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2024年03月16日 イイね!

ジムカーナ再び!

ジムカーナ再び!TC1000を走った翌々日,今度はナリタモーターランドへ行ってジムカーナをしてきました.

まだ使おうと思えば使えなくもない205/50R15をTC1000で温存したのはコレがあったから.前回走った時のタイヤの摩耗具合から,「この感じならギリギリ1日もつ!」と判断して195/55R15で走ったのでした.この日は気圧がそこそこ高く,気温もそれなりだったのですが,風がほぼない上に日射しが照りつけていたので結構暑かったです.

実はこの日,こもりん.さん・しょこさんから広場トレーニングに誘われていたのですが,会社の人間からのお誘いなので,今回はこちらを優先させてもらいました.<(_ _)>









前回は会社のメンバー有志でしたが今回は人が集まらなかったようで,主催がアチコチに声掛けしたらしく,Sタイヤ履いた軽量級の化け物マシンも参加されてました(↓).


(400kg台のジネッタG4にA050のG/2Sって,考えただけでも恐ろしい・・・)


参加メンバーの中には,クルマ遊び自体が初めてという現・上司と(↓),



6年前のSlyで一緒に走った時から全く走ってないという元・上司(↓),



も参加していました(これがコッチに来ないといけなかった理由でもある・・・苦笑).現・上司は”初めて"という事もあって色々遊んでいたらしく,360°カメラをこんなトコに付けて(↓),



研究熱心に色々分析してました(その甲斐あってか? 6秒もタイムを縮めてました).こんなトコに付けてもHALOみたく(↓),視線を遠くに置けば気にならないものなのかなぁ~?と思って聞いてみたら,



「いや,直線では普通に邪魔だよ」との事でした(笑).



一方,元・上司の方は全然走っていないのでタイヤがカチコチになっているらしく,AWDなのにFRみたいな動きをしてました(笑).9年前のTC1000以来,久方振りに隣に乗せてもらいましたが,相変わらずのパワーな上に,よく止まり・よく曲がるクルマでしたが,一部不可解なテールスライドが起きていて確かに乗りづらそうでした.


さて,周囲のお話はこれくらいにして,ここからは自分の話.

前回はフロントの減衰を全抜き(最弱)にした時が最もタイムが出ましたが,今回のフロントタイヤはこんなんなので(↓),



フロントに負荷掛けても喰わないよなぁ~と思い,減衰は前後共に20段設定の10段下げにする事にしました.5ヵ月振りのナリモなので,まずはコースを思い出しつつ,タイヤとブレーキ(とミッション)を温めつつ,徐々にペースを上げていくと,



1'00.13 と早くも分切りが見えてきました.3本走った感触としては「擦り減ったタイヤなのに,思った以上にクルマの向きがよく変わる」という感じで,この雰囲気なら,あっさりと前回のタイム(59.47)も超えられるかもなぁ~なんて気楽に考えていました.

今回,午前中は3グループに分かれて,それを2セット回す形だったので,約1時間のインターバルの間にクルマをどういう方向に持って行くか,1本目の感触とコース図を照らし合わせながら思考.



1セット目ではもっと曲がらないと思っていたので,素早く大舵が出来るようにシートを1ノッチ前にしていたのですが,これだけ曲がるならそれも不要!という事で,いつものポジションに戻し,2セット目の頭で,冷えたタイヤでどこまで行けるか?を試してみる事にしました.



結果は 59.87 と一先ず分切りは達成.タイヤのグリップ的にはまだ行けそうだったので,前後共に減衰を2段上げてタイヤに負荷を掛けてみます.



これでタイムは 59.53 で自己ベストの0.1秒落ちというところまで来ましたが,アクセルを開けるとフロントタイヤが逃げ始めたので,これだとちょっと負荷が大き過ぎ.前後共に1段戻して微調整してみます.



この結果,タイムは 59.46 と自己ベストを0.01秒更新する事が出来ましたが,このフロントタイヤだと,足のバランス的にはこれでギリギリですね・・・.


最低限の目標を達成したところでお昼休み.



お弁当は色んな種類が準備されて早い者勝ちだったのですが,参加者の平均年齢が高いせいか,「大盛り」と書かれた品が残りがちだったので,若輩者の責務(笑)としてコレを処理.ご飯を食べながら「あと出来る事は何かなぁ~?」と考えていたのですが,フロントが限界ならリアに頼るしかない!という事でリアの内圧を上げ.路面温度は30℃を超えているのでタイム更新はかなり厳しい気もしますが,これでトライしてみます.


