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OX3832のブログ一覧

2019年10月12日 イイね!

FSWレーシングコース攻略

FSWレーシングコース攻略今回の富士では,車載カメラのトラブルで動画が撮れていなかったので,次回走る時のために,3年前の結果と比較しつつ,攻略のポイントを残しておこうと思います.

まず,公式記録の振返りから.

 前回 ・・・ 2'15.240 (Sec1:29.939 Sec2:42.427 Sec3:62.874)
 今回 ・・・ 2'16.896 (Sec1:34.507 Sec2:43.415 Sec3:58.974)

最高速は,前回:186.271km/h,今回:172.249km/hでした.

さて,そのセクターですが,今年1月のコース改修時に微妙に位置を変えたらしく,現状では以下のようです.



新旧の比較がないので,どれくらい変わったのか正確には分かりませんが,Sec1は約150m,Sec2は20mほど長くなったようです.比較がしやすいように,現在のセクターとの比率を求めてみると,Sec1は1.135倍,Sec2は1.015倍だったので,これを使って換算し直すと,

 前回(換算) ・・・ 2'15.240 (Sec1:33.980 Sec2:43.063 Sec3:58.197)
 今回      ・・・ 2'16.896 (Sec1:34.507 Sec2:43.415 Sec3:58.974)

つまり,今回の結果は,Sec1で0.5秒,Sec2で0.3秒,Sec3で0.8秒遅かったという事ですね.それぞれの原因としては,Sec1は最高速が14km/hも低いせい,Sec2は100Rの立ち上がりのエイペックスに砂を撒かれて最短ラインを取る事が出来なかったせい,Sec3に関してはGR Supraコーナー~最終コーナーにかけて前走車に引っ掛かってしまったせい,ではないかと思われます.


では続けて,LAP+で前回と比較しながら,細かく見てみましょう(緑:前回 青:今回).



富士はホームストレートがとにかく長いので,最終コーナーの立ち上がり方の影響が大きいです.このため,今回はここの部分から比較を始めます.

①最終コーナー立ち上がり(1つ目の赤丸)
とにかく立ち上がりの車速重視で,可能な限り大外から立ち上がります.アクセルを踏みながらエイペックスを抜ける(かつ外に膨らまない)ラインを意識した結果,1.6km/h車速を伸ばせています.


②ホームストレート
最終コーナーは3速で立ち上がったのですが,4速にシフトチェンジする手前(2つ目の赤丸)の辺りから徐々に今回(青)の方が遅れ始めます.4速に入れてからは如実に差が開き,スタートラインを横切った時点(3つ目の赤丸)では8.4km/hも車速が低いです.走行中も,なかなか回転数が上がらず,「5速へのシフトアップって,こんな位置だったっけ・・・?」と明らかに違和感を覚えるくらいでした.

そして,ホームストレートエンドの終端速度(4つ目の赤丸)では,その差が10.2km/hまで広がり,前回ですら「伸びないー!」と思っていたのに輪をかけて遅く感じました.全高28mmのビッグサイズとはいえ,ガーニーフラップの追加による空気抵抗が,まさかここまで響くとは・・・(スタートライン~1コーナーブレーキングまでの間で1秒の遅れ).


③TGRコーナー(5つ目の赤丸)
今回(青)は,150m看板の気持ち手前くらいからブレーキングを開始し,オーバースピードにならないように丁寧に車速を落しました.TC1000での事前テストの反省からリアのスタビリティを重視して,弱く・長いブレーキングを心がけました.結果,減速GはMAXでも0.6Gと前回(0.9G)に比べると大分小さいです.

ただ,その分ターンイン時の姿勢は安定しているので,エイペックスの手前からアクセルを踏んでいく事ができ,ボトムを4.8km/h上げられました.この時のラインは以下のような感じになります(赤:前回 青:今回).



1コーナーはボトム重視のワイドラインになってますが,続く75Rは,きっちりインに寄せて距離を重視.これでコカ・コーラコーナーまでに0.5秒稼げてます.興味深いのは,このセクションは下り坂なので,重力加速度によるアシストでエンジンパワーに余裕があり,150km/h付近まで速度差が生じません(6つ目の赤丸).如何にドラッグが増えたといっても,エンジンパワーさえあれば打ち勝てるレベルという事ですね.


