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OX3832のブログ一覧

2020年09月27日 イイね!

おもしろい事やってるね

おもしろい事やってるねでは,続きです.

A052を前後に履いたらステアバランスがアンダー寄りに振れたので,リアをナロートレッド化して試してみよう!というのが前回のお話.

この日のTC1000は8時枠がある日だったので,C30枠あたりで走ろうかと思っていたのですが,路面は前日の雨でウェットコンディション.常連さんのタイムをドライと比較すると,A00枠で+2秒,B15枠で+1秒,C30枠で+0.5秒という感じで徐々に乾いてきてますが,まだセミウェット状態.

9時台ならまともに走れそうですが,皆考えている事は一緒なので,この枠に殺到するのは明らか.「こりゃ,午前中の走行は諦めるかなぁ・・・」とも思いましたが,何となくトラブルが起こるような予感がしたので,一先ずタイムは横に置いてG枠(11:00~)で出走しました.


・・・で,コースインしてみると,予感的中でエンジンの吹け上がりがおかしい.1周回ってホームストレートでアクセル全開にしてみても6000rpm以上吹けない.「急に寒くなったからなぁ・・・」と思いつつ,ピットに戻って,あ~だ,こ~だ,とやってたら何とか復調しました.「いやぁ~,2週間前の先輩との対決中にこれが起きなくて本当に良かった」と心底思いました.

そんな感じでトラブルを抱えつつ,コース上も大混雑でクリアをとるのに四苦八苦しつつ,まともにアタック出来たのはたったの2回.それもセッション終了間際のファイナルラップでした.



タイムは 41.739 で2週間前の0.05秒落ちでした・・・.

ナロートレッド化は失敗!?

いいえ,そんな事はありません.両者のライン取りを比較してみましょう(赤:前回 青:今回).



ご覧の通り,2コーナー,1ヘアの立ち上がり,最終コーナー立ち上がりと前回アンダーに苦しんでいた部分で全てイン側寄りのラインが取れています.特に一番顕著なのは2コーナーで,ブレーキリリース→アクセルONのタイミングで外側に引っ張られていたのが(アンダーが出ていたのが),クルマを楽にイン側へ寄せられるようになりました.乗っている時も前回(赤)は舵を入れっ放しで,ステアを戻す余裕が全くなかったのが,今回(青)は舵を戻さないとイン側の縁石に乗り上げてしまうくらい余力がありました.また,最終コーナーもアクセルのON/OFFにクルマが反応してくれて,進入角度の微調整が効き,まさしく狙った通りに曲がってくれる非常に良いステアバランスになりました.

ただ,「これだけ良いバランスなのだから,前回のタイムも楽に上回っただろう!」と思いきや,実際のタイムは0.05秒落ち・・・.フィーリングとタイムが直結しない点は不可解です.

LAP+で車速(上)・タイム差(下)を比較してみても(緑:前回 青:今回),



ブレーキング~コーナー進入の領域では今回(青)の方が速いのですが,コーナーの立ち上がり~加速の領域では前回(緑)の方が速い結果となっています.通常,リアをナロートレッド化すると,コーナーの進入で曲げづらくなり(遅くなり),立ち上がりでよく曲がる(速くなる)はずなのですが,理論と結果が一致しません.う~ん・・・不思議ですね.


そんな事を考えつつ,いつもの場所(↓)でデータをみていたら,


(ムサコー狂走会 会長さん,写真をお借りしました)

「ロガーですか?」と声を掛けられました.

この日は日曜日.そう,蘇武喜和サーキットアドバイザーがいらっしゃる日でした.



昔,EF7に乗られていたそうで,「ドアの横のロゴが剥がれてない!」とか,「リアシートが付いてる!」とか,さすが目の付け所が違います.べ卿さんのクルマをセットアップした話とか,EF9→EG6→EK4→EK9のステアリング特性の違いの話,それを踏まえたTCR仕様のFK8の意外な共通点等,貴重なお話をいくつもして頂きました.