そして,午後枠がスタート.
お昼ご飯の消化が追いついていないので,お腹回りが膨れてステアリングを1回転させるのがキツい(笑).



案の定,タイムは落ちて 59.76.インターバルの間に冷えたタイヤを活かせず,「やっぱこの路面温度だと無理かぁ~」と思いつつ,「いやいや,言い訳しないで1発決めよう!」と気合を入れ直し,この日通算8本目.



やっぱり気合は大事(笑).自己ベスト更新となる 59.35 を出す事が出来ました.

( *'ω'*)و ウーッシ!

これで正真正銘限界な気がしますが,念のためもう1回トライしてみると,



S字の進入で止まり切れず,「あ,コレ,ヤバイなぁ~」と思ったら,裏のフルブレーキングでロック・・・.如何にジムカーナとはいえ,さすがに3回もアタックするとタイヤはタレて,これ以上は無理ですね.


という事でアタックはこれで終了し,ここからは同乗走行タイム.



元・上司を乗せたら「相変わらず横Gがキツい・・・」,現・上司を乗せたら「思っていたよりもメリハリをつけて乗ってる」,そして,「親がCR-Xに乗っていたので横に乗せて欲しい」とお願いされた若い女の子を乗っけてそれぞれ1本ずつ.フロントタイヤがアレなのでマージン多めで走りましたが,それでも1分0秒台では周回したのでご満足頂けたかなぁ~と思います.


これで完全にやる事がなくなったのですが,主催が「余った時間はフリー走行にする」と仰るので,

(☆。☆) キラーン!!

「あ~,そろそろ疲れて集中力が落ちて来たので,ミスコースしそうだなぁ~」「間違えて裏のストレート真っ直ぐ行っちゃいそうだなぁ~」と前振りして,



左周りの公式タイムをゲット(笑).ふ~ん,なるほどね.やっぱりほぼ仮想タイムの通りだったな.



「普通車 Rタイヤ」なんで,ライトブルー(弐段)ってトコですかね・・・.


これで正真正銘やる事がなくなったので後片付けし,外したフロントタイヤをチェックしてみましたが(↓),まだ破れていませんでした.



こもりん.さんならコレでもまだ使うんでしょうが,ABSのないEF8だとブレーキロックが怖いので,捨てる事にします.


帰りは渋滞にハマるのが目に見えているので,酒々井PAで早めの夕食.



前回寄った時に「次,コレを食べよう~」と思っていた「もつ煮ご飯」をチョイス.筑波のモツ煮とは味が違ってコレはコレで良いですね.


以上,2回目となるジムカーナ再び!でした.

コースに慣れたせいもありますが,やっぱりクルマが思った通りに曲がると楽しいですねぇ~♪ あれだけ擦り減ったタイヤなのに,なんでこんなに曲がるようになったのか? 後程理由を調べてみたいと思いますが,曲がるおかげで舵角が減ってタイトターンの処理が楽な一方,楽な分だけ過信して切り込みのタイミングを外したりと難しさも味わえました.「クルマを正確に操るための鍛錬」という意味では,やっぱりジムカーナは良いですね.
Posted at 2024/03/17 10:50:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | ナリタモーターランド | 日記
2024年03月15日 イイね!

トーを開いた時の舵角比較

トーを開いた時の舵角比較先日のTC1000で,トーを開いて車体が持ち上がるように感じた原因は「ダンパーの温度」と「舵角」といったところまで分かってきたので,「舵角」の方も備忘録がてら確認しておきます.

まず,サンプルにするデータは195/55R15で205/50R15に0.05秒差まで迫った時のデータです.当時との違いはトー角だけ.厳密にはタイヤの摩耗状態も違いますが,まぁ,ここは横に置いておきます.


続けて,コンディションですが,以下のような感じ.

  OUT '10の時 ・・・ 気圧:1022.0hPa  気温:8.8℃  路面温度:13.6℃
  OUT '15の時 ・・・ 気圧:1017.9hPa  気温:7.2℃  路面温度:11.8℃

気温・路面温度はほぼ同等で,今回のOUT '15の方が気圧だけ4hPa落ちる感じですかね.
気圧のトレンドラインから,タイム差を推測すると(↓),



大体0.1秒落ちる計算.実際のタイムも(↓),

  OUT '10の時 ・・・ 41.038
  OUT '15の時 ・・・ 41.135 (+0.097)

その通りになっているので,まぁ,順当な結果ですかね・・・.