④コカ・コーラコーナー(7つ目の赤丸)
ここは前回の反省を踏まえてボトムを上げる走り方.目標は2km/h上げる事でしたが,結果は2.8km/hアップでした.なお,ライン取りは以下の通り(赤:前回 青:今回).



最初4速キープで進入を試みましたが,車速が高過ぎてオーバーランしそうになったので,前回同様4→3速にシフトダウンして進入する事にしました.また,ボトムを上げるために,なるべく手前から早めに切り込む事も試してみましたが,出口でコース幅が足りず,苦しくなったので,こちらも前回同様50m看板付近で強めのブレーキング→シフトダウン→アクセル踏みながらエイペックス通過~という走らせ方にしました.


⑤トヨペット100Rコーナー(8つ目の赤丸)
コカ・コーラコーナーの出口でアウトに寄せた事により,100Rはイン側から進入.本当はそこからイン→ミドル→インというTC2000の最終コーナーのような走らせ方をしたかったのですが,立ち上がりのインに寄せる部分に砂を撒かれてしまったので,それを避けるかのようなライン取りになってしまいました(赤:前回 青:今回).



これを見ると,ちょっと立ち上がりが苦しいですね・・・.それでもフロントディフューザーのおかげか,前回より細いタイヤを履いているにも関わらず,平均130km/hオーバーで旋回出来ました(これで0.17秒短縮).


⑥アドバンコーナー(9つ目の赤丸)
ここも立ち上がり重視.100Rの出口で外に膨らんでしまったので,それを取り戻すため,50m看板を目標に斜めに進入.アドバンコーナーの出口は広いので,ブレーキングは短く,向きを変える事だけに専念.向きが変わった後はエイペックスの手前からアクセルを踏んでいけます.なお,ライン取りは下図のような感じ(赤:前回 青:今回).



ボトムを6.3km/h上げる事ができ,これで0.3秒短縮.ここまでの各コーナーで稼いだ分で,ホームストレートで失った1秒を取り戻せています.


⑦300R(10個目の赤丸)
ライン的には前回と大差ありませんが,120R,230Rの2つエイペックスは,きっちりインに寄せる事を意識.ただ,ここではTGRコーナー~コカ・コーラコーナー間で得られたような下り坂アシストがなく,今回(青)の方は140km/hから先で全く車速が伸びません(8km/hダウン).これで再び0.5秒差.


⑧第13コーナー(11個目の赤丸)
ライン取り的には前回と大差がありませんが,ダンロップコーナー後の60Rを2速全開で踏み抜くようにしました.このおかげで第13コーナーの進入速度が4.2km/hアップし,0.6秒短縮.前回(緑)を逆転してリードする事が出来ました.


⑨GR Supraコーナー~パナソニックコーナー(12個目の赤丸)
折角逆転したので,このリードをキープしておきたかったのですが,ここで前走車に引っ掛かってしまい,0.6秒のロス.おまけに最終のパナソニックコーナーでアクセルを踏むタイミングも遅らせられたため,更に0.8秒ロス.ここから先は②と同様に差が開く一方なので,トータル1.6秒の遅れとなりました.


以上を纏めると,1.6秒の遅れは,ほぼ全てストレートが遅いせいでした.反対にコーナーでは全て前回よりも速く,合計1秒は稼ぎ出しています.このコーナーでのゲインは「フロントディフューザーのおかげ」というより,「コース攻略が進んだおかげ」で,シミュレーション含めて色々準備した甲斐があったかな?と思っています.

その一方で,マシンのセットアップ的には,当たり前と言えば当たり前なのですが性能ダウンの方向で,「フロントディフューザー+ガーニーフラップによってダウンフォースを増やした結果,富士で1.6秒遅くなった」という結論になりました.まぁ,元々富士をターゲットに変更した訳ではないので,これはこれで別に構わないのですが,さすがにBB6に負けるのはくやしいので,次回までに,ダウンフォースレベルを維持したままドラッグを減らす策を考えたいですね.