そんな感じで話が広がってきたので,EF8の横へ移動してクルマを見ながら話を続けると,リアタイヤのサイズがおかしい事に気づかれ,「今回はナロートレッドを試しているんだ」とお話すると,「ナローにすると動きが違うでしょ!」と前のめりになり,更にリアを16インチ化したもう一つの理由を告げると,

「おもしろい事やってるね.うん.おもしろい!」

と興が乗ったご様子.そこからホイール剛性の話に移り,具体的な銘柄を挙げながら,「こういうシーンで,こういう挙動を作りたくて,アレとコレを比較してみたんだけど,○○は△△で,□□は××だったんだよ」とか,「剛性だけに目を向けちゃダメで,重量の違いがこうあって・・・」とか,「あとタイヤの角にも違いがあってですね・・・」と話が膨らみ,続けてトーに話が移ると「トーインのメリットって○○だけど,実はデメリットとして△△があって・・・」とか,「だから,なんでトーアウトにするかというと,□□の時に××だからで・・・」とかとか,目から鱗の話をいくつも教えて頂きました.

そんな感じで,大分マニアックな話になってきたので,これ幸いと先日のorangeEPさんに続き,この日はこもりん.さんの1コーナーの動きをチェックしていたので,そこで感じた疑問点を蘇武アドバイザーにぶつけてみると,



「結局,コーナーでどういう姿勢を作りたいか次第.〇〇の姿勢にしたいならトーを△△にして,そこから□□にして調整する.一方でキャンバーの効果はこうだから,合わせ込むポイントは××で・・・」とセッティングの仕方,合わせ込むシーンや状況の考え方,それによる効果をドライビング時の感覚踏まえて教えて頂きました.きっと,プロの世界でドライバーがエンジニアとセットアップを議論する時に,こんな感じで伝えるんでしょうね.新鮮で非常に面白かったです.

最後にTC1000での前後バランスの取り方についてもアドバイスを頂き,「どのコーナーに焦点を絞ってバランスを決めるかが大事.ドライバーが頑張るコーナーと,クルマに任せるコーナーを分けて考える.TC1000だったら,〇〇のコーナーはクルマの△△で合わせ込んで,□□のコーナーは××に頼るべきかな・・・」と仰るのを聞いて,「実は私もそう考えてセットアップを進めてました」と答えたら,「それで正解だよ!」と太鼓判を頂きました.


いやぁ~濃い.濃いですよ.サーキットアドバイザー.これだけの情報を無料で教えてもらえるなんて本当に有難いです.まんまと策略に乗って,色々リアのセッティングを試したくなってきちゃったじゃないですか(笑).

その後,もう1本走ってエンジンの不調が改善している事を確認し,変更後のステアバランスに合わせるドライビングを練習して,仕上げに仮想いつさんでポルシェ追い駆けて終わりました.



蘇武アドバイザー,お会いした皆さん,お疲れ様でした!
2020年09月26日 イイね!

ステアバランスの微調整

ステアバランスの微調整先日,6ヵ月振りに前後をA052に揃えてTC1000を走った訳なのですが,「全体的にアンダー傾向だな・・・」と感じました.

この原因は,恐らくタイヤの摩耗対策として行ったアライメント変更の影響と考えられるのですが,「アンダーになったから~」と言って元のアライメントに戻してしまっては伸び代がなくなってしまうので,もう一工夫してステアバランスをニュートラル寄りにしたいところです.


現状のステアバランスがアンダー寄りである場合,修正の仕方としては,

 ①フロントのグリップを上げる
 ②リアのグリップを下げる

という二通りの方法がある訳ですが,①に関しては,フロントタイヤの表面温度から判断するとタイヤの性能を100%使い切れているため,これ以上グリップを引き出すのは無理.これ以上を狙うならタイヤの変更となるのですが,サイズアップ(225/50R15)は,あまり効果がない事を確認済みですし,A052よりも上のグリップとなると,Sタイヤしかない.
(86/BRZレース用のタイヤはEF8に適正なサイズがありません)

従って,取れる選択肢としては②になる訳ですが,夏の間に試していたフロント:A052,リア:RE-71Rの感触からすると,ここまでのバランスチェンジは要らず,TC1000の車速レンジを踏まえると空力での調整代はほとんどない.ダンパーに不満は出てきましたが,変更にはかなり高額の投資が必要なので一先ず先送りし,バネレートは現状でも街乗りでそこそこ不快なのでこれも先送り.重心を上げたくないので車高は現状をキープしたいし,キャンバーも調整限界でやれる事がない.あと出来る事があるとすれば覚悟が必要なトーアウトくらいかな・・・.