一応,ロガーデータで比べてみると(緑:OUT '10の時 青:OUT '15の時),



ざっくりこんな感じでしょうか?(↓)

  ホームストレート ・・・ +0.06秒 ⇒ 気圧の影響
  1コーナー     ・・・ +0.04秒 ⇒ インリフトの影響(ネガティブ)
  ヘアピン      ・・・ +0.12秒 ⇒ インリフト + トーアウトの影響
  インフィールド   ・・・ -0.14秒 ⇒ インリフトの影響(ポジティブ)
  最終コーナー   ・・・ +0.04秒 ⇒ インリフト + トーアウトの影響

「インリフト + トーアウト」の部分は,



コーナーの入口~中間の部分(Entry~Middle)はインリフトの効果でよく曲がるのですが,コーナーの中間~出口の部分(Middle~Exit)でトー角が合っておらず,思ったほど曲がらないため,プラスマイナスでゼロになる,みたいなイメージです.

ちなみに,昨日学んだツウな言い方(笑)だと,これを「ミッドアンダー」と呼ぶのだそうです.「ミッドアンダー」は「エントリーオーバー」「エグジットオーバー」と相性が良いそうですが,恐らく「エグジットオーバー」の方は後輪駆動車の話でしょうね(FFでは起こり得ないので).一方,「エントリーオーバー」との相関に関しては今回の1コーナーの結果を見るとFFでも起こりそうなので,次の映像比較でよく見てみたいと思います.


という事で,肝心の「舵角」に関する映像比較です(左:OUT '10の時 右:OUT '15の時).



コーナー毎に詳しく見てみます.

1コーナー
1コーナーの進入は両者とも同じですが(↓),



中間はOUT '10の時(左)の方が舵角が大きいです(↓).



そして,出口は似た舵角ですが,OUT '10の時(左の方が若干大きいですかね?(↓)



中間部分で舵角が少ないのは,右リアがインリフトしてテールスライドが起こっているからでしょうね.テールスライドがおさまった出口側まで同じ舵角となっている事から,ムダなスライドはしておらず,極僅かに流れている感じなんでしょうね.ただ,これで0.04秒遅い(ボトムも3.9km/h低い)ので,やはりリアをスライドさせて走るのは遅いんだなぁ~と思います.


ヘアピン
ヘアピンの入口では,OUT '10の時(左)の方が一気にステアリングを切り込んでいます(↓).



中間でも,OUT '10の時(左)の方が切り込む量が多いです(↓).



しかし,出口では逆にOUT '15の時(右)の方が舵が残っています(↓).



ここから分かるのは,にOUT '15の方は進入でインリフトしてクルマが切れ込んで行くので,それを抑えるために舵を減らし,中間までそれをキープしているのですが,その結果,エイペックス(コーナーの頂点付近)でしっかりステアリングを切って向きを変える!という操作が出来ないため,立ち上がりで向きの変わりが足りず,舵を戻せない・・・となっているんでしょうね.

なるほど.確かに「エントリーオーバー」だと「ミドルアンダー」になる訳ですな・・・.


インフィールド
インフィールドの入口はほぼ同等です(↓).



しかし,中間ではOUT '10の時(左)が大きく切り込んでいるのに対し,OUT '15の時(右)は舵角が少ないです(↓).



それでいて,出口は同じ舵角に戻っています(↓).



これは先程のヘアピンとは真逆で,言うなれば「ミドルオーバー」な状況なんでしょうね.一番欲しいところで,一番向きが変わってくれるので,少ない舵角で高い車速を維持したまま曲がれている,という事なんでしょう.この結果から察するに,トー角を「インフィールドに合わせるとヘアピンで曲がらない」「ヘアピンに合わせるとインフィールドで曲がらない」とか有りそうですね・・・.


最終コーナー
最終コーナーは進入~中間まで,両者似た舵角を維持したまま一定です(↓).



出口付近だけ,若干OUT '15の時(右)の方が舵を入れ続けているので,ここで曲がんないんでしょうね・・・.