また,富士特有の空力テストという意味では,

 ・140km/h以上の領域で大幅にドラッグが増えている.
 ・但し,下り坂アシスト分くらいのパワーアップが出来れば,このドラッグは打ち消せる.
 ・100Rのような"すり鉢"状だと,フロントディフューザーの効果は低い模様.
 ・バイブレーションの問題含めて,空力の前後バランスは要改善.

といった情報が得られ,非常に有意義なテストとなりました.
Posted at 2019/10/12 23:22:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 国際サーキット | 日記
2019年10月11日 イイね!

高速域のバイブレーション

高速域のバイブレーション低調な結果に終わったFSWですが,国内屈指の高速コースという事もあって,EF8の空力評価の目的もありました.

この日のために,フロントにディフューザー&ストレーキ,リアにガーニーフラップを追加し,多少ドラッグが増えてもダウンフォースを獲得しようという試みだった訳なのですが,やはりこれだけストレートが長いとメリットよりもデメリットの方が目立ちますね.スタートライン~1コーナーブレーキング(150m看板付近)までの約750mで,3年前と比較すると1秒失ってます.TC1000に換算したら1周で1.3秒も遅いのですから,そりゃ4AT相手でも苦戦する訳です・・・.

ただ,実はそれよりも問題だったのは,140km/h以上の領域で発生したバイブレーション.

最終コーナーを3速で立ち上がって,ピットエントリーのホワイトラインが見え始める手前くらいのポイントで4速にシフトアップする訳なのですが,そこから先の領域で,ガタガタとバイブレーションが始まります.

最初に気づいた時は,回転数が7000rpmオーバーだったので,エンジンからの振動かと思い,「うわっ,富士の高地(気圧が18hPaくらい違う)で燃調がズレたか!?」と即座に5速へシフトしたのですが,VTECから外れてもバイブレーションは収まらず,「ん!? エンジンではない・・・」とホッと一安心しました.
(後にLink ECUのデータを確認したところ,確かに燃調は問題ありませんでした)

1周回ってきて,今度は注意深く挙動を探ってみたところ,何だか路面のギャップで跳ねているかのような,上下振動に思えます.「まさか,FSWの路面が荒れている!? 」「いやいや,そんな訳ないよなぁ~.ここはホームストレートだし・・・」と思い直し,「そうするとダンパー・・・? 未経験の高車速域なので固有振動数が合っちゃったか??」と考えた後,「いやいや・・・.去年の鈴鹿では何もなかったんだから,ダンパーはないでしょ」とセルフ突っ込み.

更に1周回ってきて,最終コーナーの立ち上がりからの全開加速ではバイブレーションが出ない事も確認.振動が始まる車速をメーターを見ながら確認すると,「140km/hを超えた辺りからだな・・・」と認識し,

 「車速に依存するって事は・・・,空力か!

・・・とようやく気づきます.

振動の原因が,前(フロントディフューザー)なのか? 後ろ(ガーニーフラップ)なのか? は特定出来ませんが,いずれにせよ,今回追加したデバイスが原因なのは間違いありません.


そこで次に,フロントディフューザーの効果による沈み込みと,フロントダンパーのバネがケンカしているのか?と探ってみましたが,どうにも特定出来ない.「ディフューザーのせいなら,車速が上がれば上がる程,沈み込む力は大きくなるはず・・・.それなら,どこかでバネに打ち勝って,振動が治まるはずだよなぁ・・・」と思い,

 「だとすると,原因は後ろか!

と判断.恐らくこんな事が起きていると思われます.



140km/h以上の高車速なので,リアのGTウイングに当たる空気の量はかつてないほど増加しています.それによって,リアがかつてないほど沈み込むので,シーソーの原理でフロントが持ち上がります.フロントが持ち上がると接地感が薄くなるので,トラクションが掛からず,力が逃げて車体が微小に横揺れします.それによってステアリングも小刻みに振動し始め,ドライバーが「バイブレーション!」と認識しているのではないかと思われます.


