第2戦も0.1秒差の敗戦となりましたが,3本目の走行でEF8の先輩がぴったり後ろを追走してくれたおかげで,自分のクルマの動き・ドライビングの仕方を外からよく見る事が出来たので,この映像から課題を洗い出してみます.
今回は2周追いかけられた訳なのですが,1周目は42.0秒,2周目は42.3秒だったので,1周目のの方が実力に近いラップでした.ただ,2周目の方がより接近していて自車の挙動が分かり易いので,こちらを題材にしたいと思います.
まずは,追いかけられた車載のフル版をどうぞ.
では,順々に見ていきます.
まずは,ホームストレート.
タイヤ1本分,外側に寄せ切れていませんね・・・.当たり前ですがコースの幅は目一杯使うべきなので,ホワイトラインをかすめるくらいでないとダメです.最近は大分寄せられるようになったと思っていたのですが,まだまだ車幅感覚の鍛錬が足りてない証拠ですね.
次,1コーナーへのアプローチ.
1コーナーを速く走るためには,ブレーキ→ステアリングではなく,ステアリング→ブレーキの順番で操作しなければならないのですが,ブレーキランプが点灯したタイミングの位置をみるに,先程よりもホワイトラインとの間隔が広がっているので,先にステアリングを操作出来ているようですね.といっても,ほんの少しの差なので,まだまだ足りないようですが・・・.
そのまま,1コーナー進入.
1コーナーの縁石に乗るかどうかのタイミングでブレーキランプが消えています.イコール,ブレーキをリリースしているという事なのですが,これはちょっと早いかなぁ~? 縁石の真上でリリースするくらいでないとフロント荷重が足りないような・・・.
そして,1コーナー出口.
1コーナーを抜けたのに舵角が戻っていないのが,フロントタイヤの切れ角で分かります.フロント荷重が足りず,アンダーを出している証拠ですね.
自分の車載を見ても,ステアリングを切りっ放し.これだと2コーナーがキツイはず・・・.
その2コーナー進入.
案の定,縁石からこんなに離れています.ドアンダーもいいとこですね・・・.
セッションベスト(赤)とこのラップ(青)のライン取りを比較してみると以下のような感じ.
ドアンダーの原因は,1コーナーの立ち上がりでフロントが外に逃げて切り込めていないせいである事がよく分かります.じゃあ,その原因は何なのか?というと,今度は車速のグラフを見てみると・・・,
セッションベスト(緑)に比べ,このラップ(青)は105km/hの辺りから速度の低下が鈍っているのが分かります.つまり,ブレーキを早めにリリースしちゃっているという事ですね.早めにリリースしたおかげでボトムは1.9km/hも高いのですが,その分,フロント荷重も早く抜けてしまっているので,フロントタイヤが耐え切れず,アンダーを引き起こしているという事なのでしょう.
立ち上がりのアクセルONでアンダーを出さない荷重量を見極めて,進入のブレーキング時に強さと長さをコントロールする事が重要な訳ですが,これがホント難しい・・・.強過ぎればボトムが落ち過ぎるし,長過ぎればリアが流れてトラクションが掛からない.かといって緩めれば,今回のようなアンダーが待っている.まぁ,ひたすら反復練習して見極めるしかないんでしょうね.
おっと,1~2コーナーだけで大分長くなってしまいましたが,続きを見てみましょう.
2コーナーの出口.
これは動画で見ないと分からないと思いますが,リアがベタ安定ですね・・・.アンダー出してる状態なので当然といえば当然なのですが,コーナリングの途中で,もう少しリアが流れてくれればフロントの仕事量が減って途中からアンダーを消せると思うのですが.う~ん・・・.ちょっと前後バランスがリア寄りになっているのかなぁ~?
そして,1ヘア進入.
ブレーキランプが点いた地点ではコース左側から大分離れています.動画の方がよく分かると思いますが,ブレーキングを開始する前にイン側にクルマが寄って行ってるという事ですね(ここもステアリング→ブレーキの順で操作している).距離を優先して,アクセルを踏めない時間を最小限にするのがこのライン取りの狙いなのですが,進入がタイトな分,出口が苦しくなるのが常です.さて,このラップはどうなのでしょうか・・・?
1ヘアのエイペックス(クリップ).
ブレーキランプが消えたタイミングがこの画像なのですが,エイペックスを若干通過していますね(見方を変えるとエイペックスまでブレーキを残しているとも言えます).縁石に乗るタイミングもエイペックスを越えてから乗っている.これはちょっと意外でした.乗っている時の感覚では,いずれももう少し手前な印象でした.もう少しV字のライン取りなのかな?と思っていたのですが,コーナーのエイペックスに対して,ちゃんと外から回り込めているんですね.やっぱり外から見ないと分からないものだなぁ~.
