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2025年12月18日 イイね!

RE-71RSの理解を深める

RE-71RSの理解を深める先月,RE-71RZに備えてA052→RE-71RSに切替えてテストしてみた訳なのですが,結果も感触もかなり悲しい感じとなりました.

タイムアタックシーズンに入った事もあり,この悲惨な感触のまま数ヵ月過ごすのは辛いなぁ~と思い,RE-71RSに合うように足回りのセットを変更しようかとも思ったのですが,今月入って発表されたRE-71RZの情報を見て,「コレ,RE-71RZにすべきじゃないかもしれないなぁ・・・」と思い始めて躊躇してました.

結局,足回りのセット変更は見送った訳なのですが,そうすると変化点が何もないまま走る事になるので,モチベーションもダウン・・・.TC1000へ行く前日の夜(というか当日の午前2時)まで行くの止めようかなぁ~とベッドの中で悶々としていたのですが,寝落ちした後,目覚ましに起こされたら筑波サーキットの門の前にいました.



平日という事でピット取れるかなぁ~?と思いつつ,今週に入って気温がグッと下がったので,タイム狙いの人が殺到するかもしれないなぁ~と門前に並んだらどうやら9番目.開門後,手前からピットが埋まっていき,私にしては珍しい位置にクルマを止める事になりました(↓).



この日は1日ファミ走なので,誰かいるかなぁ~?と思って他のピットを覗いてみるも,見かけた事がある人はいるものの顔馴染みのメンバーはほとんどおらず,



12月に入って8時枠もないので,時間を持て余し気味にしながら日向ぼっこして走行が始まるのを待ちました.


1本目(A3枠:9:40~)
前回の走行から何も変えておらず,特にやるべき事も思い浮かばないので,内圧を下げた状態で4輪の温度を揃えて1発を狙ってみるかぁ~とコースイン.平日なのに結構な台数がいて,全体的にペースがあまり速くない上に,均等に散らばっているのでアタックするスペースを見つけづらい.



路面温度が10℃を切っているので,リアタイヤを温めるのに結局8周くらい掛かったのですが,これだけ周回すればフロントタイヤは大丈夫か?と思いきや,フルブレーキングを試すとロックするので,まだ"来てない".A052でもこの路面温度だったらロックするので,温まりが悪いと言われるRE-71RSでは尚の事かなぁ~と思いつつ辛抱強く周回を重ねると,まだ3枠目だというのに路面がかなり汚く,マーブル(タイヤカス)を拾ってしまいました・・・.



BSはタイヤカスの付着量が酷い事で有名ですが,ウォームアップが悪い上にタイヤカスを拾うとなると,対処のしようがありません.「やっぱりフリー走行(=非スーパーラップ)で,1発のタイムを狙うには不向きなタイヤな気がするなぁ~」と思いつつ,10周目にようやくリアが"来た"ので,ここしかない!というタイミングでアタックを開始.



4輪を狙い通りの温度に揃えられたので,フロントのグリップが微妙に勝ってる状況を作り出す事ができ,前回苦しんだ2コーナーのアンダーステアも,ほんの僅かにリアが滑る事で上手く消せました.「これなら前回のタイム(41.6秒)を超えられるかなぁ~?」と,ヘアピン~インフィールドをミスなく纏めたのですが,左高速コーナーで前走車に追いつき,スローダウン・・・.



「あああぁぁぁ・・・」とスペースを上手く見つけられなかった自分の力量のなさを悔やみつつ,「なんとかもう1回もってくれー」とクールダウンを1周挟んで再度アタック.



結果は 41.619 で,前回のタイムを0.026秒縮めて,一応RE-71RSにおける自己ベスト更新ではあるのですが,コンディションの差を考えたらダメダメですね・・・.やはりアタック1発目を失敗したのが大きく,2発目では既にリアに熱が入り過ぎてて,元のアンダーステア状態に戻ってしまいました(=前回とほぼ同じタイムになるのも当然の結果).


前回のテスト結果から,以降はタイムがガクッと落ちるはずなので,ダメだろうなぁ~と思いつつ計測2をやってみますが,タイムは 42.025 と案の定.