以上,トーを開いた時の舵角比較でした.

インリフトさせた時のメリット・デメリット両方が出ているので,正直なんとも言えない結果かなぁ~?と思いました(多分タイム的にはほぼ変わらない).トーを開く事によって,立ち上がりでイメージ通りに曲がらなかった・・・なんて事態は起きなくなるので,アクセルを踏み続けてコースアウト!みたいな危険なシーンが減るという意味ではメリットの方が大きいのかもしれません(ラリー車がドリフトしながらコーナーに入って行くのと同じ考え方ですかね).

ターンインでインリフトしてオーバー気味になるのは,個人的には好みではないのですが,今回のインフィールドのクルマの動きは確かに気持ち良かったので,積極的に気持ち良い方を取りに行くか? 消極的に気持ち悪い方を避けるか? 悩ましい感じですね(笑).

また,今回起きたインリフトは,タイヤが浮き過ぎてケンケンするようなレベルではなかったので,そういう意味ではギリギリちょうど良い塩梅なのかもしれません(狙い通りの合いの子).ただ,それと同時にゲインもなかったという事が分かったので,やっぱり大幅にセットを変更しないと伸び代はないんだろうなぁ・・・とも思いました.
2024年03月14日 イイね!

トーを開くと車体が持ち上がる?

トーを開くと車体が持ち上がる?フロントのトー角をOUT '10 → OUT '5に変更して走った先週のTC1000でしたが,クルマの動きが変わった事は感じ取れたものの,外乱(摩耗し切ったタイヤと強い風)のせいで,原因がよく分かりませんでした.

その中でも一番不可解だったのが,インフィールドでステアリングを左に切った時に,右フロントを軸にして,車体の左側(内側)が持ち上げられるような感覚を受けた事でした.




「なんでトーを開いただけで(それも'5という僅かな差で),車体が捩じられるような動きをするんだ・・・??」と頭を傾げたのですが,色々調べてみても,これに合致するような理屈は見当たりませんでした.

唯一可能性としてありそうだったのは「キャスター角」で,おもいっきりキャスターを寝かせた状態でステアリングを切ると,こんな感じの動きをして(↓),



タイヤが左右方向ではなく,上下方向に捩じられて,外側のタイヤは沈み込み・内側のタイヤは持ち上がる動きをするのですが,今回はキャスターを変更していませんし,トーの変化でジオメトリーも変わるとはいえ,たった'5の変化がこれだけの違いの生むとは思えず,腑に落ちませんでした.


・・・という事で,前振りが長くなりましたが(笑),この動きの原因究明をしにTC1000を走って来ました.
先週のTC1000でフロントタイヤを使い切ってしまったため(↓),



走った後,ショップに行ってタイヤを注文したのですが,生憎と在庫切れ・・・(しかも入荷日未定).新品が間に合えばワンチャン,ベスト更新が狙えるかも!?と思っていたのですが,残念ながら手に入らなかったので,街乗り用に降格しているユーズドの195/55R15を引っ張り出して走る事にしました.



当日は,僅かに風はあるものの天気は良く,朝8時の時点で気圧:1018hPa,気温:5℃と3月にしてはなかなかのGoodコンディション.「あ~,ここで新品を投入したかった・・・」と悔やみつつ,路面温度を測ってみると3℃とキンキンに冷えてます.



「これはヤベェ!」と慌ててクルマの向きを変えて,リアタイヤに陽が当たるようにし,スタートの時間を待ちます.


1本目(9:00~).

タイヤの予備がない状況なので,街乗り用を過度に減らす訳にもいかず,今回は最小限の周回数=1発で決めるべく,ウォームアップを手早くかつ念入りに行います.この頃には路面温度は10℃を超えてはいたのですが,それでもリアタイヤはA052の作動温度域には入っていないため,スパン!と回っちゃいました(↓).



ただ,これで右リアにも熱は入ったので,そのまま計測1で狙いにいきます.



しかし,前回はリアが持ち上がる症状はインフィールドだけだったのに,今回は1コーナー・ヘアピン・最終コーナーとほぼ全てのコーナーで同じ挙動が出て合わせ込めず,41.326 というタイムに留まりました.195幅のベストは41.0秒なので,まぁ,マズマズのタイムではあるのですが,もうチョイ縮められる感触はあったので,各コーナーの動きを思い出し,それをフィードバックしながら計測2へ.