そんな感じでアレコレ思案していたところ,先月,orangeEPさんから頂いたヒントを思い出しました.その中から最小限のコストで試す方法がないか色々調べていった結果,辿り着いたのが・・・,

リアトレッドのナロー化です.



 ※前後のトレッドに関しては,こちらの記事がよく纏まっているので参考下さい.


フロントのトレッドは,今年初めにINSET+40のホイールを投入し,ホイールハウスの容積の限界まで拡大したので,これ以上はオーバーフェンダーを付けないと無理.だったら,今後はリアのトレッドを限界まで縮小してみよう!というアイデアです.


さて,「限界まで縮小!」と言っても,制約が一切ない訳ではありません.まず,フロントにA052を使う以上,銘柄はリアもA052という事になります.A052を使うという事は,必然的に「ホイールのリム幅は+1.0しないといけない」という事なので,195幅で考えると最低でも7.0が要求されるという事になります.そこで,15インチの7.0ホイールを調べてみたところ,普通に手に入る一番大きなINSETは「+48」である事が分かりました.

そうすると次に問題になるのが,7.0のINSET+48のホイールがEF8のリアに入るか?という点です.


(FancyCraft ホイールオフセット計算より)

新品のホイールを買って失敗するのも嫌なので,何か試す方法がないかなぁ~?と思案したところ,手持ちの16インチのホイールのINSETが「+48」である事を思い出しました.早速,これをショップに持ち込んでプロの目線で干渉の有無を調べてもらうと・・・,



「トレーリングアームとの隙間(赤丸の部分)が非常にシビア.指1本入らない」「現状(この時はRE-71R)であればギリギリ大丈夫だが,A052だと幅が広がるので干渉の恐れアリ」という診断結果でした.

この結果を踏まえて,やはり「リム幅を+1.0してタイヤを引っ張る」のは必須要件である事が確定した訳なのですが,それに加えて,タイヤの変形で干渉する可能性が頭を過ぎりました.こもりん.さんが走行中のタイヤの状態を撮影されているので,毎回食い入るように見ているのですが,結構な変形量なんですよね・・・.アレを見てしまうと「これは実走して確認しないとダメだ」と思いました.


ここでもう一度,タイヤの制約条件をおさらいします.

 ①タイヤの銘柄   ・・・ A052
 ②タイヤサイズ   ・・・ 16インチ
 ③ホイールサイズ ・・・ 7.0(=標準リム幅:6.0)

そして,この条件で選べるサイズは「195/50R16」一択でした.ただ,現状のリアタイヤ(195/55R15)と比較して,トレッド以外の要素が大きく変わると純粋にナロートレッド化の評価が出来ないので,パラメータを比較してみます.

             195/55R15 vs 195/50R16
 タイヤ外径   ・・・ 595mm   vs 602mm (+7mm)
 タイヤ総幅   ・・・ 201mm   vs 201mm (±0mm)
 タイヤ溝    ・・・ 5.7mm   vs 5.7mm  (±0mm)
 タイヤ重量   ・・・ 8.2kg    vs 8.4kg  (+0.2kg)
 ホイール重量 ・・・ 4.9kg    vs 5.0kg  (+0.1kg)

纏めると,車高は7mm÷2=3.5mmアップ,重量で(0.2+0.1)×2=0.6kg増といったところですね.これにINSETの差(42-48)×2=-12mmを頭に入れてテストする事にします.


では続けて実走の結果を・・・と思ったのですが,前振りだけで大分長くなってしまったので,今回はここまで.



貴重なオレンジ色じゃないorangeEPさんの走行画像を貼ってお茶を濁しつつ(笑),次回へ続く.
2020年09月19日 イイね!

RE-71R vs RE-71RS

RE-71R vs RE-71RS先日の走行会では,お馴染みのBB6のAT使いも参加されていました.

年に1回の国際コースチャレンジが近くなってきたので,昨年味わわされた件の雪辱を果たすべく,色々と下準備で話を聞いていたら,どうやら今回,新品のRE-71RSを投入したとの事です.

A052と互角のタイヤとして私も興味があるのですが,BSお馴染みのピックアップ(タイヤカスをやたらと拾う)に悩まされそうな点,A052と比べて明らかに価格が高い点等から見送っているのが現状です.