そこで,今回はこの仮説の裏取りをしてみたいと思います.

まず,3年前と今回のベストラップの前後G・左右Gを比較してみます(緑:3年前 青:今回).

【前後G】


【左右G】


赤丸の部分(スタートライン~1コーナー進入)に注目してみます.上段の【前後G】を見ると,僅かに青(今回)の方が下である事が分かります.このグラフは下に行くほど加速している,上に行くほど減速している事を示しているので,トラクションが掛からず,加速が鈍っている事が分かります(まぁ,鈍った原因はドラッグが大きいせいもあると思いますけど).

そして,下段の【左右G】を見てみると,緑(3年前)に比べて青(今回)の方が上下の振幅量が大きい事が分かります.赤丸の部分は完全なるストレート=積極的にステアリングを切る事は一切ないので,この振幅は間違いなく,真っ直ぐ走るための修正舵であると判断出来ます.ようは「車体が左右にブレている」という事ですね.


続けて,今度はブレの原因が,後ろ(ガーニーフラップ)である事を特定するために,420iのトウ(スリップストリーム)を使った時のデータと比較してみます(緑:トウなし 青:トウあり).

【前後G】


【左右G】


差が微小なので分かりづらいですが,赤丸の領域の前半部分に着目すると,上段の【前後G】は僅かに青(トウあり)の方が上である事が確認出来ます(=加速している=トラクションがかかっている).一方,下段の【左右G】は赤丸の領域の後半部分で青(トウあり)の方が振幅量が小さい事が確認出来ます(=ステアリングがブレていない=フロントが浮き上がっていない).つまりは,トウを得るとブレが少なくなった,という事です.


ここで,トウ(スリップストリーム)の効果に関しておさらいしてみます.


(参照:よくわかるスリップストリーム

トウは前走車の跳ね上げた空気の下に,後続車が潜り込む事によって,空気抵抗を減らしてスピードアップするという代物です.今回のケースだと,420iの全高が1395mm,EF8の全高が1270mmですから,真後ろにつければ間違いなく,すっぽりと隠れる事が出来ます(私のGTウイングはルーフより低い位置に付いてます).

ここで注目して欲しいのが,トウを得ても,ボディ下面には空気が流れる(フロントディフューザーの効果は変化しない)のに対し,ボディ上面の空気は極端に少なくなる(ガーニーフラップの効果が変化する)という点です.つまり,トウによって変化が生じたのであれば,それは「後ろ(ガーニーフラップ)の影響」だったと特定出来る訳です.


以上より,高車速域でのバイブレーションの原因は,リアのガーニーフラップが効き過ぎたためと考えます.

ガーニーが効き過ぎるとリアが過剰に沈み込み,フロントの持ち上がりを誘発.FFなのでフロントを持ち上げられるとトラクションが逃げるので,フロントタイヤが暴れて,ステアリングが左右にブレた・・・というメカニズムです.

これを解消するには,ガーニーの高さを下げる(小さくする)事が効果的ですが,そうするとリアのダウンフォースの総量も減ってしまうので,今度はブレーキング時のスタビリティが悪化します.従って,高車速域で前後のバランスを保つためには,ボディより上(ウイング)でダウンフォースを稼ぐのではなく,ボディより下(フロア & リアディフューザー)でダウンフォースを稼ぎ,ガーニーは小さくする(or 外す)対策が必要という事でしょう.

リアのディフューザーは出来れば付けたいですが,マフラーのタイコが大きいRegalis-Rを使っている限り,そう簡単には付けられませんし,う~ん,困りましたねぇ・・・.

Posted at 2019/10/12 06:23:34 | コメント(1) | トラックバック(0) | セッティング(空力) | 日記
2019年10月10日 イイね!

驕り,侮り,窘められる・・・

驕り,侮り,窘められる・・・台風到来直前,ギリギリ晴れた富士スピードウェイに行ってきました.

体験走行広場トレーニング等で富士自体には何回か来てますが,レーシングコースを走行するのは3年振り2回目となります.前回は10月のわりに結構暑かった記憶がありますが,その時ほどではないにせよ,閉め切った車内で汗ばむくらいの陽射しではありました.

