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2023年10月19日 イイね!

Garage Collection ~アコード編~

Garage Collection ~アコード編~コレクションホールの企画展「GTカー&ツーリングカー Garage Collection」の車両見学その②アコード編です.企画展側で展示されていたのは2台ですが,常設展示側にも1台あり,合計3台となります.

 1996年 JTCC JACCS ACCORD
 1996年 JTCC Castrol 無限 ACCORD
 1997年 JTCC Castrol 無限 ACCORD


注目は年式の異なる「Castrol 無限 ACCORD」の2台ですね!
まずはチャンピオンカーでもある1997年仕様(3X)から.



この年からボディの全幅を1800mmまで拡大して良い事になったので,オーバーフェンダーが追加されています(↓).ワークスマシンらしく非常にキレイな造形ですね.



これによりタイヤの上部にフェンダーが被るというJTCCっぽさは減りましたが,よりレーシンカーっぽい雰囲気になっていますね(↓).



フロントグリルには透明なカバーが付いてました(↓).「JACCS ACCORD」の方には付いてなかったので,無限独自のパーツですかね?



この時代は,正面から入ってきた空気はバンパーの横から抜くのですが,フロントタイヤ前にカバーはなく,スカスカでした(↓).



リア側も勿論オーバーフェンダー化(↓).



ただ,フロントに比べるとタイヤに少し被っていてJTCCっぽいです(↓).



リアウイングはこの年から解禁されたという2枚羽.ガーニーフラップは中央部のみに付いています(↓).この辺りが低い位置にしかウイングを付けられないツーリングカーっぽいですね.



そして,実車を見て初めて気づいたのですが,フロントウインドウの半分以上にスモークが貼られていたんですね(↓).これだけ貼っても前が見えるって事は相当シートポジションが低いですね・・・.



更に興味深かったのがミラー周辺(↓).市販車のサイドミラーの位置に何やら造形物が付き,ミラーはドアから生やす格好になっています.



この造形物はナンだ?と思い,反対側を見てみるとどうやらダクトになっていて,エアを室内に取り込んでいるようです(↓).



ドライバーのクーリング用かなぁ~?と思い,ホースの先を追い掛けてみると,ドライバーの方ではなく,エンジンルームの方に引かれていました.(↓の赤枠の位置でターンして前方向に伸びています).



やっぱり実物を見ると,色々気づきが得られるものですね.


そして,お次は1996年仕様(2X)を~と見に行ったのですが・・・.



ア,アレッ? コレは1996年モデルじゃなくて,1997年モデルじゃないか??
そう思った理由がフロントのオーバーフェンダー(↓).



1996年のモデルでは,レギュレーション的にこれは出来なかったはず・・・.
その証拠に同じ1996年モデルである「JACCS ACCORD」はこうなってますからね(↓).



でも公式の表記は「1996年モデル」となっており,あっれぇ~? 変だなぁ~??
外の企画展と同じクルマが置いてあるのか?と思い,2台を見比べてみると,まずホイールが違う.

【企画展側(公称:1997年仕様)】


【常設展示側(公称:1996年仕様)】


確かにホイールの年代は公称と合ってる.
ん~?と思って更によく見てみると,先程出てきたミラー周辺に違いがありました.

【企画展側(公称:1997年仕様)】


【常設展示側(公称:1996年仕様)】


2台の仕様が違うのは間違いないけど,どっちも1997年仕様に思えるなぁ・・・と思い,家に帰ってから当時の映像を見返してみたところ,「公称:1996年仕様」の方は,1996年仕様を改修して作られたという「2.5X」のようですね(「公称:1997年仕様」の方は間違いなく「3X」).「2.5X」の大元は1996年仕様のシャシーだから公式的には「1996年のクルマ」という扱いなんですかね? 少し混乱させられました(苦笑).


以上,アコード編でした.この後もまだまだ続きます.

Posted at 2023/10/19 23:29:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 博物館見学 | 日記
2023年10月18日 イイね!

Garage Collection ~シビック編~

Garage Collection ~シビック編~コレクションホールの企画展「GTカー&ツーリングカー Garage Collection」の車両見学その①シビック編です.展示されていたのは6台.

 1984年 TSレース    ヤマトシビック
 1987年 JTC       無限 MOTUL CIVIC
 1989年 JTC       出光 MOTION CIVIC
 1993年 JTC       JACCS CIVIC
 1995年 JTCC      Castrol 無限 CIVIC
 1998年 スーパー耐久 ギャザズ ドライダー シビック

この中で注目していたのは2台ですが,まずはその1台目,グループA仕様の「出光 MOTION CIVIC」.