それでも,外側に向かって傾斜のついている(自然とキャンバーが付く)独特の形状はやはり気になりますし,A052との差も気になるところです.



・・・なので,BB6が走行する度にフィーリングを聞いていたのですが,どうやら感触は今一つなご様子.曰く「半年振りの走行だし,1本目→2本目→・・・と慣れてタイムアップしていくはずなのに,思ったほどタイムが伸びない」「何だかコーナーの立ち上がりがしっくりこない」「71Rと同じような走らせ方だとダメなのかなぁ~?」との事.

大分お悩みのご様子だったので,「じゃあ,ロガーでデータでも取ってみますか?」と提案したところ,OKがもらえたので,後日,車載の映像のデータももらって分析する事になりました.


さて,ここで問題なのは比較するデータ.残念ながらBB6の走行データはそんなにとってないので,TC1000のデータとなると2017年12月まで遡る事になってしまいます.この時のタイヤは215/45R17だそうで(現状は215/40R17),気温もタイヤサイズも異なるのでかなり正確性に欠けてしまいますが,他にやりようがないので,これでやってみる事にします.

【RE-71R時】



【RE-71RS時】



では,LAP+での比較結果です(緑:71R  青:71RS).



ホームストレートエンド(1つ目の赤丸)
片や冬のデータ(緑),片や夏のデータ(青)なので,終端速度が3.7km/hも開くのは仕方ないですね.これで71RS(青)の方が0.1秒遅れますが,今回は無視です.


1コーナー(2つ目の赤丸)
ブレーキングポイントはほぼ同じ.減速度は71RS(青)の方が大きいようです.減速度が大きいという事は,ドライバーとしては「クルマがよく止まる」と感じているという事であり,71RS(青)の方は85km/h付近でブレーキをリリースしています.71R(緑)の方は76km/h台まで同じ踏力でブレーキを踏んでいる事から,71RS(青)の方がよく止まり・よく曲がるという事なのでしょうね.



実際ライン取りの方も見てみると,71RS(青)の方が71R(赤)よりも早くインに寄せる事が出来ていますし,ブレーキをリリースした時点から外側に膨らんでいく事もなく,クルマはしっかりと曲がっているようです.ボトムスピードも5km/hも高いですし,これだけで先程の0.1秒の遅れを取り戻しています.やっぱり「71RS(青)のグリップは凄い!」という感じですね.


1ヘア
進入(3つ目の赤丸)では71RS(青)の方が1.5km/h遅れ.まぁ,夏なので仕方ないですね.でも,ボトムスピード(4つ目の赤丸)の方は71RS(青)の方が3km/hも高いです.そして,注目すべきポイントは立ち上がり.



エイペックス(クリップ)から先は,71R(赤)よりも71RS(青)の方が小回り出来ています.ボトムスピードが3km/h高いのに,立ち上がりが小回り出来ているんですから,ここでも「71RS(青)の方がグリップがある!」ですね.なお,オーナーが不満に思っていた「立ち上がりでの腰砕け感」もこのデータからすると見受けられません.これで0.17秒,71RS(青)の方がリードします.


インフィールド(2ヘア)
1ヘアを立ち上がった後,70km/hくらいの地点で71RS(青)の方が少し加速が鈍ってますが,これは前走者を避けたためのようですね.ほとんどロスしていないので無視して大丈夫でしょう.

進入速度は71R(緑)の方が0.8km/h速いですが,これも気温のせいだとして,注目はここでもボトムスピード(5つ目の赤丸)ですね.実に6.1km/hも71RS(青)の方が高い.前走者を避けた都合上,やや進入がタイトだったせいで,イン-イン-インのラインになり,車速の波形的にはV字が描けていませんが,立ち上がりでも膨らんでいませんし,これで曲がれるならOKでしょう.なお,このセクションだけで0.13秒稼ぎ,71RS(青)の方がトータル0.3秒のリードです.


