
会社のメンバーに誘われて,通算4回目のナリタモーターランドで行われるジムカーナ形式の練習会に参加して来ました.
前回は出来過ぎの結果で58秒台をマーク出来ましたが,今回は気温20℃超えで,気圧も1006hPaと低く,前回のコンディション(気温:15℃,気圧:1028hPa)には遠く及ばないので,タイム更新どころか58秒台に入れる事すら困難だろう・・・と思いながら向かいました.
ナリモに到着した時点の朝一では気温10℃を下回り,吐く息も白かったのですがタイヤ交換をしている頃には気温も上昇.薄っすらと汗をかくような状況でした.
クルマの準備が終わったところで完熟歩行を始めてみると,コース前半部分は亀裂の穴埋めをやったような跡が(↓),
前回(2024年11月)はなかったような気がするので,コースを補修したんですかね? ただ穴埋めの痕跡は前半部分のみで後半部分はそのままでした.

(パイロンの接地跡と360°スピンターンが行われた形跡を確認)
それ以外は特に違いはなさそうなので,
前回の課題として残った15Rのヘアピン攻略を検討.前回走行時の分析結果からここのロスが大きかったので,ヘアピン進入前に一度アウト側にクルマを振ってボトムを稼いだ方が良いのでは?と思ったのですが(↓),
実際にコースを見てみると(↓),
多分,アウト側に振る時間的余裕はないなぁ~と思い,路面に残っているブラックマークもインベタのラインを示しているので「ここは攻略方法を変えず,インベタのままアプローチだな」と決めました.
1本目(9:01~)
前回の結果から今回は2番ゼッケンを頂いたので早々にクルマを並べます.路面温度は20℃と微妙な感じでフロントはともかく,リアが恐らく温まらない.ブレーキの熱も入っていないですし,ここは抑えて走ろう~という事で 1'03.38.
2本目(9:08~)
今回は5台セットで2本先に走らせてくれるとの事で,すぐに順番が回ってきて2本目.1本目ではやはり左リアが温まり切っていなかったので,現状のブレーキバランスだと危険という事でブレーキだけマージンを残して 1'00.27.分切りくらいはしておきたかったところですが,今日はタイムを出す日ではないので,まぁ,こんなもんでしょう.
これでインターバルに入ったので他の方の走行を見ていたのですが,ルーフボックスを付けたまま走っているフォレスターのロールが凄い!
SUV(Sport Utility Vehicle)というよりRV(Recreational Vehicle)の時代のフォレスターなのでサスペンションストロークが長い上に重心も高いので,動きが大きく,見ていてハラハラしました(笑).
その一方で,先日の全日本ジムカーナに参戦していたコチラのスーパーセブンは滅茶苦茶速い!
筑波に持ち込んだ仕様そのままだそうで,タイヤもA050のG2/Sを履いていましたが,朝一からブッチギリの57秒台をマークしていました.「ふえぇぇ・・・,1周約1分のコースで3秒も差がつくのか.やっぱり全日本選手はレベルが違うなぁ~」と思い,このタイムにどこまで迫れるのかチャレンジしてみる事にしました.
3本目(9:56~)
今回は5台×2本を4チームで行ったのですが,回転が良いのか1時間も経たないうちに順番が回って来ました.この時点で路面温度は30℃近くなり,冷間でもリアタイヤは25℃を超えてA052の作動温度域に入りました.「これなら全開で行っても大丈夫!」とアタックして 59.32.まずは1分は切れました.
4本目(10:02~)
今回はタイム更新が望めないという事でサーキット走行時の減衰設定のままで走っていたのですが,これだとやはりちょっと固過ぎてフロントが入らないので,減衰を前後共に1段下げ.結果は,
58.53.なんと自己ベストの0.08秒落ちまで来ました.前回とのコンディション差を考えたら出るはずのないタイムなのでビックリ! サーキットだと致命的な現状のブレーキバランス(リアがロック気味)が逆に,ジムカーナだと有利に働いている事がありそうですが,フロントの入りの良さと高速コーナーでの粘りがなかなかのバランスなので,HALの低反発スプリングが威力を発揮しているんじゃないかなぁ~?とも思いました.
そこから再び50分間インターバルを置いて5本目.
5本目(10:45~)
自己ベストの0.08秒落ちまでくると俄然やる気が出てくるので,気合を入れて走った結果は58.59. この頃には気温が大分上がっていたので「これ以上は厳しいかぁ~?」と思い始めました.