ボンネットのバルジを見れば分かりますが,B16Aを搭載したEF9ではなく,ZCを搭載したEF3です(↓).



隣に止まっているEG6は隙間がピッチリと埋められていますが(コチラを参照),このEF3はクリアランスの詰めはされていないようです.





EF乗りとしては,チョット気になるボンピンの位置はこんな感じ(↓).



エアジャッキ用の空気取り入れ口は前面ではなく,こんな位置(↓)にあるんですね.



最後にこのクルマで一番熱い部分.サイド出しマフラー(↓)がイイですね!



ちなみに,ZCを搭載したこのEF3ではサイド出しにしていますが,翌年のB16Aを搭載したEF9では後ろ出しなんですよね.当時のレギュレーションは確認していませんが,トルク型のZCだからサイド出しにして高回転を補い,高回転型のB16Aだから後ろ出しにしてトルクを稼いだ・・・なんて事だったりするんでしょうか??


さて,もう1台はJTCC仕様の「Castrol 無限 CIVIC」.なかなかレアな4ドアのシビックレーシングカーです.



さすがにこの年代になると隙間はキッチリ埋めてきますね(↓).



スプリントレース用なのでエアジャッキの空気取り入れ口はフロント周りになかったのですが,バンパー下にあるこの白いバー(↓)はなんなんでしょ?



接触の後と思わしき傷跡がレーシングカーって感じですね(↓).



セダンボディという事もあるんでしょうが,クロスされたロールケージだけでなく,結構高い位置に真横に1本通したバーも見えます(↓).



カタログスペックで,EG6(右)が全高:1350mmであるのに対し,EG9(左)は全高:1375mmとちょっと背が高いのが,並べると良く分かりますね(↓).



耐久仕様であるEG6(右)とスプリント仕様であるEG9(左)のフロントキャンバーの違いはこんな感じ(↓).撮影した時の角度のせいかもしれませんが,EG6の方がちょっと寝てるかな・・・?



ちなみに,公称では「1995年仕様のCastrol 無限 CIVIC」となっていますが,この展示車両は「部品を搔き集めて後から作ったショーカーなんじゃないか?」という噂があるそうです.その根拠としては,フロントバンパー下部に開口部がなく(↓),これは1994年仕様のバンパーじゃないのか?とか,



「Castrol 無限 CIVIC」のホイールは赤なのに,「ジャックス シビック」のシルバーを履いているとか(↓),



ボディ本体は「ジャックス シビック」で,「Castrol 無限 CIVIC」のカラーに塗り直したのでは?とか(よーく見ると再塗装跡が見えるらしい),そんな噂があるそうです・・・.


以上,シビック編でした.この後も続きます.

Posted at 2023/10/18 23:20:53 | コメント(2) | トラックバック(0) | 博物館見学 | 日記
2023年10月17日 イイね!

日光ドライビングTips

日光ドライビングTips日光ネタのラスト.ここまでクルマ側のアレコレを見てきましたが,最後は次回の日光走行に向けてドライビング関係のTipsを.

ちなみに「Tips」とは,「助言,ヒント,秘訣,秘法,心付け,チップ(をやる),内密の情報(を与える),警告,暗示」といった意味だそうですが,私が仕事で使っている時は「ちょっとしたコツや小技」といった意味合いで用いる事が多いので,今回はそういう意味合いです.


1つ目,1コーナーのアプローチ.

4月にプロに乗って頂いた際,1コーナーの進入速度が全く違っていたので,何とかこれを真似られないか?と考えていたのですが,アクセル・ブレーキ・クラッチ・ステアリング・シフトといった両手両足を全て同時に使って操作するのがどうにも私にはハードルが高く,困っていたのですが,プロは3→2速にダウンシフトをする一瞬だけステアリングをニュートラル状態に戻している事に気づき(↓),



これを真似てみようと今回トライしてみました.しかし,一度ステアリングを切り始めた後に,瞬間的にでもそれを戻す操作は心理的な面でハードルが高く,どうしてもステアリングを切り続けてしまい,真似する事が出来ませんでした・・・.なので,ステアリングを切ったまま何とかしようと試みたのですが,今度はヒール&トゥの操作が雑になってしまい,アクセルを煽り損ねた状態でクラッチを繋ぐミスを犯してしまったりと,なかなかS1のタイムが安定しませんでした.

