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2025年04月30日 イイね!

港区内を北へ南へ

港区内を北へ南へゴールデンウィークの真っ最中ですが,今年は実家に帰省する事もなく,TC1000のファミ走の走行枠もなく,特にやる事がなくてダラダラと過ごしています(こんな事になるならどこかの走行会に申し込んでおけば良かった・・・).

あまりにも時間を持て余し過ぎて勿体ないので,ストックしているネタを漁ってラジエターヘッドライト周りの隙間埋めとかやってみましたが,あっさり終わって暇潰しにすらなりませんでした(笑).

そんな折,Aoisanさんから「ショップの元店長と食事会でもどうですか?」とお誘い頂いたので,港区まで出向く事になりました.食事会は18時からなので,それまでの時間潰しに東京タワー(↓),



・・・の前にある「BICライブラリ(↓)」へ.



昨年訪れた時に大体の蔵書を把握したので,先日「日産ヘリテージコレクション」で観てきたレーシングカー達(↓)の補足情報が何か得られないかと調べ物に.

  Heritage Collection ~プリメーラGT編~
  Heritage Collection ~R390GT1編~
  Heritage Collection ~スーパーシルエット編~
  Heritage Collection ~GT-R GT1仕様編~
  Heritage Collection ~GT-R JGTC仕様編~
  Heritage Collection ~Z GT仕様編~
  Heritage Collection ~GT-R SUPER GT仕様編~

残念ながら一番知りたかった車種の情報は得られなかったのですが,1998年仕様のGT-Rのリアウインドウの高い位置に付いていた吸気口はリアブレーキの冷却用だそうで(↓),



リアフェンダー前のダクトでは,フロントフェンダーの影響で気流が乱れてどんなに角度を付けても空気が取り込めないため,グループCのR91CPのダクトを応用したそうです(↓).



このような小ネタをいくつか仕入れられたので,ブログに加筆しておきました.

ちなみに少し脱線しますが,一連の「日産ヘリテージコレクション」のお話は大分不人気なようですね(笑).連休中という事もあるのかもしれませんが,PV数が20~30程度とかなり少なかったです(他の車両見学ネタだと50前後はいくのですが).単なる自己満足で書いてるブログなので,別にPV数が少なくても構わないのですが,日産車が不人気なのか? 「日産ヘリテージコレクション」が既知で興味がないのか? 理由は分かりませんが,面白い傾向だなぁ~と思いました.


話を戻して,16時過ぎまで「BICライブラリ」にいた後,食事会までまだ少し時間があるのでどうしようかなぁ~?と考えて,新橋まで歩く事にしました.



時間潰しの意味合いもありますが,昨年リニューアルして新虎安田ビルへと移転した「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」にまだ行った事がなかったので,一度見に行ってみようかと(リニューアル前には何回か訪れた).



以前の店舗はシックな感じの「プラモデル屋さん」といった雰囲気でしたが,こちらは近代的で明るいオシャレな感じ.完成品の展示も多く結構楽しめましたが,目立つのはやはりコチラ(↓).



実車ミニ四駆こと「1/1 エアロアバンテ」.実際に走行出来るので細部の作り込みなんかをジロジロと見ていたのですが,どうしても癖でタイヤに目が行く(笑).



何を履いているんだろう?と覗き込んだら「ADVAN Sport V107」だったのですが,そのサイズが(↓),



なんと22インチ(295/30ZR22)! 子供の頃は「直線のスピード伸ばすなら大径ホイール!」とかやってましたが,1/1になると相当大径であった事が実感出来ますね(笑).


さて,これでネタも切れてしまったので,新橋駅へ行って京浜東北線に乗り,集合場所である田町駅へ移動.



大分早く着いてしまったので周辺を散歩していたのですが,EF8の先輩から「到着した」との連絡が届いたので三田口(西口)へ.連休中に行った場所やこの間ブログに書いたスーパーシルエットの話等で時間を潰しているとAoisanさんが到着.事前の予想通り元店長が一番最後の合流となりました(遅刻してくるかと思ってた・・・笑).

これで全員揃ったので,帰宅ラッシュで混雑する中を逆方向へ進み,Aoisanさんの紹介で焼き鳥とワインのお店「ソバヤノニカイ」へ.