参加車両は,上がFK8から下はJW5まで色々揃ってますが,参加台数が全部で30台程度と非常に寂しい状況です.

その30台の中には・・・,



EF8の先輩や・・・,



オレさまFD2の姿もなく・・・,



ボンバー赤8さんは,姿を見せてくれたものの,走行会ではなくフリー走行の方で走るなんて言うし,コース上で絡んでくれる人がいなくてホント寂しいです.


そのせいか,事前に「目標は2分12秒台!」とか言っておきながら,モチベーションがイマイチ低く,当日は「どうせ12秒台なんて出るはずないよなー.ま,軽く走って16秒台くらいかなー」と,すっかり奢った状態.

そんな感じなので,当然,集中力も低く・・・,



スキール音鳴らしてるパトカーを眺めたり・・・,



メディアセンターではしゃいだり・・・と,すっかり観光モードでした.


そんな気の抜けた私とは対照的に,BB6のAT使いは,



「今回は20秒を切る!」と宣言(3年前のタイムは,2'22.228).

私:「じゃあ,今回はスリップをちゃんと使わせて下さいよ.前回(↓)みたいに避けないで下さいね(笑)」



BB6:「分かった.今回は避けない!」ときっぱり.

確かにBB6はタイヤサイズを変更してきましたが,パワーもグリップも大きく変わった訳ではないので,「まぁ,そんなに簡単に上がって来ないでしょ」と驕りの次は侮り状態.


そして,走行会がスタート.BB6の真後ろにつけてコースインし,早速追いかけるも・・・,

 1周目 ・・・ BB6:2'24.493    私:2'30.752
 2周目 ・・・ BB6:2'22.555    私:2'28.040
 3周目 ・・・ BB6:クーリング   私:クーリング
 4周目 ・・・ BB6:2'19.911    私:2'27.492

 「アレッ? 全然追いつけないぞ・・・」
 「というか,私のペースが遅過ぎじゃない!?

・・・と,ここでようやくスイッチが入り,慌ててペースアップし,タイムは 2'18.678.
GPS Lapsの表示で18秒台に入った事を確認し,「これでどうだ!」と思いながら,前のBB6との距離を測ると,

 「えっ!? 縮まってない・・・」

それもそのはず,このラップのBB6のタイムは 2'17.969.更に上げてきていました.

 「こりゃ,ダメだ.ちゃんと作戦を練らないと!」

・・・と,クーリングに入ったBB6をパスしつつ,アタック出来るスペースを探しながらタイムを失っているポイントを思い起こします.

最終セクターは差を詰められているので,タイムを失っているのはセクター1とセクター2.特に100Rで大きく引き離されている・・・が,今日のマシンバランスだと100Rでペースを上げるのはリスクが高い.となると,詰められのはセクター1.つまり・・・,

 「トウ(スリップストリーム)を使うしかない!」


そう思った時に,目の前にはこのクルマが.



BMW 420i グランクーペ.今回初参加のBB6のご友人.

184PSの4気筒FR(8速AT)ですが,ターボ車らしく27.5kgmのぶ厚いトルクを1350rpmから発揮するので直線が速い速い! 一方で,オーナーは縁石の外側に飛び出すくらい積極果敢にコーナーを攻めていたものの,如何せんタイヤがBSのS001RFT(ランフラットタイヤ)なので,応えてくれない様子.おかげでセクター3では何とかついていく事ができ,最終コーナーを立ち上がった時の距離は,こんなイメージ(↓).



はい.ナンバー見えないくらいの完全な煽り運転状態です.

初対面の方に対して失礼とは思いましたが,こちらも背に腹はかえられないので,テンロクと侮って振り切ってくれる事を期待しつつ,がっつり,トウ(スリップストリーム)を頂きました.

おかげで,177km/h止まりだった最高速が,184km/hまで回復(GPSロガー計測値).
これでタイムも 2'17.228 まで縮まり,BB6を逆転!