そこで,意識の方向を変えてみようと,1コーナーに飛び込む際に意図的に外側を見てみる事にしました(↓).



従来だと1コーナーのIN側の縁石を見ながらブレーキングを行っていたのですが(青線),今回は意識的にOUT側にある小屋を見ながらブレーキングを行うようにしてみました(赤線).これでステアリングを真っ直ぐにした状態でブレーキングを行えるようになり,S1のタイムも安定するようになったのですが,外の小屋を見続けてブレーキングを開始した後に,視線を急に2コーナーに振らないといけないので,速度感覚が狂って「おっかねぇ~」と感じるようになっちゃいました(苦笑).

何度かトライした後,「このやり方は危ないから止めよう」と判断して止めたのですが,う~ん・・・.1~2コーナー間のブレーキングはホント難しいですねぇ.
(2コーナー手前で3→2速にシフトダウン出来ると操作を分散出来るのですが,これはこれでハードル高いし)


2つ目,10コーナーのアプローチ.

昨年の走行では,10コーナーをコーナーのRの通りに右に切りながらブレーキングすると,タイヤを縦にも横にも使う事になって,キャパオーバーでブレーキがロックする事がしばしばありました.この対策として前回の走行では,改修前の10コーナーのイメージで,真っ直ぐ行ってから止めて,そこから右に切るような走らせ方に変更しました(↓).



これによりブレーキング時にロックしなくなったので,その分ブレーキングの開始ポイントを遅らせて詰めれるようになり,最高速もその分伸びたのですが,プロからは「コーナーのRに沿って曲げた方が取り分がある」とアドバイスされ,見直しが必要だなぁ~と思っていました.

そこで今回はこの両者の折衷案として,10コーナーに向かってクルマを斜めにして,その状態から真っ直ぐブレーキングするラインを試みてみました(↓).



結果はなかなか良い感触で,フロントタイヤはロックせず,高い速度から進入する事も出来るようになったのですが,このライン取りだと10コーナーの出口でOUT側に流れてしまうので,次の11コーナーの攻略に課題が残りました・・・.


という事で,3つ目は10~11コーナーの繋げ方.

前回は11コーナーの進入で全くリアが流れず,クルマの向きを変えるために11コーナーに対して,かなり外側からアプローチする必要がありました.



ところが,今回は11コーナーの手間が非常にスリッピーで,外側からアプローチするとリアが流れ過ぎてしまい,リアのスライドに引きずられてフロントも外側に流れてトラクションが掛けづらい状態になりました・・・.

これを何とか出来ないかな?とアレコレ試す中で,確実にテールスライドするなら,それを前提としたラインに変えてみるか!という事で,意図的にインベタ寄りで走らせてみました(↓).



このラインだとスライドしている時間が短くなるので,「リアを振り回そう!」みたいな事を意識する必要がなく,最小限の動きで向きを変えれば良いので,トラクションも抜けにくく,なかなか良かったです.コレが今回の中で一番の収穫だったかもしれませんね.


最後はゴールライン前のポジショニング.

S字となっている11~12コーナーを抜けると,ホームストレートでは自然と右側のポジショニングとなります(↓).



12コーナーを抜けてから,なるべく車速を伸ばしたいので,操舵抵抗が生じないように最小限の舵角で補正しつつ,コース内にクルマを留めるようにするのですが,この際,悩ましいのがコース右側はどこまで使うか?という点.



具体的には,白線の外側にまで右フロントを落とすか?(赤線) それとも白線内に留めるか?(青線)の選択ですね.

白線の外側まで使うと,次のラップの1コーナーが浅い角度で進入出来るため良さそうにも思えますし,やっぱりコッチなのかなぁ~?と思っていたのですが,今回試してみたところ,白線の外側だとトラクションが若干抜けて失速する場面がありました.白線の内側に留めた場合はいつもと同じ加速感だったので,ドリフト後の影響(路面コンディション)もあるとは思いますが,ホームストレートでは白線の内側に留まった方が確実そうだと思いました.


以上,今回の走行で得たドライビングTipsでした.

まぁ,どのTipsもチリツモレベルの話で,これでコンマ数秒なんて変わらないと思います.ただ,今回のチャレンジで,もはや1/100秒単位で削りに行かないと自己ベストは更新出来ない事が分かったので(↓),


(同タイムはともかく,セクターでも誤差が0.02秒とか,0.004秒とか,自分でも理解出来ない・・・)

こういったチリツモを積み上げつつ,次回の走行に臨みたいと思います.
Posted at 2023/10/16 23:24:19 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日光サーキット | 日記
2023年10月16日 イイね!