名前の通り1階に蕎麦屋さんがあり,その2階に店を構えているとの事で蕎麦屋さんを目印に探していたのですが,この日,蕎麦屋さんはお休みだったようで,シャッターが閉まっていて気づかず,一度店の前を通り過ぎてしまいました・・・(汗).



お店の中に入って奥のテーブル席に着き,一息入れると会話が始まります.ショップの元店長と会うのは2023年10月以来なので,1年半振り.当時は転職先が決まったくらいの頃でしたが,その後,収入も大分安定したそうで,体調も崩さず元気にやってるそうです(相変わらず,モンハン三昧な日々のようですが・・・笑).



身体壊したのでお酒は止めたのか?と思ったら,「焼酎は止めたけど,ビールは飲んでる」との事で相変わらず(苦笑).「収入が安定したなら,前から言っていたGR86は買わないの?」と訊ねると「免許の点数も安定しているから,それがなくなるまで見送る」との事で,こちらも相変わらずでした(笑).

その後は,今回都合が合わず不参加だったAT使いのBB6の話題で,会話を弾ませつつ食事も進みます.


(ワインのお店ですが,私はぶどうジュースの方を頂きました.コレ,結構美味しかった♪)


オーダーしたのは「ソバヤノニカイコース」との事で,最初は「前菜3品盛り合わせ(↓)」.



続いて,「ルッコラとペコリーノチーズのサラダ(↓)」.



「本日の焼野菜盛合せ(↓)」と続き,



その時に飲んでいるワインに合わせて鳥の部位とソースを決めて頂けるという「串焼き5本(↓)」.











どれも美味しくて,5本ではなく,もっと食べたいくらいでした♪
そして,締めは「トリュフの炊き込みご飯(↓)」.



デザートは「自家製パンナコッタ(↓)」を頂きました.



話をするのがメインで,食事はおまけくらいのつもりで特に期待していなかったのですが,どの料理もとっても美味しかったです♪ Aoisanさん,良いお店をチョイスして頂き,有難う御座いました! <(_ _)>


以上,港区内を北へ南へと動いた半日でした.

遠路はるばる来られたEF8の先輩,企画してくれたAoisanさん,相変わらずで安心した元店長,楽しい時間を有難う御座いました.元店長がGR86買ったら,またサーキットに集いましょう!
Posted at 2025/05/02 00:42:33 | コメント(2) | トラックバック(0) | その他 | 日記
2025年04月29日 イイね!

Heritage Collection ~GT-R JGTC仕様編~

Heritage Collection ~GT-R JGTC仕様編~GT1仕様のお次はJGTC仕様のGT-Rのお話.

最初に登場するのは,タイトル画像の1998年のシリーズチャンピオンである「PENNZOIL NISMO GT‐R」となる訳なのですが,このクルマは2023年に富士モータースポーツミュージアムで観た事があるのでスルーかなぁ~?と思っていたら,「アレ? 色々違う・・・」と気づいてしまったので結局詳しく観る事にしました(笑).


という事で,その1998年仕様の「PENNZOIL NISMO GT‐R」.



パッと見で以前観たものと比べてみると(↓),



リアウイングが違う(↓).



トランクにダックテールも付いていますし,後方に回ってみると(↓),



リアバンパー下がえぐられていて,こちらも形状が異なる.特徴的なフロントフェンダー等は同じなので(↓),



どちらかが前半戦仕様 or 後半戦仕様でエアロパッケージが異なるんでしょうね.
ちなみに,この後のチェックポイントとなる牽引フックの位置(↓)も参考までに残しておきます.




お次は場所を変えて,1999年仕様の「PENNZOIL NISMO GT‐R」.



分かる人には一目瞭然ですが,R33→R34へとベース車両が変わっています.
カラーが一緒なので一見すると同じクルマにも見えますが,リア周りは全然違います(↓).



R33の色々付いたゴテゴテした感じと比べると,非常にスッキリしていますね.
こちらの展示はクルマの横に入ってもOKとの事で,トランク手前の吸入口も確認出来ます(↓).



ちなみにこの吸気口はリアブレーキの冷却用だそうです.また,トランク部分には他に吸気口がないように見えますが,実はリアウインドウとトランクの間にギャップ(隙間)があり,そこからデフの冷却風を取り込んでいるそうです.なお,取り込んだ冷却風を排出するためのスリットがトランク部分に見当たりませんが,これはフロア下に排出しているからだそうです.