結果は,195幅のベストから0.1秒落ちとなる 41.135 をマーク!
気圧・タイヤの状況を加味すればなかなかの好タイムを出せました.

この後も続けて,計測3にチャレンジしてみましたが,41.2秒とタイムが落ちたので,タレたと判断して1本目はここで終了しました.


続けて2本目(10:00~).

1本目の結果からインリフト量が多く,「そりゃ,タイヤ冷えてればスピンもするよなぁ~」という事で,リアの内圧を下げて帳尻を合わせるか?と考えたのですが,この頃には路面温度が20℃に達し,もはやウォームアップの懸念もなくなったので,減衰を1段落とす形で帳尻を合わせてみる事にしました.



ウォームアップの懸念がないので,今度は先頭にポジション取り.こちらも1発で決めるべく計測1を狙ってみたのですが,やはり195幅だとスィートスポットが狭く,1発で纏め切れませんでした・・・.orz

自分の下手さ加減に嘆きつつ,リトライの計測2で 41.239 をマークする事が出来たのですが,1本目と違って今度は全くインリフトせず,向きの変わりが遅いので「0.1秒落ちは当然だなぁ~」と思い,そのまま止めました.


最後の3本目(11:00~).

この頃には気温は13℃,路面温度は29℃まで上昇していたので,1本目のようなタイムが出せるとは到底思えず,タイヤ温存のためにも走るのは止めようかなぁ~?と思ったのですが,



AT使いのBB6が,終わりかけのタイヤで自己ベストを更新してきたので,私もこれに刺激を受けて「最後まで気合入れて走るかー!」と本日3回目となる1発勝負を試みる事にしました.

2本目の結果から,減衰を落とす=インリフトしないの構図だったので「原因は多分ダンパー内のオイルの温度だな・・・」と思い,気温の上昇度合を加味して減衰設定を元に戻し,フロントタイヤのタレ具合からコースイン→アタック→ピットインのスーパーラップにトライしてみる事にしました.



結果,やはりインリフトは発生しませんでしたが,タイムは 41.518 と平凡なものに落ち着いたので予定通り計測1で止めました.「やっぱり原因はダンパーかなぁ~?」と思いつつ,「フロントタイヤがタレて姿勢変化が少なかった可能性もあるよなぁ~」と思い,この日のゲストドライバーとして来られていた井尻さんに相談してみると,



「トーを開いてインリフトしやすくなるというのは,あまり聞いた事がない」「舵角とトーはバランスなので,上手く外側・内側のタイヤの切れ角が合って,旋回速度が上がった事が原因では?」「ロガーで旋回速度を確認してみてはどうか?」とアドバイスを頂きました.井尻さん,毎回有難う御座います.<(_ _)>


早速,戻ってロガーデータを確認してみたところ(緑:195ベスト時 青:今回),



インリフトを感じなかったベスト時(緑)と比べて,1コーナーは3.9km/hダウン,ヘアピンはほぼ互角,インフィールドは逆に2.4km/hアップ,最終コーナーもほぼ互角という結果でした.1コーナーは,今回(青)インリフトによって急激に向きが変わったため,若干アクセルを開けるのを躊躇して速度を落とした可能性もある事から,これを除外して考えると,他のコーナーは互角~アップの傾向が見られ,確かに旋回速度が上がっている可能性はありそうです.

・・・となると,フロントのトーを'5開いたのは良い方向だったのかな?と思いたくなったのですが,そもそも対策したかった「コーナー出口(立ち上がり)での踏ん張り具合の改善」としてはまだ足りず,ヘアピン・インフィールド・最終コーナーと,アクセルを開け始める領域では以前として車体が外側に流れていく傾向がまだ残っています(↓).



これ以上インリフト量が増えるのは困りますが,立ち上がりの改善を狙うなら,もう更に'5開いてOUT '20にした方が良いのかなぁ~?とも思いました.


以上,トーを開くと車体が持ち上がる?の原因究明でした.
2024年03月10日 イイね!

走行時の印象と風の影響

走行時の印象と風の影響ブレーキ慣らしの目的で走ってきた先日のTC1000ですが,合わせてトー角のテストもしてきたので当日感じた事を残しておきます.