しかし,見えないところでBB6もタイムを縮めているかもしれず,まだ油断は出来ない.
残り時間はあと5分,最後のチャンスはあるか・・・?

 「1周クーリングしても,何とかチェッカー前にアタックに入れるはず.そこで最後の勝負だ!」

・・・と低回転・ハイペースでクーリングを行い,無事チェッカーが出る前にアタック突入.



緑が3年前,青がこのファイナルアタックですが,TGRコーナーのボトムを3.8km/h上げ,コカ・コーラコーナーのボトムを2.8km/h上げ,100Rの車速変動を最小限に抑え(130km/hキープ),アドバンコーナーのボトムを6.3km/h上げ,第13コーナーの進入速度を4.2km/h高め,ありとあらゆるコーナーでアクセルを踏んでタイムを掻き集めた結果,出たタイムは・・・,

 EF8:2'16.896

GR Supraコーナー~最終コーナーで前走車に引っ掛からなければ,あと0.6秒は縮められましたが,それはともかく,何とか2分16秒台に入れる事が出来ました.

 「12秒台どころか,全力でも16秒台がギリギリだったけど,これなら何とかBB6には勝ったでしょ・・・」


そして,パドックに戻ると,そこには満面の笑みのBB6が.リザルトを見せてもらうと,ベストタイムは・・・,

 BB6:2'16.591

コース全長が長いとはいえ,4ATのクルマに0.305秒差で負けてしまいました・・・.


驕り,侮った結果,BB6に一発パンチを食らって,窘められた形ですね.
あ~情けない・・・(おまけに,カメラの不調で車載が取れていないダブルパンチ).

ま,自業自得なので,今回の件はしっかりと教訓として刻みます.
次回(TC2000 or 日光)に向けて準備を整え,この借りは1.5倍にして返します!

BB6,420iのオーナー,その他現地でお会いした皆様,お疲れ様でした!
Posted at 2019/10/10 22:12:45 | コメント(1) | トラックバック(0) | 国際サーキット | 日記
2019年10月06日 イイね!

富士のタイムシミュレーション その②

富士のタイムシミュレーション その②年1回の国際コースチャレンジ,今年の舞台は富士スピードウェイとなりました.

昨年,体験走行で走っていますが,ヘルメットを被って走るのは3年振り.前回はどんな感じだったかなぁ~?と当時のブログを見返したり,車載を見返したところ,「コース幅が広過ぎてライン取りが分からない・・・」「ひたすらアクセル全開で走れて楽しい!」という記憶が甦ってきました.

ただ,当時の車載を見返してみると「本気で走ってんのか!?」と思いたくなるくらい,ラインが温いですね・・・.



アウト側にスローダウンしたクルマがいた1コーナー(↓)は仕方ないかもしれませんが,



コカ・コーラコーナーの出口とか(↓),



アドバンコーナーの出口とか(↓),



アウト側を残し過ぎな気がします・・・.

まぁ,それだけ進入速度が経験した事がない程高く,タイヤを限界まで使い切る程,攻める勇気がもてなかったのだと思いますが,それにしても温過ぎかな・・・と反省させられました.


そこで,今回は,速度の恐怖感を一先ず横に置いて,全開で攻めきれたら一体何秒出せるのか?をGT6を使ってシミュレーションしてみました.

まずは,EF8のスペックを調整.

 実車 ・・・ 最高出力:181PS  最大トルク:16.5kgfm  最高回転数:8800rpm  車重:981kg
 GT6  ・・・ 最高出力:181PS  最大トルク:17.4kgfm  最高回転数:8800rpm  車重:986kg

出力と車重は近い値に合わせられましたが,トルクが1kgfm近くGT6の方が大きいですね・・・.


次に,この数値ベースで,各ギヤの車速が実車と合うようにギヤ比を調整.

 実車 ・・・ 1st:3.230  2nd:2.105  3rd:1.458  4th:1.107  5th:0.848  ファイナル:4.400
 GT6  ・・・ 1st:3.400  2nd:2.200  3rd:1.560  4th:1.194  5th:0.991  ファイナル:4.060

タイヤの外径が違うのか,ギヤ比が大分異なりますが,この設定でTC2000のタイムが実車-0.5秒くらいだったのでOKとしました.それでは,早速走行開始!




