報が記載されていますね.なるほど,CR-Sの最低作動温度は(表面計測で)40℃か.個人的にA052だと25℃くらいだと思っているので,それと比べるとやはり作動温度域が高いですね.「内側⇔外側で20℃以内」「内側>外側」というのも頭に入れておこうと思います.
また,ここには合わせて「推奨内圧」も記載されていました.
・冷間時 ・・・ フロント:1.45キロ リア:1.45キロ
・温間時 ・・・ フロント:2.00キロ リア:2.00キロ
これはMRを前提とした数値なので,FFで使う場合は若干異なると思いますが,「温間2キロが適切」というのは頭に入れておこうと思います.
最後に「ユーザーへのアドバイス」に出てきた「スクラブ」に関して.こちらは具体的なやり方が別ページで詳細に記載されていました.

(
Lotus Cup Europeより)
・使用前に「スクラブ(皮むき)」を行わないと,使用時にいくつか問題が生じる
・最も一般的なのは「グレイニング」である
・「グレイニング」とは,路面と接しているコンパウンド部分が下の層から剥離するもの
・これが起きているかどうかは,タイヤ表面に波紋状の跡があるかで判断出来る
・新品タイヤが油っぽかったり,濡れた状態で使用すると起きる
・標準的な「スクラブ」のやり方は以下の通り
・タイヤを1回穏やかな熱サイクルにかける
・これはドリフトを避けて,徐々に負荷をかけるというもの
・内圧はクルマの重量に対して適切なものを設定すること
・コース上では,最初の3~4周は徐々に速度を上げる形をとる
・最初のラップは50~60%くらいのペース
・セッション終了までにクールダウンラップを1回は行い,85%以上のペースは出さないこと
・これらを行えば,タイヤ寿命が大幅に延び,コース上でのパフォーマンスも向上する
以上,ヘルパースプリングに続いて再び登場となったCR-Sのお話でした.

(Lotus Cup Europe:
more information on CR-Sより)
Posted at 2025/02/17 00:59:57 | |
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