トー角変更に至った背景としては,ボールジョイントを直してキャンバー角が減った辺りから,ステアリングの切り始めのレスポンスが鈍くなり,これの対策としてフロントのトー角を20'→10'に閉じました.狙い通りコーナー進入時はそれで反応は良くなったのですが,今度はコーナー立ち上がりで踏ん張りが効かず,TC2000ではコース外にタイヤを落とし掛けました.

このため,さすがに10'だと閉じ過ぎと判断し,10'と20'の合いの子という事で今回15'にセットしてみました.



街乗りの印象としては,やっぱりトー角が開いているので,交差点を曲がる時にステアリングが戻って来なくなったりして違いはありましたが,コース上ではどうだったか?というと・・・(赤:10' 青:15'),



  ①1コーナー進入時のブレーキングで良く止まる
  ②1コーナー進入時のステアリングレスポンスは悪くない
  ③但し,ブレーキリリース後,1~2コーナー間でクルマが戻って来ない(アンダーステア傾向)
  ④2コーナー出口で膨らまなくなった

  ⑤ヘアピン進入時のブレーキングで止まり過ぎる
  ⑥ヘアピン進入時のステアリングレスポンスは悪くない
  ⑦更に,進入後エイペックス付近(大舵)までグリップ感がある
  ⑧しかし,出口(立ち上がり)はグリップ感が薄い(アンダーステア傾向)

  ⑨インフィールド旋回中に車体の左側(IN側)が持ち上げられる感触がある

  ⑩左高速コーナー進入時でのステアリングレスポンスが悪い
  ⑪洗濯板進入のブレーキングで若干止まらない感がある

  ⑫最終コーナー進入で縁石につけず,出口も膨らむ(アンダーステア傾向)


①・⑤は今回ブレーキローター&パッドを新品にしているので,そちらの影響な気もしますね(↓).



また,今回はタイヤの状態が酷かったので(↓),



③・⑧・⑫の「アンダーステア傾向」はタイヤが原因な気もしており,ここはタイヤを変更してもう一度試してみないと判断がつかないかなぁ~?と思いました.


あと,判断がつかないと言えば今回の「風」の影響.P8枠(15:20~15:40)の頃は,瞬間最大風速:10.6~12.4m/s(平均風速:8.2m/s)の強さで吹いていました.気象庁の定義によると(↓),



平均風速が10m/s未満なので,アレでも「強い風」とは言わないようなのですが,P8枠を走っていたFR勢はアチコチ(2コーナー出口・インフィールド出口・最終コーナー出口)でスピンしていたので,確実に風の影響は受けていたんじゃないかなぁ~?とも思いました.風の向きは北西~西北西の間でしたので,コースに対して真横から吹き付ける形となり(↓),



1~2コーナー間・左高速コーナーでは向かい風,ヘアピン・インフィールド・最終複合では追い風となっていそうです.
これと前述の印象を照らし合わせてみると,

  ③ブレーキリリース後,1~2コーナー間でクルマが戻って来ない(アンダーステア傾向)
   ⇒ 向かい風でリアのダウンフォースが増えて,アンダーステアが強まった?

  ④2コーナー出口で膨らまなくなった
   ⇒ 横風で押し留められた?

  ⑦ヘアピン進入後エイペックス付近(大舵)までグリップ感がある
   ⇒ 追い風でリアが持ち上げられて,曲がるようになった?

  ⑧ヘアピン出口(立ち上がり)はグリップ感が薄い(アンダーステア傾向)
   ⇒ 追い風→横風に変化し,車体が押し出された?

  ⑨インフィールド旋回中に車体の左側(IN側)が持ち上げられる感触がある
   ⇒ インリフト気味の車体左側に風が入り込み,車体が持ち上げられた?

  ⑩左高速コーナー進入時でのステアリングレスポンスが悪い
   ⇒ 向かい風でリアのダウンフォースが増えて,アンダーステアが強まった?

  ⑪洗濯板進入のブレーキングで若干止まらない感がある
   ⇒ 向かい風でリアのダウンフォースが増えているはず ⇒ 別の要因?

  ⑫最終コーナー進入で縁石につけず,出口も膨らむ(アンダーステア傾向)
   ⇒ 追い風→横風に変化し,車体が押し出された?

・・・といった感じで,風の影響と考えると辻褄が合う部分もありそうです.


じゃあ,追い風・向かい風のダウンフォースの増減ってどれくらいなの?と気になったので,ちょっと試算してみました.