フロント側に回ってみると,先程のR33と全く異なる空力コンセプトなのが見て取れてます(↓).



例えば,R33ではフロント前面から空気を取り込んで,バンパーの左右から排出する思想でしたが,こちらのR34ではバンパー横はスッキリとした形状になっています.

フロントタイヤ後方もR33ではバッサリ切った形でしたが,こちらのR34ではもう少し凝った形状(↓).



先程最後に触れた牽引フックもボンネット上部に移動しています(↓).



それだけボンネットの位置が低くなっているという事なのでしょうね.
ちなみに,フロントグリルは黒い板で完全に塞がれたダミーでした(↓).




そこから少し時間が飛んで,お次は2002年仕様の「CALSONIC SKYLINE」.



先程と同じR34型ですが,こちらはエンジンが直6のRB26DETTからV6のVQ30DETTに変更されています.縦置きの直6ではどうしてもフロントヘビーとなってしまうため,もっと早くV6にしたかったそうなのですが,イメージ戦略的にそれが出来ず数年が経った後,R34の販売終了を契機としてV6に変更されたそうです.

V6化によってエンジンルーム内のレイアウトが色々変わったんだろうなぁ~というのが,牽引フックの位置から読み取れますし(↓),



テールパイプもこんな位置に来ています(↓).



3年の月日で空力もアップデートされており,フロントバンパーにはカナードが(↓).



ミラーもエアロミラーになっています(↓).



リアもディフューザーが洗練された形となっていました(↓).



そして,リアのフェンダー部分にスリットがあるなぁ~と思ったので(↓),



トランク側を観てみると(↓),



リアウインドウに吸気口があるのは一緒ですが,トランク部分にも大きく取入れ口が増えていました.コレ何だろうなぁ~?と後から調べてみたら,直6→V6への変更に合わせて前後重量配分を更に適正化しようと,ラジエターをトランクスペースに移動させたのだそうで,恐らくその冷却風の取り込み口ですね.

なお,このクルマで一番特徴的だなぁ~と思ったのが,このリアの低さ(↓).



GT-Rというとどうしてもボリューミィな印象が強いのですが,物凄く薄くて違和感ありまくりでした(笑).


最後は,2003年仕様の「MOTUL PITWORK GT-R」.



この年からシャシー前後のパイプフレーム化が許可され,フロントフェンダーの拡大も出来るようになったため,ボンネットは低く,ホイールハウスは持ち上げられたCカーに近いスタイリングとなっています(↓).



カナードも多段化され(↓),



フロントフェンダー後端も凝った形に(↓).



エキゾーストもこっそりと後ろに控えているという感じではなく,堂々と表に出て来ました(↓).



後ろに目を移すと,リアフェンダー上部にロック機構がありました(↓).



最初は上にクリアのプレートが貼ってあったので,空力を気にしているんだろうなぁ~と思って観ていたのですが,改めて考えてみると,前後パイプフレーム化された事で後端部分を分割出来る事から,これだけ大掛かりなロック機構となっていたのでしょうね.



分割を想定してか,前年型にはあったリアウインドウの吸気口はなくなり,トランク前に横長の開口部があるのみ.設計思想が何か変わったのかなぁ~?と後で調べてみたら,前年型でトランクスペースに持って来ていたラジエターをフロントに戻し(冷却ファンや配管の取り回し等でトラブルが絶えなかったとの事),代わりにミッションを後ろに持って来てトランスアクスル化を行っているそうです.

ラジエターがなくなった事でそこまで大きな開口部が必要なくなったという事なのでしょうが,とはいえ,ミッション用のオイルクーラーはあるでしょうから,その分の開口部でこのサイズなんでしょうね.ちなみに,ラジエター(+配管諸々)⇔ミッションの入替えで重量的にはほぼトントンだそうで,前後重量配分は2002年仕様とそれほど変わらなかったそうです.

またリア周りに戻って,全体的にはマイナーチェンジといった感じですが(↓),



リアウイングの取付部が明らかに違う(↓).