ブレーキバランサーの効果(日光編)

ブレーキバランサーの効果(日光編)まだまだ続く日光ネタ.今回とあともう1つネタやって終わりになると思いますので,もう少しだけお付き合いを(笑).

先日の日光では,当初の予定通り3本目までは真面目に走り,最後の1本(4本目)はタイム狙いは諦めてテストに専念するつもりだったのですが,その直前にBB6にベストを更新されたのが気になって,結局なんだかんだで必死に走ってしまいました・・・.
(それでコチラは更新出来ないんだから世話ない)

さて,そのテストメニューが何か?というと,コレです(↓).



まぁ,コレだけ見ても分からないと思いますが,2年前に取り付けた「プロポーショニングバルブ」です.純正のバルブがダメになって社外のバルブを付ける事となり,「だったらブレーキバランサーの機能も付けちゃえ!」って事で,調整式のバルブにしてもらいました.

このバルブはリアの油圧を下げる(=リアのブレーキの効きを弱める)方向にしか調整出来ないのですが,当時は「フロントの効きを上げたい!」と思っていたので,実はこの2年間全く触っていませんでした・・・(汗).


そこから時は流れ,先日TC1000を走った際にこんなスピン(↓)をやらかしてしまったのですが,



この原因を調べていったところ,どうやら3→2速へのダウンシフトでヒール&トゥ時のアクセル煽り量が足りず,シフトロック状態となってスピンしてしまった事が分かりました.


まぁ,シフトロック自体は「下手くそ!」の一言で済む話なんですが(汗),その一方で「いやいや以前はここまでシビアじゃなかったでしょ~」「多少回転合わせをミスったって,これまではスピンまではしなかったよ~」とも思い,何かクルマ側にも原因があるんじゃないか?と考え始めました.

そうしたら,ブレーキブースターを変更してからオーバーステア挙動が出るようになった事を思い出し,



Σ( ゚д゚) ハッ!

「もしかして,ブレーキブースターの変更で前後バランスが変わってる!?」

と思い,「シフトロックという事はバランスがリア寄りになっているのでは?」という考えに至り,前述の「プロポーショニングバルブ」の登場となりました.


前フリが大分長くなりましたが,そういう訳でテスト結果です.
今回は前後バランスを何も変えなかったノーマルの2本目と,リアの効きを最も下げた4本目で比較してみます.

  ノーマル ・・・ 41.242 (S1:9.613 S2:18.075 S3:13.554)
  リア下げ ・・・ 41.288 (S1:9.600 S2:18.130 S3:13.558)


まず,乗った時の印象ですが,



「リア下げ」の方が,僅かながらブレーキング時のコントロールがし易かったです.ブレーキの効き方自体(=減速度)は特に変わった印象はなく,「クルマが止まらなくなった!」みたいな事もありません.ただ,ブレーキを一度踏んで,抜いていくような領域で,クルマの挙動変化が穏やかになったため,より繊細にコントロールが出来るようになりました.

「あとちょっとだけノーズを入れたい!」「あとちょっとだけリアを流したい!」と思った時に,ノーマル状態だとクルマが大きく動いて,ステアリングでカウンターを当てにいかないとダメだったのが,狙い通りにクルマが反応してくれるので修正舵も最小限で済む・・・といった感じですね.


「えっ!? ホントにそんなに変わる??」と思われる方もいると思うので,ロガーデータで見てみましょうか.
(緑:ノーマル 青:リア下げ)



注目して頂きたいのは,減速が終わる部分(赤丸の部分)の波形です.「ノーマル(緑)」の方は段付きになっていたり,速度が一定になるような領域があったりして,U字状のボトムになっていると思います.それに対し,「リア下げ(青)」の方はキレイなV字を描いています.

U字になっている方は,「ここまでブレーキを残したい!」と思った時にリアが暴れだしたり,逆に「ここでアクセルを開けたい!」と思った時にフロントの荷重が足りなくてタイヤが横滑りしたり・・・といった感じで,タイヤの限界にクルマの姿勢をピッタリと合わせ切れず,狙いからズレた分がU字状の停滞領域となって現れているのだと思います.