洗濯板~最終の複合
バックストレッチの終端速度はほぼ互角.違いが出てくるのは洗濯板へのブレーキングから(最後の赤丸).85km/hを過ぎた辺りから71RS(青)の方は減速度が変わりませんね.そこから「車速を落とし過ぎた」と思ったのか,ドライバーはアクセルをガバッと開けて再加速しています.この減速量の大きさが71RS(青)の縦のグリップを物語っているのかどうかはちょっと読み取れませんが,それよりもそこからアクセルを踏んだ時の加速量の方に注目すべきなのかもしれません.ブレーキングで縦のグリップをかなり使っているのに,そこからすぐにアクセルを開けてもタイヤが反応して曲がっていく・・・.つまり,縦と横をオーバーラップさせた「斜めのグリップがちゃんとある」という事なんでしょうね.

その証拠に・・・,

【71R時】


【71RS時】


アクセル踏んで再加速させ,アンダーステアを起こし易い状況にも関わらず,71RS(下)の方はステアリングを戻す余裕すらあります.このセクションだけで0.3秒稼いでトータル0.5秒差ですから,やっぱり71RSのグリップは凄いですね(最終的にはストレート区間で0.1秒失って,両者のタイム差は0.4秒でした).


以上,比較結果でした.

このデータだけ見ると「71RSの方がグリップは圧倒しているし,特に欠点らしい部分も見当たらない」という感じですね.しかし,オーナー曰く「思った程,タイムが出ない.気温差を考慮してもベスト(43.5秒)に届くと思ったのに,なぜ出ない? 立ち上がりのグリップが今一つ物足りない」との事で,何か悪影響を及ぼしている要因があるのでしょうね.

思いつくのは,A052の時にもあったタイヤの剛性不足によるグニャグニャ感.もしかしたら,A052と同様に71RSも多少引っ張り気味にしないとフィーリングが悪いのかもしれません.現在のBB6は71R時と同じホイールを使っているので,少し引っ張り量が足りないのかもしれず,それを伝えたら「ホイール買い直すの? 嫌だなぁ~」なんて仰っていましたが,さてどうなる事やら・・・.


最後にデータを見ていて,個人的に気になった点が1つ.
全開加速→フルブレーキングのシーンで,以前と車速の波形が違うんですよねぇ・・・.



左から1コーナー,インフィールド,洗濯板の順番なのですが,71RS(青)の方がブレーキングを開始する直前に平坦な部分が出来ているんですよねぇ.これなんなんだろ? 全開加速中なのに速度が伸びないような波形.もしかして左足ブレーキを使っているのかな??
Posted at 2020/09/21 12:11:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | AT使いのBB6 | 日記
2020年09月17日 イイね!

TC1000映像分析

TC1000映像分析第2戦も0.1秒差の敗戦となりましたが,3本目の走行でEF8の先輩がぴったり後ろを追走してくれたおかげで,自分のクルマの動き・ドライビングの仕方を外からよく見る事が出来たので,この映像から課題を洗い出してみます.

今回は2周追いかけられた訳なのですが,1周目は42.0秒,2周目は42.3秒だったので,1周目のの方が実力に近いラップでした.ただ,2周目の方がより接近していて自車の挙動が分かり易いので,こちらを題材にしたいと思います.

まずは,追いかけられた車載のフル版をどうぞ.



では,順々に見ていきます.


まずは,ホームストレート.



タイヤ1本分,外側に寄せ切れていませんね・・・.当たり前ですがコースの幅は目一杯使うべきなので,ホワイトラインをかすめるくらいでないとダメです.最近は大分寄せられるようになったと思っていたのですが,まだまだ車幅感覚の鍛錬が足りてない証拠ですね.


次,1コーナーへのアプローチ.



1コーナーを速く走るためには,ブレーキ→ステアリングではなく,ステアリング→ブレーキの順番で操作しなければならないのですが,ブレーキランプが点灯したタイミングの位置をみるに,先程よりもホワイトラインとの間隔が広がっているので,先にステアリングを操作出来ているようですね.といっても,ほんの少しの差なので,まだまだ足りないようですが・・・.


そのまま,1コーナー進入.



1コーナーの縁石に乗るかどうかのタイミングでブレーキランプが消えています.イコール,ブレーキをリリースしているという事なのですが,これはちょっと早いかなぁ~? 縁石の真上でリリースするくらいでないとフロント荷重が足りないような・・・.


そして,1コーナー出口.



1コーナーを抜けたのに舵角が戻っていないのが,フロントタイヤの切れ角で分かります.フロント荷重が足りず,アンダーを出している証拠ですね.



自分の車載を見ても,ステアリングを切りっ放し.これだと2コーナーがキツイはず・・・.


