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OX3832のブログ一覧

2025年10月25日 イイね!

足りないのはLSD

足りないのはLSDアップデートを施して楽しみに向かった先日の日光は,途中リタイヤに終わってしまったため,残り時間はFD2乗りの-yoshiki-さんのクルマにカメラとロガーを載っけてデータを取らせてもらいました.

本人は今回で日光4回目だそうですが,44秒台と伸び悩んでいるようなので攻略のヒントになれば良いなぁ~と思って取ったのですが,解析前に外から走りを見た感じ,ドライビングは問題なく,クルマ側に問題があるように思えました.

その仮説が合っているかどうか? 検証してみたいと思います.
なお,比較対象としては,久方振りにオレさまFD2にご登場頂きます.

【オレさまFD2(40.986)】


【-yoshiki-さん(43.571)】


オレさまの方はA052ではなくZⅢを履いた時のものですが,-yoshiki-さんがAD09なのでこちらを採用しました.オレさまの方は12月なのでコンディション的には有利ですが,まぁ,そんな事は関係ないくらいの差がある(2.6秒差)ので,普通に比較しても意味がない事から,まずはオレさまに2.6秒遅く走ってもらい,その状態で-yoshiki-さんのドライビングと比較してみました(↓).



シフトチェンジのタイミングに若干の差異がありますが,舵角の量・タイミング共にそれほど大きな違いはないように思えます.致命的に運転が下手という事はなさそうですね(笑).


という事で,ロガーデータで比較してみるとこんな感じ(赤:オレさま 青:-yoshiki-さん).



1コーナー・8コーナーの進入(緑色の丸)は,オレさま(赤)と同等の速度で-yoshiki-さん(青)も飛び込んでおり,なかなか良い感じです.1コーナーで外から見ていた時も「40秒出す人と同じレベルの飛び込みをしているなぁ~」と感じましたが,どうやらそれは間違いではなかったようですね.

その一方で,2コーナー・6コーナー・9コーナー・11コーナーのボトムとなる部分(橙色の丸)は,-yoshiki-さん(青)はオレさま(赤)に比べて5km/h近く旋回速度が低いのが分かります.特に一番酷いのは11コーナー(一番右側)で,明確にV字ではなく,U字の波形になっているのが分かります.ここから察するに,アクセルを開けてもクルマが前に進まず,タイヤが横滑りしているのでしょう.

つまり,オープンデフ のせいって事ですね・・・.


ライン取りを見ても,2コーナーで-yoshiki-さん(青)の方がアンダーステアが出ているのが明らかですし(↓),



10コーナーでも同様です(↓).



外から見ていても,100km/hオーバーの高車速からブレーキング→ターンインとした時に,安定性を欠いている(タイヤが限界を超えて悲鳴を上げている)のが見て取れましたし,フロント荷重が最大となったところから曲げられないから,その手前でタイムを稼ごうと躍起になっている様子がデータからも読み取れます.

車載の比較結果を見てもドライビングに大きな問題は抱えていなさそうなので,足りないのは LSD ですね.日光だったらポン付けでもLSD入れれば0.5秒縮まるでしょうし,LSDを使ってクルマを曲げられるようになれば,その手前の操作にも余裕が出来るので,相乗効果でどんどんタイムが縮まる気がします.一応,オープンデフのままでも針穴のドラビングを通せば,あと0.3~0.5秒くらいは縮められると思いますが,それよりもLSDを入れちゃった方がラクですし,楽しいでしょうね.


以上,久方振りの他者・他車分析でした.
Posted at 2025/10/26 16:52:03 | コメント(0) | 他者・他車分析 | 日記
2025年10月24日 イイね!

アップデート 2025 その②

アップデート 2025 その②早々にリタイヤに終わった1年振りの日光ですが,僅か4周とはいえアップデートの感触を多少掴めたので,振返っておきます.

今回の変化点は2つ.

  ①フロントブレーキキャリパー変更  ・・・ 軽量化
  ②フロントロアアームブッシュピロ化 ・・・ アライメント変化抑制


1つ目はSPOONキャリパーの投入.