これに対し,「リア下げ」の方は「ここまでブレーキを残したい!」と思った時にリアが暴れないので前傾姿勢を維持出来ますし,「ここでアクセルを開けたい!」と思った時にフロントの荷重が狙い通り乗っかっているので,アクセルを開けてもフロントが逃げず,一直線に立ち上がれているのだと思います.

残念ながら「リア下げ」は,気温・路面温度共に上がった4本目にやったので,フロントタイヤは既にタレており,2本目のタイムを上回る事は出来ませんでしたが,同じコンディションであれば「リア下げ」の方が速かったんじゃないかと思います.


以上,ブレーキバランサーの効果でした.

今回のテスト結果から,ブレーキブースター変更後に起きているオーバーステア挙動の原因は,ブレーキの前後バランスが変わったためと思われます.恐らくフロント側のアシスト量が減って,相対的にリアの効きが強くなり,ロックし易くなったのでしょう(恐らくペダル踏力の絶対値は上がっているのでしょうね).

今回はブレーキバランサーを使ってリアの効きを下げてバランスが取りましたが,純粋な制動力を考えた場合は,逆にフロントの効きを強める方が良いのでしょうね.パッと思いつくのは,ブレーキパッドを以前使った事があるProjectμの「RACING-N+」に変更する事ですが(↓),



コレ,効きが強過ぎてコントロールの幅が狭いんですよね.微妙だなぁ~.

まぁ,しょせんはアシスト量(ブースト量)の問題なので,ドライバー側が足りない分だけブレーキを強く踏めば同じ制動力は出せますし,アシスト量が少ないという事はそれだけ「ドライバー側でコントロール出来る幅が増える」という事で,レーシングカーなんかはそもそもノーアシスト(ブースターなんか付いてない)ですし,「ブレーキの踏む量が増える=ヒール&トゥがやり易くなる」という事もあるし,このままでも良いのかなぁ~?

う~ん・・・.ホームコースであるTC1000で確認してから判断ですかね??
2023年10月15日 イイね!

A052 vs CR-S(異サイズ編) その②

A052 vs CR-S(異サイズ編) その②アップデートの確認も終わったので,お次は問題のタイヤに関する考察です.

前回はCR-Sの225/45R15を履いて自己ベストをマークしたのですが,今回はA052の205/50R15に戻しての自己ベストに再チャレンジでした.日光のコースレイアウトを考えるとタイヤ幅が絶対な気がするので厳しいチャレンジだろうなぁ~とは思っていたのですが,予想以上にいっぱいいっぱいの状況でした(苦笑).

まずはタイヤスペックのおさらい.

 【タイヤサイズ】
  CR-S ・・・ 225/45R15 (外径:583mm タイヤ幅:225mm 重量:?.?kg)
  A052  ・・・ 205/50R15 (外径:587mm タイヤ幅:214mm 重量:8.5kg)

外径はほぼ同等で,A052の方が純粋に幅が10mm細い感じですね.異サイズでの銘柄比較も以前行ったのですが,その時には「タイヤを持ち上げた時に体感でCR-Sの方が重い」と評したのですが,マイナーチェンジしたと思われるA052と比べた場合は,重量は同等という印象でした.


次に,公式タイムの比較.

  CR-S ・・・ 41.184 (S1:9.474 S2:18.085 S3:13.625)
  A052  ・・・ 41.242 (S1:9.613 S2:18.075 S3:13.554)

A052の方がS1で0.14秒遅く,S3で0.07秒速い感じですね(S2は互角).ちなみにコンディションはイーブンです.

【CR-S】


【A052】



ではロガーデータを見てみましょう(緑:CR-S 青:A052).



ざっくりで見ていくと,A052がS1で遅かった理由は1~2コーナー間の減速領域が原因(左側の赤丸)で0.15秒失っています.逆にS3が速かった理由は11コーナーのエイペックスを過ぎた後の加速が良かったため(右側の赤丸)で,こちらは0.07秒ゲインしています.あと互角のS2ですが,よーく見てみると6コーナーの立ち上がりで0.1秒失っているようです.ただ,それを6~8コーナー間の加速で取り返して互角に持ち込んでいるみたいですね.


細かく見ていきましょう.まずは1コーナー~2コーナー間の減速領域.



CR-S(緑)の方はブレーキングを開始して85km/hを下回った辺りから再加速出来ていますが,A052(青)の方はそれよりも10km/h低い75km/h付近まで落とさないと再加速に移れませんでした.

