
SUPER耐久(S耐)の今季最終戦の招待券を頂いたので,富士スピードウェイ(FSW)に観に行って来ました.
2021年にテストを見学した事はありますが,レースを生で観戦するとなると,かなーり久し振り(前回は
2000年?).10周未満のスプリントレースならばともかく,それ以上の距離となるとラップタイムや前後のタイム差等,色んな情報が得られないとレースを楽しめない性格なので,レースは現場で観るより中継を眺める方が好きなのですが,今回は折角の機会なので行く事にしました.
ただ,人混みはあまり好きではないので,S耐と言えども決勝は混雑するだろうと思い,予選のみの土曜日に行く事に.ひいきのドライバーやクルマがいれば,それなりにモチベーションも上がると思うのですが,残念ながら最終戦はST-5クラスの参加がなく,
観たいドライバーもクルマも特にいないので,「走りを観る」というよりは「S耐というイベント(お祭り)を味わう」という主旨で向かいました.
さて,久方振りのレース観戦で現場の混雑具合がよく分からないのですが,「お祭りを味わう」主旨で行くなら,行き・帰りの渋滞で疲弊するのもイヤだなぁ~という事で,今回はクルマを運転しないでFSWに向かってみる事に.これだけアチコチのサーキットに入り浸っている私ですが,公共交通機関を使ってサーキットに行くのは人生で初.移動ルートをは備忘録としては残しておくと,まず自宅からJRで「新宿駅」へ移動し,そこから小田急線に乗って「新松田駅」へ移動.
「新松田駅」の北口(JR寄りの出口)を出て,目の前にあるバスの発着スペースへ移動し,そこの2番乗り場で臨時バスの到着を待ちます.ここの駅前の発着スペースには全部で3本あったのですが,それほど広い空間ではないので(バスの転回は困難なくらいの大きさ),人が並んで長蛇の列になるとバスが発着スペースに入れないような有様でした.
レース開催日は,「富士急モビリティ」がここから臨時バスを運行してくれているようで,今回は7時と9時の2便が用意されていたのですが,マージンをとって7時の便に乗れるように出発時間を調整.このバスの始発は前の「開成駅」となっているので,「前の駅で人が多く乗っていると立ちでの移動になるなぁ~」と心配しましたが,2~3人しか乗っておらず余裕で座れました(「新松田駅」から乗る人の方が多かった).
席に座ってしまえば後は運転手さんにお任せなので,途中渋滞にもハマりつつ50分程度で富士スピードウェイに到着.ゲートの前で降ろされるのかな?と思ったら,
関係者用のゲートを通って中央の「イベント広場」まで行き,そこで降ろされてチケットチェックからの入場となりました.バスに乗っていた人数も10名前後くらいだったのでチェックも最短.ゲート前での渋滞もないので,ドア to ドアで3時間くらいで会場に入る事が出来ました(家を5時に出て,8時には入場完了).この3時間を長いと捉えるか? 短いと捉えるか?は人によるとは思いますが,1万人規模のイベントと考えると,個人的には「早いなぁ~」と感じます.
イベント自体は既にYaris CUPの予選が始まっていましたが,さすがに8時台なので人もまばら.
トランプ関税対策としてモリゾーさんが指示したんだと思いますが,今回は「日米モータースポーツ交流」をテーマに関連イベントが企画されており,NASCAR関連の展示が数多くありました.
NASCARのデモ走行は決勝日の昼に予定されているので,朝一に到着した時点だとピットにクルマの姿すらない状態.ピットウォークの時間になればクルマも出てくるのかな?と,イベント広場で時間潰しつつメインスタンドで待機.
2021年にテスト見学した際に,スマホのカメラだとさすがにコースまでの距離が遠過ぎて絵がショボかったので,今回は「望遠レンズ」を投入(↓).
まぁ,子供騙しだとは思いますが,何もナイよりはマシだろう~と試してみたのですが(↓),
絵的には大分マシになったものの,なぜだか中央に白ボケが(泣).レンズの固定を組み直してみたり,レンズ前に影を作ったりと色々やってみたのですが,白ボケは消えず.逆光のせいかなぁ~?と撮影スポットを探す旅へ.
場内の巡回バスを使って場所を移動したのですが,そういえば今回のS耐開催のタイミングに合わせて,SHADE RACINGのファクトリーが見学出来るようになっているはずなので,そちらへ移動.
レーシングファクトリーなので,勿論,レーシングカーの展示がある訳なのですが(↓),
個人的には,ボディ・シャシーを取り除いてドライブトレーンだけを展示したコレ(↓)が興味深かったです.

(マフラーって,そんな感じに真っ直ぐ伸びているんだ・・・)
SHADE RACINGのファクトリーの隣には,富士モータースポーツフォレスト ウェルカムセンターがあるので,ついでにそちらも見学してみると,併設のROOKIE RACINGのファクトリーが本日のみ撮影可との事.