熱が入りにくい上に,カスを拾い易く,おまけにすぐにタレてスイートスポットも狭い.「ホント,使いにくいタイヤだなぁ・・・」と嫌気がさしてきましたが,なんとかドライビングで削ってやろうとアレコレ試してみるも,41.9秒が限界.「気温10℃のコンディション下で,42秒切るのが精一杯って,どういうこっちゃ?」とさすがにイライラしてきましたが,出ないもんは出ない.「A052だったら,もう少しマトモなタイムだったのかなぁ~?」と気持ちが大分離れてきたところで,1コーナーのブレーキングをしたところ,



フロントタイヤがズルッと滑りました.「はい? ロックするようなレベルのブレーキングじゃないぞ??」と探ってみたところ,どうやらフロントタイヤに付着したカスのせいで滑っている様子.ホント合わないな,このタイヤ(怒).タイムが出ないのはともかく,マトモに走れないのでは楽しくない.この延長線上にRE-71RZが来るのだとすると,こりゃ,"ナシ"かもしれないなぁ~とピットへ戻り,大分腹積もりも固まってきたのですが,一応,フロントタイヤの表面温度を測ってみたらビックリ.

  「61℃」

ハイ・・・? もしや路面温度が上がっているのか??と思い,ピットを出て日向で計測してみるも,やっぱり10℃前後.「路面温度が10℃なのに,フロントタイヤの表面温度が60℃を超えてる? ありえない!」「なんか間違ってるぞ,コレ」とEF8を外から眺めながらその場でしばし思考.



路面温度が30℃近いなら,まだ分かる.けど今の路面温度は10℃前後.それもトラフィックにハマって,たいしてアタックしてないのにこの温度.これはタイヤの使い方を根本的に間違えている.もう一度考え直そう.


RE-71RSはかなり剛性の高いタイヤなので変形しにくく,A052と同じ内圧だとタイヤが潰れないので接地面積を稼げない(↓).



そこで,内圧を下げて意図的に剛性を落とす事により,タイヤを潰れ易くした(↓).



前回この考え方でテストしてタイムは縮まったので,この方向性なのは間違いない.ただ,タイヤの表面温度が60℃と高いのは気になる・・・.恐らく計測1ではタイヤの表面温度は30℃前後くらいだろうから,これが計測2で60℃まで上がった結果,0.4秒遅れた事になる.つまり,図式としては,

  タイムが出ない ⇒ グリップが低い ⇒ 表面温度が高い

・・・となる.表面温度が上がる理由は,タイヤが表面で滑ってるからであり,これは前回調べたグレイニングの発生とも符合する.つまり,タイヤが表面で滑らないように,もっと潰さないと(≒路面に押しつけないと)ダメ.しかし,前回のテスト結果から,内圧をこれ以上下げてもグリップは増えないため,内圧を下げる以外の手法でタイヤを潰すには・・・.

「フロントの減衰を下げるか」


2本目(A8枠:11:20~)
お昼前という事で路面温度は16℃まで上がり,日向であればタイヤのウォームアップも必要なし.これなら計測1からいけるでしょ!という事で,前後のスペース作りに専念して,いざアタック!



1コーナーのブレーキングで,またもフロントタイヤがズルッ!と滑り,付着したタイヤカスがホント厄介.タイムも 41.977 と1本目終盤とほとんど変わらず.「ん~,違うのか?」とも思いましたが,メゲずにもう1回アタックした結果,41.408 と0.5秒短縮に成功,1本目のタイムを超えてRE-71RSの自己ベスト更新したので「ほらほら,やっぱりそうじゃん~!」とテンションも上がり,2周のクーリングラップを挟みつつ,集中力を上げて臨んだ計測3.



タイムは 41.333 で,このコンディション下における最低ラインだと思っていた41.3秒に何とか届きました.


「なるほど~,RE-71RSのグリップを引き出すにはこうしないといけなかったのか」とようやく理解が深まったところで,ならば減衰をもう1段下げたらどうなる?とピットイン.



更に1段下げて走ってみたところ,安定して41.5秒を出せるようになりましたが,タイムは 41.461 が限界でした.感触的には完全にアンダーステアが姿を消し,A052に近いフィーリングのコーナリングが出来るようになったのですが,減衰を2段下げたせいで今度は潰し過ぎになったのか?



洗濯板を下りた後の,最終複合の入口で露骨に曲がらなくなりました.「ここで曲げるためにRE-71RSに変更したのに,結局,ここが一番曲がらんのかい!」と思いつつ,色々試してみましたが41.4秒が限界でした.



ちなみに,2本目走行終了後のフロントタイヤの表面温度は約40℃.1本目よりアタック回数も多く,平均タイムが上がった事でフロントタイヤの負荷も高かったにも関わらず,表面温度は20℃も下がっているので,タイヤを潰して表面で滑らさないようにし,温度上昇を抑制すれば,グリップも上がってタイムも出るようですね.