コレ,トランクではなく,フレームに直付けで固定しているんでしょうね.発生したダウンフォースを変形するトランク越しではなく,フレームに直接掛けた方がより効率的にタイヤに力を伝えられるので,パイプフレーム化したからこそ出来る手法なのでしょう.


以上,Heritage CollectionのGT-R JGTC仕様編でした.

やっぱりGT-Rは数が多いですね(汗).ただ,年式毎の違いをこうやって自分の目で見比べられるのは面白いです.「日産ヘリテージコレクション」が膨大な数のクルマを収蔵しているからこそ出来る芸当で,これを無料で観れるのですから有難い事です.
Posted at 2025/04/29 19:29:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | 博物館見学 | 日記
2025年04月28日 イイね!

Heritage Collection ~GT-R GT1仕様編~

Heritage Collection ~GT-R GT1仕様編~日産のレーシングカーというとやはり「GT-R」となってしまう訳なのですが,一言「GT-R」と言ってもとにかく種類が多い! そんな中から面白そうだなぁ~と思ってみたのが今回触れるGT1仕様勢.あんまり日の目を見てなかったような気もしますが,それ故に逆に貴重(レア)という事で,足を止めてじっくり観てました.

最初は1995~1996年のル・マン参戦車両である「NISMO GT-R LM」.こちらは2023年にロードカーバージョンを見学した事がありますが,レーシングバージョンは初です.

これが1995年仕様で(↓),



こっちが1996年仕様(↓).



ご覧の通り隣同士なので比較し放題です(笑).両車の違いを色々調べてみたのですが,出てくる情報はエンジンばかりで車体側の差異に関しては見つけられませんでした.
(1995→1996年で排気量を2.6L→2.8Lへ拡大し,ドライサンプ化もしたとの事)

実際観てみても細部が異なるくらいで大きな違いは見つかりませんでしたが,いくつか拾ってみると,まずボンネット中央のアウトレットの形状が違う(↓).





1996年仕様(下)の方が単に穴を開けるだけでなく,一工夫している印象ですね.細かいところだとボンピンの間隔も広くなっているので,エンジンルーム内のレイアウトが変わっていそうです.

続けて,その左上にある吸気口と思わしき穴の形状も異なる(↓).





1996年仕様(下)の方はNACAダクトになっていて,こちらも一工夫している感じですね.
リアウイングも翼端板の形状が異なります(↓).





ロードラッグな感じの1995年仕様(上)に対し,1996年仕様(下)はしっかりとダウンフォースを発生させたい感じのウイングですね.

ボディサイドも横並びなので,違いがよく分かります(↓).



1995年仕様(左)→1996年仕様(右)で,リアタイヤ前の開口部のサイズが小さくなっているのは理解出来るのですが,1996年仕様(右)の方がドア下部分をくり抜いている(アンダーパネルがない)のは意外でした.逆だったら理解出来るのですが,これはどういう意図なんでしょうね?

そこから視線を上げるとミラー形状もアップデートされているのが分かります(↓).



更にリアのフェンダーの辺りを観ると,1996年仕様(右)の方にはNACAダクトが見えます(黒くなっている部分).何かトランク内に冷却したいものがあるんでしょうね.多分1台1台観ていたら気づけない部分もあったと思うのですが,こうして横並びにされると間違い探しみたいで気づけますね.


さて,そこから時は流れて,次にGT1仕様のGT-Rが生まれるのは15年後.ル・マンへの挑戦は「R390GT1」へとバトンタッチし,その後はGT1というカテゴリー自体が消滅したりして,世代がR33→R35へ大幅に飛んだ後に表れます.



2010~2012年のたった3年間しかなかったFIA GT1世界選手権用のクルマなので,正直,実車を観るまでは存在をすっかり忘れていました(汗).

エンジンは3.8L V6ツインターボの「VR38DETT(↓)」ではなく,



北米の「INFINITI QX56」等に搭載されていた5.6L V8の「VK56DE」なのだそうです.これはレギュレーションで「5.5L以上のエンジンを搭載する事」というのが定められていたため,載せ替えたそうです.

展示車は黒いボディなので分かりづらいですが,空力はエンジンルーム内の圧力を抜く事でダウンフォースを発生させる思想なのだそうで,物凄い数のスリットがあります(↓).