まず,ダウンフォースの量は,0.5 × [前面投影面積] × [空気の密度] × [揚力係数] × [速度]^2 という式で求められ,「風」は相対速度という形で影響するため,ダウンフォースに対しては二乗で効いてくる事が分かります.

次に,瞬間最大風速:12.4 [m/s] = 44[km/h] ですので,相対速度の増減は追い風の-44km/h,向かい風の時は+44km/hとなります.先程の印象の中でダウンフォースの影響を受けていそうな③(1~2コーナー間)に着目してみると,

  車速(86km/h) + 向かい風(44km/h) = 相対速度(130km/h)
  速度の増加比 = 130km/h / 86km/h = 1.5

となり,速度が1.5倍 ⇒ リアのダウンフォース量が2.2倍となりますので,こりゃリアが喰ってアンダーステアも強まるのも納得ですね.


以上,走行時の印象と風の影響に関する考察でした.

最後にもう1個変化点の話.今回ブレーキペダルとクラッチペダルのブッシュをリフレッシュしたのですが(↓),



ブッシュ交換時にペダルの脱着をした事もあってクラッチのミートポイントが変わってしまい,加えてペダルの反力も小さくなったので,ミートポイントが感じ取りづらくなってしまいました.私はこれがどうしても気に入らなかったのでクラッチワイヤーを調整してミートポイントを奥に設定したのですが(↓),



どうやら奥に設定し過ぎてしまったようで,クラッチ断→ペダル踏切り→ペダル持ち上げ→クラッチ接の一連の操作に掛かる時間が短くなり過ぎたようで,洗濯板手前でのシフトダウンで2速に入れ損ねる事が何回かありました(↓).



従来の感覚でヒール&トゥをやると,シフトを3速から抜いて2速に入れる前に,クラッチが繋がってしまい,2速に入れようとしても弾かれてギヤが入りませんでした・・・.洗濯板のブレーキングはエンブレも併用する事前提で進入しているので,2速に入れ損ねてエンブレが効かないと思った通りの制動力が出ず,「うわぁ~,止まらないー!!」と一瞬ドキッ!としてしまいました(苦笑).

∑( ̄Д ̄; ) ドキッ!!

幸いにしてフットブレーキだけで止まれる速度だったので何とかなりましたが,あんまり心臓には良くないですね・・・.シフトダウンだけでなく,シフトアップの方でも何回かミスっていたので,次回はもうちょいミートポイントを上にして操作時間を稼ごうと思います.
Posted at 2024/03/11 12:19:22 | コメント(0) | トラックバック(0) | セッティング(空力) | 日記
2024年03月09日 イイね!

慣らし終了,タイヤも終了!?

慣らし終了,タイヤも終了!?ブレーキの慣らしの旅を終え,最後の仕上げとしてTC1000を走って来ました.

先月のTC2000でベストを更新した事で一定の満足感が得られ,一息ついていたので約1ヵ月振りの走行となります.久方振りのせいか色々段取りを忘れていて,前日の準備でドタバタしたり,当日にポカミスをやらかしたりしましたが,まぁ,大きなトラブルはなかったので一先ず良しとしましょう.

では,当日の模様を振り返っていきます.

時計を巻き戻してファミ走の前日.都内でも雪予報が出ており,筑波サーキットもコース外は真っ白な雪で覆われていました.ただ,午前中には溶けだし,午後には一部ドライで走れるようなコンディションにまで回復したそうです.「この感じであれば,明日は心配ないなー」と,いつもの時間に起きて,いつものルートで筑波に向かったのですが,いざ現地に到着してみると・・・,



わ~ぉ,真っ白・・・.Σ(゚Д゚) !?

路面は白くありませんでしたが,代わりに視界が真っ白でした.こんな状態なので当然路面は湿気でびしょ濡れ.これを予期していたのか,朝一はガラガラ状態で久方振りにピットを確保出来ました(↓).



