
「
RE-71RZのトレッド画像が出れば~(中略)~アレコレ妄想も出来るので,明日から12月ですし,少し静観」なんてブログに書いたばかりなのですが,12月に入った初日にRE-71RZが正式に発表されてしまいました(汗).
11/25に公開されたティザームービーを見た時に「コレ,1週間後くらいに来そうだなぁ~」という予感がなんとなくあったのですが,まさかこんなに早く発表されるとは.リーク情報が出ていた事もあって今回は早めの発表に踏み切ったんでしょうか?
まぁ,なんにせよ,妄想ネタを提供してくれるのは大変有難いので(笑).早速BSの
ニュースリリースにしっかりと目を通し,個人的に気になった点を纏めてみました.
①TC2000におけるタイムゲイン
リーク情報では「0.5~1.0秒短縮」となっていましたが,今回のリリースには「約0.7秒(RE-71RS比1.2%短縮)」と明記されていました.ただ,これで1つ気になるのが,単に「ラップタイムは1.2%短縮」としか書かれていない点.BSはこれまで「最速ラップタイム」と「平均ラップタイム」という2つの指標で短縮代を示してきたのですが(↓),
今回は単に「ラップタイム」とだけ書かれており,どちらの「1.2%」なのか分かりません.数値的にはなんとなく「平均ラップタイム」の方で1.2%短縮な気がするのですが,そうすると「最速ラップタイム」は思った程の差が出なかったという事なのか?といきなり訝しんでしまいました・・・.同時公開された
YouTubeの動画を見ると,佐々木雅弘さんが,
「RE-71RSの性能を上回る,タイムだけで上回るのは難しかった」
と語っているので,もしかしたらRE-71RSの「最速ラップタイム」を上回った事は上回ったものの,僅差(1%未満)だった可能性は有り得そうです・・・.
②ブロックパターン
BSはこれまで,IN-OUT指定⇔回転方向指定を交互に繰返すケースが多かったので,RE-71RSがIN-OUT指定だった事から,RE-71RZは回転方向指定に戻るのかなぁ~?と恐れていたのですが,これは杞憂に終わり,RE-71RZは,RE-71RSと同様に「IN-OUT指定」となったようです(↓).
個人的に最大の懸念だったトレッド面のラウンド形状に関しても,今回アピールポイントになっていないので,恐らくは「不採用」.
先日のRE-71RSのテストでもラウンド形状のせいでグレイニングを引き起こしていたので(↓),
これが採用されないのはポジティブな要素です.
また,同様にRE-71RSのテストで判明した,OUTサイド寄りのセンター部分を酷使する事で生じたと思われる,ブロック飛びに関しても(↓),
RE-71RZではOUTサイド側のブロックと一体化される事で対策となっていそうです(↓).
ブロックの一体化により縦溝は1本減った事になりますが,これによって生じる排水性低下に対しては,残る2本のストレートグルーブ(縦溝)を太くする事で補っているようですね.
③コーナリングフォース
上記②で述べた通り,OUTサイド側のブロックがかなり大きくなった事から,RE-71RSでも強固だった剛性が更に上がっていそうです.ULTIMAT EYEによる「コーナリング力」の可視化結果を見ると(↓),
RE-71RSではショルダー部分に集中していた力(赤色の部分)がRE-71RZでは小さくなっているので,ショルダー部分の負担は減っていそうです.これを見て「ふむふむ,良さそうじゃないかぁ~」と,じっくり見比べていたところ,
アレッ・・・? (゚・゚) !?
下側はともかく,RE-71RZの上側はRE-71RSよりも面積(青丸の部分)が小さくないか?(↓)
まさか・・・と思い,生成AIに計算させてみたところ(↓),
RE-71RS ・・・ 22,508 ピクセル
RE-71RZ ・・・ 21,246 ピクセル
という結果となり,RE-71RZの方が約5.7%接地面積が小さいようです・・・.いやでも,まぁ,画像の縮尺の問題かもしれないし,そんな事あるわけ・・・とRE-71RSの資料を引っ張りだしてみたところ(↓),
ガーン ∑(゚д゚lll)
RE-71RSの時は,アピールポイントとして接地面積の拡大がしっかりと書かれている! これってつまり,RE-71RZでは接地面積をアピールポイントに出来なかったという事で,すなわち,本当に接地面積が減っている可能性がありそうです・・・.
しかし,OUT側のブロックの面積は確実に増えているのに,これで接地面積が増えないってどういう事だ?と思い,更に画像をじっくりと見てみると(↓),
紫で囲った部分のエリアが,RE-71RZの方が青っぽくないか? 表記を見る限り,青よりも緑の方がコーナリング力が高い事を示しているはずなので,これをそのまま解釈すると,RE-71RZの方がグリップが低いという事に・・・.そんなバカな!と思い,何度も見返してみたのですが,確かにRE-71RZの方が色が均一となって負荷は分散していそうですが,全体的に色が青っぽくなっていて「満遍なくグリップが落ちている」とも読めそうな気が・・・.
(´^`) ウーン…
これは一体どういう事だ?と考えて出てきた見解としては,
「もしかして,RE-71RZのコンパウンドって固い?」
コンパウンドが固いからゴムが変形しにくいので接地面積が小さくなり,変形しにくいから負荷は分散出来るものの,発生するコーナリングフォース自体は低かったりするのかな?(=ハードタイヤ)
いや,でもなぁ,ウォームアップ性能の向上を謳っているし,ハードコンパウンドな訳ないか~と思いながら再び先程の
動画を見てみると,佐々木雅弘さんが以下のようなコメントを発していました(↓).
「RE-71RSと比べてもサーキット走行時のラップダウンというかね.その所謂ロングが効くかどうかという話をするんですけど,ロングに効くタイヤになってきたので,ピークグリップからのライフも長くなっている,そんなタイヤになってます」
アレレ? やっぱりハード寄りになっているというコト?? RE-71RZは1発のタイムよりもロングランの安定性に振ったタイヤという事なのかな??? う~ん・・・.
以上,RE-71RZの妄想結果でした.
RE-71RSを事前にテストしておいたおかげで大分解像度を上げて広報資料を読み取る事が出来たのですが,RE-71RZは,まさしくRE-71RSの正常進化版という感じで,しっかりと弱点を補ってきたタイヤのようです.現時点の情報からだと新品時の1発のタイムには若干クエスチョンマークがつきますが,コンバウンドが二層になっているんじゃないか?と言われたRE-71RSの摩耗時のグリップ低下に対しても,コメントから察するに対策してきた印象を受けます.ブロック面積の拡大も含めてかなり高剛性なタイヤに仕上がっている様子が窺えますが,はたして軽量級のクルマで,その固いタイヤをちゃんと潰せるのか? その点だけが若干心配です・・・.
なお,サイズラインナップとしては全61種類という事で,私が使いたい「205/50R15」と「195/55R15」もちゃんとありました(↓).
価格に関しては,私が使っているサイズで「RE-71RS比+1000円」といった感じで若干の値上がりはありそうです.性能が上がっているので価格も上がるのは妥当だと思いますが,ランニングコストの上昇は抑制したいので,サイズダウンも視野に入れようかなぁ~と思っています.