その2コーナー進入.



案の定,縁石からこんなに離れています.ドアンダーもいいとこですね・・・.
セッションベスト(赤)とこのラップ(青)のライン取りを比較してみると以下のような感じ.



ドアンダーの原因は,1コーナーの立ち上がりでフロントが外に逃げて切り込めていないせいである事がよく分かります.じゃあ,その原因は何なのか?というと,今度は車速のグラフを見てみると・・・,



セッションベスト(緑)に比べ,このラップ(青)は105km/hの辺りから速度の低下が鈍っているのが分かります.つまり,ブレーキを早めにリリースしちゃっているという事ですね.早めにリリースしたおかげでボトムは1.9km/hも高いのですが,その分,フロント荷重も早く抜けてしまっているので,フロントタイヤが耐え切れず,アンダーを引き起こしているという事なのでしょう.

立ち上がりのアクセルONでアンダーを出さない荷重量を見極めて,進入のブレーキング時に強さと長さをコントロールする事が重要な訳ですが,これがホント難しい・・・.強過ぎればボトムが落ち過ぎるし,長過ぎればリアが流れてトラクションが掛からない.かといって緩めれば,今回のようなアンダーが待っている.まぁ,ひたすら反復練習して見極めるしかないんでしょうね.

おっと,1~2コーナーだけで大分長くなってしまいましたが,続きを見てみましょう.


2コーナーの出口.



これは動画で見ないと分からないと思いますが,リアがベタ安定ですね・・・.アンダー出してる状態なので当然といえば当然なのですが,コーナリングの途中で,もう少しリアが流れてくれればフロントの仕事量が減って途中からアンダーを消せると思うのですが.う~ん・・・.ちょっと前後バランスがリア寄りになっているのかなぁ~?


そして,1ヘア進入.



ブレーキランプが点いた地点ではコース左側から大分離れています.動画の方がよく分かると思いますが,ブレーキングを開始する前にイン側にクルマが寄って行ってるという事ですね(ここもステアリング→ブレーキの順で操作している).距離を優先して,アクセルを踏めない時間を最小限にするのがこのライン取りの狙いなのですが,進入がタイトな分,出口が苦しくなるのが常です.さて,このラップはどうなのでしょうか・・・?


1ヘアのエイペックス(クリップ).



ブレーキランプが消えたタイミングがこの画像なのですが,エイペックスを若干通過していますね(見方を変えるとエイペックスまでブレーキを残しているとも言えます).縁石に乗るタイミングもエイペックスを越えてから乗っている.これはちょっと意外でした.乗っている時の感覚では,いずれももう少し手前な印象でした.もう少しV字のライン取りなのかな?と思っていたのですが,コーナーのエイペックスに対して,ちゃんと外から回り込めているんですね.やっぱり外から見ないと分からないものだなぁ~.


そして,1ヘア出口.



上の画像は,私よりも外側からアプローチしているであろう先輩が,ステアリングを戻し始めたポイントです.その先輩よりも,私のEF8が右側に位置しているという事は出口もタイトに立ち上がれているという事ですね.実際,乗っている時もアンダーを出した認識はないので,特に出口は苦しくないようです.この辺りはA052様様だと思う一方で,この走らせ方はフロントタイヤのイジメ具合が激しいですね.ここだけはどうやってもタイヤを鳴かせてしまいます・・・.

ちなみに,これも動画の方じゃないと分からないと思いますが,立ち上がりでアクセルONした瞬間に僅かにフロントが逃げるような動きをしているような・・・? 自分の車載ではステアリングの舵角は一定に見えますし,何だろう?この動き??


次は,インフィールド進入.



ここもタイヤ1本分,外側に寄せれてませんが,この手前に縁石がある事を踏まえると,こんなもんかなぁ~? ちなみに先輩には「随分とアウト側に振るんだね」と言われました.

さて,ここからがポイント.まずは一の舵.



そして,ブレーキ.



すかさず二の舵.



これも車載の方で見るとよく分かると思いますが,一の舵~ブレーキのタイミングで,先輩からスッと離れているんですよね.これはやっぱり武器だなぁ~と思いました.ちなみに,夏の間は195/55R15で走っていたのに対し,今回は205/50R15だった訳なのですが,やはり外径が小さい分,加速が良い・・・というか良過ぎですね.何回かレブに当たりそうになりました.夏のこの気温でレブを気にしないとダメというのは冬に向けて,ちょっと心配な点でもあります.


