
1年振りに筑波サーキットコース2000(TC2000)を走ってきました.
前回走行したのは,
プロに圧倒的な差をつけられた昨年11月.その時の反省点を忘れないうちに,もう一度挑もうと思っていたのですが,タイミングを逸してしまい,その間に重心がTC1000の方に移ってしまったため,何と1年もブランクが空いてしまいました・・・.
前回の反省点を思い出しつつ,プロの走り方を何度も見返して,GT6で走行ラインのイメージを固めながら,1分9秒(69秒)の壁を越えるべく挑んでみました.
1本目
当日は酷い濃霧でスケジュールは40分のディレイで進行.「こりゃ,リアタイヤが暖まらなそうだなぁ・・・」と思いつつ,コースインしてみるとタイヤ以前にデフ(ミッションオイル)が暖まってない! 仕方がないのでコーナーでの旋回速度を抑えつつ,部分部分でトレースするラインのイメージしながら走ってみると,「80Rノーブレーキなんて無理!」「最終コーナーを50m看板過ぎてからブレーキなんて無理!」と完全にチキン状態.結果,走り出しは17秒台という自身でも驚きの遅さでスタートしました・・・.
2本目
さすがにデフもタイヤも一通り暖まったので,今度は1周目からペースアップ.しかし,ミッションの暖め方がマズかったのか,とにかく3速が入らない! 各コーナーの立ち上がりで2→3速にシフトアップしようとする度にギヤが入らずガリガリ鳴るわ,タイムは出ないわで散々な状況.
少し丁寧にクラッチを切るようにして,何とか1LAP纏めてみるもタイムは13秒台.「どうなってんだ,こりゃ??」と軽く混乱しつつ,走行ラインやブレーキングポイントを確認するも,おかしそうな点は思い当たりません・・・.
そんな混乱した最中で,先輩に後ろから強襲されます.
「お~い,オ・ソ・イ・よー!」と心の声が聞こえてきそうなくらい,アクセルを緩めてもらってるのがよく分かります・・・.この後,先輩はあまりの遅さに追走を止めてスローダウンする中,私は最終コーナーで削りどころを見つけ出し,このセッションの最終ラップで,ようやく11秒台に入れられました.
3本目
さすがにシャレになんない遅さなので,インターバルの間にGPS Lapsでロガーデータを見返し,削れるポイントを必死に探してみたところ,以下の方が速いと判断.
1ヘア ・・・ 進入で3→4速に上げるのではなく,3速キープ.
80R ・・・ 手前で3→4速に上げて全開! ではなく,3速&アクセルコントロールでクリア.
最終 ・・・ 4速キープはパワーバンドを外しているので,4→3速にシフトダウン.
実際に試してみるとタイムは出そうな気配ですが,前走車に引っ掛かってクリアが取れない!
落ち着いてスペースを作りだし,意を決してアタックしてみると10秒台が3連発.
残り時間が少ないですが,「最後に,もう一押ししたい!」と後ろに青いロードスターが見えるも,譲らずにアタック!
結果は 1'09.868 で,何とか9秒台に入れられました・・・(ホッ).
それでは,反省文です(青:今回 緑:昨年[1'09.316]).
1コーナー(1つ目の赤丸)
進入速度は完全に互角ですが,ブレーキング時に車速を落とし過ぎたようで0.1秒遅れます.
1ヘア(2つ目の赤丸)
レブの引き上げ と
205/50R16の大径効果で3速キープでも加速でき,昨年よりも5km/h速い進入速度で0.1秒の遅れを取り戻します(±0秒).
ダンロップ(3つ目の赤丸)
今回の課題その①「ノーブレーキでクリアする」を実践.ボトムスピードを5km/h以上引き上げて100km/hオーバーで旋回する事に成功! これで0.3秒リードします.
80R(4つ目の赤丸)
3速の領域は差をキープするも,4速に上げた瞬間に失速.ここはタイヤの大径化が裏目に出ます.しかし,ブレーキングをワンテンポ遅らせる事に成功し,差は更に拡大0.45秒までリードします.
バックストレートエンド(5つ目の赤丸)
ここもタイヤの大径化によって車速が伸びず,特に4速の領域が酷いです.結果,最高速は3km/hもダウンし,折角築いたリードが無に還ります(±0秒).
最終コーナー(6~7つ目の赤丸)
今回の課題その②「50m看板過ぎてからブレーキング」を実践.波形を見て頂くと分かりますが,最高速をマークする山の頂上が青(今回)の方ワンテンポ奥になり,ブレーキングを少し遅らせる事が出来ました.しかし,そこからの減速量が多過ぎ.4→3速へのシフトダウンによりエンブレも同時に効くので,姿勢は安定して走行中はドライビングしやすかったのですが,いくらなんでも100km/h以下は落とし過ぎでしょう.最終コーナーを4速キープで走っていた頃は120km/hオーバーで旋回していた訳ですから,この差は大きく,ここだけで0.65秒も遅れてしまいました・・・.
その一方で,ここまで落とせばクルマの向きをしっかりと変えられるので,アクセル全開で駆け抜けられる理想的なラインに乗せる事ができ,グングン加速して5km/h近く速い車速でゴールラインを切る事が出来ました.ただ,この反撃の効果は0.1秒程度に過ぎず,トータルでは0.5秒の遅れとなりました.
以上を纏めると,今回の敗因は間違いなく最終コーナーのブレーキング.立ち上がり重視のラインは良かったのですが,それにこだわり過ぎてボトムを落とし過ぎました.
今回,最終は4→3速に落とした訳ですが,エンブレが効いて車体が安定し,非常に気持ちよくコーナリングする事が出来る一方,3速に落とすが故の車速低下もあるので,このラインのまま4速キープで走った方が結果的にボトムを上げられたのかな?とも思います.
いずれにせよ,EF8には6秒台を出せるポテンシャルがあるにも関わらず,ドライバーがヘタレで,またも9秒台止まりでした・・・.「まぁ,8秒台には何とか入るだろ~」と楽観的に思っていたのですが,私にはTC2000の速度域に慣れるには1時間(20分×3)では足りず,もう少し走り込んで身体にフィーリングを染み込ませないと攻略は難しいようです(ようは走り込み不足!).
難しさもリスクの高さもあるTC2000ですが,さすがタイムアタックの聖地.やっぱり筑波は面白いです!