
ここ2週間ちょっとで,
自己ベスト相当の40秒台,
ショルダーが1部山の限界A052,
微妙に斜めのグリップが足りないCR-Sとコンディションの違うタイヤを色々試してみた訳なのですが,その中で明確に違いが出るなーと思ったのが,TC1000の最終コーナーの立ち上がり.
特にアタックラインを使ってエイペックスの手前からアクセル全開で進入する時が顕著なのですが,ホームストレートに入ってステアリングを戻せるポイントが随分違うなーと.

(こんな感じ↑の場面)
40秒台を出せるようなタイヤの場合,最終コーナーの縁石を乗り越えた後,アクセル全開のまま余裕をもってステアリングを戻せるのですが,ショルダー1部山のA052だと,ステアリングを戻す事が出来ず,やや操舵抵抗が掛かった状態のまま立ち上がる事を強いられます.CR-Sも縁石を乗り越えて以降は良いのですが,乗り越える前の区間が曲がらないので,深めの進入角度を取らないとラインを外れて立ち上がりでアクセルを戻す羽目になります.
41秒台でウロウロしていた頃は,コントロールラインで100km/hを超えれば万々歳だったのですが,最近は少しずつ車速が上がり,今では105km/h近辺がアベレージとなりました.
当然,このポイントで出せる車速が高ければ高いほど最高速も高くなる(=タイムも削れる)ので,これを1つの指標としているのですが,次の冬に自己ベストを更新するために,もう1段階車速を上げる手がないかなぁ~?(110km/h台に乗せられないか?)と最近考えています.
そんな中,先日のファミ走で行われたサーキットアドバイザーの午後の講義が最終コーナー攻略のお話でした.
具体的には「最終コーナーに隠れているNo.14コーナー(↓)を意識しましょう!」というお話.
日光の7コーナーみたく「隠れたコーナーに寄せる意識がないと,まだまだラインは甘い!」という話か?と思い,コース図を見返していたのですが,「いやいや,どう考えてもココ(N0.14)に寄せる事はないでしょ・・・」と説明の意図が分からず,半信半疑.すると「コースに行ってみましょう!」と場所を移動し,
「コースの内側ではなく,外側に注目!」との事.上の画像(↑)のちょうどアドバイザーが立たれている辺りが14コーナーの外側の頂点なんだそうです.14コーナーではなく,13コーナー(通常,我々が最終コーナーと認識しているコーナー)のRに合わせてアプローチすると,立ち上がりでちょうどこの辺りに来るとの事.
当然ですが,こんなトコに来るようでは失敗で,14コーナーのRに合わせてアプローチすれば,
「ちょうど縁石の切れ目くらいにクルマが来るはず」との事でした.
・・・とその縁石の切れ目を凝視していて1つ気づいた事が.
ハッ!Σ(゜゜;)
クルマを縁石の切れ目にもっていくのは良いのですが,厳密にはここコース外なんですよね・・・(↓).
「コース外」という事がどういう意味を持つか?というと,「路面が平じゃない」って事です.
ちょうど上の画像の白いラインを境界線にして,外側に向かって斜めになっているのが分かります.
この斜面に片輪を落とすという事は,両輪が着地していた時と姿勢が変わってくるという事になります(↓).
この「片輪を落とし」の状態(左)と「両輪着地」の状態(右)で,「果たしてトラクションの掛かりは一緒なんだろうか・・・?」という疑問が思い浮かびました.
・・・という事で,早速,アドバイザーの蘇武喜和さんに質問.

(ちょうどその時の身振り手振りが盗撮されてました・・・笑)
私 :ちょうど縁石の切れ目を狙うと片輪が外側に落ちるじゃないですか?
蘇武さん :はいはい.
私 :コース内に留まってクルマを水平な状態にしたまま立ち上がるのと,
私 :クルマの姿勢が斜めになるけど,その分コース幅を使ってワイドに立ち上がるのとでは,
私 :どちらの方が良いのですか?
蘇武さん :アドバイザーの立場としては前者ですけど(笑),後者だと思います.
私 :姿勢が斜めになった分,トラクションの掛かりが悪いとかはないのですか?
蘇武さん :その位置にいる時は,既にアクセル全開になっていると思います.
蘇武さん :全開の状態であれば,違いはないと思います.
蘇武さん :極論を言ってしまうと,片輪浮いた状態で駆け抜けても同じです.
私 :おっと! そこまでですか.
蘇武さん :ここのトラクションが気になるという事は,立ち上がりで全開に出来ていないのでは?
私 :確かに,最終の立ち上がりはアクセルコントロールしています.
蘇武さん :全開に出来ていないという事は,この縁石の切れ目に来れてないんじゃないですか?
私 :う~む・・・.
といったところで先導走行の時間になったのでパドックへ.
多分その位置にクルマを持って来れていると思うんだけどなー?と先導走行の最後尾でシミュレーションし,GPSロガーで計測した軌跡も確認してみましたが,
やっぱり縁石の切れ目にクルマを持って来れてる・・・.
う~ん・・・と困ったので,再び蘇武さんの下へ行き質問.
私 :やっぱり縁石の切れ目には来れていたのですが,手前で全開には出来ないです.
蘇武さん :最終のクリップの手前から全開にはしたいですね.
私 :そんなトコから!? いや,無理だなぁ・・・.
私 :進入の角度が悪いんですかね?
蘇武さん :それはクルマによりけりですね.
蘇武さん :もしかしたら,最終複合のボトムが高過ぎるのかも.
私 :確かに最近はボトムを上げる意識で走ってますね.
蘇武さん :ボトムを下げてみたらどうですか?
私 :その下げるのは「ブレーキを使って」ですか?
蘇武さん :一番良いのは,操舵抵抗だけで下げる事ですが,ダメならブレーキもアリです.
蘇武さん :インフィールドはそうやって向きを変えるじゃないですか? それと同じイメージです.
私 :分かりました.
蘇武さん :試してみて下さい~.
ここ最近は,洗濯板~最終コーナー間のボトムを上げる事を意識して走っていたのですが,今度は上げ過ぎですか・・・.参ったなぁ~と思いつつ,念のため,最終コーナーのどこから全開に出来ているか? LINK ECUでスロットル開度を確認.
大体,82km/hくらいのポイントですね.これを車載に照らし合わせてみると,この位置(↓).
う~ん,ここより手前で全開かぁ・・・.アクセルを開け始めるポイントはココ(↓)だけど,
ココ(↑)で全開にするって事は,アタックラインを使う時と同じ車速まで落とさないと無理な気がする・・・.
という事は,ボトムを10km/h近く落とさないと無理なんじゃないか!?
これは手前の組み立て方から考え直さないとダメですね.
以上,TC1000で最近気になっているポイントでした.
(蘇武さん,今回も貴重なアドバイス有難う御座いました! <(_ _)>)