昨年の冬から前後のブレーキバランス(リアがロックする)に悩まされていたのですが,フロントのブレーキパッドを初期制動力の高いIDIの「SC6」に変更した事で制動力とコントロール性の両立に成功しました.これで問題なしだったのですが,「SC6」への交換と同時に今まで使っていたEK9純正キャリパーのダストシールが終了してしまったため,「これをオーバーホールするくらいなら・・・」と1年前から考えていたSPOONキャリパーを投入する事にしました.



1年前の調査で「モノブロック」は早々に除外していたので,迷わず「ツインブロック」を選択.ローター&パッドをそのまま流用出来るので,折角整えたバランスを崩さずに済むだろう~という狙いです.唯一のネックは手持ちのホイールで干渉しないか?でしたが,RZⅡであれば大丈夫そうな事が確認出来ました.


2つ目のロアアームブッシュのピロ化は,2年前に抱えた問題の解消を狙ったもの.



2年前の日光を走る直前にアッパーアーム側をピロ化したのですが,実際に走るとアンダーステアがかなり強くなっていました.その後,色々考察した結果,ピロ化すべきだったのはアッパー側ではなくロア側だったのでは?という事が分かったのですが,ブッシュの打ち替えは結構工賃が掛かるのでそのまま放置していました.その後,プロにアライメント変化の指摘を受けたので,「もはや逃げられない・・・」という事で,今回投入しました.

いずれもデメリットはないと考えていたので,問題はメリット分をどれだけ引き出せるか?だと思って楽しみに日光へ向かったのですが,残念ながら2個目の変化点であるピロがアームから抜けてしまい,途中リタイヤを強いられました・・・(泣).それでも一応計測は4回行い,100%攻め切ってはいませんがそこそこのタイムは出たので振り返る事にしました.


まずは,いつもの通りサンプルデータから.

【前回】


  41.731 (S1:09.649 S2:18.268 S3:13.814)

【今回】


  41.609 (S1:9.649 S2:18.104 S3:13.856)

セクタータイム的にはS2で0.1秒稼いでいるようですが,コンディションは今回の方がかなり良いので(↓),

  前回 ・・・ 気圧:1006.9hPa  気温:25.1℃  湿度:62%
  今回 ・・・ 気圧:1012.2hPa  気温:12.9℃  湿度:66%

そのせいかなぁ~?という気がします.


続けてロガーデータ(前回:青 今回:赤).



今回(赤)は限界まで攻め切れなかった事もあり,細かく見てもあまり意味がないのでザッと纏めると,今回(赤)の方がコンディションが良いので全体的なスピードが底上げされているのが読み取れます.0.1秒稼いでいるのが6コーナーの立ち上がり~10コーナーのブレーキングまでの高速セクションなので,パワー差がそのまま出た印象です.

アップデートした箇所に焦点を当てて見てみると,キャリパーの方はハードブレーキングとなる10コーナーの飛び込みで評価したのですが(↓),



トラブルを抱えていた事もあって,マージンを残しながらのブレーキングだったのですが(左側の緑丸),それでも今回(赤)の方が減速量が大きく(右側の緑丸),若干効きは強くなっているようです.前回(青)はギリギリまでブレーキングの開始を遅らせると,フロントがロックするか否かギリギリの感触だったのですが,今回(赤)はそんな感触は微塵も感じなかった(だからこそマージンが残っていると思った)ので,限界(というかコントロール性?)は結構上がっていそうですね.

なお,ブレーキタッチに関してですが,



計測1の踏み込みでは「おっ!? ペダルストロークが短い!」と固い印象を受けましたが,フルードが温まったせいなのか? 計測2以降はEK9キャリパーとの違いを感じず,ストローク量も同じくらいに思えました.残念ながら今回はロックするところまで試せなかったので,限界域でのコントロール性は確認出来ていないのですが,現時点では「良くも・悪くもなってない」といった印象ですね.もし仮に「良くなっていない」のだとしても,同等の効きでバネ下3.6kgの軽量化になっているので,アップデートとしてはそれで十分だと思っています.


