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プリメーラGT」に続く第2弾は「ニッサン R390GT1」.
こちらは2024年9月に日産グローバル本社ギャラリーで行われた企画展「
NISMO 40周年記念展示」でじっくりと見ましたが,この時は1998年仕様のみでした.ここ「日産ヘリテージコレクション」では,その1998年仕様に加えて,前年型となる1997年仕様と,当時のLMGT1規定で必要だったホモロゲーション用のロードカーも観る事が出来ます.
ロードバージョンとレーシングバージョンの両方を展示するのは稀にありますが,横並びというのは割と貴重ですね.
では早速,ロードカーから(↓).
レーシングカー,特に結果を残したものは様々なイベントに持ち出されて観る機会もありますが,そのロードバージョンとなると台数が少ない上に,レーシングバージョンよりも注目度が低いのでなかなか観る機会がありません.そういう意味で是非とも観たい1台でした.
このクルマはあくまで「レギュレーションを満たすため」に作られたものなので,実用性重視というよりはレーシングカーをデチューンして公道を走れるようにしただけ.フロントにはエアジャッキ用と思わしきパイプが見えます(↓).
ボンネット後部には排気用のアウトレットが見えますが(↓),
隣のレーシングバージョンと見比べると(↓),そのままのようですね.
ただ,さすがにロードバージョンにはフロントのホイールハウス上部に入っているスリット(上の画像だと見づらいですが)までは,ロードバージョンでは再現しなかったようです.ちなみにチラッと見えるヘッドライトはZ32の流用だそうです.
ボンネットの手前側を観ると,NACAダクトが(↓).
当然レーシングバージョンにもあるんだろう~と思って,横を観たら(↓),
アレ? ない・・・.どういう事??と思って更に横の1998年仕様のレーシングバージョンを観ると(↓),
あ,ある! そうか.このロードカーは1998年仕様のロードバージョンという事なのね.
なるほど,そういう視点で観るのも面白いなぁ~と思い,1997年仕様と(↓),
1998年仕様(↓)を見比べてみると,
1998年仕様(奥側)で改良されたロングテールを確認出来ました(↓).
これで気づいたのですが,
前回観た時に「(1998年仕様は)エンジン・ミッションの後方がスカスカだなぁ~」と思ったのは(↓),
このテールを伸ばして出来た空間(元々なかった空間)だったのですね.その他の違いとしてはリアタイヤ前の処理(↓),
フラットな感じにしてドラッグを減らそうという意図は感じますね.
他にも何か違いがあるかなぁ~?とリア周りを眺めていたら(↓),
ロングテール化に伴って形状が異なるのですが,それで1つ気づきました.
前回観た時に謎だったボディ左右にある黒い丸もの(↓),
コレ,ロードバージョンのテールパイプがここに来ていたのですね(↓).
こうやって見比べられるからこそ,色々と気づきがあるもんだなぁ~と改めて思いました.
ちなみに,これら「R390GT1」の隣には,後継モデルである「ニッサン R391」が居るのですが(↓),
こちらは
2023年に富士モータースポーツミュージアムでじっくり観たので割愛します.
以上,Heritage CollectionのR390GT1編でした.

Posted at 2025/04/26 18:56:02 | |
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