続けて,インフィールド立ち上がり.



先輩曰く「インベタのラインもいいんだけど,やっぱり立ち上がりが苦しいんだよねぇ~.もうちょっとリアを流したいなぁ・・・」との事でしたが,立ち上がりでは,その先輩よりも左側に私は位置が取れているのでOKでしょうね.この後のバックストレッチでは,先輩に全開加速させる事が出来ていますし,立ち上がりで逃げ切れている証拠ではないでしょうか.

・・・なんて思いながら合格点を出そうとしたら,



セッションベスト(赤)に対して,このラップ(青)は大回りしているんですよねぇ・・・.ここでもやっぱりアクセルONしたタイミングからフロントが外側に逃げています.この減速→加速へ移るタイミングで一瞬フロントが逃げるのを何とかしないとダメですね.これで0.1秒ロスしているで勿体ないです(やっぱLSDは1.5wayにしないとダメかなぁ・・・).


バックストレッチを抜けて,洗濯板手前の左コーナー.



きっちり縁石を踏めてますね(良かった.良かった).


そして,洗濯板進入.



これはちょっと進入の角度がよろしくありませんね・・・.



ブレーキランプが消えたのも洗濯板を越えてから(=洗濯板の上はブレーキ踏みっ放し).自分の方の車載を見ると,洗濯板を下りてからクルマが暴れてますし,もっと早くブレーキを抜いてフロントを浮かせて上げないとダメですね.加えて洗濯板はもっとインカットしないと距離的に損するので,これは完全な失敗例ですね(反省).


最終の複合コーナー.



クルマが暴れているので,それを落ち着かせるまで待つ分と,



まさかのシフトミス(2速に入ってないので入れ直しているの図↑)で,0.15秒ロスしました.



複合2個目(最終コーナー)の縁石には乗れていますが,シフトミスのおかげで失速している事もあり,参考にはなりませんね.


以上,1ラップの映像分析でした.

やっぱり後ろからの映像は日頃見れないので,色々と気づきがありますね.
追いかけてくれた先輩に感謝です!

全体的に見て気になるのは,ちょっとリアが食い過ぎかなぁ~?という点.思った程,フロントが入らない印象です.
走行後にフロントタイヤの温度を測ってみたら,

 R-OUT側 ・・・ 75℃
 R-IN側   ・・・ 75℃
 L-IN側   ・・・ 75℃
 L-OUT側 ・・・ 75℃

と両輪とも完全に使い切っている状態だったので,これ以上フロントに仕事をさせるのは無理.リアのバランスを見直して,もう少しフロントを助けてあげないとダメですね.

さて,ここからどうやってバランスを変えるか? う~ん・・・難しい.

2020年09月16日 イイね!

EF8 vs EF8 2020 第2戦 筑波

EF8 vs EF8 2020 第2戦 筑波さぁ,やって来ましたEF8の先輩との対決,第2戦です.

先輩と会うのは実に6ヵ月振り.緊急事態宣言が解除された後も,なぜかタイミングが合わず,ショップでも会う機会がなかったので,正真正銘6ヵ月振りに面と向かって会話しました.

前回は0.15秒差で負けましたが,今回はこの差を埋めるべく,私は新品タイヤを用意.9月の中旬の割には気温も若干低く,曇り空ですので何とか41秒台の戦いは出来そうです.

先輩の方も前戦の走行前に破損したアンパネを修理し,



新たにストレーキまで装着.



加えて,前戦から全く使っていない17インチ(245/40R17のRE-71R)も持ち込んで来ました.



これらの状況と前戦の結果を踏まえて協議し,今回のハンデは0.3秒に設定しました.

 両者の差が0.3秒以上 ・・・ 先輩の勝利
 両者の差が0.3秒未満 ・・・ 私の勝利

それでは勝負開始!


1本目
夏の間の練習結果から,タイヤの温度が上がり切ったら終わりなので,1本目のそれもアタック1周目に全てを賭けるしかありません.

という事で,奇襲攻撃!



タイムは 41.689 で先週から0.7秒短縮.前後A052のバランスは久し振りなので,少し1コーナーの進入が温かった気がしますが(そのせいで2コーナーはかなり無理やり曲げてますが),ほぼほぼベストの走りが出来ました.