そして,1ヘア出口.
上の画像は,私よりも外側からアプローチしているであろう先輩が,ステアリングを戻し始めたポイントです.その先輩よりも,私のEF8が右側に位置しているという事は出口もタイトに立ち上がれているという事ですね.実際,乗っている時もアンダーを出した認識はないので,特に出口は苦しくないようです.この辺りはA052様様だと思う一方で,この走らせ方はフロントタイヤのイジメ具合が激しいですね.ここだけはどうやってもタイヤを鳴かせてしまいます・・・.
ちなみに,これも動画の方じゃないと分からないと思いますが,立ち上がりでアクセルONした瞬間に僅かにフロントが逃げるような動きをしているような・・・? 自分の車載ではステアリングの舵角は一定に見えますし,何だろう?この動き??
次は,インフィールド進入.
ここもタイヤ1本分,外側に寄せれてませんが,この手前に縁石がある事を踏まえると,こんなもんかなぁ~? ちなみに先輩には「随分とアウト側に振るんだね」と言われました.
さて,ここからがポイント.まずは一の舵.
そして,ブレーキ.
すかさず二の舵.
これも車載の方で見るとよく分かると思いますが,一の舵~ブレーキのタイミングで,先輩からスッと離れているんですよね.これはやっぱり武器だなぁ~と思いました.ちなみに,夏の間は195/55R15で走っていたのに対し,今回は205/50R15だった訳なのですが,やはり外径が小さい分,加速が良い・・・というか良過ぎですね.何回かレブに当たりそうになりました.夏のこの気温でレブを気にしないとダメというのは冬に向けて,ちょっと心配な点でもあります.
続けて,インフィールド立ち上がり.
先輩曰く「インベタのラインもいいんだけど,やっぱり立ち上がりが苦しいんだよねぇ~.もうちょっとリアを流したいなぁ・・・」との事でしたが,立ち上がりでは,その先輩よりも左側に私は位置が取れているのでOKでしょうね.この後のバックストレッチでは,先輩に全開加速させる事が出来ていますし,立ち上がりで逃げ切れている証拠ではないでしょうか.
・・・なんて思いながら合格点を出そうとしたら,
セッションベスト(赤)に対して,このラップ(青)は大回りしているんですよねぇ・・・.ここでもやっぱりアクセルONしたタイミングからフロントが外側に逃げています.この減速→加速へ移るタイミングで一瞬フロントが逃げるのを何とかしないとダメですね.これで0.1秒ロスしているで勿体ないです(やっぱLSDは1.5wayにしないとダメかなぁ・・・).
バックストレッチを抜けて,洗濯板手前の左コーナー.
きっちり縁石を踏めてますね(良かった.良かった).
そして,洗濯板進入.
これはちょっと進入の角度がよろしくありませんね・・・.
ブレーキランプが消えたのも洗濯板を越えてから(=洗濯板の上はブレーキ踏みっ放し).自分の方の車載を見ると,洗濯板を下りてからクルマが暴れてますし,もっと早くブレーキを抜いてフロントを浮かせて上げないとダメですね.加えて洗濯板はもっとインカットしないと距離的に損するので,これは完全な失敗例ですね(反省).
最終の複合コーナー.
クルマが暴れているので,それを落ち着かせるまで待つ分と,
まさかのシフトミス(2速に入ってないので入れ直しているの図↑)で,0.15秒ロスしました.
複合2個目(最終コーナー)の縁石には乗れていますが,シフトミスのおかげで失速している事もあり,参考にはなりませんね.
以上,1ラップの映像分析でした.
やっぱり後ろからの映像は日頃見れないので,色々と気づきがありますね.
追いかけてくれた先輩に感謝です!
全体的に見て気になるのは,ちょっとリアが食い過ぎかなぁ~?という点.思った程,フロントが入らない印象です.
走行後にフロントタイヤの温度を測ってみたら,
R-OUT側 ・・・ 75℃
R-IN側 ・・・ 75℃
L-IN側 ・・・ 75℃
L-OUT側 ・・・ 75℃
と両輪とも完全に使い切っている状態だったので,これ以上フロントに仕事をさせるのは無理.リアのバランスを見直して,もう少しフロントを助けてあげないとダメですね.
さて,ここからどうやってバランスを変えるか? う~ん・・・難しい.