次にピロ化の方ですが,こちらは6コーナーの進入で体感出来ました.



ブレーキングを開始して前傾姿勢になった状態からステアリングを切り込んだ時に,クルマの向きの変わりが明らかに早い.



感覚的には,今まで抵抗に抗うかのようにグイグイと力を込めてステアリングを切り足していくような感じだったのが,ピロ化後はクイッと1回ステアリングを切れば,スパッ!とフロントが切れ込んでいくような感触でした.端的に言えば「曖昧さのないシャープな感じ」とでも言えば良いでしょうか? ドライバーのイメージよりもクルマが早く動くので「早過ぎてついていけない・・・」とまで感じました(汗).これまでリアを含めては色々ピロ化してきましたが,こんなに違いが出たのは初めてですね.それくらい差があるので一番最初にココをやれば良かったなぁ~と後悔する程でした.

ただ,これでプロに指摘された「大舵で曲がらない」の対策になったか?というと,微妙な感じ.



先程も述べた通り,切り込んだ最初の瞬間は凄くシャープになったのですが,そのまま舵角を増やしていって,最大舵角になった辺りの感触を思い出してみると,そこで曲がるようになった印象がない.これまでと変わらず,大舵の時はフロントタイヤの反応が鈍い気がしたので,ピロ化とは別に対策を探す必要がありそうに思えました・・・.


以上,今年2度目のアップデート結果でした.
Posted at 2025/10/28 17:09:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | アップデート 20XX | 日記
2025年10月23日 イイね!

色々変わって,変わり過ぎた

色々変わって,変わり過ぎた今年のアップデートは1回のみと思っていたら,キャリパーのダストシールが終了して半強制的に2回目のアップデートを行う事となり,アップデートしたら早速テスト~という事で,日光サーキットへ行って来ました.

街乗りレベルの印象では,新たに投入したSPOONキャリパーは,冷間時だとEK9純正キャリパーとの違い(ペダルの固さ)は感じるのですが,フルードが温まってくると違いは感じず.



それよりも左右合わせて3.6kgのバネ下の軽量化が効いているのか,足の動きが微妙に変わっているのが気になりました.ただ,こちらは一緒に投入したフロントロアーアームのピロボールブッシュの方が効いている可能性もあり(↓),



両者を一緒にやってしまった事もあって判別が難しいのですが,とにかくフロントサスペンションの動きに軽さがあって,そのせいでリアの動きの悪さ(ドタバタしてる)が目立つようになりました.街乗りレベルではこの程度の事しか分からないので,キャリパーの方はともかく,ピロ化の方は2年前の惨敗に対するリベンジの意味も込めて,楽しみに日光へと向かいました.


4月の日光はハブトラブルで走れなかったので,日光を走るのは実に1年振り.
1年前は宇都宮ICに屋根がなくて驚いたりしましたが(↓),今年は屋根がついてました.



「1年経つと変わるもんだなぁ~」と思いつつ,ICを下りて119号線→293号線へと右折すると,宇都宮西消防署 富屋分署の隣(セブンイレブンの前)に見慣れない道が.


©OpenStreetMap contributors

アレッ? こんな道あったっけ??と調べてみたら,2023年7月に出来た新しい道(市道6193号線)との事.「やっぱり1年も来ないと色々変わってるなぁ~」と思いつつ(「いや,去年来た時にもあったはずでしょ!」とセルフ突っ込みを即座に入れつつ),293号線から側道に入ってサーキット側へ向かうと,途中にあるため池(?)に柵が出来てました.「ここ,夏に雑草が生い茂ると溜め池が見えないので,ドボンと落ちそうだなぁ~」と毎回通る度に思っていたのですが,これだけ目立つ柵があれば大丈夫ですね.

やっぱり色々変わるなぁ~と思いつつ,そのまま進んで東北道の下のトンネルを通ろうとしたら,入口付近の排水溝が新しくなってる事に気づき,ホント変わってるなぁ~と思いつつ更に進んでパドックへ進入して,屋根付きの北側にクルマを停めて降りたら,屋根エリアとの境界線に盛り土がされてる(↓).