という事で,今回のテスト結果を纏めると,

  ・RE-71RSのウォームアップはやはり遅い
  ・FFのフロントタイヤに限ればA052と同等レベルだが,これがリアだと恐らく遅過ぎる(≒使えない)
  ・タイヤカスはやはり拾い易く,拾ったカスも剥がれない
  ・ブレーキングに支障をきたすレベルで付着するので,正直使えないレベル

  ・タイヤが固いので,基本的にタイヤを潰しにくい
  ・適切に潰せないとタイヤ表面で滑って温度が上がり,グリップが落ちる(グレイニングも出る)
  ・そういう意味で,重いクルマには向いているタイヤ(=軽量級には向かない)
  ・表面温度が上がり切った状態でグリップが安定しているので,タレにくいと錯覚するが,ちゃんとタレてる
  ・ピークグリップを引き出せばA052に匹敵するが,スイートスポットが狭いので引き出すのが難しい
  ・楽してタイムを出すなら,やっぱりA052

といった感じでしょうか.RE-71RSの使い方がだんだん分かってきましたが,その一方でネガな部分もはっきりしてきました.ピークグリップで考えればRE-71RSとA052はほぼ互角なので,A052に「+0.5秒」のSタイヤハンデが付くのなら,RE-71RSの方がハンデ差通りに有利かなぁ~?という気もします.ただ,スーパーラップ形式でのアタックならばともかく,フリー走行でコース上に複数台クルマがおり,タイヤカスも散乱している状況下でのアタックとなると,RE-71RSではピークパフォーマンスを引き出すのが難しいため,若干差が縮まって0.2~0.3秒差くらいに思えてきました.これでも依然としてRE-71RSの方が有利な状況である事は変わらないのですが,0.2秒差だったらCR-Sも視野に入ってくるんだよなぁ・・・(コスト的なメリットも出てくるし).


そんな感じで,「少なくともRE-71RSは二度と買わないなぁ~」なんて思いながら後片付けをしていると,(大)@みやう軍団さんが来られて「TC2000でやってるREVSPEED 筑波スーパーバトル見に行かない?」と仰るので,そのままTC2000へ移動.有料イベントなので「トンネル前でチケットを買って下さい」とサイトに書いてありましたが,どこだ?と探すと守衛所の反対側の位置に机が.



チケットとタイムスケジュール表(裏にエントリー車両のリスト付)をもらいつつ歩いて中に入ると,顔の広い(大)さんはアチコチから声を掛けられるので,私は参戦車両を遠目に眺めていました.すると,この日合計4台のクルマに乗る蘇武さんがこちらに気づいて来て下さり,しばし雑談.(大)さん語の「出ないの?」を翻訳して蘇武さんに伝える等をしてました(笑).

スイフト乗りの(大)さんは,興味津々な車両がアチコチあるようですが(↓),



EF8乗りな私からすると特別興味の湧く車両もないので,入場の目的ある気温ボード(↓),



・・・じゃなかった(笑).RE-71RZを履いた車両の傍へ(↓).



あわよくば,タイヤを外して走行後の表面を見るチャンスがないかなぁ~?と遠目に覗いていたのですが,どうやら走行は1本目で終了していたらしく,車両はそのまま放置.



フェンダーの隙間からタイヤ表面の様子を窺ってみましたが,とても58秒台を出した後のタイヤとは思えないくらい表面がキレイ.RE-71RZのテスト車両ですから,セッティングも当然バッチリ決まっているとはいえ,ショルダーもセンターラインもホントきれいな摩耗でびっくりしました.某SNSで回ってきた別角度の画像も色々眺めてみましたが,やっぱりゴムが固そうな雰囲気.固いからといって喰わない訳ではないんでしょうが,軽量級とは相性が悪そうな気はしました(RE-71RSと同様,タイヤを潰すのに苦労しそう).


以上,RE-71RS(RZ)の理解が深まった筑波サーキットでした.

イベント終了後はそのまま(大)さんと別れ,この日,朝から何も食べてなかったので,ボッチの時のルーティンである「鶏そば炭や 常総店」へ行き,「特製純生白湯 辛味鶏そば(↓)」を頂きました.



目標タイムにちゃんと到達した自分へのご褒美も兼ねてだったのですが,やっぱり美味しかったです♪

プロフィール

「RE-71RSの理解を深める http://cvw.jp/b/1684331/48825943/
何シテル?   12/19 19:52
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.1/TC1000 ...
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