(NISMO:FIA GT1マシン解説より)

フロントフェンダーも,これでもか!というくらいスリットが入っているのが特徴的でした(↓).



これだけ過激な印象の割には,なんだかタイヤが小さく感じたのですが(↓),



これでも「31-71-18(幅:310mm,外径:710mm,リム:18インチ)」のサイズのタイヤを履いているそうです.
ちなみに,個人的に気に入ったのは,車内に置かれているこのファン(↓).



耐久レースなので,ドライバー用のクーリングファンがあっても別におかしくはないのですが,こんな目立つ位置に堂々と置かれているのがなんだか面白かったです(笑).


以上,Heritage CollectionのGT-R GT1仕様編でした.
Posted at 2025/04/28 19:15:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | 博物館見学 | 日記
2025年04月27日 イイね!

Heritage Collection ~スーパーシルエット編~

Heritage Collection ~スーパーシルエット編~プリメーラGT」「R390GT1」と20世紀の終わり頃のレーシングカーを観てきましたが,ここで時代を一気に昭和に戻し,1979~84年に行われていた「スーパーシルエット」のお話.

「スーパーシルエット」とは,当時のFIAが定めた「Group 5(シルエットフォーミュラ)」規定の車両で行われたレースで,「シルエットフォーミュラ」の由来は"フォーミュラ"のような構造に,市販車の"シルエット"だけ被せた事から来ているのだそうです.断じてガンダム(F91)ではありません!って,このネタ分かる人いるのか??

昭和の時代のレースなので,さすがにこの「スーパーシルエット」が走っている姿を観た事はありませんが,コチラのクルマだけはさすがに知ってました(↓).



「スカイライン スーパーシルエット」.「TOMICA」のロゴがデカデカと書かれている通り,このクルマのミニカーでたくさん遊びました.100台近く持っていたミニカーの中でも最上位クラスのお気に入りの1台でしたね.

ちなみに,この「スーパーシルエット」で当時日産は3台体制だったそうで,このスカイラインの他に,「シルビア スーパーシルエット(↓)」と,



「ブルーバード スーパーシルエット(↓)」があったそうです.



先程述べた通り,フォーミュラの素体に3種類の皮を被せたクルマ達なので,3台ともほぼ同じ構造だったそうですが,車両規則で「サスペンション形式の変更は不可」となっていたため,シルビアのみリアがリジットアクスル方式で異なるそうです(他の2台はセミトレーリングアーム方式).


では詳しく見て行きましょうか.



昭和の時代なので,この頃のカスタムと言えば「タケヤリ」「デッパ」.それを彷彿とさせるかのように,横から見ると物凄く歯が出っ張っています.



その「デッパ」の端には翼端板・・・と言えば聞こえは良いですが,これはもはや「チリトリ」ですね(↓).



その「チリトリ」の中央部に吸気口がある訳ですが(↓),下側がラジエター用で,上側の細いスリットがインタークーラー用だそうです.



空気を取り込んだ後は,即,排気!という感じでインタークーラー後方に穴が空いてますが(↓),



角度が急ですね・・・.これでちゃんと抜けるのかな?? エンジンは直4の2.1Lターボで570PSオーバーだったそうですが,かなりのドッカンターボだったそうで,ボディ剛性が足りず,アンダーステアが強くて非常に乗りにくいクルマだったそうです.

そのまま見ていくと,ボンネットとフェンダーの境界にフェンスが(↓).



実はAピラーのところにも黒いフェンスがあり(↓),



最初の「チリトリ」含めて,正面からの空気を真っ直ぐ後ろに持って行こうという意志を感じますね.
じゃあ,その後ろに何があるのか?というと,リアウイング(↓),



これだけ限られた幅であれば,効率良く空気を後ろに流したくなるので,先程のフェンスも理解出来ます.

ただ,リアのダウンフォースが欲しいなら,なんでもっとウイングの幅を広げないの?という当然の疑問が湧くので調べてみたところ,レギュレーションで「空力付加物は車両の前面投影面積からはみ出してはならない」というものがあったらしく,正面から見てキャビンからはみ出た位置にウイングを置けないので,こんな幅の狭いウイングとなったようです.


そんなモンスターマシンの横には,レースに出場していないスペシャルカ―ではありますが,マーチ(K10型)のスーパーシルエット仕様も展示されていました(↓).