屋根のある辺りは微妙に傾斜していているので,雨が降った時の堤防という意味合いなんでしょうね.パドック内の白線もキレイになってるし,ホント色々変わってるなぁ~と思い,隣に停まった坊愚さんに堤防の話したら「ソレ,大分前からありますよ」と言われてしまいました(苦笑).


そんな感じで色々変わってた日光の道中を味わいつつ,コース上でもクルマの違いを味わえたらいいなぁ~と思いながら1本目(9:00~).

気圧が高く・気温も低い,絶好のタイムアタックコンディションでしたが,いつもの通り前日はドリフト走行会だったので,路面が改善する3本目でタイムを出す事を想定し,1本目は新たなキャリパーの感触掴み.



3速全開で進入する10コーナーでのブレーキングで一番違いが分かるかなぁ~?と思っていたのですが,熱入れの最初の1発目は「おっ!? ストロークが短い!!」と固さを感じたものの,熱が入った2発目以降は違いを感じず・・・.「う~ん,効きが強くなったような気もするけど,固さはEK9キャリパーとそれほど変わらないような?」という印象でした.

まぁ,まだ感触掴みの段階で限界まで追い込んでないですし,仮に違いがないとしても軽量化にはなっているのでヨシとしよう~と,2速全開で12コーナーを立ち上がって,タイムアタックに入ろうとしたら・・・,



ガキン!

と何かがどこかに当たっているような金属音が・・・(泣).続く1コーナーのブレーキングでは音が鳴らないので,「なんだ? 気のせいか?」と思いつつ2コーナーに向けて再加速をすると,再びガキン!という音が.続く3~4コーナーでは音が鳴らず,一番負荷の掛かる6コーナーも問題なし.6コーナーが大丈夫ならイケるでしょ~と高速の8~9コーナーを9割くらいのペースで抜けて,マージンを残しつつ10コーナーでブレーキング.11~12コーナーの切返しをクリアして,再び2速全開で立ち上がろうとしたらガキン!

「あ~,コレ,多分右フロントだわ.クルマがロールして右フロントに負荷が掛かった時に何か当たってる」と思い,その後も試してみると,ブレーキング中には鳴らず,加速中に鳴るので,タイヤが後ろに引っ張られた時に何かが当たってる.となると原因は・・・,



変えたばかりのピロボールだよなぁ~(泣).何が・どう当たっているのか?まではさすがに分かりませんが,これでピットに戻ったら本日終了になる事は間違いないので,折角有休使って,そこそこ遠い日光まで来たんだし,再び乗れなくなる間に分析を進められるだけのデータは集めておこうと走行続行.

さすがに,クルマを100%信用出来ない状況(しかもコントロールを失うとダメージの大きな日光)なので,マージンを残しつつの走行となりましたが,4回アタックして 41.609 とそれなりのタイムが出たので,そこでピットに戻りました.




ここの走行会はメカニックさんが控えてくれているので,すぐにそこへ向かい事情を説明.
ジャッキでクルマを持ち上げて診てもらったところ(↓),



ピロブッシュの側面にアームからズレた跡があるとの事で,まさかのピロ抜け・・・.こういう変化は嫌だなぁ~(泣).一応,その場でピロをアームに押し込んで元に戻してもらいましたが,メカニックさんから「どうします? 確認で走ります?」と聞かれるも,必要最低限のデータは取れましたし,これ以上状況を悪化させても仕方ないので本日の走行はこれで終了する事にしました.


これでやる事がなくなったので,後片付けをしつつ,残りの時間どうしようかなー?と思っていたら,FD2乗りの-yoshiki-さんが日光攻略でお悩み中のご様子だったので(↓),



私のロガーとカメラを勝手に取り付けて,分析してみる事に(笑).


本人曰く「Sec1が遅い」との事だったので,1コーナーで飛び込めてないんじゃないのか?と定点観測してみると(↓),



なかなか上手いじゃーん.経験値不足から毎周ブレーキングポイントが異なっているのはご愛敬でしたが,上手くいった時の1コーナーは40秒台クラスと遜色ない飛び込みに見えました.その先の2コーナーでは,オープンデフなので頭が入らずアンダーステアに苦しんでいるようですが,そのアンダーを警戒してか? 1~2コーナー間も攻め切れていない印象は受けました.