(通常は,右下に書かれている通り「撮影禁止」)
両ファクトリーの見学が終わった後,再び巡回バスに乗ってコースへ(ファクトリーは敷地外なので,再入場のための引換券を事前に手渡されました).Yaris CUPの決勝を1コーナー付近で眺めつつ,ちょっと時間が早いですがお昼を取る事に.
イベント広場では「フジニックフェスティバル」と称してキッチンカーが多数来ていたのですが,どれも重たそう(油っぽくて胃にもたれそう・・・)だったのでパスして,「CRANE Garden」で「かつ丼」を選択(↓).

(玉子がとても美味しかったのですが,肝心のカツがイマイチ・・・)
昼食を食べて「CRANE Garden」を出たら,NASCARの展示・体感エリアでル・マン24時間に特別枠で参加した「Garage 56 Chevrolet Camaro ZL1」が暖機運転を開始(↓).
V8のドロドロとしたアイドリング音を聞きつつ,軽く吹かした時の爆音が凄まじい!
重く・音圧のある感じで,「暴力的な音」という単語似つかわしい迫力あるエンジン音でした.
その後,パドックパスがなくとも近くで観て良いとの事で,ピットスペースの中に入って見学.
狭い空間に人が集まるので,完全にクリアな状態で撮影は出来ませんでしたが,ル・マンを走った貴重なクルマを間近で見学出来ました(これだけでも今回来た甲斐があった~♪).
その後,S耐の予選が始まったので,再び撮影スポット探しに戻り,結局,アドバンコーナーの出口側の土手に移動(↓).
ここが唯一の日陰ポイントだったので,ピント合わせて撮影したのですが,
18倍ズームは良い感じなものの,完全に日陰にいるのに相変わらず中央部分の白ボケは直らず・・・.ダメですね,このレンズ(泣).加えて,日陰に長時間いたせいか? 冷たい風でスマホ本体が冷やされて,弱っているバッテリーがアッという間に電池切れとなってしまいました.
これで撮影は半ば強制的に終了となったので,売店で「レーシングコース焼き」を買って(↓),自分で自分のご機嫌取り(笑).
撮影しないんだったら1コーナーで各車の動きを見るかぁ~と再び移動し,予選アタックの走りを観戦.
いくつか興味深いクルマがあったので触れておくと(以降,写真が撮れなかったので
公式から画像を拝借),
ST-USAクラスの「Callaway Corvette C7 GT3-R」は,ホント「重音」という感じで音圧が凄く,シフトチェンジの際の炸裂音も激しくて大迫力! 今回のトップタイムというのも納得の走りでした.
次は,ST-USAクラスのもう1台「IMSA Ford Mustang Challenge」用のワンメイクマスタング.コルベットと比べると音圧はそこまでではなく,むしろ,心地良いレーシングサウンドといった感じで,私は全車の中で一番気に入りました.
音が激しい系だと,GT3車両(ST-Xクラス)が基本的にうるさかったのですが,中でも一番酷かったのが「Aston Martin Vantage GT3(↓)」.
耳栓が欲しくなる程のうるささでした(苦笑).
他に,音で言うと不思議な感じがしたのがST-Qクラスの「NISSAN Z NISMO Racing Concept(↓)」.
ミッションが違うのか? 「キュイーン!」って感じの不思議な音を出していました.
一方,走りで観ていて違いを感じたのは,ST-Qクラスの「CIVIC TYPE R HRC Concept(↓)」.
TCR仕様のFL5に,600PSとも言われる「HRC-K20C」というレーシングエンジンを積んだ車両だそうなのですが,ハイギヤ(4~5速?)での車速の伸びが半端ない! 1コーナーを抜けて,コカ・コーラコーナーまで2→3→4→5速とシフトアップしながら全開で加速していく訳なのですが,2~3速の領域では他の車両と大差ないものの,4~5速の領域ではグイグイと車速が伸びていって,GT3相手でも車間を詰めていました.実際,今回の予選で271km/hという最高速を叩き出したそうで,これはベースとなったTCR車両の240km/h台はおろか,GT3車両の267~8km/h台をも超えるスピードであり,FFでこれだけの最高速を出せるとなると,末恐ろしいエンジンですね・・・.
ただ,その一方で1コーナーへの飛び込みを観ていると,エンブレのセッティングがまだ合っていないのか? ダウンシフトがやりにくそうな感じにも見えました.排気音も過剰にパン!パン! と鳴っていましたし,そういう意味では,まだ伸び代が残っていそうですね.
以上,運転しないでFSWへ行ってS耐を観た感想でした.
帰りのバスも空いていて,サーキットからの脱出という意味では良かったですが,「新松田駅」からの小田急は1時間立ちっ放しと疲れました.この日はトータル2万3千歩も歩いたので,さすがに家に着くと疲労困憊.クルマを使って東名の渋滞にハマるのとどっちがマシか?というと微妙ですが,公共交通機関を使っても案外行けるもんなんだな~と思えました.