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2022年12月03日 イイね!

アップグレードとパーソナライズ

アップグレードとパーソナライズGRヤリスには「GR UPGRADE SELECTIONS サービス」というものがあって,ECUを書き換える事によってメーカー公認で最大トルクを370Nm→390Nmに上げてくれるサービスがあるそうです.

言わばメーカー公認のECUチューンな訳ですが,国内スピード競技(ジムカーナ等)のPN車両において,このチューニングを行っても良いのか?という問いに対し,JAFは「NG」という見解を示したそうです.


「NG」の根拠は,国内競技車両規則 第3編 第3章 スピードPN車両規定 第2条だそうで(↓),



そりゃそうなんだろうとは思うのですが,実際の車検で果たしてどうやってこれを識別するつもりなのかなぁ~?と読んでて思いました.

ECUのチューニングって外から見ても分からないソフトウェアの世界の話ですし,この「ソフトはOK,このソフトはNG」って,ツールを使ってIDを呼び出して照合するくらいしか方法がない気がするのですが,メーカーは同一の型式の車両であっても,(性能に関わらない部分で)しょっちゅうソフトウェアをアップデートしていますし,今後は無線による遠隔操作でそれが出来るようにもなります.販売開始時のIDを控えて,それと照らし合わせる~みたいなやり方では全く通用しないと思うのですが・・・.

まさか競技なのに「性善説に基づく自己申告で判断する」とか言わないと思いますが,「取締りがちゃんと出来ないんだったら,いっそ許可する」という方が公平な考え方なのに,あとで揉めないのかなぁ~?とちょっと思いました.


さて,この話の過程で「GR UPGRADE SELECTIONS サービス」と合わせて,もう1つ「パーソナライズ」というサービスも存在する事を今回初めて知りました.

クルマ社会の未来を表す言葉として,BOSCHは「PACE(Personalize,Automated,Connected,Electrified)」という概念を提唱しているのですが,その先頭で出てくる「Personalize(パーソナライズ)」の事なのかな?と思い,読み進めると,こんなのが出てきました(↓).



「ECO」だの「SPORT」だの,走行モードを切り替える機能は最近のクルマではよく見かけますが,アレはメーカー決めたセッティングの中から1つ選ぶみたいなものであるのに対し,これは走行性能ではなく,自分の好み(ドライビングスタイル)に合わせてクルマをチューニングする内容に思えました.


少し興味が湧いたので,更に調べてみたところ,こんな紹介動画がありました(↓).



これを見て,「コレって,まんまレーシングチームが現場でやってる事と一緒じゃん・・・」と思いました.「うわぁ,トヨタはこんな事までビジネスにしちゃうんだ・・・」と思いつつ,映像を見ていてトヨタがレースを通じて人材育成をしているという話を思い出しました.

自社のエンジニアをレースに参加させる事によって,

 ・ドライバーがまさにお客様.期待に応えるためにその場で全力を尽くす
 ・現場で現状把握~原因特定~対策実施.小さなPDCAを素早く回す
 ・エンジン屋も車体屋もお互いの領域を知り,クルマ全体が分かるようになる

・・・といった意識を植え付ける事が出来るのだそうです.


また,トヨタは「様々なレース活動を通して『アジャイル開発』を学んだ」とも言っていて,レース活動というのは,レギュレーションを守りながら,コンディションの変化・タイヤ等の性能変化・ドライバーからフィードバックといった情報を短期間で処理し,ラップタイムとクルマの耐久性を引き上げていくと思うのですが,これがまさに「短期間で変更を行って結果を出す」という『アジャイル開発』そのものなんだそうです.

この「パーソナライズ」のサービスも,こういう人材や開発手法を身につけた会社だからこそ実現出来る代物なんだろうなぁ~と思いました.


以上,アップグレードとパーソナライズのお話でした.

えっ? なんでこんな話を今頃取り上げたのかって? いや,最近パーツを交換してクルマを仕上げていくより,メーカー純正のチューニングカーを買って消耗品の交換だけしてた方がサーキット走行をより楽しめるんじゃないか?と思うようになったもので・・・.こういうサービスを少し羨ましく思いました.
(最近走る度にエンジンの失火に振り回されるので,少し嫌気がさしている事もあります・・・苦笑)
Posted at 2022/12/04 03:23:14 | コメント(2) | トラックバック(0) | その他 | 日記
2022年12月02日 イイね!

ダイアゴナルロールのお勉強

ダイアゴナルロールのお勉強スプリングをHYPERCO→HAL springsに変更して,TC1000~日光~TC2000と走り,HALの特性が大分掴めてきました.

HYPERCOと比べて良い点・悪い点が当然ある訳なのですが,現状一番気がかりとなっているのがロールの動き.乗っている時に感じている事を言語化するのがなかなか難しいのですが,問題点を整理しないとクルマを良い方向に持っていけないので,またアレやコレやと調べ物をしています.