ただ,外から見た印象だと,この走りならSec1で10秒切れても良い気がするけどなぁ~?と思い,「もしや・・・」と思って場所を最終コーナーに移して見てみると(↓),



Oh・・・.やっぱりか.これじゃあ,10秒切れないかもしれないな.
仮説が合っているかどうか分からないので,後でロガーデータで検証してみたいと思います.


そんな感じで走行会は終了.



残念ながら,この日隣にいた坊愚さんに大きなアクシデントが起きてしまったので,やはり日光はミスるとダメージが大きい・・・と思いつつ解散しました(坊愚さん,お身体が無事である事を願ってます).


その後,AT使いのBB6と一緒に佐野SAへ移動して昼食.いい加減上りの施設も完成しただろうと思ったら1年経った今でも工事中.仕方がないので,1年前と同様,階段で繋がっている下りのエリアに移動し,今回はSANONの「耳うどんアラビアータ」を頂きました(↓).



この「耳うどんアラビアータ」の購入時,券売機で注文するのですが,商品を選んだ後に「発券ボタンを押して下さい」と表示されるもそのボタンがなく,AT使いと二人でキョロキョロ周囲を見渡してしまいました(苦笑).ボタンを無視してお金を投入したら無事発券されましたが,注文後もオーダーを受けつけたのか? モニターに表示されないし(完成したものしか番号が表示されない),今時珍しいレベルのUIの悪さですね.1年前もここで食べたはずですが,その時はこんなに戸惑った記憶がないので,こちらももしかしたら変わったのかな・・・?


以上,色々変わって,変わり過ぎてた日光でした.

追伸:
EF8の先輩,券売機はイマイチでしたが,今回食べたSANONにはこういうメニューもあるようなので(↓),次回はコレをお目当てに日光へ来て下さい.待ってます(笑).

Posted at 2025/10/24 21:49:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日光サーキット | 日記
2025年10月19日 イイね!

2月まで待てるか・・・?

2月まで待てるか・・・?先月のTC1000でプロに試乗して頂き,前後のブレーキバランスにOKを頂きました.

これで昨年の冬から苦しまされた問題にようやく決着がついた訳なのですが,そのバランスを整えるに用いたブレーキパッド,IDIの「SC6」に交換する際,ショップのメカニックさんから「キャリパーのダストシールが・・・」とボロボロの写真を見せられました.


それまで使っていた「SC6.5」の耐熱温度がどうも低い気がしていたのですが,ダストシールにまでダメージがいってましたか・・・.その場でオーバーホールをオススメされたのですが,「いや,オーバーホールするくらいだったら,前々からやろうと思っていたSPOONキャリパーを投入する」と答えて,その場で発注しました.このご時世なので,どうせ納期は3ヵ月くらい掛かるんだろう~と,呑気に待つつもりだったのですが,アッサリと2週間後には到着(↓).



別件で依頼していたロアーアームブッシュのピロ化(↓),



・・・と抱き合わせで作業して頂き,サックリと1日で仕上げて頂きました(↓).



これでようやくキャリパーのサイズが固まり,ホイールの選定に本腰を入れられるようになったので,早速SPOONキャリパーとの干渉要件の洗い出し.


まずは手持ちのホイールの中で最小となるRAYSのCE28N 15×6.5J INSET+45をショップでトライしてもらったところ(↓),



結果は「NG」.外周部分は問題ないが,スポーク部分が当たるとの事でINSETが浅過ぎとなりました.「5mmのホイールスペーサーを入れれば大丈夫」というアドバイスも頂いたので,INSETは+40が目安となりそう.
(INSETが+40のADVAN Racing RZⅡ 15×7.5J↓は「OK」)



次期ホイールはリム幅を7インチにするつもりなので,15×7.0J INSET+42だとどうだ?と思い,試算してみると(↓),


(Fancy Craft:ホイールオフセット計算

INSET的には2mm足りませんが,リム幅が0.5インチ(=12.7mm)増えて中心点がズレるので15×6.5J INSET+40と同等な所に来そう.「これならイケるかなぁ~?」という事で,試着してみると(↓),



全然余裕~♪ さすがはGTRデザインですね.