あくまで外装をそれっぽくしたカスタムカーの範疇らしいのですが,個人的には結構惹かれました.
(今回初めて見て,初めて知った)



こういう,ちっちゃくてヤンチャな感じのクルマが私は好きですね!





エンジンは1.5Lのキャブ仕様で160PSだそうで,先述の570PSのスカイラインと比べればかわいいもんですが,



それでもこんなシートだと怖そう・・・.ミラーも全然見えなさそうですし(↓),



そういう意味でも刺激的な1台でした(笑).


以上,Heritage Collectionのスーパーシルエット編でした.
Posted at 2025/04/27 18:56:11 | コメント(1) | トラックバック(0) | 博物館見学 | 日記
2025年04月26日 イイね!

Heritage Collection ~R390GT1編~

Heritage Collection ~R390GT1編~プリメーラGT」に続く第2弾は「ニッサン R390GT1」.

こちらは2024年9月に日産グローバル本社ギャラリーで行われた企画展「NISMO 40周年記念展示」でじっくりと見ましたが,この時は1998年仕様のみでした.ここ「日産ヘリテージコレクション」では,その1998年仕様に加えて,前年型となる1997年仕様と,当時のLMGT1規定で必要だったホモロゲーション用のロードカーも観る事が出来ます.


ロードバージョンとレーシングバージョンの両方を展示するのは稀にありますが,横並びというのは割と貴重ですね.




では早速,ロードカーから(↓).



レーシングカー,特に結果を残したものは様々なイベントに持ち出されて観る機会もありますが,そのロードバージョンとなると台数が少ない上に,レーシングバージョンよりも注目度が低いのでなかなか観る機会がありません.そういう意味で是非とも観たい1台でした.

このクルマはあくまで「レギュレーションを満たすため」に作られたものなので,実用性重視というよりはレーシングカーをデチューンして公道を走れるようにしただけ.フロントにはエアジャッキ用と思わしきパイプが見えます(↓).



ボンネット後部には排気用のアウトレットが見えますが(↓),



隣のレーシングバージョンと見比べると(↓),そのままのようですね.



ただ,さすがにロードバージョンにはフロントのホイールハウス上部に入っているスリット(上の画像だと見づらいですが)までは,ロードバージョンでは再現しなかったようです.ちなみにチラッと見えるヘッドライトはZ32の流用だそうです.

ボンネットの手前側を観ると,NACAダクトが(↓).



当然レーシングバージョンにもあるんだろう~と思って,横を観たら(↓),



アレ? ない・・・.どういう事??と思って更に横の1998年仕様のレーシングバージョンを観ると(↓),



あ,ある! そうか.このロードカーは1998年仕様のロードバージョンという事なのね.
なるほど,そういう視点で観るのも面白いなぁ~と思い,1997年仕様と(↓),



1998年仕様(↓)を見比べてみると,



1998年仕様(奥側)で改良されたロングテールを確認出来ました(↓).



これで気づいたのですが,前回観た時に「(1998年仕様は)エンジン・ミッションの後方がスカスカだなぁ~」と思ったのは(↓),



このテールを伸ばして出来た空間(元々なかった空間)だったのですね.その他の違いとしてはリアタイヤ前の処理(↓),





フラットな感じにしてドラッグを減らそうという意図は感じますね.
他にも何か違いがあるかなぁ~?とリア周りを眺めていたら(↓),





ロングテール化に伴って形状が異なるのですが,それで1つ気づきました.前回観た時に謎だったボディ左右にある黒い丸もの(↓),



コレ,ロードバージョンのテールパイプがここに来ていたのですね(↓).



こうやって見比べられるからこそ,色々と気づきがあるもんだなぁ~と改めて思いました.


ちなみに,これら「R390GT1」の隣には,後継モデルである「ニッサン R391」が居るのですが(↓),



こちらは2023年に富士モータースポーツミュージアムでじっくり観たので割愛します.


以上,Heritage CollectionのR390GT1編でした.

Posted at 2025/04/26 18:56:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | 博物館見学 | 日記

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「サイドドラフトを使ったオーバーテイク http://cvw.jp/b/1684331/48478095/
何シテル?   06/09 22:35
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.4/TC1000 ...
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