6本目(10:51~)
この気温にセットを合わせ込まないとダメだなと思い,5本目の問題点を振り返ってみると若干フロントのステアリングレスポンスが悪いと感じていたので,減衰を更に前後1段下げ.「これでどうかなぁ~?」とトライした結果は,
58.53 で4本目と1/100秒まで同タイム.ただ,コンディションが悪化傾向であるにも関わらず同じタイムを出せたという事は「こちらのセットの方が正しい」という情報は得られました.
そこから再び50分間インターバルを置いて7本目.午前中はトータル6本と聞いていたのですが,回転が想定よりも良いという事で私のグループは追加でもう2本となりました.
7本目(11:32~)
先程のセットの方が良いという事で何も変更せず,50分のインターバルでタイヤが冷えた分のゲインを狙っていきましたが,タイムは59.20とダウン.路面温度が更に上がった事でフロントタイヤがタレ始め,フロントのブレーキロックが多くなっていました.
8本目(11:38~)
「この減衰だとフロントの負担が大き過ぎるか~」と思い,減衰設定を前後共に1段上げて負荷を緩和してやろうとしたのですが,
低速コーナーでハーフスピン.フロントが耐えられるようになったせいでリアのブレーキロックが顕在化し,リアのスライドが止まりませんでした・・・(1'00.91).
午前中最後のトライが失敗に終わり,一先ず減衰設定は元に戻してお昼ご飯.
クルマ的にやれる事はもうなさそうなので,ご飯食べながら「後はドライビングで削り取るしかないな~」と思っていました.
9本目(13:23~)
1時間のお昼休憩でタイヤの温度も下がったかな?と思いましたが,タイムは58.87と伸びず・・・.これ以上タイムを縮められる要素が思いつかなかったので,あとはコーナー毎に1/100秒単位で削り取るしかないな,と覚悟を決めて集中力を上げます.
10本目(13:29~)
ラインを徹底的に切り詰めて,縁石スレスレ,パイロンスレスレを狙って走らせた結果,
58.51.午前中のタイムを2/100秒削り取れました.「もうこれで目一杯.これ以上は無理~」という事でアタックはこれで終了.結局,トップタイムは全日本選手の57.19だったので1.32秒差.「あと1秒削れるイメージは全く湧かん・・・」と実力差を思い知らされました.
ここから先はテストに切替え,先日のTC1000でしきりにプロに首を傾げられたので,VTECの切替ポイントを再検証.現状,燃料が入らないので結構高めに設定しているのですが,色々見直した結果,もうチョイ下げても燃料は入りそうだったので,1速全開が試せるココでテストしてみる事にしました.
スタートライン通過時点の速度で比較するとこんな感じ(↓).
【持込み設定】
09本目(13:23~) ・・・ 84.59km/h (ラップタイム:58.87)
10本目(13:29~) ・・・ 85.20km/h (ラップタイム:58.51)
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平均 ・・・ 84.89km/h (ラップタイム:58.69)
【チョイ下げ】
11本目(14:13~) ・・・ 83.89km/h (ラップタイム:58.71)
12本目(14:19~) ・・・ 83.51km/h (ラップタイム:59.24)
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平均 ・・・ 83.70km/h (ラップタイム:58.97)
【更に下げ】
13本目(15:07~) ・・・ 86.81km/h (ラップタイム:59.79)
14本目(15:12~) ・・・ 86.85km/h (ラップタイム:58.67)
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平均 ・・・ 86.83km/h (ラップタイム:58.73)
【チョイ下げ】レベルだとやっぱり遅いようですが,【更に下げ】るレベルまでいけば速くなっていそうですね.一応,気温の影響も有り得るのでそちらも確認してみると,
09本目(13:23~) ・・・ 21.5℃
10本目(13:29~) ・・・ 21.3℃
11本目(14:13~) ・・・ 21.0℃
12本目(14:19~) ・・・ 21.2℃
13本目(15:07~) ・・・ 21.1℃
14本目(15:12~) ・・・ 21.0℃
0.5℃差ならほぼ変わらない.という事は「結構下げたところに伸び代がある」という事が分かりました.これは良い情報が得られました~♪
以上,クルマとドライビングを限界まで切り詰めても届かない,全日本選手との実力差を味わったジムカーナでした.