ちなみに,「GTRデザイン」というのはYOKOHAMA WHEELの用語で(↓),



R32 GT-R専用に,スポークを大きくコンケイブした専用デザインを初代RGで設定した事に由来するそうで,基本となるデザインを「スタンダード」,そのスポークをよりコンケイブさせたデザインを「GTRデザイン」,そして,その「GT-Rデザイン」よりも更にコンケイブさせたデザインを「スーパーGTRデザイン」と呼ぶのだそうです.私が使っているRZⅡは「GTRデザイン」なのでこのコンケイブのおかげでキャリパーを避けてくれたようです.


これでYOKOHAMA WHEELであれば,入るINSETも正確に抑えられたので,目ぼしをつけていたホイールを手配しよう~と調べていたら,横浜ゴムがA050のタイムアタック競技向け新コンパウンドである「A1」を発表(↓).



まだ3サイズしかありませんが,今後「A1」のラインナップが増えていく事を想定すると,検討していたβ11ではなく,いっそSタイヤに行っちゃうか!?とか考えていたら,こんなニュースが飛び込んで来ました(↓).

  Øutlaw Motorsport :RE-71RSの廃盤とRE-71RZの登場

なんと! RE-71RSがモデルチェンジ だそうです(次はRE-71RTじゃないのね・・・).

RE-71Rの発売が2015年,RE-71RSの発売が2020年であった事を考えると,確かにそろそろBSのハイグリップラジアルがモデルチェンジしてもおかしくない.となると,前2つと同じパターンで,年明けの2026年オートサロンでお披露目し,正式発売は2月だな・・・と一瞬で妄想が広がりましたが(笑),おっとその前にニュースソースの信憑性を確認しなきゃ.


早速中身を読んでみると,どうやらニュースソースはIPRA-AUS(Improved Production Racing Association Australia)の議事録らしい(↓).



「アレッ? このロゴ,どこかで見たような・・・」と記憶を辿ってみると,ああ,アレだ.いつぞや見たオーストラリアの熱いレースだ! なるほど,あのレースを運営している団体か.この団体,州毎に7つの支部があるので(↓),



その支部の代表者が年に1回集まってFace to Faceで会議を行い,その議事録を公開しているようですね.ふむ,これは信憑性が高そうだぞ.ただ,なんでここで「RE-71RZ」の話が出てくるんだ・・・?と議事録を読み込んでみると,この辺りに単語が出てきました(↓).



  ・NA(National Administrator)はBSAL(BridgeStone AustraLia)との議論を促している
  ・NT(Northern Territory)のタイヤテストについて
  ・BSALは,キャンバー角を付け過ぎるとタイヤの内側に影響を与えるとアドバイス
  ・BSALは,キャンバー角の詳細とタイヤ表面温度に関して,競技者向けのウェビナーを開催

  ・BSALは,「RE-71RS」の後継である「RE71-RZ」について説明
  ・筑波サーキット(恐らくTC2000)でのラップタイムが0.5~1秒短縮し,摩耗も改善
  ・「RE-71RZ」はBSの第4世代であり,「RE-71RS」の後継となる
  ・BSALは,「RE-71RZ」のタイヤサイズに関してアドバイスした
  ・SA(South Australia)は,競技者が記入して各支部に提出できるタイヤアライメントシートを提案
  ・車両セットアップ用として,各支部はこれを活用出来る



議事録の「13. Bridgestone Discussion」の前には「6. Tyre Tender」という項があり,そこにはBSとの契約の話が出ています.現在IPRA-AUSはYHと3年契約を結んでいるはずなので(↓),



その契約が終了した後,次期タイヤサプライヤーとしてBSと契約を結ぶ流れのようですね.そして,そのBSから提供するタイヤとして「RE-71RZ」を提案したという事なんでしょうか・・・?


