
一番最初の
モビショー見学ブログでは触れませんでしたが,
「K-OPEN」の走行試作車を見学して「来た甲斐があったなぁ~」と満足した後,そのまま南棟の4Fに上がり,「トミカ」と「日本スーパーカー協会」の展示を見学していました.
「トミカ」ブースの方は55周年記念の展示に力が入っていて,トヨタ博物館の展示を彷彿とさせる,歴史とその年代の製品を時系列で並べた展示が(↓).
トミカとはいえ,これだけ並べられるとさすがに壮観で,じっくりと観たい気分に駆られましたが,時間がないため自分が生まれた年の辺りだけ見る事に.
「このトミカ持ってたなぁ~」と思いつつ,よくよく見てみると自分が生まれた年よりも前に発売されていた製品であった事を今頃知りました(笑).
さて,お次はスーパーカー展示.こちらは「スゴイデスネー」と言って終わるだけなので,サッと観て終わろうと足早に回ったのですが,そんな中で足を止めさせられた展示が2つ.
1つ目はマクラーレンの「MP4-12C」のローリングシャシー(↓).
「ローリングシャシー」という単語が聞き慣れなかったのですが,「ローリングする(転がる)シャシー」という事で,フレーム部分に駆動系を載っけた状態のモノをそう呼ぶのだそうです.
サスペンションの構造がよく分かるなぁ~と「取り敢えず写真だけ撮っとけ」とパシャパシャ撮影していたのですが,
「ん? コレ,左右のサスペンションの配管が繋がってないか・・・?」と気になりました.
左側のダンパー上部から配管が伸びて(↓),
バルクヘッドの前を通り(↓),
右側のダンパー上部に繋がっている(↓).
「なんじゃ,こりゃ?」と思って調べてみたら,マクラーレンが「Proactive Chassis Control(PCC)」と呼んでいるダンパーの制御システムだそうで,前後・左右のダンパーを繋いで油圧をコントロールしている代物なんだそうです.
街乗りではソフトに,スポーツ走行時にはハードに~と油圧を可変させているのは容易に想像出来ますが,このシステムはそれだけでなく,右側のバンプ側を左側のリバウンド側へ,左側のバンプ側を右側のリバウンド側へクロスさせるように2本の配管が通っており(↓),
これによって車体のロール量を自在にコントロール出来るため,このシャシーにはスタビライザーが付いていないのだとか.「MP4-12C」は2011年に発売されたクルマなので,「PCC」も既に「PCCⅡ」「PCCⅢ」と進化しているようですが,今回「ローリングシャシー」を観なかったら調べもしなかったと思うので,こういう展示は気づきが得られて有難いですね.

(V8の排気管をそう通すんだ~と,搭載関係も見れて面白かったです)
2つ目はケーニグセグの「Jesko(ジェスコ)」.
5LのV8ツインターボを搭載し,ガソリン使用時で1298PS,アルコール燃料であるE85使用時は1625PS(1195kW),すなわち1メガワットの出力を叩き出す事から「メガ・カー」と呼ばれているクルマです.
そのまんま桁違いのパワーなので,私には到底理解の及ばない世界のクルマな訳なのですが,その前に「なんでE85だとパワーが上がるんだっけ?」と気になったので調べてみたところ,
「E85」は,ガソリン15%にバイオエタノール(Ethanol)を85%混ぜた燃料な訳なのですが,エタノールはガソリンに比べてオクタン価が高く,気化潜熱も大きいため,ノック限界が高い事から300PSも引き上げられるようです.
アルコール系燃料は,金属を腐食させたり,ゴムを膨潤(液体を吸収して体積が膨らむ)したりと扱いが面倒ですが,スウェーデンでは比較的容易に手に入るのだそうで,スウェーデンのメーカーらしい発想ですね.
ホイールはカーボン製らしく(↓),
フロントは20インチのリム幅:9.5インチで5.9kg,リヤの21インチのリム幅:12インチで7.4kgと滅茶苦茶軽いです.
また,このクルマで面白いなぁ~と思ったのがリアウイング(↓).
結構な前進翼なんですよね.飛行機なんかでは「失速限界が高い」「誘導抵抗が小さい」「低速でも効く」と空力効率の高さがウリになっていたりするのですが,メガ・カーでもそれがあるのかなぁ~?
ちなみに,なんで今回このクルマが気になったのか?というとメガ・カーだからではなく,このフェンダースリットが美しいなぁ~と思ったからです(↓).
フェンダースリットってどうしても後付け感が強くて,自分のクルマでやる気が起きないのですが,この目立たない感じのデザインがイイなぁ~と,つい立ち止まって見てしまいました.この「Jesko」のデザインコンセプトは「シンプルさと謙虚さ」なんだそうで,「このスリット,まさに謙虚だよなぁ~,イイなぁ~」と思ってしまいました(笑).
Posted at 2025/11/13 00:02:43 | |
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