1本目は,なるべく前回の走行ラインをトレース出来るような車速にコントロールして走行.続く2本目でゲームならでは限界走行をしてみました.結果は以下の通り(青:前回走行模擬 緑:ゲーム内全開).



ターン1(TGRコーナー:1つ目の赤丸),ターン3(コカ・コーナーコーナー:2つ目の赤丸),ターン5(アドバン・コーナー:3つ目の赤丸),ターン9(第13コーナー:4つ目の赤丸),ターン11(パナソニックコーナー:最後の赤丸)でボトムスピードの上昇が見られ,特にターン3の差が大きいですね.

ちなみに,GT6上のタイム差は以下の通り.

 前回走行模擬 ・・・ 2'10.981
 ゲーム内全開 ・・・ 2'08.483 (-0'02.498)

恐怖心がなければ約2.5秒タイムが縮まるという事になりますが,その内訳を見てみると,



 直線02-03 ・・・ -0.6秒
 直線03-04 ・・・ -0.1秒
 直線04-05 ・・・ -0.9秒
 直線06-07 ・・・ -0.7秒
 直線10-11 ・・・ -0.1秒

ボトムを上げたコーナーの先のストレートが長ければ長い程,大きな差となってくるようです(当たり前と言えば当たり前ですが).中でも100Rに効いてくるコカ・コーラコーナーの出口,300Rに効いてくるアドバンコーナーの出口が稼ぎ所になりそうですね.


とは言っても「所詮,ゲームはゲーム・・・」とも思ったので,もう少し詳しく各コーナーの進入速度とボトムスピードを比較してみました.

例えば,コカ・コーラコーナーの場合,



 実車 ・・・ 153→106km/h (Diff:47km/h)
 GT6  ・・・ 163→118km/h (Diff:45km/h)

実車はTGRコーナーの立ち上がりを抑えたせいで進入速度が10km/hも低いですが,減速量の絶対値は実車と大差がなく,横Gの限界という意味では,それなりの精度でシミュレート出来ているようです.つまり,このコーナーで言うなら「あと2km/hボトムを上げる努力をしてみるべき」という事ですね.


一方,アドバンコーナーの方は,



 実車 ・・・ 133→75km/h (Diff:58km/h)
 GT6  ・・・ 139→75km/h (Diff:64km/h)

という結果で,ボトムが実車と同等だったので,やはり,ここからも横Gの限界は上手くシミュレート出来ているようです.だとすれば,この結果から実は300Rのカギとなるのはアドバンコーナーの出口ではなく,300Rの途中のコーナー(720R・230R)のライン取りの方かもしれない・・・という事実が浮かび上がります.


そこで,720R・230Rのエイペックスの速度を比較してみると,



 実車 ・・・ 720R:138km/h  230R:170km/h
 GT6  ・・・ 720R:140km/h  230R:167km/h

トルクが1kgfm大きいGT6の方が車速の伸びが良いはずなのですが,230Rの地点では実車の方が車速が伸びています.つまり,実車は距離よりもボトムスピードを優先したライン,一方,GT6はボトムより距離を優先したラインだった可能性が浮かび上がります.この辺りは,もう少しGT6でライン取りを研究してみると,新たな気づきが得られるかもしれません.


以上,GT6によるシミュレーション結果でした.

昨年の鈴鹿は,タイム更新を狙ったものの,僅か0.1秒の短縮に留まりましたが,このGT6での練習の成果が果たして実戦で通用するのか?

昨年の鈴鹿のタイム(2'46.747)換算だと,2'12.215.
3年前のタイム(2'15.240)-2.5秒だと,2'12.740. 

という結果から,本番では2分12秒台辺りをターゲットにして頑張ってみたいと思います.
Posted at 2019/10/07 03:08:36 | コメント(0) | トラックバック(0) | シミュレーター・ゲーム | 日記

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「アップデートの効果検証 http://cvw.jp/b/1684331/48745732/
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