ここから先は完全な妄想なのですが,察するに「NT」で,次期タイヤ選定のためにBSタイヤ(恐らく「RE-71RS」)のテストを行ったという事なんじゃないでしょうか? 「NT」というのは「Northern Territory」の略で,オーストラリア北部の州の事(↓),



ここには「Hidden Valley Raceway」という全長2.9kmのサーキットがあるので(↓),



恐らく,ここでIPRAの参戦車両に「RE-71RS」を履かせてテストした結果,タイヤの編摩耗か何か問題が生じ,BS側がそれは「過度にキャンバーをつけたせいだ」とウェビナー(オンライン講習会)で説明したという事なんじゃないでしょうか? これに対し,支部の1つである「SA(South Australia)」は納得しなかったため,BS側は次期製品である「RE-71RZ」をプレゼンテーションしたという流れだと話が繋がります.


もし,そうだと仮定すると「RE-71RZ」は,「RE-71RS」のあの厄介なタイヤ自身がキャンバーを持つパターンを採用しない可能性が高そうですね.



「タイヤ自身がキャンバーを持つ」というと聞こえは良いですが,コレ,キャンバーを付けられないクルマに履かせる事を前提にした話なんですよねぇ.元々キャンバーが付いているクルマにこのタイヤを履かせると,キャンバー付け過ぎ状態になってコーナリング中の接地面積が増えないという・・・.

ショルダーが丸いタイヤのメリットは「キャンバーの変化に対して接地面積の変化が少なく,性能が安定する事」なんだそうですが(↓),


(レース用タイヤの歴史と技術開発より)

「安定する」という事は,逆に「増えもしない」とも言える訳で,欲しいところで欲しいグリップが得られなければ逆に扱いづらいタイヤになりますよね・・・.これがあるので,私は「RE-71RS」を避けてきたのですが,「RE-71RZ」がタイヤ自身がキャンバーを持つパターンを採用しないのであれば,再び有力な候補として戻ってきますね.


一方,「TC2000でのラップタイムが0.5~1秒短縮」という部分に関しては,RE-71RSの時がこんな感じだったので(↓),



TC2000におけるZC6のベストタイムは59.2秒だそうなので,1.1%短縮したタイムは58.4秒で0.8秒短縮だから,0.5~1秒のレンジに入りますね.つまり,「RE-71R」→「RE-71RS」で縮まった分と同じくらい,「RE-71RS」→「RE-71RZ」でも縮まる,と捉えれば相場通りで特に違和感はありませんね.

ただ,そうなると,A052を超えてRE-12Dに比肩するタイヤという事になるような気がするのですが,そんなタイムが出るタイヤがジムカーナの所謂PN規定(↓)に収まるのかなぁ~?



PN規定を満足しつつ,それでもTC2000で0.5秒縮まるタイヤなら,確実にβ11の上を行くでしょうね.「摩耗も改善」という一言があるので,TW(Tread Wear)は維持されそうですし,RE-71RSの代替として出すのにPN規定を外す事はしないでしょうから,こちらは大丈夫かな?

β11の投入に覚悟を決めて採用するホイールを絞り込んだところだったのですが,RE-71RZの登場で15インチ維持の芽も出てきました.「タイヤの銘柄変更を決めて買ったら,新型が出た」というパターンは10年前に経験して懲りているので,ここは辛抱強く待つのが吉か!? フロントタイヤは減ってそろそろなくなりそうですし,筑千職人のタイヤ規定変更は始まっちゃったし,刻一刻とタイムリミットは迫っているのですが,ここに来て悩みのタネが増えました(苦笑).


以上,RE-71RZが発売されるであろう2026年2月まで待てるか?というお話でした.
(注:2026年2月発売は完全に個人の妄想なので,鵜呑みにしないで下さい)
Posted at 2025/10/20 05:00:47 | コメント(2) | トラックバック(0) | セッティング(タイヤ) | 日記

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「"ナナイチ"最終章だそうですが http://cvw.jp/b/1684331/48787585/
何シテル?   11/27 02:21
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.1/TC1000 ...
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