早々にリタイヤに終わった1年振りの日光ですが,僅か4周とはいえアップデートの感触を多少掴めたので,振返っておきます.
今回の変化点は2つ.
①
フロントブレーキキャリパー変更 ・・・ 軽量化
②
フロントロアアームブッシュピロ化 ・・・ アライメント変化抑制
1つ目はSPOONキャリパーの投入.
昨年の冬から前後のブレーキバランス(リアがロックする)に悩まされていたのですが,フロントのブレーキパッドを初期制動力の高いIDIの「
SC6」に変更した事で制動力とコントロール性の両立に成功しました.これで問題なしだったのですが,「SC6」への交換と同時に今まで使っていたEK9純正キャリパーのダストシールが終了してしまったため,「これをオーバーホールするくらいなら・・・」と
1年前から考えていたSPOONキャリパーを投入する事にしました.
1年前の調査で「モノブロック」は早々に除外していたので,迷わず「ツインブロック」を選択.ローター&パッドをそのまま流用出来るので,折角整えたバランスを崩さずに済むだろう~という狙いです.唯一のネックは手持ちのホイールで干渉しないか?でしたが,
RZⅡであれば大丈夫そうな事が確認出来ました.
2つ目のロアアームブッシュのピロ化は,2年前に抱えた問題の解消を狙ったもの.
2年前の日光を走る直前にアッパーアーム側をピロ化したのですが,実際に走るとアンダーステアがかなり強くなっていました.その後,
色々考察した結果,ピロ化すべきだったのはアッパー側ではなくロア側だったのでは?という事が分かったのですが,ブッシュの打ち替えは結構工賃が掛かるのでそのまま放置していました.その後,
プロにアライメント変化の指摘を受けたので,「もはや逃げられない・・・」という事で,今回投入しました.
いずれもデメリットはないと考えていたので,問題はメリット分をどれだけ引き出せるか?だと思って楽しみに日光へ向かったのですが,残念ながら2個目の変化点であるピロがアームから抜けてしまい,途中リタイヤを強いられました・・・(泣).それでも一応計測は4回行い,100%攻め切ってはいませんがそこそこのタイムは出たので振り返る事にしました.
まずは,いつもの通りサンプルデータから.
【前回】
41.731 (S1:09.649 S2:18.268 S3:13.814)
【今回】
41.609 (S1:9.649 S2:18.104 S3:13.856)
セクタータイム的にはS2で0.1秒稼いでいるようですが,コンディションは今回の方がかなり良いので(↓),
前回 ・・・ 気圧:1006.9hPa 気温:25.1℃ 湿度:62%
今回 ・・・ 気圧:1012.2hPa 気温:12.9℃ 湿度:66%
そのせいかなぁ~?という気がします.
続けてロガーデータ(前回:青 今回:赤).
今回(赤)は限界まで攻め切れなかった事もあり,細かく見てもあまり意味がないのでザッと纏めると,今回(赤)の方がコンディションが良いので全体的なスピードが底上げされているのが読み取れます.0.1秒稼いでいるのが6コーナーの立ち上がり~10コーナーのブレーキングまでの高速セクションなので,パワー差がそのまま出た印象です.
アップデートした箇所に焦点を当てて見てみると,キャリパーの方はハードブレーキングとなる10コーナーの飛び込みで評価したのですが(↓),
トラブルを抱えていた事もあって,マージンを残しながらのブレーキングだったのですが(左側の緑丸),それでも今回(赤)の方が減速量が大きく(右側の緑丸),若干効きは強くなっているようです.前回(青)はギリギリまでブレーキングの開始を遅らせると,フロントがロックするか否かギリギリの感触だったのですが,今回(赤)はそんな感触は微塵も感じなかった(だからこそマージンが残っていると思った)ので,限界(というかコントロール性?)は結構上がっていそうですね.
なお,ブレーキタッチに関してですが,
計測1の踏み込みでは「おっ!? ペダルストロークが短い!」と固い印象を受けましたが,フルードが温まったせいなのか? 計測2以降はEK9キャリパーとの違いを感じず,ストローク量も同じくらいに思えました.残念ながら今回はロックするところまで試せなかったので,限界域でのコントロール性は確認出来ていないのですが,現時点では「良くも・悪くもなってない」といった印象ですね.もし仮に「良くなっていない」のだとしても,同等の効きでバネ下3.6kgの軽量化になっているので,アップデートとしてはそれで十分だと思っています.
次にピロ化の方ですが,こちらは6コーナーの進入で体感出来ました.
ブレーキングを開始して前傾姿勢になった状態からステアリングを切り込んだ時に,クルマの向きの変わりが明らかに早い.
感覚的には,今まで抵抗に抗うかのようにグイグイと力を込めてステアリングを切り足していくような感じだったのが,ピロ化後はクイッと1回ステアリングを切れば,スパッ!とフロントが切れ込んでいくような感触でした.端的に言えば「曖昧さのないシャープな感じ」とでも言えば良いでしょうか? ドライバーのイメージよりもクルマが早く動くので「早過ぎてついていけない・・・」とまで感じました(汗).これまでリアを含めては色々ピロ化してきましたが,こんなに違いが出たのは初めてですね.それくらい差があるので一番最初にココをやれば良かったなぁ~と後悔する程でした.
ただ,これでプロに指摘された「大舵で曲がらない」の対策になったか?というと,微妙な感じ.
先程も述べた通り,切り込んだ最初の瞬間は凄くシャープになったのですが,そのまま舵角を増やしていって,最大舵角になった辺りの感触を思い出してみると,そこで曲がるようになった印象がない.これまでと変わらず,大舵の時はフロントタイヤの反応が鈍い気がしたので,ピロ化とは別に対策を探す必要がありそうに思えました・・・.
以上,今年2度目のアップデート結果でした.
Posted at 2025/10/28 17:09:48 | |
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アップデート 20XX | 日記