横Gのグラフを見てみると(↓),



ほぼ満遍なくCR-S(緑)の方が高いので,縦のグリップと横のグリップを合わせたタイヤの絶対的な限界値が10mm太い分,高かったようです.


次に6コーナーの立ち上がり.



ここはなかなか面白い結果になっています.6コーナーの手前,5コーナーのアプローチでCR-S(緑)は僅かに失速しているのですが(左側の赤丸),A052(青)は全く失速せず,スムースに加速しています.この結果,ほんの僅かですがA052(青)の方が6コーナーに向かって高い速度で進入出来ています.これは先程の1~2コーナー間の再加速の結果とは真逆ですね.

「CR-SはA052に比べて斜めのグリップがない」というのが私の印象だったのですが,もしかしたら単純にそういう話ではないのかもしれません.1~2コーナー間のようにタイヤに荷重をしっかりと掛けて潰すような使い方をすれば,CR-SもA052と同じくらいの斜めのグリップを引き出せるが,加速時のFFみたいなフロントの荷重が抜けるようなシーンではタイヤを潰し切れず,「斜めのグリップがない」といった印象を受けるのかもしれません.そういえば,CR-SはA052よりもサイドウォールが固い印象でしたし,重量級のクルマでは「A052と同等かそれ以上」という評価を聞きますし,単純に軽量級のFFと相性が悪かったという事なのかもしれませんね.

話を戻します.

6コーナーの進入で速度が高かったせいだと思いますが,A052(青)の方がブレーキングのタイミングが早く・ボトムも低いです(右側の赤丸).ここは先程の1~2コーナー間に通じるものがあるので,やはりCR-S(緑)の方が10mm太い事が効いているのでしょう.ただ,6コーナーのエイペックスを抜けた先,7コーナー付近からの加速領域では,A052(青)の方がスムースに加速している点が面白いですね.やっぱり低荷重はA052,高荷重ではCR-Sという図式なのかもしれません.


最後に,11コーナーの立ち上がり.



ここも6コーナーと似た図式ですね.10コーナーからのブレーキング領域ではやはりCR-S(緑)の方が速いのですが(左側の赤丸),11コーナーのエイペックスを抜けた先(右側の赤丸)からはA052(青)の方が速いです.ただ,今回は前日のドリフト走行のせいか? 11コーナーが大分スリッピーだったので,クルマの向きを変え易く苦労しなかった点がクルマを前に進めるのが容易だった,という可能性もありそうです.

ちなみに余談ですが,こういったリアタイヤを滑らせて曲げるコーナリングをする時は,やっぱりもう少しLSDの効きが欲しいところですね.



車載を見ても分かると思いますが,リアのスライドに合わせてフロントも横に流れてしまっているので,ターンイン時のステアリング操作のタイミングがなかなかにシビアで,ちょっとでも切り遅れるとクルマが前に進まず,ズダダダ!と滑っている音がします.1.5wayや2wayのLSDであればここでデフのロックが抜けないので,もう少し楽に操作出来るんだろうなぁ~と思いました(まぁ,加速側でデフが効くのは好みじゃないので変更はしませんが).


以上,A052 vs CR-S再び!でした.

纏めると,高荷重領域では10mm太い分単純にCR-Sの方が有利だが,低荷重領域では10mm細くともA052の方が速いという事のようです.低荷重領域で10mm細い方が速い理由は恐らくタイヤの特性(構造)によるもので,もし仮に減速時と同じ荷重を加速時のFFのフロントタイヤに掛けられるのであれば,CR-Sの方が速い!という結論になるんじゃないかな?と思いました.ただ,それは物理的に無理な話なので,やっぱり純粋に「日光はタイヤが太い方が有利」という事で良いんじゃないかな,と思いました.

205幅のキャパ的にはこれが限界である事が分かったので,日光でベスト更新を狙うなら,次回は225/50R15のA052を用意しようと思います!

・・・.
・・・・・・・・・・・・.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・.

( ´・д・) ン?

「加速時のFFのフロントタイヤに荷重をかけるのは物理的に無理」と言ったけど,フロントのオーバーハングの重量を増やせば物理的には可能だよな.B18Cに載せ替えれば自然とフロントの重量は増えるし,パワーも増すし,一石二鳥なのか・・・?(笑)
Posted at 2023/10/14 23:41:31 | コメント(0) | トラックバック(0) | セッティング(タイヤ) | 日記

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何シテル?   07/22 22:46
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.4/TC1000 ...
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