今回,その中で「ダイアゴナルロール」という単語を目にしました.

「ダイアゴナル(diagonal)」とは「対角線」という意味で,「ダイアゴナルロール」とは「対角線上のロールの動き」という意味合いになります.何となく言いたい事は単語から察する事が出来ますし,最近出てきた言葉でもないので,ちょっと調べれば分かるかなぁ~と思ったのですが,意外とちゃんとした解説がありませんでした・・・.唯一見つけられたのが,「山口マツダマガジン」のVol.7に出ていた記事(↓).


(山口マツダマガジン Vol.7:ダイアゴナルロールより)


「ダイアゴナルロール」を一言表すなら,「ターンインで外側の前輪が沈み込み,車体が斜めにロールすること」だそうで,この「ダイアゴナルロール」に対するメーカーの解釈も様々で,積極的起こそうとするメーカーもあれば,反対に起こさないようにセッティングするメーカーもあるそうです.

「ダイアゴナルロール」を起こすメリットは,性能云々というよりもドライバーが感じるフィーリングの領域にあるようで,「減速G」「横G」「加速G」の3つのGの繋がりがスムースであると述べられています(↓).


(山口マツダマガジン Vol.7:ダイアゴナルロールより)


Gの繋がりがスムースだと,ドライバーはクルマの動きを予測し易く,コントロールも容易になるので,必然的にタイヤの使い方も上手くなると思うのですが,「ダイアゴナルロール」にも当然デメリットはあります.

例えば,低速域でこの「ダイアゴナルロール」を積極的に起こるようにすると,「ヒラヒラ感」が増すのでロードスターみたいなクルマには良いのですが,その足回りのセッティングのまま高速域・高G領域に突入すると,これが「フワフワ感」に変わるそうです.この相反する特性を両立するために,NDロードスターでは「KPC(KINEMATIC POSTURE CONTROL)」という電子制御技術を導入したりもしています(↓).





「KPC」に関しては,一度調べてどこかで纏めたような記憶があるのですが(過去のブログ見返したけど見つからなかった),足回りのセッティングを低速域に合わせておいて,高速域で「フワフワ感が起きる!」というシチュエーションに遭遇したら,クルマ側がリアの内輪に軽くブレーキをかけてインリフトを抑制する,という代物のようです.

制御方法は,リアの左右の車輪速をセンシングし,両者の速度差が大きさ=ブレーキの介入量という形で決めているそうです.ただ,「ブレーキの介入」と言っても,減速Gを感じるような大きさの介入ではなく,通常の減速に使う制動力を"1"としたら,その"1/100"くらいの僅かな力だそうで,マツダが「KPC」を市販する際,ブレーキサプライヤーから「そんな僅かな力の検知・制御は保証出来ない!」と抗われ,それに対してマツダが「大丈夫,大丈夫,今の製品のままで十分性能出てるから~」と説得した,なんてエピソードを文章で纏めた気がするのですが,アレ? やっぱりこれどこで書いたんだ??(苦笑)


話を戻して・・・.ちょうど先日のTC2000を走った時のHALの印象がまさにこれでした.

TC1000の速度域だと,アクセルOFF時でフロントノーズがよく入り,「ヒラヒラ感」があって良いのですが,TC2000の速度域だと「フワフワ感」の方が強くなり,慣れるまでかなり怖かったです.



これを両立出来るなら「EF8にもKPCが欲しい!」と思いたくなっちゃいましたが,ABSすら付いてない時代のクルマで欲してもしょうがないですね(苦笑).


「フワフワ感」の対策は当然足回りの仕様変更で対策していくのですが,対策のヒントになる情報が何かあるかなぁ~?と「ダイアゴナルロール」に関して更に調べてみるも,あんまり物理的・機構的な解説が見つからなかったのですが,唯一「ダイアゴナルロールに拘るのは良いが,前輪の内側が浮き上がるのだけはダメ!」というコメントを見つけました.

曰く「良いセッティングとは,ハンドルを左右に切り続けると前輪が沈み込んでいく方向になるものだ」との事.
そして,「究極の動かす足」としてWRCのクルマを挙げていました.

「ほうほう・・・」と思い,だったらWRカーがパイロンスラロームしているような映像を見ると,何かヒントが得られるのかな?と映像を探してみたところ,こんなのがありました(↓).



先日行われたラリージャパンの開催前イベントの1つとして,豊田市内でヤリスWRCがデモ走行した模様のようです.これのタイヤを温めるために(?)クルマを左右に振る様子のがちょうど良い角度で撮影されていました.













おおっ,ホントだ.素早く左右に切返すとフロントの車高がどんどん下がっていく・・・.


以上,今回は「へぇ~,面白いなぁ~」で終わりのお勉強でした.

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「サイドドラフトを使ったオーバーテイク http://cvw.jp/b/1684331/48478095/
何シテル?   06/09 22:35
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.4/TC1000 ...
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