クルマから降りて「さっむー」と身震いしながら,こんな状況でもいらっしゃる常連さん達にご挨拶に行くと,



おわっ! 凍ってる・・・.( ゚д゚)ポカーン

「やっぱりこっちは寒かったんですねぇ~」とこもりん.さんに声を掛けると,



ホットレモンを頂きました.有難う御座います!<(_ _)>

他にもikuji-さん,あおたまさんがいらっしゃって,後からC:羊さん,しょこさんご夫妻も来られました.8時を過ぎる頃には霧も晴れて日射しが照り始めましたが,路面は依然ウェット状態.ikuji-さんはセット変更の作業に入り,こもりん.さんとあおたまさんは路面乾かし隊として先行してT枠に出撃.T3枠が終わる頃には完全にドライ路面となっていました.これを見計らった方々がA1枠・A2枠に向かわれたので,私はそれらが落ち着くであろうA3枠(9:40~)を狙ってスタート.



今回はブレーキに熱を入れる事が目的なので,台数は特に気にしていなかったのですが,気がつけば普通に混み走(笑).一応スペースを見つけてアタックしようと思えば出来なくもない感じでしたが,「ま,いっか~」とユル~い感じでブレーキの熱入れに専念してました(43秒をギリ切る程度のスローペース).

ただ,スローペースでリアタイヤに熱が入っていないのか? 路面がまだ完全に乾いていないのか? 分かりませんがクルマがやたらとフラフラします.「なんだ,こりゃ?」と思ったら,どうやら風が原因のようでした.この日は瞬間最大風速14m/sという強風で,車体が風に煽られてユサユサと揺らされるほどの強さでした.「これは走りにくいな~」と思い,ここから暫く様子見となります・・・.


しかし,一向に風が止む気配はなく,様子見で待ち続けていたら午前中の枠が終了.
午後枠が始まりそうな頃合いで,皆さん味平へお昼を食べに行くとの事だったので,ご一緒させて頂きました.


(何かの広告か?と思うようなクルマの止め方・・・笑)

1時半近くになってからの到着だったので中は空いていて,注文からさほど待たずに全員分のご飯が到着.
私は定番のポークジンジャーにしました(↓).



このご時世なので値上げはされてますが,やっぱり美味しいですね~♪

(*´∇`*) シアワセ~

しばし美味しいものが食べられた幸福感に浸っていると,なぜか突然周囲で年齢マウント合戦が始まりました.「腰が痛い!」「膝が痛い!」「目が見えない!」と言葉が飛び交い,一番の若輩者である私は静かにしているしかありません(苦笑).そんな中,しょこさんが食事が終わるなり,おもむろにバッグからケースを取り出し,



「コレ,老化を促進する薬!」とアピールされた後,薬剤を1粒取り出して飲まれていました.そうか・・・"抑制"ではなく"促進"する薬か・・・そんなものを飲まないといけないなんて大変だなぁ・・・と思いながら,あまり深く触れないようにソッと店を出てTC1000へと戻りました.

( •ω• )/ サヨナラ

14時過ぎにピットへ戻ったら,kame@103kgさんがいらっしゃり,顔を合わせるなりコーヒーの差し入れを頂きました.この後,走行時の画像(↓)まで頂いて,ホント有難う御座います!<(_ _)>



kameさんのクルマも遂に復活し,楽しいカーライフを送られているのかと思いきや色々とマイナートラブルに見舞われているそうで,早くすっきりと解決すると良いですね.


・・・と,そんなこんなで結局,ひたすら静観し続けた結果,最終枠(P8枠)となってしまい,時間切れで出走.ここまで待っても混雑が緩和する事もなく,10台オーバーの混み走となりましたが,何とかスペースを見つけ出して 41.863 をマークする事が出来ました.



風が強いとはいえ,気温が10℃以下だったので,もうチョイ行けるかなぁ~?と思ったのですが,予想以上にタイヤの摩耗が進んでいたようでした(↓).



1~2コーナー間では行ったっきり戻って来ず,最終コーナーはIN側の縁石につけない等,最大ロール角になった辺りのグリップが全くありませんでした・・・.前回のTC2000で使い切っちゃいましたかね.

まぁ,目的だったブレーキの慣らしはちゃんと終わりましたし(↓),



これはこれでオッケー!って事で良いんじゃないですかね.


以上,ブレーキの慣らしが終わって,タイヤも終わったTC1000でした.
当日お会いした皆様,お疲れ様でした!

最後におまけ.
冬ノ陣で周回王を奪還したのですが,2024年からカードのデザインが変わったようです(↓).



今まで筑波職人の流用で一部手書きでしたが,新しいのは「計測器無料」が一目で分かり,更にオール印刷となりました.新鮮で良い感じですね~♪

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何シテル?   06/09 22:35
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