その1コーナーのミスを挽回すべく,その後もアタックを続けてみましたが,42.022・・・42.083・・・と予想通りタイヤの温度が上がり切って万事休す.2周クールダウンラップを挟んでみましたが,それでも41.975 が精一杯.走行前は「実力42秒フラットだろう」と読んでましたが,予想通りの展開となってきました.

見方を変えれば41.6秒というタイムは実力以上のものを発揮出来たとも言えるのですが,「実力以上なので,これ以上は出ない・・・」という事も証明されてしまったので,非常に複雑な心境です(苦笑).


さて,ここから先は毎周毎周タイムボードを見つつ,先輩の様子をひたすら窺います.NSXやスーパーチャージャー付きのAP2,A052を履いたDC5等,猛者揃いのクラスですが,皆さん久方振りの走行なせいか,なかなか私のタイムはトップから転げ落ちません.「もしや・・・このままはイケるか!?」なんて思い始めた矢先,順位が徐々に落ち始めました.先輩のタイムの推移を見ると,

 5周目 ・・・ 42.606 (+0.917)
 8周目 ・・・ 42.051 (+0.362)
 9周目 ・・・ 41.765 (+0.076)

「ぎゃぁ~,抜かれるぅー!」

・・・なんて叫びつつ,次の周のタイムが 42.020 だったので,「おっ,打止めか!?」と淡い期待をしていると,私の左横を駆け抜けていった先輩は・・・,



0.014秒ひっくり返して,遂に逆転!(41.675 )

油温鳴りっ放しだろうが,1ヒートたりとも前には行かせない!という気合の走りで抜かれてしまいました・・・.
この僅か0.014秒差の戦いを纏めてみましたので,こちらもご覧下さい(青&右上:先輩  赤&右下:私).




2本目
生タイムでは抜かれてしまいましたが,まだ0.3秒のハンデがあります.路面温度も上昇し,ここから先はタイムも出にくいはず.1本目と同様にアタック1周目から狙ってみましたが,私のタイムは 42.020・・・42.029・・・42.039と,実力以上のものなんて出るはずがない(泣).

先輩も同じでしょ,と思って見ていたら・・・,



TC1000を走り込んでいたオレさまFD2の弟子を追い駆け回し,ライン取りを学習.
そして,それを即座に反映し,41.510をマーク!(私との差:+0.179)

マージンは大分削り取られましたが,まだ0.121秒あります.
さすがの先輩も,これ以上は無理だよね? いや,無理だと言ってー lll゚Д゚lll


3本目
インターバルの間に少し小細工をしてみましたが,私の方はアタック1周目に 41.896秒 を出すのが精一杯(2周目には定番の42.005).新品タイヤの効果もなくなり,やれる事は何もありません.

まさしく,「人事を尽くして天命を待つ」の状態です・・・.

そんな事はお構いなしに,先輩の方はプロがアタックしているDC5を追走.



インフィールドの攻略法を学習します(青:1本目 赤:3本目).



そして,タイミングを合わせて,私の後ろにそぉ~っと追いつき・・・,



ガッツリ,トウ(スリップストリーム)を使って出したタイムは 41.269!(私との差:+0.420)

しまったー! 引っ張ってしまったぁ~!!
orz


てっきり,「タイムが出なくて遊んでいるんだろう~」と思って逃げてみたのに,まさか私のトウを使うために,きっちりタイミングを合わせ込んでいたとは.最後まで人事を尽くさなかった(油断した)ツケを払わされてしまいました・・・.


という事で,第2戦の結果です.

 先輩 ・・・ 41.269
 私   ・・・ 41.689 (+0.420)

ハンデ(0.3秒)を0.12秒上回り,先輩の勝利となりました.

ホームコースで新品タイヤまで投入したのに,またも0.1秒差で負けるとは・・・.しかも自らの油断で招いた逆転劇.勝負は最後の最後まで気を抜いてはいけない事をまざまざと味わわされてしまいました(泣).

精神面含めて,まだまだ精進が足りないって事ですね.出直してきたいと思います.
先輩,今回も有難う御座いました!
Posted at 2020/09/17 20:30:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | EF8 vs EF8 | 日記

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